第805話 十字を切って駆け抜けろ!五島列島・福江島編④『白くてドーン!赤くてドーン!の教会たち?』水之浦教会・楠原天主堂・常灯鼻ほか [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『スクーター乗ってるだけなのに結構疲れましたですう^^;』
夕実ちゃんがランチを食べ終えた後にボソリと呟くと、それに呼応するように妹の琴音も嘆き節。
『お兄ちゃんん・・・つーかーれーたー。もう帰るのメンドイくらいw』
・・・確かにスクーターだと疲れるかもだ。
なんせストップ&ゴーを繰り返す旅路(だからこそ素敵な風景に出会える可能性大きいのでもあるが)
恐らく今日の行程は約80㌔は走ることになるだろうしね^^;
とは言えここで宿泊するわけにもいかない。
ボクは彼女等が奮い立つように、あーでもないこーでもないと言葉を探した。
『もう少し頑張ろうよ^^ 今日の夕御飯は念願の五島牛だぞ☆牛だぞ牛!』
突然ガタタッ!とテーブルに少しぶつかりながらも琴音が立ち上がって叫ぶ
『やっき肉ゥ!やっき肉う!うおおおおおおお!☆』
それにリンダと夕実ちゃんまでもが右手を天井に突き上げて
『やっき肉☆ やっき肉うううう~♪』と合唱しはじめるのだった・・・
肉ってすげーなオイw
どうやら何とか福江島の後半戦もいけそうな気がしてきたぞ^^
第805話。ボクこと菅原雄介視点でお話は進むからな!^^
『あと二つ教会を巡ったら終わりだからみんな頑張って^^ その二つとは鉄川与助さんがかかわってる教会だぞ琴音』
『なぬ!? 鉄川さん? なら行く行く!頑張るっすマジで^^』
ここで二つ目の餌を投入。ただしコレは琴音にしか効かない薬でもある。
---道の駅を出てから暫く走った所、
『あそこに真っ白い教会があるですう!』とボクの後ろの方で喚く夕実ちゃんが居た(なんせ走行中は会話もよく聞こえない^^;)
思わずその方向をチラ見してからボクはゆっくりと路肩に減速して止まった。
彼女達も立ち止まり、丘の上に聳える白亜の教会へと向うことにした。
そこはボクと琴音の目的の場所でもあったのだ^^
坂道に仲良くスクーターを止めて教会の真下までやってきた。
見上げたソレは
ボキャブラリーの足りないボクには表しがたい素晴らしい佇まいだったのだ。
『わきゃー☆ 白くてドーン!で素敵ですう~^^』
・・・ああ、そういう表現の仕方もあるね・・・夕実ちゃん^^;
まあ要するに白くてドン!だったのである。
さっそく階段を登ってみる。
ここは『水之浦教会』
日本に現存する最大規模の木造教会だ。
『ワオ・・・これは美しい教会デス』
教会も見慣れたものであるはずのリンダも思わず唸るほどの佇まい。
ボク達は感動からか余り会話もすることなくただただ外観を見て周ってしまうのでしたよ^^
口から零れ出るのはウットリ♪って感じの溜息ばかりなり。
一通り水之浦教会の外観を嘗め回したボク達は、こちらにもきっちりと用意されているこの教会の説明案内の前にやってきた。
せっかくなので自分の知る知識と説明版を加味しつつもこの教会の説明を簡単にではあるけれど皆にしてみた(簡単にじゃないとダメな子もいるのでねw)
『この水之浦教会ってのはね? 元々ここに住んでいた方達が築いたと言うよりも、
島外から移住してきた隠れ(潜伏)キリシタンたちが禁教を解かれた明治13年に建てた聖堂なんだ^^
そして今現在の姿は実は当時とは違う。
ここもまた潮風や塩害などの木造の腐朽の影響で建て替えられることになるんだ。
昭和13年、長崎の教会建築のパイオニアである鉄川与助さんが設計、新築したのがこの今現在の水之浦教会なんだ^^
鉄川さんはいくつも教会を設計しているんだけれど、
戦前最後に建てたのはこの教会。
明治・大正期の彼の技術がたくさん詰まっている教会とも言われてるんだよ^^
そしてその後はブランクがあるんだがーーーその話はまた今度かな^^』
真剣に聞き入る琴音。ほお~と感心するリンダ。
うーサッパリです☆と馬耳東風っぽい夕実ちゃんと三者三様だったけれど、
