第383話『廃病院の滑り台みたいなヤツって何?』八幡野廃ループ橋&三島ポプラ廃病院編☆ [廃村さーくる]
『フフフ・・・ジャパニーズ油断大敵デース☆』
オイル(油)をオロソカニシタライケマセンネー。資源小国のジャパニーズはオイルさえ断てば壊滅デース(そういう意味じゃないんだが・・・あながち間違ってもいない^^;)
あんな心霊もナニモ感じナーイ、ただのブリッジにウツツヲ抜かしてるアイダにィ、
ミイは発信機シカケチャウヨ~♪
『ある人』の刺客であり、心霊研究部副部長のリンダ・ルンバに、こっそり発信機を車に取り付けられたことも知らずに、
廃村さーくるの2人+時期エース?の三人衆は、伊豆伊東市の廃ループ橋へと進んでいた。
道路脇の得体の知れない小屋に潜り込んだところからこの物語は始まるーーーー
『わきゃー・・・、これってなんでしょうか?』
廃ループ橋に近づくにはトタンに遮られたところを無理矢理潜るか、山側から下って近づく、もしくは道路沿いの木々に無理矢理突入するしか選択肢が無かった。
・・・が、少し歩いたところに『小屋』らしきものがトタンと木々の間に建っていたのだ。
見るからに廃屋。しかも大人一人が中腰くらいにならないといけないほどの建物だった。
試しに入ってみたのだが・・・
『何かを巻き上げる機械みたいだね。この橋に関係があるのかそれはちょっと分からないね。
なんか実家のミカン畑でも似たようなの見たことあるし・・・』
『そーいえばみたことあるかも。でもお兄ちゃん? こんなにループ橋に近いとこにあるんだから工事関係のやつなんじゃね?』
うーん・・・、今の時点じゃよく分からないなあ。あとで調べてみよう。
『ん? この機械の向こうからループ橋側へと抜けれるみたいだ。ちょっと狭いけどここから入ってみよう^^』
そうしてボク達は小屋からの小さな抜け道を介してループ橋に近づくことができたのである。
『うわあ・・・近くで見上げるとめちゃくちゃ大きいねお兄ちゃん・・・』
琴音が驚くのも分かる。ボク達が見上げたそれの高さはゆうに20メートル近くはあったからだ。
『何か木々がたくさん生えてますけど、歩いて近づけそうなとこもありますです^^』
ここは工事車輌が通れるように成らしたとこなのだろうか?
確かにあまり木々が無いスペースが続いていた。
ボク達はそこから先に歩を進めていく。
するとーーー
『あ、あ、あれ見てくださいです!道路が落っこちてますうう!!!!』
!!?? ・・・どう考えてもあの角度では車は走れない。
完全に崩落した道路を目の前に発見をした。
『ねえねえお兄ちゃん! なんか変な建物っぽいのもあるよ』
あれはなんだろう? 建設機材の倉庫かな? でも近づいてみるとかなり入り口の天井部分が低い。どういうことだろうか?
それほど邪魔する木々が無かったとはいえ、山側から落ちてきたのであろう大きな岩がゴロゴロと行く手を遮った。
それだけここは危険とも言える。
それでもようやく陸橋と地面が接する場所まで辿り着いた。
『なんか・・・すごいところだね・・・。道路がうにゃうにゃしてるもん』
『でも琴音っち、なんか歩けそうだよ?』
これこれ。ここまでにしておきなさい^^;
ただでさえ人の管理が長年及んで無いところなんだよ?
いつ崩れてもおかしくないんだから・・・
ワクワクしている彼女たちをいさめながらも、実はボクも興味深々でして、思わず歩いて橋の途中まで登ってきてしまいました^^;
『あれーゲートがあるですー。これ以上は行けませんですね^^;』
たぶんこれが、本当は立ち入っていけない場所なのにここまできた人達への『最終通告』
もしくは『最後の良心』なんだろう。
さすがにこれ以上進めることは諦めた。また、彼女たちも察してくれたのか、誰も文句は言わなかった。
『ここから見える伊東の景色もキレイだね。お兄ちゃん』
ああ、そうだな。
本当だったら完成していて、何万何十万と車を導いてた道なのかもしれない。
一通り景観を見回したボク達は車に戻ることに。
再び入ってきた小屋の辺りから道路へと戻る。するとそこにこのループ橋の見学者らしき人が数人いた。
『このループ橋を見にこられたんですか?そこから上がるともう少し良く見えますよ』と言葉をかけ、お辞儀して通り過ぎた。
(これは実際にあったお話です^^ 偶然にもここ目的で3人組の方達がいらっしゃいましたよ~^^)
『あの人っちも、こんな正月っから廃ループ橋だなんてねえ~^^;』
車のエンジンをかけながら琴音が言うが、それはそっくりブーメランだってばよ^^;
『あれ!? なんか車止めたすぐのとこに何かあるですよー』
中々車に乗り込まない夕実ちゃんを不思議に思っていたのだが、夕実ちゃんが指差すものを見て少し納得。
それはーーー
椎の木三本跡と言う、鎌倉時代の史実からなる名跡だったようだ。
廃ループに夢中になりすぎて、こんなものが傍にあっただなんて全然思いもしてなかった^^;
『いい駐車スペースだなあ~くらいにしか思って無かったよわたし~w』
まあそうだな。廃ループ橋もこの椎の木三本跡も、気にしてなければ通過してしまう、そういうものなのかもしれない・・・。
『そろそろ、お腹がグーペコですう・・・』
そういえばほとんど何も食って無いな^^; 時計を見るともうすでに1時を周ろうとしていた。
『じゃあ・・・どっかでランチでもしようか?ファミレスでいいよね?』
『『さんせー!』』
『琴音、適当に任せるよ』
『あ、それなんだけど・・・私ね、友達と沼津で新年会なんだー。だから、ドライブはここまでw あとは適当に近くの駅で降ろすから二人で食べてきてよ』
そ・れ・は・ひ・ど・い・!!
