第627話 ちょっぴりイタズラなお姫様!大分・姫島編☆vol④『借金を踏み倒せるお堂!?』千人堂&廃煙突・廃塩田・煉瓦 [島旅]
『島に行く時にはある程度調べてから行くの?』
アンサー:そりゃ~もちのロンですよ^^
ある程度は把握してから望んでます^^
基本、『こういう島旅になってくれるといいな~』って、周って見たい箇所を何個かチェックをし、
島に臨む前にはある程度脳内でストーリーを描いていたりするんですよ^^
勿論、島旅シリーズの主人公はボク自身。
自分を描いたストーリーに這わせて追従する感じで行動しようと思ってるんです。
で・も・ね・?
実際は思っていたコースやルートの通りに行かないんだこれがw
いつもいつも実際に島に訪れると、そのストーリーは良い意味でぶち壊される☆
だってパンフやネットに載ってないとこもあるし、
不意な出会いもたくさんあるし、
行かなきゃ分からないことだらけですよ^^
昔はある程度の下調べは結構やっていました。初期の頃はガッチリ調べ上げてから行ってたかもね~^^
でも最近はその『ある程度の下調べ』のパーセンテージもグッと下がったかもです^^
出たとこ勝負☆
もしかしたらこれが一番、旅を楽しめる方法なんじゃないかなあと最近思っています^^
ではでは姫島・七不思議編☆
スタートざます^^
最後の七不思議を見ようと、チャリンコで駆けていたわけなんだがーーー
さっきからチラッ!チラッ!って遠くに見える煙突っぽいのが気になってねえ・・・
思わず『何の煙突なんだろう?』と、周遊道路から外れて砂利道に入ってたよ^^
実はウッカリ宿屋に置いてきてしまったのだが、その時利用してたパンフレットの地図にも、
名前とか由来とかは別段記載されてはいなかったけれども何故か
『煙突の絵』が書き込まれていたんだ。
ということは、姫島の人たちも認識している場所ということでもあるってことですな(もしくは観光地とまではいかないが、ちょっと目立ちますよー的な存在)
それが近づくほどボクはドキドキ☆
なんでよ?
だって好物の『廃な感じ』がしたからなあ^^
ちなみにここは『下調べしてない^^』
廃墟好きには困ったもんだw
煙突っぽい場所までのご近所は、車海老の養殖場だらけだった。
そして、砂利道を進むこと数分。
煙突の前までやってきたのだ。
それは枯れた蔦が絡みこむ、曇天に突き上げるような大きな大きな古びた煙突だった。
これって何の煙突なんだろう?って、この煙突の周りを藪掻き分けて探ってみたんだけど・・・
この煙突だけなんだよ。
煙突の裏手は直ぐに『養殖場』の池だったし。
煙突といったら工場か何かですかね。間違いなく火を扱っていたとかではないでしょうか。
ふつーならそう発想するよな。
でも周りの今の景色と煙突のイメージがかけ離れていて、この時点じゃさっぱり分からなかったです^^;
結局、家に帰ってから検索してみたんだけど思うような情報は無かったんだ。
でも、それに一番近しい答えが載ってそうなサイトはあったんだ^^
それはソネブロガーさんの記事だったんだけどね^^
(バイクカテゴリーの響さん☆ 記事はコチラ→ †)
ソネブロに先人が居たわけですな^^
知ってたの?
いやゴメンナサイ^^; 存じ上げなかったです^^;
ボクのブログ訪問範囲は結構狭いしなあ・・・。
記事や訪問者さんを閲覧した感じ、結構な人気ブロガーさんだったみたいですね^^
とはいえ情報はありがたいことです☆
感謝感謝です^^
響さんの記事や他の検索内容から考察するとこの煙突はーーー
『廃塩田のボイラー施設の煙突』なんじゃないかと。
廃塩田?
