第572話 稲取・はさみ石編☆vol②『わたしのなかでは夫婦岩☆』はさみ石・魚肉ソーセージ他 [廃村さーくる]
『おかえりなさい』って言われたような気がした。
高校の頃以来だから３年ぶりなのかなぁ。ここに帰ってくるのは。
崖を降り切った私たちは『はさみ石』へと歩き出す。
ごろた石の上をひょいひょいと先を行く先輩が、足場のしっかりした石の上にふと立ち止まり私に振り返ったのです。
『ただいまだね＾＾』
第572話スタートです☆
『ん？あ、あれ？わわわわきゃーです＾＾；』
子供の頃はさんざ飛べたはずの石の上なのに、今は思うように歩けていない!?
たった３年のブランクで、次に踏み込むべき石選びがこんなにへたっぴーになっちゃったのかですぅ＾＾；
あっちへグラグラ・・・こっちへグラグラと、はさみ石にまっすぐ近づこうとしているのに蛇行運転状態（先輩はひょいひょいと歩いてましたが＾＾；）
少しづつ少しづつ昔の感覚を思い出しているうちに、ようやく辿り着いた『私の思い出の場所ーーー
はさみ石』
『わあー♪』と久しぶりの友人に会ったように声をあげ、私と先輩はしばらく、はさみ石と会話を楽しんだ＾＾
見上げるほどの大岩が海辺にポツンと聳え立つ。
その二つの大岩の間に小さな橋のように角石が挟み込まれている。
子供の頃には何て無いところだと思っていたけれど、今あらためて見上げてみると、その佇まいはやっぱり圧巻です＾＾
『まじまじ見ると、やっぱり大きいですぅ＾＾』
『そうだね＾＾ 高さは１０メートルはあるかも。昔は登ってやろうと思ったけど結局登らなかったなあｗ』
中学の頃から先輩と、先輩の妹の琴音っち３人で遊びに来ていたプライベートビーチ。・・・ビーチって感じじゃありませんが＾＾；
地元っ子でもそうそうは訪れないこの周囲。
来るのはせいぜいこの直ぐ先にある『カグラ岩』にやってくる釣り客だけでした。
だからこそ誰にも邪魔されない、私と先輩（＠たまに琴音っち）の秘密の遊び場でもあったのですぅ＾＾
『そういえばこの注連縄みたいなのがあるってことは、結構神聖な場所だったりするですかぁ？わきゃ＾＾』
『うちの親父の子供の頃は、こんなの無かったなあって聞いてるよ＾＾
多分、豊漁祈願とかその類の後年の後付設定なんじゃないかなあ～（違っていたら申し訳ありません＾＾； 注連縄がかつて無かったというのは、うちのお父の証言です※稲取出身）』
岩の間から見る相模湾。プチ家出気味で敢行した３人でのキャンプで、この間から朝日を見たのは今でも忘れられない大切な思い出ですぅ＾＾
私は密かにこの『はさみ石』に別名を付けていたです＾＾
見上げた姿がアレにちょっと似てません？
アレっていうのはですねーーー
あの元旦のポスターとかカレンダーでよく出てくる風景ですぅ。
三重県は二見輿玉神社の『夫婦岩☆』
えと・・・えとえと・・・ちょっと向こう様には大変失礼で申し訳ありませんですぅが＾＾；
ーーー私の中では、はさみ石は夫婦岩だった。
いじめられっ子だった私が先輩と琴音っちに助けられ、ここで海に向かって何度も叫んだ。
『わー！きゃー！』
叫び声なんてどんな言葉でも良かったのだけれども、学校や親たちとのストレス発散によく無意味に叫んだ。
いつのまにか『わきゃー☆』って口癖になっちゃいましたが、私にとっては『魔法の言葉』だったりなんです＾＾
－－－私はせっかくだからと、唇に両手を当てて大声で叫んでみた。
『わきゃー！』
『おわっ!? 何々？いきなりでびっくりしたんだけどｗ』
私の唐突な叫び声に、後ろのごろた石の周りをウロウロしていた先輩が驚いて声を掛けて来た。
『じゃあ～なんだか分からないけどボクも付き合うよｗ』
そう言って先輩も海に向かって声を上げる。
『海のばっきゃろー！！！』
・・・なんてまた定番な叫び声＾＾；
いつも思うのですが海が可哀想です＾＾；
私と先輩のバラバラな叫び声は、この閉ざされた空間にこだましては潮騒にかき消されたーーー
－－－叫び疲れた後、私はふう・・・と石に座り込んで海を眺めていたのですが、
先輩はそこいらへんをウロウロと何かを探し始めた。
はて？何をさがしてるのォ？
－－－数分後、満足げに私の元にやってくる先輩。
なんかいいもの見つけたのォ？
先輩はうんしょと私の目の前のごろた石に腰をおろして
どこからか拾ってきた竹をミニナイフで裂きはじめた。
・・・あっ!