ボクは最後に彼女達に1つだけ付け加えておいた。
『最終日に本土(長崎市街)に寄る予定なんだけれど、皆に見てもらいたいところにボクは連れて行くつもりだ。
そこもまた鉄川さんが絡んでくる。
だから覚えていて欲しい。鉄川与助さんって人をね^^』と。
そこは今回の旅路で『どうしてもボクが伝えたいこと』なのだ。
聖母の像を最後に見て周ってこの水之浦教会を後にすることにしたボク達。
帰り際に来た道の階段の裏側の文字にふと気づく。
『私は門である。ってその通りじゃんw』って誰もがツッコミを入れたのだけれど、
その対となる門柱に書かれていた言葉にツッコミの笑いはすぐさま掻き消えた。むしろみんなゴメンナサイをして通り抜けた^^;
(リンダはツッコミもしないし笑いもしませんでしたよ^^)
さて再びスクーターに跨って走り出したボク達。
いつの間にか頭上はドンヨリと雲に覆われ始めてきた。
だいぶ遠いと思っていた台風の影響がいよいよこの島にも忍び寄ってきたようだ。
福江島をほぼ一周する形の国道384号線から少し山間への道へとボク達は逸れた。
なぜならそこには今日最後に寄っておきたい教会があったからなんだ^^
その教会が見え始めた頃から琴音は
『うわあ・・・うわああ・・・うわあ・・・』としか言わない(言えない。言葉が見つからないのだろうきっと)
最寄の駐車場にみんなでスクーターを止めてそこへと歩むボク達。
その目の前にはーーー
赤煉瓦造りのとても立派な教会が『赤くてドーン!』してたのだ。
『楠原天主堂』
福江島初日に見た赤レンガの堂崎教会とはまた違った風合のある煉瓦建築でした。
ここにも例によってしっかりとこの教会の説明がなされています。
ボクは先ほどと同じように、少し噛み砕いてこの楠原教会(天主堂)を彼女達に説明するのだった。
『この楠原天主堂は下五島(福江含む五島列島の下半分地域)に現存する教会としては二番目の歴史を誇るんだ^^
堂崎教会の次ってことになるかな。
明治45年、鉄川与助さんの手によって建設された教会でもある』
『わきゃ?また鉄川さんですう~^^』
『そうだよ夕実ちゃん^^ 鉄川さんは長崎県下に留まらず数多くの煉瓦建築に携わった教会建築の名工とも言えるね^^
さてこの楠原もまた、隠れ(潜伏)キリシタンの信徒たちの思いがたくさん詰まった教会なんだ。
明治初期に禁教を解かれてからも暫くは迫害を受けていたこともあった。
貧しい生活ではあるけれども村人たちは明治初期からコツコツと資金を積み立て(その期間はゆうに30年は越えるんじゃないかな?)
明治45年に鉄川さんの手がけで3年がかりで完成したんだ^^
信者さんたちの念願の教会!
教会建築には信者さんたちも自ら協力を惜しまなかったそうだ。
男たちは資材の運び出しに肩を貸し手を貸し、
女性たちは漆喰の材料を手作りし、
子供達もまた学校帰りに買い付けた赤レンガを浜辺の荷降ろし場から持てるだけ持っておてつだいしたそうだ。
・・・みんなで造った教会なんだよねここ^^』
ボクの簡単な説明ではあるけれど、でも伝えたい部分は彼女達にしっかりと伝わってくれたみたいだった。
『わきゃあ・・・歴史を知ると尚更この目の前の教会が重みのあるものに見えるですう』
『普通の建築と違うっす。お金を出して造ってくれじゃなくって、自分達も一緒にってのが素敵っすよマジで^^』
『リレジャス(信心)の賜物デスネ^^ とても素敵デース☆』
勿論、今まで見てきた教会たちも同様だったんだよ?とも付け加えておいた。
どうか教会ばかりと嘆かないで。
知っておいて欲しいことだからと。
---さて、
もう充分彼女達には伝わったようだ。
・・・というか、妹の琴音はもう目をギラギラさせている^^;
まあそうだよな。目の前に煉瓦の建物があるんだもんw
『ここから福江市街地まで30分くらいで帰れるし、レンタルバイクの返却時間まで余裕もありそうだ。 だからじっくり見てまわろうか^^』
『『『はーい☆』』』
近所の広場でゲートボールを楽しんでるおじいちゃんおばあちゃんがビックリするぐらいの良い返事が返ってきた。
では見よう。レッツ楠原天主堂!
