第374話『廃村さーくる忘年会パート②』 [廃村さーくる]
『あはは~^^ 少し酔いがキタキターって感じw』
私は、ビールの炭酸でお腹いっぱいになってしまうのを嫌い、途中から大好きな日本酒に路線を変更したの。
実は酔ったフリを菅原君や夕実ちゃんに見せてはいるけど、こんなんじゃ~酔いません。
廃村さーくるでの活動が今の酒の肴なんですが、
私が参加していないとこばかり。
・・・正直、カヤの外状態がちょっと辛かった。
でも、そんな心の顔は見せません。話題に入って食いついてみせるんだ!
『でですね、モガモガ・・・菅原先・・モガモガ・・・』
夕実ちゃんがテーブルの上の料理を目一杯頬張りながらも話を続けようとする。
『夕実ちゃん・・・喋るか食べるかどっちかになさいってば^^;』
『はい、モグモグ・・・ゴメンナサイですー☆』
別にいいわよ?喋らなくても、ゆっくり食べてなさい。ふふふ^^
ここからは私が喋り、語り、そして菅原君とマンツーマンにさせてもらうからね・・・・・・
『湯西川温泉から私も同行したんだよね♪』
目一杯の笑顔で菅原君に振ってみる。
それに答えてくれたのか優しい顔で私を見ながら頷いて続ける。
『そうだね~^^ 最初は首塚さんも来るって行ったから驚いたんだけどさ、あれはあれで楽しかったよね^^
2月の終り頃だったよね。雪が降る中の日帰り旅行』
ここでふと疑問に思ってたことをぶつけてみた。
『そういえば・・・廃墟でも廃村でもないわよね?ここ。どちらかというと、温泉知ってる人なら有名どこの温泉街でしょ?
ダムに沈むわけでもなく、過疎化は・・・まあ~このご時世だしあるとは思うけど、それでもサークルの指針的には薄い場所だと思うんだけど』
『う、う~ん・・・確かにね^^; ほとんどサークル的意味合いはまったくない旅行だった・・・かなあ^^;』
・・・なんか歯切れが悪い気がする。
すると・・・
『それはですねー、私がただ単に、いつだったかにカマクラとか見てみたいなーって言ったからなんですよー、わきゃー☆
先輩ってば、そのために連れてきてくれたんですぅ。ちょー優しいです^^』
ああ・・・なるほど。だからカマクラ祭りがあるここを選んだのね・・・
でもなんかその二人と私の壁、突き破りたいんですけど。
『そ、そうなの~・・・へえー・・・。私はてっきり、私と夕実ちゃんと一緒に混浴風呂に入りたかったから?な~んて思ってたんだけどなあ~』
すこ~し、いやらしい目線で菅原君を見ながら言ってやる。
『ちょ、い、いや別にそういうのは無いってばー、あはは、もー^^;』
『でもでもあれでしたよね?
橋の袂の公共混浴風呂の壁の張り板って、穴があって外から覗けちゃいましたですよ~? 先輩ったらいやらしい~ですよね~^^』
夕実ちゃんと私でお約束のポーズをしてみせる^^
一生懸命に弁解の言葉を並べ慌てふためく菅原君に、場がもっともっとなごんだ^^
『秩父・茶平が実質ほんとうの意味での廃村巡り・・・だったのかもね^^』
そう、菅原君が言うとおり、今までは廃墟・廃屋などは話を聞かせてもらったけれど、廃村ってものは無かった気がする。
私は始めてみんなと同行して目の当たりのしたのです。
『あそこはめちゃめちゃ歩きましたですね!わきゃー☆』
『ここでいいのか?諦めようか?って途中で思ったけど、夕実ちゃんが発見したんだよね^^
・・・まさか、あんな道と呼べるか疑問を感じる先にひっそりとあるとはねえ^^;』
しみじみと語る菅原君。彼にとっても思い入れがある場所のようです。
『そういえばここ秩父の山奥一帯の廃村・廃集落はなんで知ったの?菅原君』
『うーん・・・えっとね。まあ、有名どこって言えば有名な場所ではあったんだよここって。
奥多摩方面の廃村は軒並み解体・取り壊されたりして現存してなかったしね。
ま、某ゲームの舞台って噂があったからってのもあるんだけど』
そう言いつつ苦笑いを見せる菅原君。
ゲ・・ゲームの舞台だったんだ、ここ^^;
『廃病棟は怖かったですけどォ、ここは何か寂しかったですぅ・・・』
うん。私もそう感じた。
時が止まったままの回覧板。もう永遠に隣の家にまわらないんだろうなあ~と思うと、寂しさがこみ上げたのを今でも覚えている。
『でもそのあと立ち寄った、秩父の芝桜で少し癒されたよね^^ キレイだったなあ~あそこ』
『『ちょーキレイだったー!』』
あんなにも丘を埋め尽くす花々を私は見たことが無かったので、廃村での寂しさがどんなに和らいだか^^