分かったかも＾＾
『先輩もしかしてそれは・・・♪』
『そう、アレだよ＾＾』
細めの割り箸状に裂いた竹を私に預けると、先輩は細かい枯れ草を集めだした。
うん。やっぱりアレをやるつもりだ＾＾ 懐かしいです☆
バッグからメタルマッチを取り出した先輩は、同じくティッシュを数枚取り出してくしゃくしゃにし、
さきほどの枯れ草の直ぐ傍で仕事開始です！
メタルマッチ。要するに火打石みたいなものですね＾＾
ナイフで挙って激しい火花を散らして火口に着火させるヤツですぅ。
先輩はチャ！チャ！と何度も何度も悪戦苦闘しつつもようやくティッシュに炎をあげることに成功。
そして、息をフーフーと大事に吹き込んで、その火を大きくして見せた。
その顔はとても満足そう＾＾ また、ちょっと可愛らしかった。
先輩はバッグから再びある物を取り出したです。
それは魚肉ソーセージ。
『夕実ちゃん、さっきのヤツ頂戴＾＾』
はいどうぞと渡した先ほどの竹串に先輩が魚肉ソーセージをブスリと刺し、火に炙りだした。
『昔、よくやりましたね。先輩＾＾』
『懐かしいよね＾＾ 昔は夕実ちゃんが魚肉ソーセージ嫌いだったのがびっくりだったけどねｗ』
『そうでしたっけｗ ふふふふふ～♪』と、先輩から炙った魚肉ソーセージを受け取って私は頬張ってみせた。
先輩との小さな小さなプチキャンプ。
なによりも今日、このために先輩が魚肉ソーセージを用意してくれていたことに私は喜んだのでした。
ーーー次回に続くよ！（書ききれませんｗ）
※ここまで読んでくださりありがとうございました＾＾
絵をクリックすると過去の島旅へジャンプ☆
アイコンキャラ紹介☆
この現実と妄想ブログの主人公。一応、板前さん。飲みに行くのが大好き☆基本的にボケ。案外旅好き♪
サバンナから出稼ぎにやってきたシマウマ君。なぜか居候。既婚。基本的にボケもツッコミも出来るオールマイティー。意外と冷静かつ常識人、いや馬。
2年連続年度代表馬のスーパー牝馬。このブログでは「うおっか姫」「姉御」と呼ばれている。基本的にツッコミ。登場時はツンデレキャラの少女でしたが、
今はりっぱな二児の母に☆
第二子誕生おめでとうございます☆
日本に憧れ、はるばる家出してきたシマウマ君の長女「ぎゃる魅」。ちょっと前時代なギャル語を巧みに使いこなす、わがまま奔放娘。シマウマ君の悩みの種でもある＾＾；
恨み妬み嫉み・・・の嫉みとソネットから名前を取ったソネミちゃん。もうすぐ三十路の女の子（？）派遣社員。何でもやります。主にレポーター役。悩むことも多いがＯ型であり、案外次の日には忘れていたりする性格☆
今後もゾクゾクアイコンキャラが登場予定です☆
廃村さーくる&廃村さーくる２メンバー
『菅原先輩』
この物語の主人公。
自分を慕う夕実ちゃんから逃れるために
『廃村さーくる』という大学の同好会を立ち上げたのだが・・・
※今現在は大学卒業して出版社勤務☆
冷静なようで結構色々なフェチの持ち主
『夕実ちゃん』
この物語のヒロイン。
小学校時代の『ある出来事』で菅原先輩に助けられ、
それ以降、菅原先輩をストーカーのように？追っかける。
快活な性格、でも騒音レベルに近い
※今は大学４年生。新廃村さーくる部長となりました
口癖は『わきゃー☆』
『首塚先輩』
同期の菅原君をスカウトしたくてたまらない
『心霊研究サークル部長』
実は菅原君ラヴ♪
※今現在は都内在住のＯＬさん。
青森出身、代々巫女の家系
『菅原琴音』
菅原君の妹。
いつも携帯を片手に行動をしている。
兄貴には酷くキツク当たるが・・・
現在東京の大学を目指している最中☆
ネットの世界では『女帝』
『ハンズオブグローリー』と呼ばれ、一目置かれる存在。
廃墟探索から煉瓦マニアへと変貌。
廃村さーくるの副部長兼、煉瓦刻印マイスター☆
『リンダ・ルンバ』
心霊研究会副部長
アメリカからの留学生
めったに来ない首塚の代わりに部をまとめるしっかりもの。
