SSブログ

第680話 静岡・大崩海岸編vol②『指令!丸にTの刻印を探せ!』 [廃村さーくる(古煉瓦)]

『・・・お兄ちゃんって年上好き?』

 

 用宗海岸まで辿り着き、美味しい空気に皆、深呼吸^^

 さあ~ここから旅が始まるぞ!と意気込んでいたオイラの脇を肘でコツコツと突っつく琴音がいた。

 そして小声で何を聞いてきたかと思うと、お兄ちゃんはジュクジョマニアですか?だよ^^;

 え?そこまで言ってないって?

 

『そんなことはないよ^^;』と琴音に返すとーーー

『そうかなあ? 相楽先輩とも気が合うし、この坊勢さんともいい感じじゃね?

 そういえばぁ~、昔、お兄ちゃんって近所の女子大生のお姉さんとよく遊んでたよね?

 それと電気屋さんのお姉さんとか。

 近所のミーちゃんやケイちゃんや私も居るっつーのに、おままごと放っぽって女子大生のおねえさんのおうちに通ってたし』

 ・・・ああ・・・えっと・・・そう・・・だったかも^^;

 周りご近所は女の子ばかり。

 これは贅沢だが少々、毎度毎度のおままごとに辟易していたかもだw

 同年代・年下の女の子より色々知っていてお話が魅力的な近所の姉さまたちになぜか惹かれたことがあった。

 遊びに行くというよりも『お話が聞きたかった』って、今ではそう思うんだけどなあ~^^

 

 ・・・とは言え、琴音にお前たち年下女子の話はツマランのだよと答えるわけにもいきませんので

『年下も結構好きだぞ?』と曖昧な感じ?で答えた。

 

 すると流石に聞こえてしまったのか坊勢さんが乱入ーーー

『なんだ菅原君。こんな風光明媚なとこに来て開口一番にロリコン宣言か!

 実はワシもオッサンより可愛い男の子が好きなのだよ~^^

 ま、ワシの場合は頭の良い可愛い男の子限定なんだけどな^^』と。

 そう言いながら坊勢さんはニヤリとオイラを見つめる・・・

 

 この時、背後に居た夕実ちゃんから異様な『負のオーラ』を背筋に浴びたような気がしたのは何故なんだろうか・・・

 第680話。すたーとです^^

第680話・坊勢さん・煉瓦の刻印2.jpg

DSC04006.jpg

 ボク達はせっかくなので海岸まで降りて砂浜散策をした^^

DSC04007.jpg

 たまにはアスファルトじゃなく自然を踏みしめるのも心地いいもんだ^^

DSC04008.jpg

DSC04010.jpg

 防波堤では多くの人たちが釣りに勤しんでた。

 さて、今日の本題に参ろう!

DSC04011.jpg

 ボクは『この先の海と山間のたもとに目的地があるんですよ~^^』と皆に告げ、

 ノンビリと景色を満喫しつつ、そこまでの海沿いランブリング開始です^^

DSC04012.jpg

DSC04013.jpg

『ほほ~、さすが東海地震想定地域。津波避難ビルなどもあるのだな^^』

 近くの老人福祉センターを指差して坊勢さんがフムフムと頷く。

 とはいえ『屋上・海抜14m』となってる。

 果たして津波災害にコレだけの高さでどうにかなるのかは甚だ疑問だ。

(想定では最悪、海抜30メートル付近まで短時間に津波が襲うという話があるのに・・・)