何か変わったステンドグラスの模様。いや、ステンドグラスと言うものに見慣れていないだけなのかもしれないねボク達が。
見上げれば屋根に突き出た部分にクルスの意匠。
煉瓦積みは明治後期の建築だけあってイギリス積みだね^^
当然修復部位もあるけれど、昔のままの煉瓦が残されている。
---ボク達は入り口部分にも行ってみた。
『うは!なんかアタック25の最終問題の様なステンドグラスっすね^^』
その例え分かりづらいよ琴音^^;
(※ 海外旅行チャレンジVTRクイズのことですW)
見上げた天井部位はコウモリ天井ではなく格子状の板で覆われた天井だった。
面白いことに表側の煉瓦はぐるりと鋸の歯のようなギザギザに煉瓦の角を表に向ける装飾^^
電灯があるのはご愛嬌。でもその周囲の煉瓦は特に古めかしいものでしたね。
少し裏手にまわってみると、軒下の鋸歯状の煉瓦を除いて真新しい感じの壁になっていました。
一通り外壁まわりを見たボク達は拝礼しに中へ。
当然写真は自粛しましたが、白亜のリブ・ヴォールト天井(コウモリ天井)が奥の祭壇まで連をなすとても素敵で荘厳な教会内でしたよ^^
教会の正面口からではなく横の出口から外へ。
するとここでモジモジウズウズ・・・おしっこでも我慢してるんじゃないかと思うくらいに琴音がトロンとした赤い顔でボクに言ってきたのだ。
『お、お兄ちゃん・・・。煉瓦刻印探したいよおぉ~^^;』
いつもそんな感じで頼ってくれるなら嬉しいのだがなあ^^;
普段は何かと兄であるオイラに突っかかってくるわけで・・・。
『ああ、分かった分かった^^; じゃあ~探して来いポチ!』と言うと
『ワンワンワン!ガルルルル・・・・!』と、野犬のように琴音はカメラを持って飛び出していった・・・^^;
ちなみに今回の旅路には、琴音の誕生日前祝として
『光学50倍の望遠ズーム付きコンデジ』を餌としてプレゼントした^^;
前々から妹にはコンデジじゃなくデジタル一眼の望遠レンズを薦めていたんだが・・・
『お高いしい~、着脱がめんどくせーっす^^;』とかカメラ好きに怒られそうなこと言いやがるものだから、
不精な彼女にピッタリなコンデジを夏ボーで泣く泣く買ってあげたってところです^^;
とは言え今までと違って教会のような『高い軒先のある煉瓦建築』もこれなら充分撮影可能なはず^^
行ってこい。そして思う存分撮ってこいよ妹様w
ーーー20分後
ヨダレを拭いつつ満足したような妹様が帰って来た。
『じゃあじゃあ!今から私の撮った煉瓦写真公開すんね^^』とボク達にプレイビューを見せてくれる彼女。
そこにはーーー
『えっと・・・何も刻印らしきものは無いなあ~琴音^^』
『やっぱそうっすか^^;』
笑顔で帰って来た割には、あっさりと負けを認めた琴音。
・・・多分、ほんとは分かってたんだろうな。自分でも。
そんな彼女にボクらしくない声を掛ける。
『この後、三日目も最終日も煉瓦の教会とか行くから頑張れよ^^』と。
『うん。分かったよお兄ちゃん^^』
実にしおらしい感じで言葉が返ってくる。
普段からそういう素直な妹でお願いしたいところですなあ^^;
じっくりと時間の許す限り楠原天主堂を堪能したボク達は、
このまま真っ直ぐ市街地に帰っても良かったのだがーーー
この楠原天主堂すぐ近くにある
『楠原牢屋』に寄る事にしたんだ。
『ここは楠原天主堂とセットで見ておいた方がいいと思うんだ皆^^
この島のキリシタン達は禁教政策が解かれた後も暫くは迫害の憂き目にあってた歴史も有るんだよ』
みんな言葉数少なかったけれど、
銅像や復元された牢屋を思い思いに見つめていた。
ーーーさて、
ようやく福江島を一周して帰って来たボク達だったのだが、
レンタルバイクを返却する前に最後の寄り道を。
それはどこかと言えばターミナルです。
何故かと言うと?