学生生活は地味だが、プライベートでは二面性を見せる。
かなりのオカルトマニア
なんだかんだでボケ担当☆
※今現在は部長に昇格。すっかり髪も伸びました
『チェルシー・ルンバ』
リンダの妹。ミドルスクール５年生。
姉のリンダの前では猫ッかぶりだが、おませな肉食系幼女・・・
今のところ菅原君にベットリだが、本気なのかどうなのか
ここからは『廃村さーくる２』の新規メンバー？↓
『高幡ルカ』
廃村さーくるの新入部員☆
高幡教授の長女。
快活で結構積極的タイプ
煉瓦や廃墟に興味無い宣言をしたが・・・案外楽しそうな感じでもあるｗ
語尾に『ハイ！』とつける口癖
『坊勢さん』
菅原君の入社した出版社の先輩。
昔はやった携帯小説で一斉風靡した有名人でもある。
若くして出版社のエース的存在。
仕事中は菅原君に対してとても厳しい先輩だが
どうやら年下の男の子好きを匂わせる雰囲気もあり？
語尾に『～ぞい』と付ける口癖。
化粧ッ気はあんまりなしの、髪の毛もボサボサヘヤー。
『富詩アンナ』
都会に憧れて家を飛び出した少女も早数年。
紆余曲折を経て、めでたく都内の某大学に進学。
憧れの都会っ子に!?
かつての執事『せばすちゃん』はどうなったのか？
『空白の数年』に何があったのか？
それは徐々に明らかになっていくはず？
『せばすちゃん』
フシアンナこと富詩アンナの元執事筆頭
極度の度忘れ
『えっと・・・なんでしたっけ？』が口癖
幼少の頃からのフシアンナお目付け役でもある。
彼女の恋心に気づいているのかは今のところ謎。
『レンちゃん』
フシアンナが学費&生活費を自前で稼ぐために始めたバイト先の後輩の女の子。
静岡県は下田市出身の『～のし～』と語尾になまりがあるのが特徴。
どちらかというと天然ちゃん。
でも気性はサド。要するによくわからない不思議ちゃん系。
仕事場での要領はテキパキと非常に良くこなし、フシアンナを脅かす次代看板娘。
実家のおじいちゃんは天城に鱒の養殖場を営んでいる。
『マスクマン』もしくは『エロ板さん』
島旅シリーズでは主役でもあり、
アンナのバイト繁盛記シリーズに置いては『えっちな板前さん』もしくは『エロ板さん』として登場。
どうやらこの『居酒屋けいば』というブログ主の具現化されたキャラクターの模様＾＾；
※これ以降もキャラクターは増える予定です☆
俺も使いもしないのに
なぜかナイフとメタルマッチは
いつも持ってたりするの
男の子だからかね？
by (。・_・。)２ｋ (2013-05-24 01:54)
子供の頃、秘密基地を作って遊んだ事を思い出しました。僕も車のダッシュボードにアーミーナイフ入れてます。
by johncomeback (2013-05-24 05:55)
火打ち石で火をつけるのは難しいそうですね。
子供の頃の思い出の場所・・・ どこかなぁ？
淡路島で見た夜の満天の星とかかな？
by まめ (2013-05-24 06:20)
おっと、○十年タイムスリップしましたね(^^)
しかし、はさみ岩・・・あの間にある角石は、自然に挟まったものなのでしょうか・・・・
しめ縄を張って、安穏をささげる気持ちが分かります。
by 駅員3 (2013-05-24 07:00)
おはようございます^_^いつもありがとうございます。はさみ岩、凄いですね。ちょっと下を通ってみたくなる。ナイフ、もらったのがあったけど、どこにいっちゃたんだろう？
by youzi (2013-05-24 07:12)
ナイフとメタルマッチを持ち歩いてるとは…サバイバーですなΣ（゜Д゜；
…これも教授からのご指導の賜物…(-_-)ﾆﾔﾘ
by 下総弾正くま (2013-05-24 07:19)
ギョニソの炙り いいかもです
メタルマッチって初めて聞きました
ちょっと見に行ってみよっと
by ねこじたん (2013-05-24 08:14)
