第815話 続・横浜煉瓦ものがたり編☆vol①『あばれはっちゃく横浜駅二代目!?』横浜駅二代目跡&中華街でランチほか [廃村さーくる2(煉瓦遺構編)]
『えっ!? おとうさま・・・いや!お父さんも一緒ですのん!?』
『『お父様?』』
ヤバイ・・・私が家でふつーに呼称してる『お父様』がついつい口から出かけてしまった^^;
お父様とは琴音さんや部長が言う私たちのサークルの顧問であり、
つまりは私の父ですー(更につまりは教授さん)
お父様とか・・・いまどきパパって言うよりハズイけど、子供の頃から家の中ではそう言っていたんだからしょーがないじゃーん^^;
外面(そとづら)的には隠していたけれど、
琴音さんの『今回の煉瓦のフィールドワークには教授も同行するっす^^』と言う言葉に虚を突かれ、思わず無意識に出掛かってしまったのねん(誤魔化しましたが)
何の因果かまったく興味も無い廃墟や煉瓦の同好会にお父様に入れられちゃった私。
とは言え優しい先輩たちだし、
意外とフィールドワークの多いこの大学の同好会は、軽登山好きだった私にとって案外居心地の良いものだった。
お父様(教授さん)が顔を出すことなんて無かったから安心していたけれど、とうとう来ましたかw
いや・・・いつかはあるとは思ってたけど、まさか横浜を一緒に歩くだなんてーーー
第815話、わたしこと高幡ルカ視点で横浜の煉瓦をお父様達と一緒に探訪ですヨン^^;
そもそも今回の経緯はと言うとーーーお父様からの誘い。
『アッハッハ^^ 横浜で煉瓦の研究会があるのだが君達もいかがかな?』と琴音さんが誘われたことから始まる。
『絶対行くっす!』と二つ返事と言うか即答して琴音さんが私たちにも行かない?って言ってきたのが今回の件ですヨン^^;
・・・一応行くとは伝えましたが正直お父様同行のフィールドワークとかちょっと気恥ずかしい^^;
まあ、そんな私のことなど気にせずに琴音さんは滅茶苦茶盛り上がっていましたヨン^^;
中でもーーー
『常々気になって気になって仕方が無かった煉瓦刻印があったんすよマジで^^』
『わきゃ?気になってた煉瓦刻印ですか???』
琴音さんの言う、気になってた煉瓦刻印ってなんだろ?
部長(夕実ちゃん)と私はハテナマークを頭上に一杯浮かべる。
『前に江の島のサムエルコッキング苑で煉瓦刻印いっぱい見てきたじゃん?』
そう言って琴音さんはサークルのパソコンの画像フォルダーを開いて見せた。
『ここにさあ、恐らく屋号の金(┓、カネとかカナとか言うやつ)だと思うけどお、そこに上って付く煉瓦の刻印があったじゃん?』
『わきゃ!? そう言えばいっぱいあったです~^^』
確かに数多く見かけた気がするかも。
『この煉瓦刻印は、横浜の居留地跡や横須賀の軍用地だったとこにも数多く散見されるらしいんすけど、
どこの煉瓦工場で作られた物かは分からないって言われてるんすよマジで^^
小さな工場だったなら記録も残ってないかもだけど、
かなり大量に出回っていたにも関わらず場所も工場名すらあやふやなんすよ。
私ってばそれを解き明かしたくて解き明かしたくてさあ、
もしかしたら横浜煉瓦に詳しい人たちの集まりに参加できたなら情報ゲット出来るかも(*´д`*)って思ったの!』
ーーーなるほど
琴音さん的に大チャンスな機会が巡ってきたってことですねん^^
しかも学生身分の私達にとっては中々得ることの出来ないことかもしれないし。
---11月某日
お父様と共に横浜駅で琴音さんを待っていれば良かったんだけど(そのほうが私的に近いし楽)
お父上と一緒におでかけも恥ずかしいので
上野駅まで行って琴音さんと共に横浜駅へと向うことにしましたヨン^^;
今回、部長(夕実ちゃん)は年末年始の旅行代稼ぎの短期バイトを抜けられないようで欠席。
だけどあんまし残念がってなかったように見えたのはナイショですヨンw
『これから教授さんや資料館のオジサマや学芸員さん達に会うからお酒はマズイっすよねルカちゃん^^;』
と言いながらもプシュ!っと道中チューハイ缶を開ける琴音先輩。
あんまし気にしてないじゃんかよw
やってきました元町中華街駅・・・
さっそく煉瓦・・・と言う訳ではなく、
『アッハッハ☆ どうせなら研究会の前に皆で中華街で食事でもしようじゃないか^^』と言うお父様の提案により、
ここでお父様と待ち合わせなのおー^^;
『オオ~!待ちくたびれたぞアッハッハ☆ 琴音君もルカもさっそくランチとしゃれ込もうではないか^^』
『おはようございますっす教授^^ では行きましょうず!』
『は・・・ハイィ~^^;』
・・・私は琴音先輩とお父様の後ろを少し離れてついて行くのでした。
『実は教授。私、中華街はじめてっす!』と琴音さん。
『アッハッハ☆ 実は私もどこの店が良いとかさっぱりワカランのだよ琴音君w』
えええーーッ!?Σ(ll゚д゚ll)
あても無く中華街に突入してたの!?
