第508話八ッ場ダム・吾妻渓谷編vol⑤『新しい景色』新・川原湯温泉駅（仮）：居酒屋けいば：SSブログ

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ダメな初孫でゴメンネおばあちゃん＾＾；　..｜第509話八ッ場ダム・吾妻渓谷編ファイ.. ブログトップ

第508話八ッ場ダム・吾妻渓谷編vol⑤『新しい景色』新・川原湯温泉駅（仮）　[廃村さーくる] [編集]

『別に諦めてなんかいないもんっ！』

　嘘をつくことのその“代償”

　嘘で最後まで貫き通すと言うのは、とてもとても辛いこと。

　しかもそれは並大抵の努力ではなかったりが世の常。

　結局は、ばれちゃって、ゼロよりマイナスになることが多い。

　ただーーー

　もし仮に途中で本当のことを伝えたなら

　もし仮に自分の愚かさに気づき、そして相手に伝えたならば、

『分かってくれる人もきっと居る』のもまた世の中なのかも。

　・・・もしかしたらーーー

『嘘をついてまでボクが好きだったんだね＾＾』

　な～んて言われちゃうかもしれないよ？私ｗ

　ま、そんな美味くはいきませんよね？はあ・・・＾＾；

　とりあえず、後戻りできる程度の嘘を菅原君に突きつけて、私は大人しく彼の行きたかった場所へと着いていくことになった。いやそれが今の一番の得策だと思ったしいー＾＾；

　平日の正午だと言うのに人影をまったく見ることなく川原湯温泉街を進んでいく私たち。

　聞こえるのは紅葉の向こうから聞こえてくる『トン・・・テン・・・カン・・・』と言う無機質な金属音ばかり。

　ここはどういうとこなんだろう？

　少しは事情を知っていたけれどーーー

　第508話にして八ッ場ダム・吾妻渓谷編vol⑤

　スタートです＾＾

メーテル・首塚先輩・ブログ用.jpg

『あれ？不動の滝へと向う道が工事中で行けないなあ＾＾；』

　道なりに登ってきた途中、菅原クンがまだ見えない不動の滝とやらの方角を遠くに見据え、立ち止まった。

　私が見た限りじゃバリケードで本来の道がふさがれて、その向こうにいくつもの重機がウインウインとお仕事をしているようでした。

『ボクが行きたいところには、このまま道なりに行けば最短の近道だったんだけど＾＾；

　あ、でもここから人は向こう側へ行けるみたいだし行ってみようか＾＾』

　菅原クンが指差す方向には『歩行者通路』と書かれた狭い簡易の歩道が用意されていました。

　歩き出す菅原クンの背中を追って私たちはその歩道へと入っていくことに。

『アシモトニ、ゴチュウイクダサイ』

　突然の声に菅原クンと私は思わずビックリ！

『いきなり声が聞こえてびっくりしちゃったねえ～＾＾；』

『足元の前に私の心臓がショックよ＾＾；』

　どうやら歩道の入り口付近にセンサーが付いていて、通る人が居ると音声ガイダンスで注意喚起するシステムのようでした＾＾；

（ここで、菅原クンにしがみついておけば良かったのに何してるのよわたしー！＾＾；）

　まあ・・・そんな感じで少しびっくりさせられた私たち。

　金属のパイプで作られた歩道をカツンカツンと、

　でもなんだか柔らかい感じで撓ませながらも向こう側へと通りきったのです。

　するとーーーー

　目の前に、遠くまで広がる真っ直ぐな場所に行きついた。

『ここってなあに？菅原クン＾＾；』

『恐らく～・・・ダムに沈んでしまうＪＲ吾妻線に取って代わる、“新”吾妻線の工事現場なんじゃないかな＾＾』

　そう言って『あれを見てみなよ』と向こうを指した菅原クンの方向に顔を向けてみた。

『ん!?　えーっとお・・・なんか駅のホームみたいだけど？』

『そうだね＾＾　たぶんアレが“新”川原湯温泉駅になるんじゃないかなあ＾＾』

　駅とか何度も何度も見たり利用したり散々お世話になってるんだけれど、

　まったく新しく、

　しかも電車もなにも通ってない線路や駅のホームを見るのは私、

　実は初めてだったのです。

　赤茶けた敷石（バラスト）じゃなく、真新しい白色の石達が延々と向こう側へ続いている様に、ちょっぴり感動しちゃった♪

　へえー！ほお～、わあ～♪って思わず見とれていました。

『意外とこういうのって見れそうで見れない光景だよね＾＾　チラリズムといいますか♪』

　ここでチラリズムは意味わかんないよ＾＾；

　でもなんか感動です＾＾