『ここまで来てそれですか、ほんとにアンタの暇つぶしだったんかい!』
『琴音っち、ひどすー^^;』
『ゴメンゴメンw なんなら一緒に行く?知らない子ばっかだけど。静岡県の連中とオフ会新年会だし』
うはーぜってー行きたくねーそれ^^;
『なにその嫌そうな顔~。新年会っていってもね~廃病院オフなのよ?』
フヒヒ・・・って不適な笑みをコチラを見ずに見せる琴音(そりゃそうだ運転中だし)
それはまた、とってもデカイ釣り針ですねえ!!
そんな美味しい美味しい餌、食べなきゃ廃村さーくる部長の名が廃るでしょうよ!
『ご一緒させてください妹様。へへ~でございますよ』
『よかろう。ではまいるぞよ』
そうして結局ボク達も再び山を越えて沼津・三島方面へと向うことになったのである・・・
『わーい私ココスのガーリックチキーン♪ 夕実っち少しアーンて食べさせてあげる~♪』
『アーン、ごくん。ちょーおいしいですう♪』
ボク達は道すがら、空腹を満たす為にファミレスへれっつごーしたのである。
そこでふと、さきほどの廃ループ橋の話題になった。
『そういえば~、あのループ橋ってどうしてああなっちゃったの?お兄ちゃん』
『なんでもあそこから上ったところに住宅地を造る予定だったんだけど集まらなかったらしいね^^;
詳しいことは分からないけど業者が倒産か何かで放置したんじゃないかな』
『あれれ?なんだか今回は廃村さーくる部長っぽくない投げやりな感じですうー^^; ほとんど地元だっていうのにあんまりじゃないですかあ』
まあ~夕実ちゃんがそういうのも分かる。でもここにそれほど廃墟の過程を求める意義も意味もそんなに見出せないしと思ったのは事実。
『ああ~もしもしお父さん?ちょっと聞きたいことあるんだけどいいかな。ん?忙しい?なんでよー』
いつのまにやら親父に電話している琴音。
『ええ?釣りに行くの?また~?お母さんに怒られるよ?
ん?ええ?八幡野に釣り??? なんだちょーどいいじゃん^^
ねーねー聞きたいことあるんだけどさー、その八幡野のとこにあるループ橋知ってる?』
ここで琴音は携帯のマイクを外部スピーカーに。
『なんだ、こどう(小僧)ら~、正月早々どっかいなくなったと思ったらそんなとこに行ってたんか。
廃ループ橋?あれってループ橋なのか?ただの陸橋だら。
ああ、山の方に住宅つくろうとしたけど集まらなかったやつだろ?
昔は135号線も料金所が4箇所くらいあってよ~、よくあそこの旧道に逃げ込んだもんだぞ。
おまえらの歳でも天城と稲取の料金所跡くらいは見たことあんだろ?あ、ねーか。あっはっは。
どの道135が無料になって、だれもあんな橋がある旧道なんて使わなくなってただろうよ。
狭い道だしな。その橋はともかく、いずれ不便さに負けて過疎るよあんなとこ。あそこが栄えるなら伊豆高原はもっと栄えてるってあっはっは。じゃ、おれ釣り行くから。
・・・母ちゃんには内緒だぞ?プッ・・・ツーツーーー』
『なんか・・・結局親父の話じゃループ橋がなぜ放置に至ったのかよくわからないな^^;』
分かったのは135号線に昔料金所があったって言うどうでもいいことだし^^;
ま、またの機会にじっくりと調べてみますかね。
『リンダ、その後はどうなの?』
『任せてクダサーイ、今度はバッチリ発信機を車にトリツケマシタデス!