琴音さんのことだから色んなトコ行ってると思ってたし、お父様だって仕事やら何やらで何度も来てたと思ってたのに違うんかw
堂々と中華街を行くから安心してたのにい^^;
---結局、
『ここなんてよさげじゃないでしょうか教授^^』
『アッハッハ☆ いいんじゃないか?琴音君^^』と言う感じで適当にお店に入りましたヨンw
とは言うけれど、
みんなして食べ放題の文字に魅かれたのは間違いがなかったのです。
傘の雨粒をはたいて早速入店。
外から見た感じではお客もまばらに見えたのに、奥のほうの席はびっしり。
正午前だと言うのに賑わってましたヨン^^
さっそく背負った荷物を空席に集めて(お父様と琴音さんのリュックには何がこんなに一杯入ってるのか重てー^^;)
食べ放題の説明を店の従業員の方に教えてもらいつつメニューをパラパラ捲る。
ーーーふと、琴音さんがメニューのドリンクのページを指差してお父様に伺うのです。
『教授。・・・行っちゃいますか?』
『いいねえ♪ 一杯くらいなら良いだろうアッハッハ^^』
注文されて来たのは2人ともビアー。
『『かんぱーい(*´д`*)』』とグラスを鳴らすお父様と琴音さん。
えっと・・・これから研究会じゃねーのかよw
横浜やY市の資料館とかの偉い人も来るって聞いてたのに、随分と軽い感じの2人にちょっぴり変な汗が出るワタシ^^;
まあソレはさて置いてーーー
次々と注文したものがテーブルにやってきた。
北京なんとかとかーーー
イカとなんかの炒め物とかーーー
ふかひれのなんとかも!
これはなんだっけ・・・
1個1個は三人だしそうでもない量なんだけれど、次々と頼むからお腹いっぱいなんですけどっw
その中でも一番印象に残ったのは、
この子ですヨン『焼き小龍包!』
『ぐは!あちいいいいいいいいいッ!っすマジで^^;』と着ている服にブワアアッ!って熱い肉汁を飛ばす琴音さんに、
『コレは、フハフハ・・・アヅ!フハ!ハッハッハw』と、もう熱さで何を仰ってるのかわかんねーお父様です^^;
ーーーワタシは、みんなの失敗を糧に少し間を置いてから嗜みましたのよオホホw
でもアツアツこそ小龍包なんでしょうね。
2人して『火傷しそうだけど美味かった(*´д`*)』ってご満悦の笑みでしたヨン^^
最後の〆で琴音さんは海鮮おこげ。
お父様はラーメン。
私は〆も何も無く、ソフトドリンクを啜ってました^^;
(琴音さんはこの後のことを考えてかノンアルコールビアーを最後に飲み干してましたけどね。・・・意地でもアルコール気分を味わいたかったようです^^;)
さてこの後は、そぼ降る雨の中を桜木町駅までお散歩です^^
何でも桜木町駅で、お父様の所属する『煉瓦研究ネットワーク東京』のメンバーの方や、
Y市の教育委員会教育総務部の方々などと合流するみたい。
『何度かお会いしてるけど緊張するっすマジで^^;』と、琴音さんもいささか緊張気味。