　もしかしてこれが見たくて？と思った私は、私に色々と説明しながらも私を見ずにじっくり観察しまくってる菅原クンの肩をチョイチョイと突付いて聞いてみる

『これが見たかったんだねえ～菅原クン。私、こういうの見た事無いからなんか嬉しかったりなんだけど＾＾』

『ん？ああ～違うよ？ここじゃないよボクが見たかったとこって＾＾　でもたまたまだけど、建設途中の駅のホームや線路を見れたのはラッキーだったかな＾＾

　でもねえ・・・』

　ニッコリ嬉しそうに振り向いてくれた彼だったのだけれど、すぐさまその顔は曇ってしまった。

　そして間を置いてから次の言葉を続ける。

『今までの路線と比べるとなあ・・・、恐らく車窓から見えるその世界は見劣る気がしてるんだ。

　新吾妻線はトンネルばっかりだしね＾＾；

　日本一短いトンネルが道すがらあったでしょ？　あれだって一瞬で通り過ぎてさ、景勝・吾妻渓谷の景観を邪魔せずにのんびりゆったり眺めながらの味わいのある路線だからこそ、なぜかもったいなく思っちゃってねえ＾＾；』

　確かに・・・ガタンゴトン揺られていつまでたっても真っ暗闇なトンネルってのもと思った。

　窓に映るのはガラスに反射する惚けた自分の顔かトンネル内の電灯の光の流れ。

　さっきまでの赤や黄色や、まだまだ頑張ってますって感じの僅かな緑色が混じった紅葉も、

　新路線じゃ拝める機会が減るのなら・・・ちょっと納得かもです＾＾；

『ボクが行きたいのは、ここから下って川を越えてまた登った渓谷の反対側なんだ＾＾　じゃ、行こうかそろそろ』と、彼が歩き出した後を付いて行く。

　目が合った工事関係のおじさん達に軽く会釈をして、私たちは谷の向こう側へと向ったのでしたーーー

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpg ここまで読んでいただきありがとうございました＾＾

ぎゃる魅.jpg ん～・・・そーいえば確かに新駅建設ってのは見かけるけど、新しいレールを敷いてる新路線ってそうそう見かけるってこと無いっすね。

ゼブラ2.jpg このご時世、と言いますか、ここまでインフラが進んだ日本で新路線は中々無い事業ですしな。

ちょいのり・サザエさんver1_汗.jpg 廃線ならちょこちょこあるけどなｗ＾＾；

　ま、そんな感じでちょこっと寄り道的お話です＾＾

　ここ、川原湯や八ッ場ダムが今どんな感じなのか少しでも伝わってくれたなら、閑話休題的お話ではあったけれどもボクとしては嬉しいです。

　ではではいよいよ次回が最終回。

　テーマとして例えるならばーーー

『ダムに沈まない古きもの』と言ったところでしょうかね＾＾

タグ：廃校川原湯吾妻渓谷新しいもの古きもの

2012-11-21 04:22 nice!(83) コメント(16)

nice! 83

おはようございます。
中止・進めと大騒ぎでしたが・・・確実に進んでますね。
いよいよ最終回ですか楽しみ・・・。
そうですね板場はお湯つかえませんね。
by YUTAじい (2012-11-21 05:42)

そうそう、慣れていない人が今更、キャッって好きな人に触れないっちゅうの！
いや～ここまで来ると、沈まない古き物より、告白の行方が気になっちゃうよ(-_-;)
by リン (2012-11-21 06:11)

真新しいのも面白いですね～
確かにあまり見れない光景～
by まめ (2012-11-21 06:58)

30年前にダムの底に沈んでしまった
母の実家を思い出しちゃいました。。。
今でも鮮やかに覚えています。。。

by rtfk (2012-11-21 07:44)

新路線を作ってる現場を見れたのはラッキーでしたね～
でも、次回まで待つなんてチョッと欲求不満だよ～( ´艸｀)

by miwa (2012-11-21 09:13)

ちょいのりさん、
首塚さんの恋の行方は？と思いつつ、沈み行く土地、出来つつある新駅を興味津々と見ていました。
貴重な写真をありがとうございました。

そういえば、八ツ場ダムは、まだ作る話だから良いとして、
全国にくまなく作った大量のダムが、耐用年数を超えると、どうするかはどうなんでしょうね。

解体工事なり、解体して再建するなり、耐用年数を延ばす工事をするなり必要なのだと思いますが、
日本のお役所さんは、新築工事ばかり好きだから。

by kiyo (2012-11-21 11:13)