DSC04014.jpg

 ようやく目的の海と山の狭間を目視できるところまで歩ってきた。

 ふと、防波堤に何かが埋め込まれていることに皆が気づく。

DSC04015.jpg

DSC04016.jpg

 与謝野晶子も訪れた大崩海岸は、もうすぐそこだ。

 ---そこから歩く事数分。

 ボク達が歩っていた防波堤沿いと県道が一緒になった。

 ここからは県道416号線だ。

 さあ!ココからだ!と意気込み勇んで少しばかりの時、

DSC04017.jpg

『ん?あれ? なんかさあーお兄ちゃん? ココから先は通行止めって書いてあるよ? この先進めんの???』

 琴音がスッと指差した道の先。

 なんと道路にドドドーン!と堂々と通行止めの看板が広がっていた。

 正直、ここからは車は通らないでね☆とでも言いたげなくらい、道幅を塞ぐたて看板だった。

 リサーチはある程度していた。

 だからこの先へはまだまだいけると確信。

『立ち入り禁止ってことじゃないみたいだよ^^ 人が歩いて進むなら何も問題ないから、かまわず強気に行こうじゃないか^^』と、

 ボクはみんなを先導して看板脇をすり抜けた。

DSC04018.jpg

DSC04019.jpg

『大崩海岸とは、これまた物騒なネーミングだな菅原君よ^^;』

『まあでもなんでそんなネーミングになったのかは、もう少し先に行けば納得するかもしれません^^』

DSC04020.jpg

『ど、どどどど道路決壊!?とか表示されてるですぅ^^;』

DSC04021.jpg

『うはーまじっすか。車どころか自転車も通り抜け禁止・・・。どんだけ凄いんだこの先w

 あれ?そういえばお兄ちゃん? さっきからひとっこ一人すれ違わないけどさあ~

 この道路自体が廃道ってこと?』

『いいや。今でも使われている立派な県道だよ^^ 元々は”旧、国道150号線”だったりもする^^』

DSC04022.jpg

 まだまだ大崩なんて名前には似つかわしくない、ごく緩やかな道が続いていた。

 そしてーーー

DSC04023.jpg

DSC04024.jpg

『ち、鎮魂? 菅原君、これはワシの推測だが、このような碑があるくらいだから相当な場所のようだな^^;

 皆で手を合わせてから先に進もうぞ^^』

『『『は~い』』』

 路傍に見つけた鎮魂碑に皆で手を合わせ、少し先を行ったところで皆立ち止まった。

DSC04025.jpg

『わきゃー☆ 海の上を道路が走ってるです!』

『なんでまたここから急に海沿いから海の上に道路を造ったんだろうな菅原君よ^^』

DSC04026.jpg

DSC04027.jpg

『はい説明したいと思いますよ~^^ ま、今のご時世ではさほど珍しくない海上橋だけれども、ここ石部海上橋と言うのは、当時としては珍しいものでした。

 そして簡単に言いますと、この海上橋は“迂回路”です。

 とりあえずええっと・・・、まずは海岸沿いの方を見てください^^』

DSC04028.jpg

DSC04029.jpg

『あ、お兄ちゃんなんか道?トンネル?っぽいのあるっすよ!』

『ほんとですう^^』

『よくよく見るとかなりの急斜面だな菅原君よ^^; なるほど。大崩とは言ったものだな』

『じゃあ~ひとつづつ説明していきますね^^

 そもそもこの旧国道150号線。結構ややこしい歴史があるのでしっかり聞いてくださいw

 

 元々明治時代までは海岸線を人が行き交う道でした。

 

 ・・・でしたが、海岸侵食が激しい上に急斜面だったこともあって、昭和の時代には通行が困難になったそうです。

 

 その後、東海道線がこの山間に上下線のトンネルを開通させたのですが・・・かなりの難工事で、12名の犠牲者をだしてしまいました。

 あの鎮魂碑は恐らくそれらの為に出来たものじゃないかな。

 

 更にその後、昭和も16年頃かな?弾丸列車計画の一環で近くに日本坂トンネルを開通させたのですが、

 敗戦によって弾丸列車計画は中断。

 その間、日本坂トンネルが完成しているのに放置プレーはもったいないということで、東海道本線をそっちのルートに移動。

 それまで使っていた東海道本線の上下線のトンネルもまた、これじゃもったいないってことで道路として転用してたっす^^

 で、戦後落ち着いた頃に、日本坂トンネルはそのまま新幹線のトンネルとして再利用。

 