私はそれ以上に緊張してましたヨン^^;
だって・・・煉瓦の知識をまるでもってない上に、研究とか資料館とかきょういくいいんかいとか聞かされちゃあ~ねえ?^^;
途中『横浜市開港記念会館(通称・ジャックの塔)』に立ち寄り、
その脇を抜けた先にある
『旧横浜正金銀行本店』へとやってきた私達^^
『ここはな?ルカ。簡単に言うと三菱東京UFJ銀行の前身なのだぞ、アッハッハ^^』
へえ~そうなんだ。
とは言え正確には合併を繰り返す前の東京銀行の前身だそうですヨン
(明治13年。1880年に開設された、当時外国貿易金融と日本の金融取引の不均衡を緩和する為に設立された特殊銀行)
そのとても凝った意匠に私たちは暫く足を止める。
そこまで興味の無い私ですら石を掘り込んだ造形美に目を奪われた。
『ここも妻木さん(妻木頼黄)が造ったとこなんすよね教授^^』
『そうだな琴音君^^ 横浜赤レンガ倉庫や半田の赤レンガと言う煉瓦建築以外にも、彼は様々な建築に携わっていたのだね。アッハッハ☆』
なにやら私が知らない単語が飛び交うけれど、
その妻木さんって人は凄いみたいですね^^
現在は『神奈川県立歴史博物館』として利用されてるそう。
その後はこの近くにあった『牛馬飲水』と言うものに興味を惹かれたわたしたち。
『牛や馬の水のみ場ってことですよね?おとうさm・・・いえお父さん^^;』
『ん?おや?お父さんとは一体どうしたんだいルカ?』
『そんなことよりもここは牛車や馬車の水飲み場だったんですよね!水を抜く排水溝とかの穴は無いようですが!』
強気で誤魔化す私。
普段、お父様とか言ってるのが琴音さんにバレたら恥ずかしいじゃん^^;
『アッハッハ^^ 別に水道じゃないんだから排水溝など要らないんだよルカ^^
馬車道で歩を休める牛馬たちの水飲み場だ。水が溜まっていればいいのだよ^^
しかもこの神奈川県立歴史博物館の前にあるヤツはレプリカだぞい^^』
ああそうなんだ^^;
よく見れば軒下に街路樹用なのか腐葉土の袋なんかが詰め込まれてる。
---さあ、
まとわり付くような悶々とする細かい雨の中を先に進む私達。
桜木町駅へと向う最中、目の前に工事現場?が大きく広がったのですヨン。
普通の人なら『何か大きな建物でも建てるんだろう』と気にせず通り過ぎてしまうかもしれない。
事実、私はさっさと桜木町駅へと向うものだと思っていたのですが、
お父様と琴音さんは違ったようです^^;
『おおおーーー!琴音君!この柵の向うを覗いて見てご覧なさいよ^^』
『なんでしょうか教授。この柵の向こう側が・・・って
エエエッΣ(゚д゚)』
あまりにも琴音さんが驚き、そして夢中になってお父様と食い入るように覗き込んでいるから、
私も気になって覗き込むと煉瓦の遺構じゃん!
柵に描かれていたこの現場の概要を見ると
『横浜市新支庁舎建設用地2020年完成予定』って書いてあるけど??