うん。実はここ姫島は古くから塩作りの島として生活基盤が成り立っていたようだ。
昔は海水を砂地に撒いて撒いて撒きまくって蒸発させて塩を取っていたかもしれないけれど、
近年になって近代化が進み、
ボイラーによる熱変換利用、つまりは太陽光に頼らないで海水を沸かして塩を精製するのが主流になっていったんだろうね^^
それがここ姫島でもおこなわれていたんじゃないかな。
そしてその名残りがこのボイラー施設の煙突跡ではないかと^^
一応断っておきますが、これはあくまでもネット検索だけによるボクなりの憶測でありますので鵜呑みにはしないでくださいね^^
ただし、かつてここ姫島が塩田を抱えた美しい島だったことは事実です。
1960年に政府の方針で製塩業が廃止となってから、塩田の跡地を活用して始まったのが、そもそもこの今の姫島の車海老養殖産業ですから^^
(政府の方針ってのは気になる方だけ調べてもらえればいいかと思います^^ 国は第一次第二次第三次第四次・・・って感じで、塩業の整理を戦前戦後に随時行っています^^)
まあ~色々あったんでしょうけど、結果的に全国的な車海老のブランドを手に入れたんだから、
面白いもんよね~^^
そうだよね^^ ボク的に『廃なものを再利用。結果として大成功!』とか素敵な流れですよ☆
ま、なんだかんだでこの廃煙突の周りに結構入り浸ってましたw
とは言え借りている自転車も6時前までに返さないといけないし、
そもそも七不思議をコンプリートもしていないと言うことで、先へと進むことにした。
何時間か前に通った道までようやく辿り着き、
そして最後の七不思議への道を目指してキコキコとペダルを鳴らしてその先へと向うオイラ。
---すると
道中途中に思いがけないものとめぐり合って思わず寄り道をした^^
ん?何ここ?
あんたが好きそうな煉瓦造りっぽいってのはわかるけどさあw
うむ。実はここ、姫島に残る貴重な煉瓦造りの建築物
『専売所跡地』なのだ^^
先ほどの廃煙突で触れたように、ここはかつての塩産業がさかんであった頃に扱われた倉庫跡なんだ^^
思わぬ建築物にしばらく建物をグルグルと嘗め回してた。
赤レンガに苔とか蔦とかたまりませんね!
うう・・・そう言われると、コンクリートに苔や蔦が絡むよりも、
煉瓦の方が断然味があるっちゃーあるね^^
思わぬ廃との出会いに、ここまでなんだかんだでチャリンコでぶっ通しだった疲れもだいぶ和みましたよ^^
さ、後は最後のドラゴンボールを探し出すのみです☆
ここでハイオク満タンにしたオイラはペダルにリキ入れてさっそうと駆け抜ける!
そしてーーー
よーやく『最後の七不思議』の“ふ・も・と”までやってきたのです^^
ちなみに6番目の七不思議『浮州』の看板はコチラにありました^^;
どうやらボクは対岸側から眺めていたようです。
さあ!最後の七不思議は、観音崎という岬の上のようだ^^
さっそく行ってこようじゃないか^^
階段を登る事数分。
意外とあっさりと頂上付近にやってこれた。
んお?どうやら七不思議はこの先のようだ。レッツダンシン!
ねえねえねえ~、おっちゃんちょっと聞いていいかな?
なんだい?ぎゃる魅君。
さっきからお堂がちょこちょこ写ってるんだけど、これは何さ?
んん~・・・なんだろうな。実は島を周ってる最中にも道端にちょこちょこお堂があったんだよ。
第何々番って数字あてがってさあ。
いや、ふつーにお遍路でしょご主人様^^; 八十八霊場ですぞ^^;
ああ~四国のヤツ? なるほど、姫島にはプチお遍路巡りがあったってことなのか^^;
ま、興味ある方は全制覇してみるのも面白いと思います^^
(というか、この観音崎に3割くらい集中してますけどねw)
頼りない鎖の柵を頼りに先へ先へと向ったおいらだったが、
崖側の木々の間から見えた景色に愕いた!
なんか凄そうなところね^^
七不思議のラスボスには最高の雰囲気っすw
でもここからが高所恐怖症のオイラにはきつかったなあ・・・
先ほどから起伏も無くひたすら細道を歩いていたのだがーーー
ここから下るんですか^^;
うは!道の先が見えないっす☆
ビビリながらゆっくり進むとーーー
ようやく目的の場所を見下ろせるところまでやってきた^^;
凄いところに建ってますね^^;
(ここも火口跡だったりします^^ 姫島屈指の景勝地)
なんとか無事到着です^^;
ココまで来たからには近くまで行ってみたいよね^^
ちなみに目の前のお堂までの橋みたいな部分の両脇から見える景色は・・・
どちらも崖です☆
で、ここは何て言うとこなん?
