第586話 群馬県・シズカ山〇〇ー場跡編☆vol①『もう軽井沢でいいじゃないですか~!』誤乗車&誤乗区間の無賃送還 [廃村さーくる]
『もぉ・・・暑いと言ったら罰金ですぅーっ!!』
『じゃーホットっす!w』
『ほんとホットよね~』
『ベリーホットデース☆』
『もぉー!ホットも罰金にしますですぅ^^;』
早々に梅雨が明けると共に、気温が一気に急上昇した最近。
窓から見上げたそれは、もう暑い夏の空だった。
エアコンなんて常備してないサークルの部室に、
暑い暑いと怨念のように呟く魑魅魍魎か、はたまたバイオハザードのゾンビのように蠢く彼女たち・・・^^;
パタパタと駅前で貰った団扇を煽ぎつつ、のんべんだらりと世間話をしていたのでした(ええっと・・・サークル活動の話をしてくれませんかねぇ・・・)
ーーーふと、
『ぱたぱたぱた・・・』と、ボクの首筋に優しい風が。
『先輩、どこか涼しそうなとこ行きたいですぅ・・・^^;』と、PCを見つめているボクに夕実ちゃんが団扇の風をボクに送りつつおねだりしてきたのだ。
その声を聞いていたサークルメンバーも(2人くらい別のサークルなんだが・・・)
『海!海いきたいっす!』(琴音)
『エアコンの効いてる廃墟とかだったら行くわよ^^』(首塚さん)
『山もいいデース^^』(リンダ)と、自分勝手に大合唱^^;
うーん・・・涼しい廃墟ねぇ・・・
『じゃあ~分かったよ^^;今度は涼を求めた廃墟めぐりとしようじゃないか^^』
『『『やったあーっ!』』』
ーーーっと言うことで、今回ボク達は涼しげな廃墟へと向うことになったのです。
第586話スタートです^^
今回、意外と遠出と言う事もあって、夕実ちゃんの家に前の晩から集合したメンバー。
実を言いますと、ボクってば夕実ちゃんちにお邪魔するのは初めてだったりする。
同じ町に1人暮らしをする同郷の仲間であって、こんなにも普段から付き合いがあるというのにである。
・・・女の子の1人暮らしの家だからと、遠慮していたところもあったかと思うのだ。
他のメンバーが一緒とはいえ、幾ばくか緊張しつつもお邪魔したわけである。
最初の印象はーーー
意外とシンプル。いや、簡素な感じだった。
彼女の普段からの甘ったるい感じの口調や仕草から、ボクはてっきりファンシーな人形だらけな部屋なんじゃないかと勝手に想像していたわけだ。
ところがである。
ぬいぐるみはあったにはあったのだが置き時計の横にポツンと一匹目つきの悪いウサギの人形があるくらい。
ポスターも無く、飾り気も特に無い必要最小限の家財を揃えた小奇麗な部屋だった。
あんまりジロジロと見回すのも失礼なので細かいところは見てはいないのだけれど、とにかくシンプルイズベストといった部屋だったとだけ言っておこう。
後からやってきた妹の琴音に、
『ねえ今どんな気分?ねえねえどんな気分w 夕実ちゃんの部屋に初めて来てドキドキ?』と、いやらしくからかわれたもんだから、
拳にハアーと息を吹きかけて軽くゴツンとお見舞いしてやりましたけどね^^;
---で、結局皆で始発までの楽しい酒宴です。
『そろそろ家を出ないとヤバイですぅ^^;』と夕実ちゃんに告げられたのが早朝の5時。
ボク達はいつものように酔いの残るまま旅路のスタートを迎えたわけだった。
今回は彼女たちに“どんな廃墟に行く”とは告げてなかった。
どんなにしつこく聞かれようがーーーナイショwと言って誤魔化してみた。
ただ、彼女たちのリクエストである『納涼』ということだけはヒントとして伝えてあった^^
『あら?今回は高崎に行くの?』と、ボクがみんなの分のチケットを購入したのを首塚さんが覗き込んで言う。
『新幹線デスカ!? ちょっとワクワクデース^^』
『高崎くらいじゃ涼しくなくね?お兄ちゃん』
『わきゃー^^ でもでもでもー、高崎からなら色々な路線がありますですよね^^ 今回はどこにいくですかね^^』
おお。夕実ちゃん。君は大分理解してくれてるようだね^^
大勢のサラリマーンに前後挟まれつつも新幹線へと乗り込んだボク達。