時期とめぐり合わせに私は今一度感謝をするのでした。
『次に行ったのは、群馬の藪塚石切場ですぅー!』
『あれも凄かったわよね!・・・ま、誰かさんのおかげですごく遠回りしちゃいましたが』
あは^^; え、そうだっけ・・・と、頭をポリポリと掻いてみせる菅原君が見える。
私たちは菅原君の適当さ加減に随分と翻弄されたもんでしたよ^^;
それでも実際、石切場に到着した時は、森の中の古城のような佇まいにただただ圧倒されたんです。
『えっと・・・次はどこに行ったっけか?』
『えええええっ!? もしかして先輩ってばもー酔いがまわっちゃいましたかー?まだまだ足りませんですー!』
そういいつつ夕実ちゃんは、菅原君のグラスに飲みきりボトル焼酎をトクトクと継ぎ足していく。
ああ・・・ああ・・・こぼれてるよ夕実ちゃ~ん^^;
ほんとに酔ってるのは夕実ちゃんじゃないの?w
『あ、思い出した思い出した!旧谷中村だ。つまり渡良瀬遊水地だよね?』
『正解です☆』
『あそこは・・・なんかいきなり知らない覆面のオジサンが語りかけてきてびっくりしましたですよおー^^;』
『あれには参ったよね^^; ボクが語りたかったこの土地の云われを全部喋っちゃうんだもの。トホホ・・・^^;』
そういえばそんなこともあったかも。
それよりも私は原発事故での放射能の話題が思い起こされる。
色々と考えさせられた日帰り探索だった気がします。
『ちょっと軽いオツマミ欲しくなってきたなあ~。オネーサン!茄子漬けお願いします☆』
『あ、焼酎のおかわりもお願いですぅ~^^』
ここで一旦、廃村の話題が途切れて小休止。
冬休みはどこどこ行くとか? 実家に帰るの?みんな。なーんてな話題で暫く時を過ごした。
『でもやっぱりあれかな・・・ヒック! えーっと・・・えーっと・・・』
なんだか菅原君もだいぶ酔っ払ってきたみたい。
夕実ちゃんは・・・相変わらずだけど^^;
かく言う私もさすがに日本酒で体がカッカカッカと熱を帯びている状態。少し自分のろれつが回っていないか確認をしつつゆっくり喋る感じになってきたかも^^;
『次は・・・加蘇鉱山跡を目指したんだっけ。うんそうだ加蘇鉱山跡だ』
まるで自分に言い聞かせるかのように喋る菅原君。
なんだかその姿がみょうに可愛らしい^^
『あそこは良かったなあ~。石裂(おざく)尋常小学校。あそこ最高だよ^^』
『あれ?そういえば・・・私たちってその尋常小学校跡って見てないわよね?夕実ちゃん』
『だって、そこは元々私と首塚先輩は行く予定じゃなかったですよォ~。
首塚先輩が、菅原先輩と女の人が二人っきりで出かけてる!って騒ぐから私たちが尾行しただけじゃないですか~w』
ああ・・・そういえばそうでした^^;
実際はその女の人ってのは菅原君の妹の琴音ちゃんだったってオチで、
しかも尾行した私たちは見事に迷子。
ようやく菅原君に追いついた時にはもう石裂尋常小学校跡を訪れた後だったんだね^^;
『まさかあんなところに廃校があるだなんて思わなかったんだ。
ま、それもこれも『くまっち』ことくまさんのおかげなんだけどね^^』
(くまっちというのは、話の都合上琴音ちゃんの知り合いなんですが、実在の人物は下総弾正くまさんのことです^^)
『加蘇鉱山跡が正直おまけみたいなくらい、あの廃校はよかった^^
機会があったらまた足を運びたいねえ♪』
その時は是非私も連れてって欲しいな。
・・・出来れば夕実ちゃん抜きでw
『最後は廃墟も廃村も関係ない旅でしたですぅ^^; 寸又峡温泉さーくるでしたですよー』
『いや~でも、昭和レトロな電車や駅舎も見れたじゃない^^
美人の湯じゃ女の子二人ともおおはしゃぎだったみたいだし』
『ちょ、ちょちょちょちょ!ですぅ! はしゃいでたんじゃなくって、首塚先輩がお肌を触ってくるから悲鳴を上げてただけですよプンスカ!』
そんなこともあったかも^^;
だってお湯の力でお肌すべすべなんですもの。試してみたくなるんだもーん。
『つり橋に紅葉と、なんだかんだ行った甲斐があったよね^^ ボクは楽しかったよ』
『こうやって振り返ってみると、けっこー色々なところに行ってるわよね?私たち^^』
『来年も色々なとこに行ってみたいね☆』
『『さんせー!』』
『じゃーここで再び乾杯しますですよー^^ 来年の廃村さーくる活動の前途を祝してです、わきゃー☆
せーの!』
『『『かんぱーーい♪』』』
来年は果たしてどんなところに連れて行ってもらえるのかな☆