うむ。こここそが七不思議最大にして最強の『千人堂』だ^^
ここには馬頭観音が祀られているわけなんだがーーー
大晦日の晩に債鬼(借金取り)に追われた島民千人を匿ったという伝説からこの名前が付いたそうな。
借金してる人多すぎ^^;
いや、今の感覚で考えちゃだめだろ^^; 旧時代の島民さんなんて、どこの島でも裕福とはいかなかったんだろうよ。
細々と漁業や、狭い土地で農作物をこさえていたと思うし、借金抱えてる方も多かったんじゃないかね^^
でもこの小さなお堂にどうやって千人入るの?
そーいう、夢の無いツッコミはやめていただけませんかねw
ちなみに言い伝え通り、大晦日の晩にこの千人堂をお参りすると、借金取りから逃れることができるそうだ^^
大晦日じゃないけどお祈りしてきたよ~^^
『どうか、飛行機代の残りの支払い一回分うやむやにしてください♪』ってね(カード決算なので、二回払いに分割したのでw)
アホか!とツッコミ入れたいところだけど、私は大晦日の晩に、ここに訪れる方が勇気いるんじゃないかと思っちゃうわね^^;
想像しただけでコエー^^; だって外灯もなんもないよここ^^;
だからこそご利益あるのかもしれませんなw
借金踏み倒したい人は大晦日にここに集まれえー♪
こら!そういうこと言いなさんなw
---さ、七不思議もコンプリートしたし、そろそろ帰ろうかねと思った。
・・・のだが、
実はこの観音崎周囲一帯は『黒曜石の産地』だったりもするんですよ。
日本の各島々にも同じような黒曜石の産地である島はあるのだが、
ここ姫島のだけは『国の天然記念物指定』だったりします^^
・・・せっかくだから~
かけらでもいいから拾えないかと探してましたよ☆
捕まります^^
この後はひたすら戻るだけなんだが・・・
柵の鎖を頼りに『ひいぃ・・・・ひいぃ・・・^^;』ってビビリながら、両脇が崖の道を登って帰りました^^;
---ようやく平らなところに戻ってきたところ、
行きの道のりでは気づかなかったこんな看板を発見した↓
今更遅いよ!w
知らぬが仏でしたなw
知ってたら行かなかったかもでしょ?
う・・・うん^^;
なら良かったじゃないのさ^^
ということで、なんだかんだで姫島七不思議、ミッションコンプリートっすね^^
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
次回はいよいよお待ちかねの『車海老』の登場です☆
(多忙につき、お返事&訪問は後日とさせていただきます^^ なにとぞご理解をば☆)
瀬戸内育ちの身としては
塩田跡地はあちこちにありましたなぁ^^)☆
そこで車海老の洋食、いや養殖とは
素晴らしいですなぁ・・・・食べた???(^w^)☆
黒曜石の言葉に萌えまする☆♬
矢尻とか作りたいっ!!
by 獏 (2013-11-19 05:20)
煙突廃墟は自分的に好きなのですが倒壊が怖いですよね。。。
近所の昭和記念公園、旧立川基地なんですがここに公園から見えるところに廃煙突が1本見えます。
近づいて見たいのですが立入禁止が未だに厳重。。。
子供の頃は米軍の占領下だったので米兵が見まわってました。
by 風太郎 (2013-11-19 06:37)
う~ん、煉瓦造りの専売所跡…お決まりのイギリス積みでしたね。
これがフランス積みなんかだったりしたら、もう舞い上がっちゃいます。
ボイラー跡・・・以前僕のブログでも旧日本陸軍のボイラー跡の煙突とボイラーを取り上げましたが、ボイラー部分はお金になるから取り壊して売り飛ばされてしまい、煙突だけ残ったのでしょうね。
by 駅員3 (2013-11-19 07:07)
廃火葬場の煙突じゃなくて良かったですね~
私・・・下調べせず潜ったことあります・・・^^ゞ
by ひこ (2013-11-19 07:29)
手摺、危なかったですねー
でも楽しそう^^;
by さる1号 (2013-11-19 12:18)
新しそうな手すりだったからもう工事自体は終わっていたのでは?