首塚さんが買いこんだお酒片手に盛り上がりつつ新幹線はグングンと進んでいくのであった。
『えっと・・・ここってどこかしら?』
『軽井沢だねえ・・・。長野県だねえ・・・^^;』
どうやらボク達は寝過ごして軽井沢まで来てしまったようだ。
本当なら『やっちゃった^^;』と嘆く場面なはずなんだがーーー
『軽井沢!? なんかお洒落っぽくね?』と、はしゃぐ琴音。
『避暑地の代名詞的場所よね^^』と、ワクワクしながらホームの向こうの景色を見つめる首塚さんが居た^^;
夕実ちゃんだけが少し不安そうにボクを覗き込んでくれたのが何故か不思議と安心してしまった。
ふとリンダが手を大きく広げてクルクル回りながら皆に告げるのだ。
『とても過ごしやすいデース^^東京はあんなにも暑いのに、ここはとても涼しいデス^^』
確かにまだ朝方ではあったけれど、それでも空気が違った。
とても清清しい。
暑さもまったく感じない爽やかな感じが自分を包んでいるのがはっきりと分かる。
軽井沢は伊達じゃない!と思わず唸る。
・・・とはいえ、
さっさと今回の旅路のターミナルである高崎駅に戻らねばと腕を組んで悩んでいた。
いたのだが・・・
『なんかこのまま軽井沢で遊ぶのも良くね?』と我が妹がのたまった。
『『それもいいよねえ!』』と、それに呼応する女子チーム一部。
自分もちょっといいかなあ~とは思ったが
『いやいやいや・・・』と、さすがにボクは反撃ののろしをあげた。
『ここまでの乗り越し料金プラス帰りの電車賃は、予定してた額よりかなり割高になっちゃうけどいいの?皆^^;』と、少しでも軽井沢幻想から現実へと引き戻そうとした。
あくまで学生の身分だ。それぞれバイトをしてようとも手に余るようなお金など持ち合わせてるわけでもない。
しかもそういうとこには結構シビアな女の子達。
『高崎までなんとかうまく戻れるように相談しに行こうね^^;』と言うボクの言葉に、渋々と彼女たちはついてくる事となった。
『あのぉ・・・スミマセン^^; 実は寝過ごしてしまいまして・・・』と、
ボクは申し訳なさそうに高崎駅までの切符を
改札窓口の奥で働く駅員さんたちに提示したのであった。
それに出迎えて対応してくれたのは、PCをカタカタと打ち込んでいた可愛らしい女性の駅員さんでした。
『あらァ、乗り過ごされたのですね^^;
分かりました^^
でしたら、ええと・・・このあと上りの新幹線がございますのでそちらの自由席にてお戻りください^^
切符をお預かりいたしますね^^』と、
ボク達人数分の切符を預かって1枚1枚にポンポンと、
改札挟みたいな(昔のハサミみたいな切符を切る道具)
『ステッパー』もしくは『改札スタンプ』と呼ばれるもので印を押してくれたのです。
『誤乗』と押されたそのスタンプに、ボクは思わず聞いてしまった。
『これで・・・高崎まで戻れるのですか?』と。
『タダで戻れるっすか?』とボクの後ろで嬉しそうに続けた琴音の頭をコツンと軽く拳骨しながらも
女性駅員さんの返事を聞くのでした。
『“誤乗区間の無賃送還”と言うのが旅客営業規則にあるんです^^
簡単にいいますと、故意で乗り過ごした訳でなく不可抗力で目的地を乗り過ごしてしまった場合に、
切符に印を押して無償で送還するというのがあるのですよ^^
本来なら急行や特急には・・・とか制約もつくのですが、
誠意を持ってお話いただければ、こちらも快く受ける次第なんです^^
なんにせよ楽しい電車の旅をしてもらいたいですからね☆』
・・・この言葉にボク達皆ジーーーーーン・・・
『『『ありがとうございます!!!』』』の大合唱。
その上、
『戻られる時間までまだまだ時間もございます。改札でたところにショップがありますし、
私にお声を掛けていただければ、改札など気にせずにご利用ください^^
コンコース内にはテレビもある待合室もございますので電車の時間までいかがでしょうか^^』と、懇切丁寧に何から何まで教えてくれたのです。
みんな、めっちゃその対応に感動!