☆ここまで読んでいただきありがとうございました^^
来年も廃村さーくるのメンバーの珍道中が書けたらいいなあ~なんて思ってます。
では、またの機会にお会いいたしましょう。わきゃー☆
行ったことすらない場所なんですが、
なぜか画像を見ているだけで
妙に懐かしい気分になるんですよねぇ。。。^^
by 銀狼 (2011-12-19 01:08)
お写真が迫力!すごいですねえ・・・。廃村はちょっとだけ身近なんで少し怖いんですよねえ・・・。Σ( ̄ロ ̄lll)
by 大林 森 (2011-12-19 02:23)
写真を見ると思い出しますね~ (^^
来年の廃村サークルが、今から楽しみです♪
by たかれろ (2011-12-19 07:35)
ちょいのりさん、
やっぱり、来年も、廃村サークルを楽しみにしいますので、なんとか、続けて下さいませ。
by kiyo (2011-12-19 07:39)
素晴らしい旅ばかりですね~
是非ともこれからも続けて欲しいです!
(^^
by レイリー (2011-12-19 08:41)
エアーで一緒に連れて行ってもらってる気分♪です。
by サンダーソニア (2011-12-19 08:47)
このような所はなかなかいけませんから続き期待しております。
by 馬爺 (2011-12-19 10:06)
一年の間に結構あちこち行ったんだなぁって思いますね。
来年はどこに?
by まめ (2011-12-19 12:27)
いろいろ思い出しましたぁ♪
来年もいろいろ回れるといいですね!
かんぱーーーーい!!!! (^0^)-U☆
by haku (2011-12-19 16:09)
どれも思い出の旅ですね~
来年も行かれますように!!
廃村って時間が止まったままで
なんだか淋しいね(/_;)
by miwa (2011-12-19 18:00)
一年のイロイロが話せる忘年会っていいですね
おいら達 ただの飲み会と報告会になってます
by ねこじたん (2011-12-19 20:49)
うん…あの鉱山跡は…一瞬あれ? って思ったけど、あまりの小ささに普通に沢の水を排水する暗渠かと思いましたよ…(・囚・)キリッ☆
…で、軍艦島上陸作戦は…わきゃー☆(-_-)ニヤリ
by 下総弾正くま (2011-12-19 21:43)
僕らもサークルの会員!?
なぁんて。
そんな気分で読ませていただきました^^。
僕はバーボンをロックでもらえるかなぁw
お姉さん気持ち大盛りでヨロシク!!
では、かんぱ~い(^O^)/
by DEBDYLAN (2011-12-19 22:36)
いろんなところに行かれたこと,写真をみると
ブログの記事とともに思い出されますね.
「廃村サークル」&「島旅」,そしてそれ以外の記事も
楽しみにしてますよ(って年末の挨拶みたい^^)
by 唐津っ子 (2011-12-19 22:40)
そういえば忘年会やってませんね(-_-)ニヤリ
年明け落ち着いたらやりましょう~(^o^)丿
って、年明けたら忘年会じゃないってが(^_^;)
by 吟遊詩人41 (2011-12-19 23:10)
こうやってまとめると廃村サークルも色んな場所で活動されてますねぇ^^
廃村サークルも島旅もいつも楽しく読ませていただいております(^O^)
来年も楽しみにしております(^^♪
by ニッキー (2011-12-19 23:15)
ネットコミュニティ…「1位」~✩ \(*⌒0⌒)♪~
おめでとうございます。
さすが!! ちょいのりさん。。。
”どうかマイペースで頑張って下さいね” ( ..)φ))
by ホイップ・クレイ (2011-12-19 23:27)
美人の湯につかりたいな♪
寒いんだもん。
by サンダーソニア (2011-12-20 13:42)
ちょいのりさん、
ネットコミュニティ「1位」おめでとうございます。
素晴らしいです。
これからも、益々、廃村サークル、そして、
ちょいのりさんのいろいろな記事に目を通して
いきたいと思います。
仕事の方も、頑張ってくださいね。
by kiyo (2011-12-20 19:05)
そういえば、忘年会に妹は呼ばなかったの?!
あっ、受験か~^m^
それから、やっぱりこの三角関係、くずすのはもったいないね。。。
でも、いつかは結論が?!
by リン (2011-12-21 07:10)