どうやらお父様曰く
『横浜市の新しい市庁舎をここに建設しようと掘り起こしたら、歴史的物件が出てきちゃったようだなアッハッハ☆』だそう^^;
だから今、埋蔵文化財発掘調査をしているとのこと。
『中に入りてー・・・っすマジで^^;』と嘆く琴音さん。
さすがにそれは無理難題。
諦めて先を急ぐことにした私達でした^^;
(※ ココは次回の記事にも出てきます^^ 本当は横浜市の煉瓦研究の方達、資料館との今後のお付き合いも考えて記事としては伏せようと思っていましたが、
神奈川新聞が近頃メディアとして発表したので、当たり障りの無いくらいにこの柵越しに見えた物を御見せしようと思います^^)
桜木町駅の近くに来たところで、まだまだ待ち合わせまで30分を残していたみたいなので、どうしようかと思案したところ
近くのドーナツ屋さんでお茶して休憩することに。
1時間前にお腹一杯になったはずだけどお、
スイーツは別腹ですヨン(*´д`*)
時間が近づいた頃合に表に出た私達。
見上げればランドマークタワーの上階が低い雲に覆われていましたw
『横浜に来るといつも雨っすよマジで・・・^^;』と嘆く琴音さん。
そう言えば前回、山下公園~赤レンガ倉庫に訪れた時もどんよりした天気でしたね^^;
さあ、定刻となりゾロゾロとオジサマや御姉さま達が集合。面識も無いのでお父様の後ろから一緒になって会釈する私^^;
琴音さんに到っては、こちらも緊張気味にゴニョゴニョとおはようございますとお辞儀してました^^;
ただ、幾人かには『久しぶりだね~^^』と声を掛けられていました。
後数人来ていないと言う事で、少し改札前をプラプラ。
桜木町駅の改札前の柱の何本かには、桜木町駅の歴史や資料のディスプレイになっているので、琴音さんと2人で見ていましたヨン^^
すると一通り挨拶と雑談を交わしたお父様がひょっこりと私たちの元にやってきて、
『ルカ。この地図をよーく見て置いた方がいいぞ、アッハッハ^^』と柱のディスプレイにあった地図を指差したのです。
『これがどうかしましたかおとうさm・・・お父さん^^;』
『ぐお!?ちょっと良く見てよルカちゃん! これーーー
横浜駅の年代別変遷だけど桜木町駅って横浜駅だったんすね!?』
えっ!?そなの???
『アッハッハ^^ そうだよ琴音くん・ルカ。この桜木町駅は初代横浜駅なんだ^^
そして今から行くのが二代目横浜駅だ^^』
初代だけじゃなく二代目もあるんですか!
(※ 現在の横浜駅は三代目)
『まるで、あばれはっちゃくみたいですね教授^^』
『私は3代目が好きだったなあ。アッハッハ☆』
・・・まったく意味不明なやり取りをしてる琴音さんとお父様^^;
あばれなんとかって何よ?^^;
今回のメンバーがそろった所でさっそく出発です^^
その道を生業とするプロ数十人+ど素人の私と琴音さん。
後ろの方からてくてくついて行きましたw
横浜市営地下鉄に乗り換えて降り立ったのは高島町駅。
路線や高速が交錯するこの三角地点に私たちはやってきましたヨン^^
交番後の公衆トイレにはきっちりと『二代目横浜駅遺構』って書かれてました。
と言うか、もうトイレのトコから煉瓦が見えたw
興奮気味の琴音さんと共にさっそくマンション階下の敷地へと向いました^^
ここで琴音さんを制するように、お父様がざっと説明をしてくれた。
『まあまあ琴音君待ちなさいドウドウドウ^^ 一応ここの概略を知っておいてからでもいいだろう^^ 煉瓦は逃げやしないから』
『フー!フー!・・・はいい・・・^^;』
『君達は新橋~横浜間が日本初の鉄道路線だと言うのを知ってるだろう?
時期を重ねるごとにここも延伸していったのだ。
更に大阪方面からも延伸を進め、明治22年・1889年に新橋~神戸間が完成した。これが所謂東海道本線の簡単な成り立ちだ^^
そこで初代横浜駅(現・桜木町駅)の位置が問題になってくる。
ソレはなぜかというと延伸した東海道本線から取り残される位置になってしまったからなんだよ。
現路線から初代横浜駅に電車を乗り入れるには一旦スイッチバックなどをせねばならなかった。
だから直通線は横浜駅を通過する事態になったのだよ^^;
そこで市街地からも遠からず現行線に近い場所へ横浜駅を移転することにしたのだ^^
それがここ二代目横浜駅。
だが大正四年・1915年に開業したこの二代目横浜駅も大正12年の関東大震災で大きな被害を受けるのだよ。
たった9年余りの営業でここは役目を終え、今現在の横浜駅へと横浜市の玄関口を譲ることになるのだ』
へえ~そういう経緯があったんですね。知ると結構面白いものなんだといつも思わされる私。
特に嫌々廃村さーくるに入れられてからはそれに何度も出会うことになる私。
知識を得るって中々楽しいのかも^^
『さて琴音君。そろそろ行こうかね!アッハッハ』
『待ってました☆ガルルル・・・待たせたな煉瓦ちゃん達い~(*´д`*)』
皆に混じって駆け出すお父様と琴音さん^^;
あんたらどんだけ煉瓦好きや!