今は遅めのランチをしてるところデース☆』
『そう、なら今回は安心ね』
『チョット魔ってクダサーイ。この行き先は・・・ハッ!? マ、マサカ、あの場所二??? マダマチアワセニハ早いノデス』
『え?何?待ち合わせって???』
『まだ見ぬオフ友に会えるのハッピーです^^ プッ・・・ツーツーーーー』
『えっ!? ちょ、ま、えええ!? リンダなによオフ友ってえええええええええ!!!』
『ここがオフ会会場兼新年会よ^^ だいぶ早いから誰も来てないけど』
琴音に紹介されてやってきたのは、遠目からだと分からないが、よくよく目を凝らしてみると分かると思う、廃病院だ。
詳しい場所は書けないが、伊豆のど真ん中を走る136号線、それと三島と函南町が交錯する場所とでも印せば分かる人には分かると思う。
『噂には聞いてたけど、こんなとこにあったのか・・・』
某マニア達には定番の廃墟らしい。
でも伊豆の主要道路から普通に見渡せるこんなとこにあるとは予想もしてなかった・・・。
『あれ?お兄ちゃんもしかして・・・知らなかったのォ? 結構有名じゃないの。全然興味の無いお母さんでも知ってたわよ。マジで』
親すら知ってたんかいっ!
『ま・・・そういうこともあるのだ、あっはっは^^; じゃ、せっかくだし行ってみようか』
ボク達は車を降りて病院の前まで進んでみた。
『あらら、見るも無残な荒れっぷりだねこりゃ・・・』
『有刺鉄線でぐるっと囲ってあるんだけど、地元の子っちの遊び場と化してるよ』
それは・・・危ないからやめたほうが^^;
しばらくどこまで踏み入ってみようか考えていたところ、ふと声が聞こえてきた
『クスクス・・・クスクス・・・』
『『『ええええっ!!??』』』
な・に・か・い・る・??
まさか・・・こんなところで・・・とうとう・・・本物!?
『ちょっと先輩アレみてくださいです!』
夕実ちゃんに言われるがままその方向をみると、そこにはーーー
『学校帰りの女の子が病院と私たち見て笑ってるよお兄ちゃん・・・』
どうやらここに見学に来たボク達を面白がってる女の子達の笑い声だったようだ^^;
(本当のお話です。ボクが帰ってもずっと居たので、たぶん肝試しかなんかに来た学生さんだったんじゃないかな^^;)
『ん?病院脇になんか廃バスがあるなあ』
『すごく不気味ですう^^;』
『行ってみよーーう☆』
じゃあー行きますか^^;
『これはなんか見たことある車内ですう』
『レントゲン撮る車っぽくない?お兄ちゃん』
そうだな。巡回用健康診断のレントゲン車みたいな内装だ。これもおそらく病院とともに放置されたんだろう。
バスの裏手に出てみると、非常用の滑り台?を発見。
『これ、なんか懐かしいよねお兄ちゃん。昔、近所の病院にもこれがあって、よく遊んだよ~』
『あーアソコの病院でしょ?私も遊んだよ~ナツカシイわきゃー☆』
今でもあるとこはあるんだろうか?こういう滑り台みたいなヤツ。
それとも老人系福祉の病院にしか無いのかな?
色々考えていたのだが今は分からない。あとで調べるか。
『えっと、ココは入るのは止めておこう。いや、もともと入っちゃいけないんだが、割れたガラスが危険すぎる。怪我しちゃ元も子もないしな』
ボクの意見に琴音は少し不満げだったが、夕実ちゃんは少しこの病院を不気味に思っていたのかあっさりと賛同してくれた。
『ここからはカメラをめいっぱい望遠にして外から色々見てみようか』
ボロボロのカーテンがいっそう雰囲気を盛りたてる。あまり嬉しくない演出だ^^;
『遠くからでも、ところどころにいたずら書きが見えますですう・・・』
『こんなことして何の意味あるのかなあ。ばっかじゃないのって思う』
まあそうだな。廃墟とは言っても持ち主は当然いるわけで、人様の家に平気で落書きするようなものだ。
裏手に周ってみると車が放置されていた。ボクは車には疎いので、これが古い車種なのかどうかは分からない。
ふと、ある部屋で夕実ちゃんがボクの肩をポンポンと叩いた。
『先輩!なにかあそこの部屋っておかしくありませんか』
んん? どこいら辺が?