せっかくのオススメ。
『ではちょっと^^;』と申し訳ない感じで改札を抜け、売店で皆思い思いのものを購入して、
再び駅員さんに会釈して駅のホームへと戻るのだった。
『暇つぶしにはお酒よね~^^』と、待合室でみなに配る首塚さん。
『『『わ~い☆』』』と、その手から嬉しそうに受け取る皆(ボクもだけど)
駅員さんの優しい対応があったからこそこんなに楽しく出来てるのに^^;
ま、多分みんな感謝した上でのはしゃぎ様なんだろうけど。
予定より大分過ぎてはしまいましたが、約一時間後。
ボク達は無事に高崎へと戻る新幹線へと乗り込むことができた。
廃墟と納涼のコラボレーションの旅は、紆余曲折を経て次から本当のスタートとなるのだったーーー
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
今回の旅路のほんの触りの物語ではありますが、
どうしても長々と語りたくなってしまったのは許してください。
それ程、実際に体験した鉄道での乗り過ごしでの駅員さんの対応にボクは感動してしまったからです^^
ではいよいよ本編は次回から☆
※1 記事が諸事情により先行してしまいました(ぶっちゃけると、せっかく書いた記事が何回か吹っ飛んで、ここ数日ブログやる気も訪問意欲もなくなってた^^;
というか、ふてくされてたw)
今日の夜か明日の明け方には皆のブログ見れるかなあ^^
今回、あえて目的地に辿り着くまでは、
ブログタイトルの一部は〇〇ということで伏せ字にしておきます^^
by ちょいのり (2013-07-10 06:35)
誤乗スタンプなんてあるんですね…^^;
切符コレクターの人とか見たら喜びそう^^;
納涼廃墟…幽的なものが出る…とか(((゜Д゜lil)))
by 下総弾正くま (2013-07-10 06:49)
「誤乗区間の無賃送還」 初めて聞きました~
そのスタンプ、なんか羨ましいですね ^m^
by haku (2013-07-10 07:47)
なんで書いたものが飛ぶかね?
たまに 喰らいますよ(汗
そんなときは 1本多目に
飲んでしまいます(^^ゞ
by DON (2013-07-10 11:23)
ちょいのりさん、
新幹線で乗り過ごしは経験ないのですが、無事に戻れてよかったですね。
いやぁ、誤乗スタンプは初めてみました。
面白い。
by kiyo (2013-07-10 12:07)
乗り過ごし、ですか。
京阪で大学の頃に2度ほどありますが、隣の駅から
戻れる程度でしたしねぇ・・・
というか、飲んで乗るからですよw ほどほどにぃ
by まめ (2013-07-10 12:42)
初めて聞きました、知りました”誤乗区間の無賃送還”
場所柄、対応が上手な駅員さんなのでしょうかねぇ。
以前、和歌山駅では遅延なのに遅延証明書を発行してくれず(意味不明…)…”そんなのありません”って言われて参りました。
ともあれ…今回も展開が楽しみです^^
by orange (2013-07-10 13:48)
御乗スタンプ初めて見ました!!
そんなスタンプあるんですね(^-^)
by sachi (2013-07-10 13:50)
私も~~~このスタンプ初めて!
スゴイね(^o^)丿
この対応も天下一品!
四角定規じゃないところがイイよね(^_-)-☆
JR見直した~~~~w
by 渡邉眞澄美(甘党大王) (2013-07-10 19:07)
JRさん
ナイス対応です、好感度アップ〜
by いそいそ (2013-07-10 19:17)
都内の電車なら、しょっちゅう寝過ごしております(苦笑)
トリスハイボールのパイン味に妙に食いついて
しまいました^^;
それにしても駅員さんの対応には感激しますよね^^
by 銀狼 (2013-07-10 20:38)
こんばんわ。
素晴らしい対応ですね!ちょっと感動。
by Ryokies (2013-07-10 20:38)
とっても素敵な対応ですねぇ^^
こんな風にして頂けるとまた乗っちゃおうって思いますよね\(^o^)/
by ニッキー (2013-07-10 21:20)
高崎と軽井沢じゃかなり違うよね・・・・新幹線だと誤乗しちゃうと
確かにありますね。
東海道新幹線だと一気に名古屋とかありますからね^^;
by kinkin (2013-07-10 21:27)
自分も爆睡して乗り過ごして
こうしてもらったことあります(@@;))
来週は群馬県に乗り込みますゾ☆
by 獏 (2013-07-10 21:32)
寝過ごしたのに、またお酒ですか~。
さすが廃村さ~くる、お酒だけは手放しませんなw
by しきみ (2013-07-10 21:53)
駅員さんの対応に感動ですね。
正直に言ったからですね。
よかったよかった!