明日、ここから五島列島の次の島へと向うことになっていたのだが、
日本列島に迫る台風の影響もあって日中かなりの強風だったこともあり、明日の船の航行はどうだろうかと不安になって調べに寄ったのである。
船は多少の雨には強いけれど、
風と風による高波には弱いですしね^^;
晴れていても波が高ければ離島船の欠航なんて当たり前の世界だ。
船が出ない可能性があるのなら旅行計画も途中で変更しなければいけないし。
ということでインフォメーションへと向うことに^^;
『わきゃー☆ なにか可愛いゆるきゃらっぽいのいるですよ^^』
『でも゛つばきねこ”の目つき悪くね?w』
ご当地キャラの三人衆がターミナルに掲げられていたのだが、
どうもつばきねこだけは納得が言ってない彼女達w
いいじゃん。ただ可愛らしいよりコッチのほうが覚えてしまうよ^^
(鬼っぽいのは五島の民芸であるバラモン凧に由来したバラモンちゃん。
シスターみたいな女の子キャラはごとりん。
五島の花『ヤブツバキ』と教会群をモチーフにしたキャラです^^)
さて、ターミナル内に入った所、
強風の影響で欠航した福江発の本日便もチラホラ・・・
今のところ自分達が乗る予定の九州商船のジェット船は終日航行予定。
ただ・・・明日は分からないとのこと^^;
『雨降ったりとか直接の影響は無いけど、明日もまた福江島で過ごすこともあるかもしれないから覚悟はしておいてね^^;』と彼女達には伝えた。
『これはショウガナイデス。皆さんで明日を信じましょうデース^^』とリンダが先に言ってくれたおかげでか
『わきゃ!そうですよおー^^ 今日巡れなかった場所をじっくり回りましょうですう^^』と夕実ちゃん
『教会の煉瓦刻印リベンジでも私は全然かまわないっすよw』と琴音。
どうやら少し吹っ切れてくれたようで安心した^^
ーーーさあ、
この後はレンタルバイクを返していよいよ
五島牛を食べるわけなんだがーーー
福江島ターミナルに降り立った初日に、この付近でどうしても気になっていたとこがあった。
宿屋のお兄さんに迎えられた車窓から見えたそこは、ボクも夕実ちゃんもリンダも琴音も指差して『あそこはなんだろ?』ってとこだったんだ。
それを真っ先に夕実ちゃんが思い出した。
『ねえねえ先輩。そう言えばこの港の中に突き出ている変な建物が気になるです^^』
夕実ちゃんの疑問に『そういえばそうだよね!』って感じでリンダも琴音も相槌を打つのだった。
ならばと言うことでボク達はスクーターを駐車場にそのまま置き、
そこへと確かめに行くことにした^^
ターミナルから見えるソレは防波堤のようだけれど、先っちょに建物が建っていた。
昔の灯台???
とにかく気になるんだよアレはw
港をグルっと歩いてその根元を目指すボク達。
歩く事6~7分。・・・意外と遠い^^;
ようやく対岸までやってきた。
港に流れ込む川橋を越えるとーーー
『常灯鼻』はコッチって矢印が。
方角的にも距離的にも先ほどから見えてるアレに違いない☆
ここから真っ直ぐあそこに向えば・・・って時、
JFマリンバンクと言う、漁協さんの金融機関を発見したボクは、
『ちょっとお金おろしてきていいかな?』と彼女達に告げる。
『なんだよお兄ちゃん^^; そんなん後でいいじゃんか』と渋る琴音がいたけれども、
『今日は気兼ねなく五島牛を堪能したいんだよ妹様^^
高いからって皆が注文する時に遠慮して欲しくないし、目一杯堪能してもらいたくってさあ、
ボーナスの残りを引き出して皆に食べてもらおうと思ってるんだけどダメでしょうかね?』
と、実に嫌味ったらしく妹様に向けて言い放ったオイラ☆
『すんませんでした兄上様』と途端に『ハハア~』とその場にひれ伏すジェスチャーをする琴音。
釣られてリンダと夕実ちゃんも
『ど、どうかなにとぞいってらっしゃいませ!』とオイラを見る目も言葉遣いも様変わりした。
うむ。実に良い気分じゃ。よきに計らえ~w
っつーことでATMでお金ゲットしてきた。
お金って偉大だなw
(※ ATMでがっつりお金引き出したのは本当のお話です^^
だってせっかくここまで来たんだよ?
