第690話 栃木・野木町 煉瓦の古道編☆vol②『国境の蚊柱を抜けるとそこは煉瓦の・・・』 [廃村さーくる(古煉瓦)]
『ねえねえ琴音っち! アソコに煉瓦っぽい塔が見えるですう!』
熊野神社脇の古煉瓦の土留めを堪能していた私の肩をギュッと掴み、夕実っちが神社の杜の向こうを指差した。
え?何がどーしたん?とその指先を追った先はーーー
第690話、スタートっす!^^
夕実っちがワーワーと指し示した向こうには、いかにも煉瓦造りっぽい塔がひょっこり顔を覗かせていた。
新・廃村サークル(古煉瓦)として新たに部長を引き継いだ夕実っち。
とはいえそこまで煉瓦好きじゃない彼女が、母親の袖を引っ張って『あれは何!?何!?』と言う幼子のように高揚する。
私は夕実っちの母親になったようなつもりでやんわりと返すのでした^^
『あれはーーーどう見ても煉瓦の塔みたいだね^^ 夕実っち大発見だよ~♪
せっかくだし確認しに近くまで行ってみようよ^^』
私の言葉に対してあっさりとうんうんと頷く夕実っちがそこに居た。
フヒヒヒ・・・大成功っす。
実はこの熊野神社脇の煉瓦の土留めの近くには、煉瓦工場跡地があるのを知っていた私。
知らなかったフリをしてでも、あえて彼女に発見してもらいたかった。
人って言うのは自分が人より先に何かを発見したら他人に伝えたいものです^^
ましてや私が煉瓦に興味あることを知っているからこそ尚更。
今回はあえて人間のいやらしいところを利用させてもらいましたw
毎度毎度夕実ちゃんには悪いけどねw
ま、そんなこんなでその煉瓦の塔を目指して私たちは近づいて見ることにしたっす^^
(※1 熊野神社の近隣に煉瓦工場跡があるらしいとリサーチ済みでしたが、正直こんなに近くに存在しているとは思ってなかった。
いつかは行ってやろう!と思ってた場所だったんだけど、こんな近くに見えちゃったんなら・・・行くしかないよねマジで!って事で出向いたのが今回の物語だったりします^^)
熊野神社脇の杜を抜けて行くと、やがてその煉瓦の塔があるらしい施設の壁に到達したっす。
でもどうやらこちら側から施設の壁を越えて近づくのは困難そうでしたっす。
どこかに門は無いかと施設の壁伝いに入り口探しに進みました。
中々入り口らしき門にも辿り着けず、
いつの間にやらーーー
『ねえ琴音っち!なんかどんどん離れて行ってるですよ~!』
土手を下った河川敷の道へと突入してたっすw
こっちじゃなくって逆方向へ歩くべきだったようです^^;
(※2 壁伝いに途中から道が無くなった時点で引き返せばよかったようですw)
『こうなったら夕実っち!このまま進んでこの先あの煉瓦の塔に近づけるルートを探そう!
幸い目標は常に見えてるし見失しわないっしょ^^』
『いや・・・もう既に道を見失しなってるですう・・・^^;』
私は、まあまあまあと夕実ちゃんをなだめて先に進むことにしたっす。
お兄ちゃんと一緒で私も結構頑固だw
『お詫びと言ってはなんなんだけど、コレあげるから許してね』と、
私はおもむろにバッグの中をゴソゴソして彼女に手渡したのです。
『はい。梅ジュース^^ これで機嫌なおしてね☆』
『ま た 酒 か。ジュースじゃないです~^^;』
ま、なんだかんだで文句言いながら受け取った夕実っち。
賄賂買収成功です!
しばらく2人で飲みながら渡良瀬川の河川敷の緑を楽しんだっす^^
---歩く事数分。
『ブロロロロ・・・』と音をたてて通り過ぎる車の影を
林の向こうに発見。
『あれ?私達が歩いてる河川敷の道って一本だけだと思ってたのに、別の道があるってことっすか?』
『わきゃ・・・たぶん、そうっぽいかも^^;』
それは目指している煉瓦の建物と私達が今歩いている道との丁度間にあるようだった。
木々のせいでそんなのあるの分からなかったよマジで^^;
ここで夕実っちに提案する。
『そっちの道に行ってさあ、逆戻りしてみるのもアリじゃね?』と。
このままじゃ延々と辿り着けないと夕実っちも思ったようで、素直に了承してくれた。
それではさっそく参りますぜ!