by 美美 (2013-07-10 21:58)
誤乗スタンプが欲しいんですけどー、
みたいなのはアウトな訳ですね(^^;
by さといも野郎 (2013-07-10 22:20)
え~~新幹線乗り越しでも強制有料送還ではなく
無料送還なんてのがあるんですね、勉強になりました、駅が近くなってトイレへも行けなくて我慢する時も一駅乗り越ししても戻れるんですね。
by 馬爺 (2013-07-10 23:24)
避暑地、行きたいです。
by yuki999 (2013-07-11 01:46)
今日から3日間はnice も押しませんが、
記事は拝見しますので、更新を楽しみにしています。
by johncomeback (2013-07-11 05:20)
おはようございます。
義兄危篤の為のnice!みで失礼します。
これから・・・高崎の先へ向います。
by YUTAじい (2013-07-11 05:50)
誤乗・・・知りませんでした(^^)
それにしても今回は高崎に新幹線使うなんて、 豪華な旅になりましたね(^^)
僕も遊びに行きたいなぁ・・・jeepで♪
by 駅員3 (2013-07-11 07:40)
お暑うございます!
あっ!罰金じゃ〜ん・・・コメントありがとうございました、なんとかビールを飲んで良くなりました!
ありがとうございます。いつも上手いブログですね。
by Hide (2013-07-11 08:13)
誤乗区間の無賃送還ひえ~!!すごく為になりました~!!(感動)
by macinu (2013-07-11 09:21)
そういうシステムがあるんですね~初めて知りました。
全ての鉄道であるかはなぞですね。でも気分が良いものですね。
by みぃにゃん (2013-07-11 09:43)
駅の人 すてきだな〜
おいらもよく寝過ごすから
ちゃんとあやまろ〜っと
by ねこじたん (2013-07-11 11:19)
スマホで記事を書いたら部分的に消えました。ったく!
スマホでPCみたいに
タブを開いて 訪問できなくて
ひとつひとつアイコンの
リンクで飛んでは戻ってます。
もっと効率よく廻りたいです。
by サンダーソニア (2013-07-11 13:17)
「誤乗」ってシステムがあるのは知りませんでした。今まで、間違えたり、乗り過ごしたりしたら、あきらめて、キップを無駄にしてきましたが・・駅員さんに相談すればよかったんですねえ。知りませんでした。それはそうと、廃墟は楽しみですねえ。
by 猫きち (2013-07-11 13:53)
乗り過ごしても無料で戻れるシステムがあるんですね。
私だったら改札を出て、もう一度お金を払って切符を買ってしまいそうです(笑)
軽井沢にまで来て戻るとは、勿体ないとも思ってしまいましたが、高崎には軽井沢以上に良い所があるんですね!
by ちゃめこ (2013-07-11 18:56)
こういう対応してもらえると嬉しいですねヽ(´▽`)/♪
吹っ飛びましたか・・・私も最近何度か。。。
書けなくなって参りました。萎えますよね~^^:
ヽ(*´∀`)ノがんばりましょ~♪
by 空の Ray (2013-07-11 19:17)
天使みたいな駅員さんだ!!
ちょっと得した気分で旅はスタートしたのかな?
続編楽しみ^^。
軽井沢って静岡からだと遠いんだよなぁ・・・
行きたいんだけどw
by DEBDYLAN (2013-07-11 22:43)
初めて見るスタンプですよ。
そんな強制送還的な措置があるとは
知らなかったです。試してみたいような
試してみたくないような・・・^^;
by みずき (2013-07-11 23:40)
改めておはようございます。
昨日は赤城高原も暑さで・・・溶けそうでした。
続き楽しみにしてまーす。
by YUTAじい (2013-07-12 07:23)
週末は忙しい?この暑さでも飲んべえさんは
外飲みするのでしょうね。
by サンダーソニア (2013-07-12 16:58)
「誤乗」などというモノがあるとは知りませんでした。
素晴らしい対応ですね^^。
by sakamono (2013-07-13 16:23)
誤乗スタンプ、超レアですね! 欲すぃ・・・
by たかれろ (2013-07-20 23:06)