財布と相談して美味しいもの諦めることは嫌だったのでね^^
福江島二日目の夕食は、それほどまでに五島牛に命かけてたっすw)
寄り道したけれど防波堤の根元まで到着。
空を見上げればつかの間の青空も覗く素敵な景観の一本道。
でも、海側から吹き付ける風は猛烈でした・・・。
『みんなゆっくり歩いていこう^^; 落っこちたらたまらないし^^;』
正直行かないほうが良かったんじゃないかと思ったけども
何とか這うようにして防波堤のその先の一画へ。
『わきゃ?何かお城の石垣みたいになってるですよ?』
夕実ちゃんがボクにしがみつきながらも指を差す。
う~ん本当だ。ここまで歩いてきたところはコンクリ堤防だけれども、その目の前の一画は完全に石積み。
ここもご多分に漏れず、きっちりと説明版が。
ありがたいですね~^^
『どうやら元々は福江城(石田城)を大波から守る防波堤でもあり、灯台の役目だったみたいだね^^
歴史にして約150年物だよ!
今は埋め立てでこの常灯鼻の周囲だけが残っているだけだけれどーーー
ん?と言う事は・・・
福江城って昔はすぐ近くに海があったってことか?』
説明版を見ながら皆に説明してたのだが、途中でふとした疑問に自問自答。
それにのってくるリンダ。
『スガワラサン? 私達が昨日見た福江城跡はターミナルからも結構遠かったような気がシマース。
もしかしたらばデスヨ、私達のホテルのある場所も昔は海だったとかナンデショウカ?^^』
リンダが言うように確かに今現在は海岸線から遠い気がする。
ちょっと調べてみたくなった。
その答えがあっさり見つかるのはすぐこの後なのだが、今はまだ誰も知らないーーー。
(※ 次回で分かります^^)
常灯鼻の石積み。
外面はそこまで立派なものでは無い気がした。
祀られているのは『こんぴらさん』
なるほど。これは今、ボク達の境遇にピッタリだ^^
そう思ったボクは彼女達に告げる。
『こんぴらさんは海上交通の神様って言われてるんだよ皆^^
ならばここでお参りして行こう!
どうか明日、無事に次の島へいけますように☆ってね^^』
『『『さんせー!』』』
みんなの同意も取り付けた。
いざ行かん!常灯鼻のこんぴら様へ!
これが常灯鼻かな?
中をこっそり覗くと
今では電線通う電灯にとってかわっていたけれど、今でも漁師さんの夜間の迎え火となってるのかな^^
ここで夕実ちゃんが騒ぎ出す。
『ここですかね??? でも中に誰もいませんですう^^;』
これがこんぴらさんを祀ったものかは分からないけれど、
常灯鼻の脇に2体の祠?が。
どうやら先ほど潜った『鳥居』と、この常灯鼻の石垣全体をひっくるめて、こんぴら様を祀ってるってことらしい。
てっきり仏様が鎮座してるものだと思ったボク達は少しポカーンとしたw
---とは言え海上交通の神様です。
『みんな祈ろう^^ 明日、船が出ますようにと^^
おいしい五島牛たべれますようにとか祈るなよ?琴音』
『両方祈っちゃダメっすかお兄ちゃんw』
『欲張るなよ^^; っつーか、神様仏様は邪念があるお願いは聞いてくれないし逆にバチを与えるぞ^^;
お前のせいで連帯責任とか嫌だからな^^;』
私のせいで船が欠航したらたまらねーって事で、琴音が一番熱心にお祈りをしたかもしれない^^;
案外かわいいとこもある。
みんなで手を合わせ、しばし目を瞑った。
お祈りも済んで鳥居を抜けようとした時に、
リンダが常灯鼻に積み上げられた石垣を撫で撫でして感心の溜息をした。
『見てくださいよスガワラサン^^ この石と石のつなぎ目。
陸地に築き上げるのも容易ではない石垣だと思いマース。
大きな石を加工して、運び、積み上げる。
それがこんな海上の上にポツンと立派に存在しているって素敵デスヨネ^^
教会もそう。この常灯鼻の石垣もそうデス。
ワタシは昔の人の技術と思いに心から尊敬デース^^』
確かにそうだ。リンダの言う通りだ。
ボク達は常灯鼻をもう一度振り返り、
みんなで頭を下げるのだったーーー
ここまで読んで下さりありがーー(いつもの同文)
同文とかやめてーw
さて今回は白亜と王道の赤レンガの教会。そして神社でしたね^^
ものすごく立派な教会でしたな。