私達はそちらの道へと繋がっていそうな藪道を見つけ、そこから突入することにした。
すると突然ある生き物の襲撃を喰らってパニックになるのだった・・・
『うぎゃあああああああ!』
『わきゃー!あっちいけですううううう!!!』
何と格闘しているかと言うと・・・蚊柱っす☆
逃げても逃げてもなぜかまとわりついてくるアタマムシ^^;
別にユスリカだし蚊じゃないから刺されることもないんだけど非常にウザイ。ウザ過ぎるよおー!^^;
(※3 上記の写真にぼんやり写ってる白い点々が蚊柱です。ちなみにこの蚊柱。メス一匹に対してそれにオス達が群がる求愛行動だったりします^^)
蚊柱の大群から脱出して飛び出したそこは、先ほどまでの明るい河川敷とはうって変わり、木陰の続く道でした。
見ると緩やかにカーブしていて、その方向はあの煉瓦の建物の方みたいだったっす^^
『どうやら大成功かもマジで♪』
『わきゃー♪ たぶんそうっぽいかもですう^^』
しばらく進むとゲート?らしき門が。
方向的にはやっぱりあってる気がするしもっと行くっす^^
ゆるやかな木陰の登り道を歩いていくとーーー
『わきゃー♪ この道も煉瓦あるですよ!』
『あ、ほんとだ。歪な積み方だけど立派な煉瓦ちゃんじゃんかお!』
思わず足を止めてじっくり観察っす^^
煉瓦それぞれが不恰好で寸法もマチマチ。
煉瓦の隙間を埋める目地の部分も、かな~~りぞんざいな代物っすね^^;
まるで先ほどの熊野神社脇の土留めの煉瓦と同じっす。
とは言え古さを感じさせる煉瓦ちゃん達ではありました。
(※4 詳しい情報はワカリマセンでしたが、熊野神社の土留めと同時期なら、大正期くらいの煉瓦ではなかろうかです^^)
煉瓦壁伝いに坂を登った先にはーーー
『乗馬クラブクレイン栃木』さんと言う、乗馬クラブが門を構えていたのです^^
『ねえねえ琴音っちい^^; なんか煉瓦の建物ってこの中にあるようにしかみえないですう・・・』
そう。あの煉瓦の建物はこの乗馬クラブの施設内にあったのです。
『せっかくだからちょっと見物させてもらおうよ夕実っちい^^
施設の人を見かけたら見てもいいですか?って聞けばいいっしょ^^』
ええ~・・・いいのかなあ・・・って渋る夕実っちの手を引いて門を潜る私達。
見上げれば先ほどまで目標にしていた煉瓦の建物はとても大きなものだったと実感した。
施設の案内板を見た感じだと、フロントでお話伺えば
乗馬の見学はさせてくれそうだった。
ま、あくまでも乗馬施設ですからねw
しょうがないので駐車場脇から見れる範囲を見てやることにしたっす^^
『わきゃー!やっぱり煉瓦の建物でしたですー^^』
『しかも大きいね!もっと近くで見てみたいなあ・・・^^;』
実はある程度まで近づいたらトラロープ(非常線)が張ってあって、それ以上は近づくことも出来なかったのです。
・・・知ってたけどねw
これ以上、ここからは近くで見れないと思った私は、どこかしらもう少し近くで見れるとこがあるんじゃね?と夕実っちに提案。
一旦施設を出て、別のアプローチをしようとしましたっす^^
(例えば乗馬見学施設の方からとか)
ふと入り口付近に真新しいキレイな煉瓦が積まれていることに私と夕実っちは気が付く。
『わきゃー♪ あの煉瓦さんは何に使われるんだろ~^^』
『H13? イマドキのレンガちゃんにも刻印が打ってある^^
平成13って意味なのか、メーカーさんの商品番号なのかよくわからないっすね^^;』
まあいいや。もっともっと見てみよう!
私達はこの施設の外壁周りへの旅に飛び出したんす^^
ーーー次回に続く☆
あのレンガの建物が何なのか? あの門の近くにあった煉瓦は何なのか?