普段と違うお父様に少しどん引きですヨンw
思い思いに煉瓦遺構を覗き込む皆さん。
その姿はとても熱心。
私はと言うと琴音さんの後ろを付いて行く事にした。
琴音さんが雨にぬれた煉瓦遺構の上面に溜まった雨水を一生懸命ピッピピッピ!と払っていた。
多分いつものヤツを探しているんだろうなあ~と思ったら、
やっぱりそうだったw
『うおー!煉瓦刻印みっけえー!(*´д`*)』と満面の笑みの琴音さん。
ううう・・・濡れた煉瓦面のせいか私には全然わっかんなかったけど、よく見ると薄っすらとあったのね^^;
『〇と〇が重なった刻印。これってどんな工場の刻印なんでしょうか琴音さん^^』
『もうズバリコレは金町製瓦工場の刻印っすね♪ ちょっと私が今までに出会った金町製瓦の刻印見てみる?』と、琴音さんはスマフォの画像を私に見せてくれた。
あ、ほんとだそっくり^^
『これは深谷の資料館で撮影したやつだったか、金町の煉瓦倉庫で撮影したヤツなのかは忘れちゃったっすけど、これが金町製瓦さんの刻印っす^^』
同じような刻印がある中で、
ひとつ違う種類を見つける琴音さん。
覗きこむとーーー
山?もしくは英字のE?
こっちも〇と〇と言うには少し不自然な感じ。
ここで琴音さんは何かを思いついたのかスマフォの画像をまた漁り出した。そして私に見せる。
そこにはコレと同じような刻印が。
『これは草加市のご近所にある足立区・花畑団地の公園の花壇の刻印なんすけど、これと結構似てるよねルカちゃん!』
『と言う事は琴音さん。その花畑ってとこのも金町の煉瓦だったってことですか?』
『うーん・・・多分ちがうかなあ。そこの団地が出来たのは昭和の高度成長期だったし、明治の時代の金町煉瓦とは時代が離れすぎてるしね^^;
少なくとも花畑にあったのは日本煉瓦製造の昭和期の刻印ばっかだったよ^^;』
・・・はあ。実によく似てるのに、この変わった刻印は金町煉瓦じゃ無いと言う琴音さん。
いったいどゆこと?
---するとお父様が気づいたのか
私達に近づいて答えを教えてくれたのです^^
『よく気づいたね^^ 実はこの横浜駅二代目には金町製瓦工場以外に日本煉瓦製造㈱の煉瓦も使われているのだよ^^
金町製瓦工場は日本煉瓦製造㈱に合併されて尚、昭和中期までは煉瓦製造していた。
大正四年に開業したこの二代目横浜駅だけれど、
もしかしたらば大正と昭和、そして金町と日本煉瓦製造が混在した時期の煉瓦刻印なのかもしれないね。アッハッハ^^』
正確な煉瓦刻印の時代の差異は今も詳しいことは分からないとのこと。
ややこしいけれど、マニアにはこの歴史の紐解きが楽しいんでしょうねきっとw
幾らか見終えた後に陶製の陶管(土管)があるのに気づいた琴音さん。
『なんすかねあの陶管。二代目横浜駅の下水管???』
『さあ~・・・自分にはさっぱりですヨン^^;』
2人して疑問に思っていたところ、H市の郷土資料館館長さんが教えてくれました^^
『おお~どうしたい彼女達^^ ああ~あれか?あれが気になったかw
あれはなあ~第二海水引入口って言ってな? 二代目横浜駅より以前にあったらしい発電所の冷却水(海水)を取り入れていた、
煉瓦の導水路跡だそうだ^^
なあ面白いだろ彼女達。ここには二つの遺構が存在してんだよね~^^』
実にフランクに話してくれる館長さん♪
ぶっちゃけ面白くて素敵なオジサマですヨンw
(館長さんには後半の記事でも助けてもらうことになる^^)
研究熱心な方々も流石に3~40分も過ぎれば観察し終えたのか引き揚げる。
私たちはこの遺構に建つマンションのエントランスで点呼と言うか次への出発を整えることになったのだ。
・・・でも何かこのエントランス、おかしくない?