そうだよな。しかもオイラってば教会というものに慣れてないこともあって(今回の旅で初めて中まで見た)
正直、その内観外観に圧倒されてしまったのだ。
歴史を踏まえることによって、更にオイラは感動しちまったよ^^
---さてだ、
ここまで教会を見て周ったことで気づく。
教会の管理ってボク達となんら変わらぬ普通の人たちが管理しているわけですよ。
隣に居を構えるご家族が管理してたりするわけです。
今まで見てきた中では、こじんまりと細々と管理されてる方々もいらっしゃった。
これはよくよく言われていることなんだが・・・
果たしてこの長崎の教会群とキリスト教関連遺産が、ユネスコの『世界文化遺産登録』とかされた場合、
それに対応できるのかな?って思っちゃったわけだよ。
どゆこと? 文化遺産登録されたら万々歳じゃねマジで^^
いやな?登録されたら当然注目浴びるわけだよ。
それに付随する教会たちにも人がワンサカ訪れるだろう。
でも、訪れる人が増えることによってマナーの悪い人の比率も少なからず上がるんじゃね?ってこと。
そして祈りの場であって、本来は観光の場所でもない教会も存在するわけだ。
ワイワイガヤガヤ。信心もそれほど感心のない人が溢れる小さな教会ってどうなの?
・・・ちょっと色々と考えてしまうよなあ。
世界遺産登録によっての弊害問題ってやつですな
さて、次回はいよいよ福江島編最後の宴です^^
正直、今回の記事に含めるはずだったんだけれども・・・
記事としてはとても長くなりすぎたし、生活の諸事情が色々と重なってしまって泣く泣く分割してしまった^^;
グルメ+福江城が昔はこんなだったんだよ?ってのが分かる次回記事です^^
気になる方は是非どうぞ☆
ではではまた今度お会いいたしやしょうず^^
(※ みんなのとこは後で見に行くね~w)
長編記事投稿お疲れ様ですぅ、やっと最後まで読み切りました。^^;
長崎は修学旅行で行ったきりですね。
by kinkin (2015-09-30 05:20)
おはようございます。
すべて読むのに30分くらい何時も掛かりますが長崎っていい所ですね。
by 馬爺 (2015-09-30 06:26)
おはようございます。
准教授の大作・・・見応え読み応え有りました。
by YUTAじい (2015-09-30 06:38)
白どーん、赤どーん、ですね!
すごい立派です。
つばきねこさん確かに目つき悪い(笑)
次回のグルメ、楽しみです♪
by isoshijimi (2015-09-30 06:51)
白ドン、赤ドン、いいなぁ
迫力が伝わってきます^^
五島牛を楽しみに読み続けていたら・・・・つづく攻撃だぁ><
ATMで軍資金UPまでした五島牛、どんなのかな
楽しみ楽しみ^^
by さる1号 (2015-09-30 08:01)
長編の旅の実況中継!お疲れ様でした。
by katakiyo (2015-09-30 08:17)
臨場感あふれる紹介ありがとうございました^^
白い教会も赤い教会も本当に素晴らしいですね(^^♪
by ニッキー (2015-09-30 08:46)
長崎は是非とも行ってみたいところです。常灯鼻は初めて知りました。鹿児島に行った時に長崎鼻がありました。なぜ鼻なのかと思っています。^^;
by ソニックマイヅル (2015-09-30 11:46)
最近の旅行はリッチですねぇ。
せっかくの旅行ですからね、美味しいものは食べたいですし。
次回のグルメも楽しみです。
by まめ (2015-09-30 12:36)
紅白 教会 どーん
by サンダーソニア (2015-09-30 13:39)
つばきねこ、なんか悪巧みしているような顔ですね(笑)。
文化遺産登録されたら、キリシタン迫害の歴史をもっとPRしろという団体が出てきそう・・・。それから先はいつものように謝罪と賠償・・・。
by ワンモア (2015-09-30 14:27)
鉄川与助さんですかぁ~~~
聞いたことがなかったです。
白ドン見てみたいです~
より。やっぱり肉ですね!
by なかせ (2015-09-30 14:32)
離島のATMで関東にあるちょいさんの財宝を引き出せたのに驚き?