ちょっとした発見も交えて次回、野木町煉瓦の古道編ファイナルです^^
ここまでレンガばっかで申しわけないっすねw
(※5 ほんとは今回でこのシリーズを全部書き切りたかったけど都合で三分割してしまいましたっすw ご了承を^^)
(※6? 時間が無いとか仕事がクソ忙しいんだよ!って喚きつつも、どうどうとサブブログも更新したぞw →☆
今回はブログのタイトル画像のお話です^^)
引っ張りますねぇ(笑)
次回(最終回?)の展開(オチ)を期待しています。
by johncomeback (2014-06-18 06:04)
馬の姿も見られるんでしょうか(^w^)☆
建物の正体も気になるなぁ。。。
by 獏 (2014-06-18 07:30)
伊豆にも似たような建物があったのでは?
by サンダーソニア (2014-06-18 07:56)
おはようございます。やはり散策にはハイボールですね。舞鶴にもホフマン釜の取材で来て頂きたいです。^^;
by ソニックマイヅル (2014-06-18 08:37)
煉瓦って刻印しおないとダメなのかな?
昔からあるってことは何か理由があるのかもしれませんね
by みぃにゃん (2014-06-18 08:37)
…なんだかんだいって、馬のほうに興味があったんじゃ…(-_-)ニヤリ
by 下総弾正くま (2014-06-18 08:37)
蚊柱って、雌に雄が群がる行動なのね!ユスリカ…
凄い勉強になりました!
だから私に群がって来るわけだわ;-)
って、チョッと違う?
by viviane (2014-06-18 10:20)
塔がアジアの宗教建築のようですね。続きが気になる〜。
by ワンモア (2014-06-18 10:30)
こんにちは。
いよいよファイナルへ・・・新しい煉瓦も良いですね。
by YUTAじい (2014-06-18 10:46)
蚊柱、いややねぇ・・・ 今の時期、ほんと嫌です。
# 円卓、あれって日本で作られたものらしいですよ!
# 日本人の知恵ってすごいねぇ…
by まめ (2014-06-18 12:44)
乗馬施設の見学の振りしてついでに煉瓦の塔も見学させてもらうとかNGですかねw
蚊柱、めっちゃ鬱陶しいですよねぇ(>_<)
by ニッキー (2014-06-18 14:06)
煉瓦求めて道なき道を行けば蚊柱乗り越えて・・・
ちょっと昔の軍歌を交ぜてみました、お疲れ様です
by koh925 (2014-06-18 16:56)
この新しい煉瓦はどんな物に使われるのか気になります^^
蚊に刺されるのは嫌いなので出かける祭には虫除けは
欠かせません(微)
by 美美 (2014-06-18 21:40)
煙突、なんですかね?
周りの枠は、補強兼倒壊防止的な
感じでつけてあるのかなと推測です^^
by みずき (2014-06-18 22:55)
乗馬倶楽部の敷地内に?どういうコトなんでしょうね。
少々ミステリアスな展開ですね。
蚊柱って、ウワサには訊いていますが、見たコトが
ないんです。1度見てみたい^^;。
by sakamono (2014-06-18 23:03)
煙突みたいな建物は、なんだかタージマハールみたい…
もしかして、宗教施設だったりして?
by 唐津っ子 (2014-06-18 23:48)
”クレイン”はほぼ全国展開なんでしょうかね。
気になりますねぇ。煙突。..ビール工場だったり?..
地ビールの^^
今日、蕎麦焼酎で梅酒作りましたよ^^下戸だけど(笑)
by orange (2014-06-19 01:18)
ちゃんと見たことなかったけど、この近くを通ってたんですよ^^
by 空の Ray (2014-06-19 18:38)
煙突っぽいモノ、
なんかトーテムポールのように見えますね^^
建物の正体が気になるなぁ~^^
by 銀狼 (2014-06-19 20:39)
さて煙突みたいなものの正体は???
新しいレンガも意味深に置いてあるし・・・・謎だなぁーー;)
by さる1号 (2014-06-19 21:44)
ん~、何気ない生活道路の土留めに煉瓦・・・
流石煉瓦工場に近いと、あちこちに使われていますね。
by 駅員3 (2014-06-20 07:53)
追伸 サブは相変わらず画像認証が現れず、僕にコメント入力不能です(^^;
by 駅員3 (2014-06-20 07:55)
こんにちは。
昔、渡良瀬川のどこかで熱気球に乗せてもらったことがありました。煉瓦工場のこと知ってたら、上空から撮影できたのになあ。
by sig (2014-06-22 11:03)
散歩しながら一緒に飲んでくれるセニョリータ。
天使じゃないっすか^^w
僕にも紹介してちょ^^;
by DEBDYLAN (2014-06-28 00:24)