エントランスに敷き詰められた煉瓦調のタイルの道が柱に覆いかぶさってるんですけど・・・^^;
普通に考えたらデザイン的にも柱の間を綺麗に通した方がいいよね?
その先のマンション入り口なのか店舗なのかはわからないけれど、
扉と煉瓦調の道がおもいっきりズレてるのはナンデダーw
ここでY市の職員さんが片手に取った雑誌の写真を見せつつも私達にその理由を教えてくれたのですヨン。
(※ この御兄さんには猿島編や夏島編でもお目にかかっています^^)
『皆さんコレを見てください^^ コレが発掘された際の二代目横浜駅の基礎遺構なんですけれど、分かりますでしょうか^^』
ん?アレ?
なんだかエントランスの煉瓦調タイルの道と同じよう???
『お気づきですね^^ そう。実は発掘された二代目横浜駅遺構の基礎部分をそのまま模したのがこの煉瓦タイルの道なんです^^』
これにはビックリ。
と言うか後から建てたマンションにとっては正直どうでもいいことだと思うのです。少し口が悪いと思いますけどネン^^;
それが遺構部分を埋めてしまうならせめてもと残したのが、基礎遺構になぞったこの部分。
洒落てるなあ~と思いましたヨン^^
さて、お父様達が言う、あばれはっちゃく横浜駅二代目跡を後にして次へと向う私達。
雨なのにむしろワクワクし始めていたのは、お父様たちに少なからず染まってきたのと、
この横浜の隠れた歴史を紐解く面白さに感化されたのかな^^
《あとがき》
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
さあ~今回はいつにもまして更にマニアックでしたので付いて来れない方もまた多いかと思いますw
とは言え今の横浜駅が三代目だとか、桜木町駅が初代横浜駅だったとかは知っていて損でもないと思います^^
会話のネタに。キャバクラでのウンチクとして使ってください(なんだそりゃ)
さて次回は続・横浜物語ファイナル。
残念ながら横浜市の法人さんとの今後のお付き合いも多大にあるので載せられない画像やお話もありますが、
可能な限り物語に散りばめていきたいと思います^^
一介のド素人ですが、趣味人が見たモノホンの世界はどうだったのか?
そしてまさかの出会いに驚いた次回、気になったり興味をもたれた方は覗いてやってくださいね^^
ではではまた今度お会いいたしましょうずw
山下公園や象の鼻エリアを掘り返すと
刻印がついた煉瓦がわんさか出てくるでしょうね
関東大震災後の埋め立てですから
by koh925 (2015-11-26 17:38)
ああ、もちろん、二台目横浜駅は知りませんが、高島町に巨大な貨物駅がありました。
むかしは、高島町から、山下公園を横切って、高架の線路があり、本牧まで通じていましたが、今は、撤去されてしまいました。
写真を撮っておけばよかったと、今になって思います。
by とし@黒猫 (2015-11-26 20:06)
ぐわあ~~!
中華が目に沁みるるるるる♪
by 美美 (2015-11-26 20:45)
今の横浜駅が3代目とは(@_@;)
横浜市民を長くやってますが、横浜の歴史には全く疎いなぁとしみじみ(*_*)
by ニッキー (2015-11-26 22:24)
横浜も明治の時に変わった街だから
煉瓦の建物がたくさんですよね。
前に、外国人住宅地に行ったときに
遺構だけ残ってるところがあって、煉瓦でした^^
by みずき (2015-11-26 22:42)
桜木町駅が初代横浜駅とは知らなかったなぁ
ということは、電車の中で爆睡して終点桜木町駅
で降りて、そこから横浜駅まで歩いた私は、
新旧の横浜駅を巡ったってことになるんですね(笑)
中華街の食べ放題、い、行きたい…(涎)
by 唐津っ子 (2015-11-26 23:17)
教授に会いたいっす!!