 ・・・じゃあ東海道線はどうしたのよ?となりますよね。

 東海道線は最初のトンネルのとこに戻そうってことになるんですが、上下線のトンネルをくっつけての大改修の末に、

 新しいトンネルとして戻ることになったんです^^

 それが今の東海道線の新石部トンネル。

 で、まだまだ話は続くんです^^』

『えっとお兄ちゃん話なげーよw』

 間髪入れずに琴音が突っ込みを入れてきた。

 

 ・・・まあそりゃそうだ。

 説明しているオイラだってなげーなオイ!と思っとるよw

 

『でもしょうがないんだよ琴音^^; ここはあまりにも道路と鉄道利用の紆余曲折がありすぎてねえ・・・^^;

 もうちっと我慢して聞いておくんなまし^^;

 

 ええっと続きますw

 再び旧国道150号線の一部・支線として断崖絶壁の元の道として使われることに。

 ですが、昭和46年に大規模な山崩れによって通行中だった車一台と一人の命を奪うことになります。

 そしてこの一部区間を破棄。海上橋という迂回路を翌年に完成させたのですよ。

 それがこの石部海上橋なんです。

 で、山肌に見えるのは廃棄された。つまりは廃道ってことっす・・・はあはあ^^;』

 こんなに理解するのに苦労した場所は今まで無かったってくらいの廃墟・廃道だ^^;

 正直、ところどころ間違ってるかもしれないけれど、流れくらいは彼女たちに説明できたんじゃなかろうかと、ホッと息をついた。

 すると

『要するに海を通せば崖崩れの心配はないっすよ♪って話なだけだ。お兄ちゃんもっと短く教せーてよお^^』

 ああそうだよそのとおりだよw

 悪かったな長くて。見も蓋もねーなオイw

 そこに少々不安げな顔を見せながら夕実ちゃんが聞いてきた。

『えっと・・・あのあのです。もしかして・・・あそこの廃道に・・・これから行くですか?^^;』と。

 続くように坊勢さんも

『あそこに行くのかい? ・・・私はどうも好かんなあ^^;』と訝しい顔をするのだった。

 

『いや、あの廃道には行きませんよ^^ 流石に危険すぎます。

 ですが、海岸まで降りて見上げてみたいとは思ってます☆』

 ええー!マジかよー!みたいな顔をする皆。

 まあ海岸下だって危険なことには変わりないものね^^;

 

 するとそこへ、いつのまにか後ろからてくてくと歩いてきた釣具を持ったオジサンがボク達の脇を抜け、

 ひょいひょいと海岸下まで降りていくじゃないですか!

 よくよく周囲を見渡すと、チラホラと釣り人が点在していることに気づく。

 女子たちもまたそれに気づいて動揺するのだった。

DSC04030.jpg

DSC04031.jpg

DSC04032.jpg

 ということで、渋々な彼女たちを連れて、レッツ海上橋のたもとへGO!です^^

DSC04033.jpg

DSC04034.jpg

 そこは侵食された丸石と、これまた朽ちたテトラポットの破片が散らばる磯場になっていた。

 ボクと琴音と夕実ちゃんは、まあ~地元の磯場でさんざ遊んだので難なく歩けるのは分かっていたが、

 坊勢さんもヒョイヒョイと歩けているのが少し不思議だった。

 

 途中ーーー

DSC04035.jpg

 ちょっとジャンプすれば登れそうな廃道の洞門下の横穴を発見。

『何の穴っすかね?ここって^^』と、琴音が興味を持った。

『じゃあ~ちょっくら偵察してきます^^』と皆に告げ、ボクはよじ登ってみた。

DSC04036.jpg

 中は結構奥まで続いてるようだっだ。

 風の流れも感じる。

 というか、ガタンゴトン・・・ガタンゴトン・・・って遠くから聞こえてくるんだけど。

 多分この向こうは東海道本線に繋がってるんじゃないかな^^

 確かこの旧道・廃道のすぐ傍を現・東海道本線が走っているわけだしね。

 