by サンダーソニア (2013-11-19 13:07)
こんな島でも塩工場が有ったんですね、専売公社の時代でしょうね。
それにしてもこの煙突台風にもめげずに頑張ってますね。
by 馬爺 (2013-11-19 18:40)
ピンポーン・・煙突廃墟を見て、塩田跡がと直感しました
70年以上(もうちょっとプラス)も生きてきましたので
たまには当たらないと立つ瀬がありません(笑)
by koh925 (2013-11-19 19:43)
蔦の絡まるレンガ、絵になるなぁ=^_^=
千人堂、スゴイ場所に有りますねぇ(@_@;)
大晦日の夜にここを訪れるのは決死の覚悟が必要ですね(*_*)
by ニッキー (2013-11-19 21:29)
姫島は見所満載の島だったんですね.
おそるべしです.
しかし,手すりが壊れなくて良かったですね(笑)
by 唐津っ子 (2013-11-19 23:13)
古い煉瓦の建物に蔦。似合いますね。
それが南の方の島とは…
浮州。隆起したかのような…不思議な地形ですね。
移動中拝見し、帰宅して再度読みました^^面白いですねぇ…小さな島にも埋もれた歴史が…
by orange (2013-11-20 00:33)
独りボッチで、崖から落ちちゃったら・・・
誰も知らないまま・・・
怖いです!!
by suzuran6 (2013-11-20 12:19)
なかなかスリリングな場所にお堂が建ってましたね。
今のところ住宅ローン以外の借金はないので、とりあえずは縁がないかなぁ・・・ 怖いしw
大人だけだと行き当たりばったりもナンとでもなりますが、子供連れてると先手打っておく方が何かと楽なのです。
by まめ (2013-11-20 12:38)
下調べをしても空振りということもありますね^^;
というか夏に暑すぎて
旅行先のイベントをあきらめたのでw
by サンダーソニア (2013-11-20 13:56)
素敵なロケーションの千人堂。
姫島まで行くには、相方に借金しなきゃ(*゚▽゚)ノ
by johncomeback (2013-11-20 14:41)
コメント
by みぃにゃん (2013-11-20 18:49)
凄い所ですね。色々何かとありそうな感じですね(´∀`)好奇心旺盛なちょいのりさんにはたまらないかも~
by みぃにゃん (2013-11-20 18:51)
姫島 なんかよさげですね
レンガのとこ たのしそうだな〜
by ねこじたん (2013-11-20 19:42)
そうそう!
私も調べ物をしてて、ネットで行き着いた先が
ソネブロだったことが結構あるんですよ^^;
ここって、色んなことに精通している方が多いんですよね^^
by 銀狼 (2013-11-20 20:13)
黒曜石、ホントは欠片を拾ってきてない?^^
by viviane (2013-11-20 20:24)
そういえば、山口(瀬戸内側)のばあちゃんが
よくクルマエビを送ってくれてました。
こういう塩田跡地の養殖場とかあったのかなぁ・・・
あの千人堂の中は異次元なのか、その先の
崖にどんどん飲み込まれたから借金取りから
逃げられたのか。怖い想像しちゃいました^^;
by みずき (2013-11-20 23:30)
おはようございます。
先人からの歴史の積み重ね良く解ります、観察力に脱帽!
御心配ありがとうございます。
眼から鱗が取れた様です。
by YUTAじい (2013-11-21 06:23)
煙突より、赤レンガの専売所跡が気になりました。
千人堂も凄い言い伝えがあるんですね。
何となく響さんのブログで見たことがあったような^^;
しかし手摺りは無事で良かったですね(笑)
by 美美 (2013-11-21 17:33)
借金を踏み倒したい人のための神様があるなんて
日本の神様は懐が深い^^;。
by sakamono (2013-11-24 11:22)