あと中華街の食べ放題にも^^;
by DEBDYLAN (2015-11-26 23:20)
横浜に住んで早ウン十年。
二代目横浜駅とか知りませんでしたー!(;´Д`)
by しきみ (2015-11-26 23:22)
北京ダック見て、後の記事が吹っ飛んだ私・・・
by くまら (2015-11-26 23:29)
横浜。雨だったんですよ...ん?
なんだか同じ日?14日に横須賀行って、夜中華街で知人と食事...あれぇ..ニヤミスしてたのですかねぇ??
あっ12月の最後の日。予約入れました^^
by orange (2015-11-27 00:12)
寝る前に読むには長すぎて
でも横浜はいきたいな。
by サンダーソニア (2015-11-27 01:10)
おはようございます。
煉瓦街道・・・突き進んでますね。
by YUTAじい (2015-11-27 06:40)
アッハッハ、美味しく、そして実り多いひと時でしたな。
ランチの食べ放題のお店は適当に選んだものの、まずますでしたぞ。う~ん、またあの北京ダックを食べたい!!
あの日の行動を『冷静に人間観察』していたルカからは、「お父様と琴音さんは、まるでオコチャマみたいだった。行き交う人々も、二人の姿を訝り『いったい何があるんですか?』と私に聞いてくる始末。」と感想を漏らしておりましたぞ(*^^*)
by 教授3 (2015-11-27 07:15)
早速 キャバクラ行かなきゃ(笑)
by (。・_・。)2k (2015-11-27 11:02)
横浜って、縁がないのです^^;
いつもドタキャンになったり、素通りしたり。
鎌倉もしかり。今度ゆっくり回ってみたいなぁ。
by ワンモア (2015-11-27 12:24)
確かにマニアックw
でも趣味の世界にどっぷり浸かれる人は幸せ者です。
by まめ (2015-11-27 12:46)
横浜は煉瓦の宝庫のようですね、駅がもう三代目だとは知りませんでした。
by 馬爺 (2015-11-27 13:28)
横浜駅、初代と二代目はあんなにもオシャレなのに
何故三代目はあんなにもつまらない建物になったのだろうーー;)
by さる1号 (2015-11-27 14:20)
三代目の話イタダキ~明日仲間に披露します。
by katakiyo (2015-11-27 15:14)
地図を見比べると、横浜の"埋め立ての歴史"も判りますね(^_^)v
横浜の地名となった"横に長い浜(半島のような浜辺)"も、埋め立てにより今は解らなくなっていますので…(^^;;
by 風来鶏 (2015-11-27 17:57)
昨年、10数年ぶりに中華街に行って、食べ放題の店が
多くて驚きました。僕は大食いですが、食べ放題は苦手です。
桜木町が初代横浜駅だった事は知っていましたが、
二代目があったのは知りませんでした。自称「鉄」ですが、
ただ乗ってるだけで無知な「乗り鉄」です(-_-;ウーン
by johncomeback (2015-11-27 21:23)
中華街LOVE☆
でももう十年くらい行ってない(涙)
by 獏 (2015-11-28 11:04)
現在の横浜駅が三代目なんて知りませんでした。
ブログに載せられないような、機密事項(?)にアクセス
してしまうなんて、かなり本格的ですね^^;。
by sakamono (2015-11-28 11:16)
横浜駅二代目とか三代目とかあるんですね。レンが刻印沢山ありますね。
by みぃにゃん (2015-11-28 11:55)
ぁぁ、中華料理が美味しそうだな・・・それだけ(^^;
by Aちゃん (2015-11-28 15:30)
埋蔵文化財発掘調査が凄く気になります。
横浜は、レンガ遺産だらけで、しかも刻印もザックザクでてくるんですね~
次回の盛り上がりにも期待していますよ^^
by ちゃめこ (2015-11-28 19:07)
おはようございます。私も久々に中華街に行って爆食いをしてみたいです。最高ですね!^^;
by ソニックマイヅル (2015-11-29 07:58)