 流石に先へ行くのはやめて、そそくさと彼女たちの元へ退散した。

『中に何かあった?お兄ちゃん』

『う~ん・・・あったにはあったよ? 石とたくさんの煉瓦の破片が何故か』

『うはマジかよ私もちょっと行ってくりゅ!』と、

 煉瓦というキーワードを聞いて俄然興味をもった妹様^^;

 

『でも、げじげじフナムシも居たよ~^^』と言ったら

 

『さあ、さっさと先に進もうぜお兄ちゃん☆』と、あっさり諦めたw

 ま、本当に虫が居たし、

 気合が無いと行けないかもね☆

DSC04037.jpg

DSC04038.jpg

DSC04039.jpg

DSC04040.jpg

DSC04041.jpg

 放置されて数10年。

 見上げたそこは確かに人が創り上げたものが存在した。

 とは言え山の緑に覆いかぶされるように朽ちてもいた。

 いつかは自然に飲まれてしまうのだろうね^^

DSC04042.jpg

 ボク達は石部海上橋の対岸の付け根まで到着した。

DSC04043.jpg

DSC04044.jpg

DSC04045.jpg

DSC04046.jpg

DSC04047.jpg

DSC04048.jpg

 ご丁寧に骨組みの階段も用意されていたので、割とあっさり地上部へと帰ることができた^^

DSC04049.jpg

『さ!このトンネルの先が今回の目的地ってところかな^^

 もうちょっとだから皆がんばりましょー☆』

 しっかりした足場に戻ってきたからだろうか、

 皆、ええ・・・?とか言わずに普通について来てくれた。

DSC04051.jpg

DSC04052.jpg

 普通なら車の往来が多い国道やらのトンネルを闊歩するのは苦手だけれど、

 ここはほとんど対向車も追い抜く車も無く、人のためのトンネルと化していた。

DSC04053.jpg

DSC04054.jpg

DSC04055.jpg

 オレンジ色の外灯がポツリポツリと照らすような暗いトンネルではなく、

 横坑から覗く日の光がトンネル内を照らし出し、割と明るい。

 皆、外に広がる駿河湾を時たま見下ろしつつも、ノンビリと歩いた^^

DSC04056.jpg

DSC04057.jpg

DSC04058.jpg

 トンネルの出口から歩くこと数分。

DSC04059.jpg

DSC04060.jpg

『旧石部隧道・坑門跡』という標識を見つける。

『さあ~、ここから先が今回の目的地だ^^

 じゃあ~行きましょうか』と、皆に号令掛けるのだがーーー

 なんか彼女たちが躊躇していた。

DSC04061.jpg

『っつーかお兄ちゃん?目的地はこの先ですってご丁寧に矢印出てっけどさあ、

 どう見ても藪が生い茂った用水路みたいな道じゃねーかよw』

『そうだな菅原君よ。どう見ても・・・藪だ^^;』

 確かに草ボーボーだ。それでも廃墟まで道がある方が珍しいと思うんだが^^;

『まあまあ、もうちっと我慢しましょうよ皆^^ ちくちく痛い草に気をつけるだけでいいんだから我慢いたしましょう^^』と、

 ボクから先に用水路?みたいなとこに飛び降りて、先導する。

 それを見て仕方なしに彼女たちもついてきた。

DSC04062.jpg

DSC04063.jpg

 結構な斜度だったけれど、コンクリに所々埋め込まれた石のおかげで降り易かった。

 先を行くボクが邪魔な藪を掻き分け上げ、藪と用水路のトンネルを作り上げて彼女たちを通すの繰り返しで先へと進む。

 