凄いですねバンクネットワーク。
2週間くらいぶらり旅したい場所ですね^^
by orange (2015-09-30 17:04)
世界遺産登録、最近も難癖つけられてたりして、
いちいち登録しないで、これまで通り、
わかる人に愛されれば、それでいいんじゃないか、
と個人的には思います(^^
by さといも野郎 (2015-09-30 19:37)
罪深き獏には神々しい教会は似合いません(号泣)
でも結婚式は教会だったのさ(爆)
by 獏 (2015-09-30 20:13)
水ノ浦教会の白さは綺麗です。
ほんと、教会が沢山でビックリです。
(肝心の五島牛は次回か…)
by 唐津っ子 (2015-09-30 23:21)
新兵器、望遠50倍のコンデジ導入おめでとうございます。
もう、何でも撮れちゃいますね。照準器付けるとさらに便利です。
by 足立sunny (2015-10-01 01:33)
真っ白なキレイな教会ですね。鉄川さんは教会を多く手がけてられるのですね。なかなか勉強になりました。
by みぃにゃん (2015-10-01 07:23)
拙ブログへのコメントありがとうございます。
信仰の力は凄いですね。中世までは、科学も芸術も
宗教によって育まれたと言ってもいいくらいですもんね。
五島牛は希少なブランド牛、次回の記事が楽しみです。
by johncomeback (2015-10-01 09:17)
今回はいつもにまして
格調高い記事になりましたねぇ~
(トイレ行かないし・・(;^□^A )
白い教会も煉瓦のも、とってもいいわぁ~
ますます五島列島行きたくなりました!!!
by まこ (2015-10-01 14:59)
最後には五島牛が
がっつり出てくると思ったんですけろ(^_^;)
お預けだ~~
次回の楽しみだね♪
by 美美 (2015-10-01 19:02)
教会の歴史がどっちもほぼ同じという・・・
隠れの人が多かったって言うよりも
逃れてきた人が多いってことなんですね。
煉瓦に時々あるギザギザ積みが気になります^^
by みずき (2015-10-01 22:30)
おはようございます。
意外と不便な多摩センター・・・行き方思案中です。
by YUTAじい (2015-10-02 06:49)
私は替えのレンズ1本しかないのですが、、、
はい。面倒です(-_-)ニヤリ
コンデジの超望遠のほうがお手軽でいいですねえ( `ー´)ノ
by 吟遊詩人41 (2015-10-02 11:46)
私は門だもん・・の方がぃぃんじゃないの?
オヤジギャグだけど(^^;
ぁっ、4日のオフ会ヨロシクです。
by Aちゃん (2015-10-02 16:30)
うちの現場に門(かど)ってのがいますよ(笑)
by 38kicks (2015-10-02 18:22)
世界遺産に登録されても、修繕・整備はしなきゃいけないし。
そのお金は、国が出してくれるわけじゃないから、結局観光客を呼ばなきゃいけない。
こうやって悪循環になるんだったら、世界遺産なんて必要あるの?ってたまに思います。
by しきみ (2015-10-02 22:06)
おはようございます。
明日は宜しくお願いします・・・。
by YUTAじい (2015-10-03 06:26)
教会なんて、私も入ったコトはありませんが、このドーンと
した立派な教会は、私でも目を瞠ります。立派ですねー。
「私は門である。」なんて言葉を見たら、私でもきっと
笑うコトでしょう^^;。
by sakamono (2015-10-03 10:17)
暮れに労組主催の長崎ツアーがあり、最終日が「軍艦島」なんですが、どうしようかと悩んでいます(--;)
明日のオフ会、宜しくお願いします<(_ _)>
風邪、大丈夫ですよね(^^;;
by 風来鶏 (2015-10-03 20:38)
白亜の教会もくすんだ赤レンガの教会も、それぞれ重い歴史を伝えていますね。
by sig (2015-10-04 00:29)