夫婦岩の雰囲気ちょっと分かりますよ。
こういう石が挟まっているのは不思議ですね。
by コンブ (2013-05-24 08:16)
はさみ石 不思議な造形だなぁ。。。。。
ビクトリノックス常備しています（＾w＾）☆
飛行機に乗るとき以外（汗）
by 獏 (2013-05-24 08:22)
おはようございます。
夫婦岩良いな・・・。
私も黒の「ビクトリノックス」常備ですが・・・最近は持ち歩は避けてます。
by YUTAじい (2013-05-24 08:34)
ちょいのりさん、
メタルマッチ、なんて素敵な文明の利器だろう。
そして、炙り魚肉ソーセージは美味しそうですね。
by kiyo (2013-05-24 08:43)
便利グッズをお持ちですね、マッチですと水濡れが有りますがこれだといいですね、昔サイクリングをしていた時にはオイルマッチてのを持っておりました。
by 馬爺 (2013-05-24 09:03)
挟み石、なんか良い雰囲気ですね~
夫婦岩と呼べますよね＾＾
あそこで朝日を拝んだら最高でしょうね！
by 美美 (2013-05-24 09:32)
はさみ石自然そのまま出来た形なんですかね？伊勢の夫婦岩とは全く違う荒々しさ？がなんともいいですね
by みぃにゃん (2013-05-24 10:02)
なるほど！
メタルマッチという手がありましたね。
しっかし、おふたりさん良い雰囲気だな~
by 風太郎 (2013-05-24 10:26)
メタルマッチの画像って
どうやって撮ったの？？
リアルロンリーじゃないってこと？
タイマー？？？
by サンダーソニア (2013-05-24 10:27)
東部３ が ＩＮＴＲ中学です。
by サンダーソニア (2013-05-24 10:29)
ヤバ!もうこんな時間！とり合えづ仕事行ってきます～！！またあとで読みにきま～す(^O^)v
by macinu (2013-05-24 11:06)
かっこいい～！
サバイバーという響き～・・・
火打石は持っていたけど、こっちの方が
小さいしカッコイイです(☆Д☆)ｷﾗﾘｰﾝ♪
by (^O^)yumiko (2013-05-24 13:48)
魚肉ソーセージの炙り美味しそう＾＾
こんな素晴らしい風景の所で食べると美味しさ倍増ですね(^O^)
by ニッキー (2013-05-24 18:22)
メタルマッチって欲しいなぁと思ってたんですよ～＾＾
でも、あんまり使う機会なさそうなんですが＾＾；
子供の頃の思い出の場所。。。
私の思い出の場所は悉くなくなってしまいました（涙）
by 銀狼 (2013-05-24 19:27)
自衛隊に入りませんか。。。？（爆）
by yoshinori (2013-05-24 21:06)
駅員3 さんと”お友達”なのがよく分かります^^
海の造形。不思議ですねぇ。
by orange (2013-05-24 22:44)
魚肉ソーセージ、、、たまらなく素敵な響きです（＾＾；
最強のおつまみの一つ！
by さといも野郎 (2013-05-24 23:22)
伊豆へ遊びに行きたいなぁ。
西伊豆で海に沈む太陽を見たい今日この頃^^。
by DEBDYLAN (2013-05-25 00:03)
まさに洋風火打石ですね、ちょっと欲しくなりました＾＾
by みずき (2013-05-25 00:21)
夫婦石でもあるんですね。d(^_^o)
by ナビパ (2013-05-25 06:07)
この火起こし～醍醐味ですね～！！(^O^)v
by macinu (2013-05-25 10:18)
分かります．．．。こういう所へ来ると、意味もなく、火を燃やして
焚き火をしたくなるものです＾＾；。私は多摩川の川原でしたが＾＾；。
いいなぁ、こういうの。
by sakamono (2013-05-26 13:15)