 ーーーすると、

 安定したコンクリの地面が突然なくなるのだった。

『えっと先輩・・・。この先・・・崖になってるです^^;』

 見下ろすと確かに結構な段差になっていた。

 よく見ると、段差の向こうにまたコンクリが見える。

 本来、水が通る場所だ。

 だからどんな高低差があろうが最終的に水が流れればいい造りになってるわけです。

 流石にこの段差を降りるのにはボクも躊躇してしまった・・・。

 

 ふと坊勢さんが藪の中に下へと降りる『はしご』を発見した。

DSC04064.jpg

『これまたご丁寧にはしごまで用意されているのだな^^; ワシは正直、このままUターンでもオッケーだったのだがw

 まあ見つけてしまったものはしょうがない。

 菅原君に判断を委ねようじゃないか^^』

 どうやら釣り人などが設置したはしごなんじゃないかね。

 いつも思うが、釣り基地ってのはある意味冒険家だよなあ~

 時には獣道すら利用して絶好の釣り場を求める人たちだしねw

 とはいえ非常に感謝。

『じゃあ~ここまでお膳立てされたら行くっきゃないですよね^^』と、

 ボクから先にはしごを降りることにした。

DSC04065.jpg

 ぶっちゃけ立てかけてあるだけで固定されてない。

 バランス崩すとはしごごとひっくり返りそうだ^^;

 恐る恐る慎重に降りていく。

 そして下まで到達。

 ボクははしごの下をしっかり押さえて、下から彼女たちへ

『降りても大丈夫^^』と声を掛けた。

DSC04066.jpg

DSC04067.jpg

DSC04068.jpg

『帰りを考えるとマジ辛れ~^^;』と嘆く琴音を最後に、ようやく全員無事に段差を降りることに成功した。

 ま、その先もまた藪道。

 掻き分けながらも先へと進む。

DSC04069.jpg

 ふと、藪の向こうに海岸が小さく見えた。

 ゴールはもうすぐそこのようだ^^

 

 と思ったら!

DSC04070.jpg

 また段差です☆

 

『うは・・・。今度ははしごも木で出来てて頼りないですう・・・^^;』

 夕実ちゃんが言う通り、見下ろした先のはしごは木のはしごだった。

DSC04071.jpg

 とは言え今度は、はしご横にロープのオマケ付きだった^^

 強度に難は無いのかじっくり確かめつつ、ボクが再び先行して降りて彼女たちを迎え入れた。

 彼女たちがスカート姿じゃ無かったのを廃墟マニアとしては喜び

(肌の露出は何かと危険をともなうので長袖・長ズボンが好ましいから)

 男の子としては残念極まりない虚しさでもあった。

(もしかしたらパンチラげっとのシチュエーションですからっ!w)

DSC04072.jpg

 苦労して辿り着いたその向こうは

DSC04073.jpg

 海と廃墟と煉瓦の世界だった。

DSC04074.jpg

DSC04075.jpg

DSC04076.jpg

DSC04077.jpg

『これは・・・なんとも言えない不思議な空間だな菅原君』

 坊勢さんですら異質な海岸の雰囲気に飲まれかけていた。

 夕実ちゃんなんて

『わきゃあー・・・わきゃあー・・・アワワ・・・です』と呆然。

 その実ボクも、この映画のセットのような廃墟にしばらく五感が全てフリーズしかけた。なんだここは・・・って。

 

 とは言えこの女だけは違った。

DSC04078.jpg

DSC04079.jpg

『うっはー!煉瓦の山・山・山~~~ッ!!!

 誰か私のロマンティック止めてくださいw』と、

 煉瓦マニアの妹様の琴音が昇天です!