『あれ?そういえば・・・床に落ちてる布類と小上がりの上の布類って明らかに古さがちがくない?お兄ちゃん!』
『あ、・・・確かに違うな。新しく見えるほうは・・・なんかこう・・・最近まで使ってたって生活感があるな』
『ふ、浮浪者さんとかでしょうか・・・』
『そうかもしれないね。そういう人と出くわさないうちにここを引き上げようか』
『『さんせー!』』
『あれ?琴音はここで引き続きオフ友を待つんじゃないの~^^ もうすぐ日没。冬は直ぐに暗くなっちゃうよ~ん』
ここぞとばかりに、ボクはおもいっきし嫌味っぽく言ってやった。
『そんなこと言うと、車乗せない』
しまった妹様の方が一枚上手でした^^;
『じゃ、帰ろう。帰って塩茹で落花生でも食おうぜ』
『『ええーやだーふにゃふにゃして好きじゃない~』』
ええ!?美味しいのになー塩茹で落花生・・・東京のスーパーじゃ売ってないから、これが実家に帰る楽しみのひとつなのに^^;
たはは・・・
※ここまで長々と読んでいただきありがとうございました^^
今回は伊豆では有名どこの廃墟だったかと思います。
それにしても行く先々で人に会う人に会う^^;
ま、一番会いたくないのは『おばけ』よりも『浮浪者』や『動物』なんですけどね^^;
ではまた、どこかの廃墟・廃村でお会いできたらな~なんて思ってます☆
リンダは、たくさんオフ友が出来たそうです♪
あのループ橋は別荘地を作る予定で、そこへのアクセス路とかいう話を聞きましたが…(・_・;)
結局会社が倒産してそのまま放置こいてたら、地震(いつのかは失念)で橋が1部落ちたとか…(・_・;)
…いや、それよりも病院の窓際に…(((゜Д゜lil)))
by 下総弾正くま (2012-01-10 21:08)
廃墟になった道路って凄い光景ですね.
そういえば,私の実家のある唐津にも
高架線路を建設途中で放棄したところがあります.
何らかの理由で廃線になってしまいましたが,
道路から見える高架後も凄いですよ.
by 唐津っ子 (2012-01-10 22:33)
ガラスは危ないですね。
見えないけど 窓際ってドコ?(゚д゚;≡;゚Д゚)ドコ?
by サンダーソニア (2012-01-10 22:45)
ええっ!? どの窓だろう・・・
by ちょいのり (2012-01-10 22:56)
こんな所が有るんですね、私は知りませんでしたね。
料金所は伊豆には多く有りましたね、亀石峠や伊豆スカイラインなどもそうですが現在は無料に成って居るとこが多いです。
by 馬爺 (2012-01-10 22:57)
昔、富士急ハイランドの病院がお化け屋敷の設定の最恐戦慄迷宮に入って以来、廃屋病院がとても怖くなりました(>_<)
この写真を見てるだけでも、こう背すじがぞぉ~っと・・・(*_*)
by ニッキー (2012-01-10 23:32)
これはガチで怖い・・・。確かに一番怖いのは人間ですよねえ・・・。(>_<)妹さん、優しいですね!
by 大林 森 (2012-01-11 00:47)
私って、結構怖いモノ好きなんですが、
この廃病院は、ちょっとシャレにならないくらい怖そう^^;
でも・・・行ってみたかったりして^^
by 銀狼 (2012-01-11 02:15)
病院の いろいろは怖いです…
立ち寄れませんよぉ
by ねこじたん (2012-01-11 06:25)
これはなんと素晴らしい
この廃な雰囲気最高です!
話は変わりますが、隧道シリーズは昨年の春に幾つか取り上げていますので、後で調べてお知らせしますね
結構廃な雰囲気たっぷりです!
by 駅員3 (2012-01-11 12:14)
これはマジコワイ感じしたなぁ
病院入るのマジヤバイ
ループ橋無駄な銭使われた・・・てぇ
感じなんかぁ
出来栄えええよっ(--〆)・・
コワかったしっ・・・豪華なまんま~
ご馳走さま~☆彡~
by みうさぎ (2012-01-11 13:41)
カーテン、バッサ~の写真(0310)
夜露死苦の「夜」の下辺り、めっさにらんでますやん^^;
(((((((((TロTノ)丿 ヒイィィィー
by たかれろ (2012-01-11 22:33)
まじ…出そう…こわぁ!
by popo (2012-01-11 23:46)
どんどん~怖さが、半端ないような…@@;
人が誰もいないって、
こんなにも朽ち果てていくものなのですね。。。ゴックン!
(;゚Д゚)!。。。(汗)
by ホイップ・クレイ (2012-01-12 00:19)
横眼で?見えたかもw
by サンダーソニア (2012-01-12 07:43)
そうそう、読んでいて、
どうしてここまで、廃ループ橋になったのか、気になったんだよね!
それから浮浪者がすんでいたかもな部屋・・・
やっぱり、人が住んでいるか否かで家は生きていたり
廃墟になったりするんですね。
by リン (2012-01-13 07:59)