『危ないからあんまり動きまわるな琴音!』と真剣に注意したのだが、

 妹の耳にはまるで届かないようだ^^;

 ボク達の心配を他所に、この異質な空間を這いずりまわる琴音。

 そして

『取ったぞー!うっひゃっひゃっひゃ☆』と、彼女は煉瓦の瓦礫の山に仁王立ちして

『ある物』を空に掲げてニンマリするのだった。

 

 ボク達は慎重に彼女の傍まで近づき

『何か見つけたのか?』と、彼女の手の中に納まり切れない何かの端切れを目で追った。

『ねえねえ見てよお兄ちゃん^^ ホラ!』と、とってもご満悦の琴音がボク達に差し出したのは、

 煉瓦の切れッぱしだった。

DSC04080.jpg

『うっはー♪ 煉瓦の刻印さっそくゲットだぜ

 マ  ジ  で  ☆』

 琴音が見せた煉瓦片には

『丸にTの字』の煉瓦刻印が刻まれていたのでした。

 

 ---次回に続く

 

※ここまで読んでくださりありがとうございました^^

 次回は大崩海岸編ファイナルです^^

 正直、廃墟や煉瓦よりも衝撃的な出会いが待ち構えていたりします。

 画像を載せていいのか悩むほどの出会いと言ったところでしょうか^^

 

 このままBBQへ行ってきますので、ブログのお返事等々は後日と言うことでご理解を(多分、酔っ払ってブログは放置プレーだと思いますw)

 


nice!(100)  コメント(31) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 100

コメント 31

ソニックマイヅル

おはようございます。この煉瓦との出会いは不思議な感じですね。奥が深そうです。^^;
by ソニックマイヅル (2014-05-17 06:23) 

獏

今回はなかなか歩き応えのある
場所だったようですな^^)☆
BBQいいなぁ(涙)
土曜日なのに仕事っすよ(号泣)

by 獏 (2014-05-17 06:53) 

風太郎

石部にこんなトコがあるんですね~
以前はアオリイカ釣りによく行ったものです。
今日は久しぶりにお会い出来るな (^^
by 風太郎 (2014-05-17 07:12) 

空の Ray

なんか、写欲がワクワクなトコですね♪
橋を見上げるの好きです(^ー^)
by 空の Ray (2014-05-17 09:56) 

足立sunny

すごいところがありますね。
by 足立sunny (2014-05-17 10:53) 

唐津っ子

行き着いた先の煉瓦の山!! びっくりですね!!

BBQ、楽しんできてくださいね!!
(札幌は気温10℃以下で氷雨…悲)
by 唐津っ子 (2014-05-17 11:29) 

銀狼

また最後にきてなにやら思わせぶりな文末に。。。
いいなぁ~BBQ。。。
こちらと言えば、唐津っ子さんのコメントの通りです^^;
by 銀狼 (2014-05-17 16:15) 

orange

海岸ギリギリと言うよりも断崖ギリギリまで海が迫ってますね。
子どもの頃、こんな風景を見た記憶が。伊豆の何処かだったように思います。
煉瓦の刻印、秘密のキーワードのようでワクワクしますね。
by orange (2014-05-17 17:02) 

美美

石部海上橋、渡ってみたいような怖いような^^;
こういう煉瓦とのであい、ちょっと魅力的ですね。
今日はお疲れ様でした。
美味しい楽しい時間を過ごす事が出来ました。
お肉の塩加減が悔やまれますが(笑)
いつかお店に行きたいと思います。
その時はヨロシクね(^^
by 美美 (2014-05-17 18:21) 

ニッキー

こんな素敵な場所があったとは( ..)φメモメモ
今日はお疲れ様でした<(_ _)>
お肉、気付いた時には売り切れでした(ToT)/~~~

by ニッキー (2014-05-17 19:34) 

下総弾正くま

「ティールーム かいざん」…改ざん…(・_・;)

大崩って住人がいるんじゃ…(・_・;)
by 下総弾正くま (2014-05-17 20:29) 

みずき

廃墟にたどり着くにはまず廃道・・・
お疲れ様でした^^
by みずき (2014-05-17 23:32) 

katakiyo

タフですね~お若いからかな~大崩は廃止で海上になったのですね~。
by katakiyo (2014-05-18 06:31) 

comomon

コモ太郎 『到達するまで大変だっただけに、琴音さんのリミッター外れちゃったのね。』
しかし、こんな秘境、よく見つけましたね。まるでトレジャーハンター☆
by comomon (2014-05-18 07:46) 

いそいそ

大崩れって名前から凄い、本当に崩れていますね。
昨日はBBQありがとうございます
手慣れた手つきで調理されているのを見て、
感動していました
by いそいそ (2014-05-18 08:13) 

YUTAじい

おはようございます。
昨日はありがとうございました・・・包丁捌き流石プロ!
また宜しくお願いします。
by YUTAじい (2014-05-18 08:40) 

よーちゃん

BBQお疲れ様でした~!
またよろしくです!
by よーちゃん (2014-05-18 20:45) 

kiyo

ちょいのりさん、
BBQは、お疲れさまでした。
その後も、お疲れで、眠そうでしたが、
お話しさせて頂いたblogを紹介して起きます。
ヴぉるてっくすな俺
http://vincho.blog.so-net.ne.jp
落合道人 Ochiai-Dojin
http://chinchiko.blog.so-net.ne.jp
by kiyo (2014-05-18 20:59) 

Falcon

こんばんは。
土曜日は、お疲れさまでした。
流石、プロですね。 
また、よろしくお願いします。
by Falcon (2014-05-19 01:18) 

(。・_・。)2k

山ヒルに出逢った?
昨日 養老渓谷でも結構ながけ崩れありましたよ

by (。・_・。)2k (2014-05-19 03:05) 

suzuran6

Tかなぁ~、鉄道がらみは「工」(工事の工)に鉄ちゃんは見えてしまいます。
しかし、激しく崩れてマスね。

土曜日は出勤の率が高いんですよ。
by suzuran6 (2014-05-19 06:58) 

YUTAじい

おはようございます。
昨日は急に群馬まで・・・お見舞いへ少しバテ気味です。
by YUTAじい (2014-05-19 07:12) 

ken_jp

あの万里の長城のようなレンガの壁面はいったい何の名残でしょうね
一つ持って帰りたいなぁ^ - ^

by ken_jp (2014-05-19 07:21) 

johncomeback

拙ブログへのコメントありがとうございます。
上野に宿泊して「れんこん」に行こうと思って
いたんですが、同行のSさんの息子さん(早大生)が
中野に住んでいて、夕食を共にしたいとの事で、
ホテルは中野に近い新宿となりました(T_T)
by johncomeback (2014-05-19 07:23) 

駅員3

食材差し入れありがとうございました。
前日にあまり食材買えなかったので、とっても助かりました。
さて、煉瓦のリベンジいつがいい?
by 駅員3 (2014-05-19 07:39) 

みぃにゃん

なかなか探検のしがいのありそうな場所ですね。
大崩海岸っていうネーミングも由来をぜひ知りたいですね~。
お祝いコメントありがとうございました★
by みぃにゃん (2014-05-19 09:27) 

まめ

いつものことながら、危ないところ行きますねぇ。
無理はなさらないように。
人っ子一人いなかったら、やっぱり怖くないです?

by まめ (2014-05-19 12:30) 

さる1号

あのトンネルは一体・・・
散らばるレンガは崩れたトンネルの残骸なのかな
この先、楽しみだなぁ^^
by さる1号 (2014-05-19 13:06) 

DEBDYLAN

海に突き出た道路。
見ても通ってもイイんすよね。
けっこう攻めて走ってる人多いんで、
小心者の僕はあんまり行かないけど^^;

by DEBDYLAN (2014-05-20 00:09) 

ワンモア

うーん、今回もいい写真が沢山ありますね♫
レンガの記事は勉強になります^^
by ワンモア (2014-05-20 12:27) 

sakamono

伊豆へ旅行に行った時に、こんなような橋を渡った
ような気がします。もう20年くらい前のコトなので
記憶が曖昧ですが^^;。
キケンな場所だから迂回路として作られた橋だったとは。
by sakamono (2014-05-24 14:32) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。