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第826話 廃墟・島旅・煉瓦の聖地(サンクチュアリ)へ!vol④川棚町後編『それはまるで海に突き出る煉瓦の鐘楼』片島魚雷発射試験場跡&監視所跡ほか [廃村さーくる2(煉瓦遺構編)]

『わきゃー!何か凄いのがあるですう!』

『今まで歩いてきた町並みとのギャップがありますデース^^』

 

 林を抜け、その眼前に現れた遺構に夕実っちもリンダも驚く。

 お兄ちゃんはといえば・・・

『うん。うん』と言葉にせずとも嬉しそうに頷いていた^^

 

 かくいう私は『っしゃー!』って変な気合を入れていたw

 何故なら目の前の建物以外にもこの先にまだまだあるからっす。

 パチン!とホッペを叩いて行きやすぜ!

 第826話、引き続き私っちこと菅原琴音視点で片島の遺構巡りに突入ですマジで☆

   

第826話・長崎川棚町後編・琴音・感激☆2.jpg 

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『わきゃ? なんだか石で出来た重厚な建物ですう^^』

『でもちょっとマッテクダサイ夕実サーン。上を見ると造りが違うデース』

 見ればとてもとても立派な石積みの建物に見えた。

 そしてリンダが指摘するように上をよ~く見上げるとーーー

 

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『アレ?もしかして煉瓦ちゃん!?(*´д`*)』

 

 ・・・ん?

 でも微妙にいつも目にしている煉瓦とは違うような・・・

 ここでお兄ちゃんも見上げて

『う~ん、一見、煉瓦造りにも見えるけど、石積み煉瓦(石煉瓦)にも見えるよね。

 ここからじゃ触れないから何とも言えないけれど、土を焼いた赤煉瓦と言うよりも、

 石を煉瓦状に加工した煉瓦風のブロックにも見えるかも。

 でももしかしたら長い年月雨風に晒されて白華現象を起して白っぽく石っぽく見えるだけなのかもだけど^^』

(※ 煉瓦内部の石灰分やアルカリ分が水の浸食などによって表面に浮き出て凝結したもの。時を経たコンクリ・石材・煉瓦には結構ある現象です^^) 

 見れば見るほど不思議な造り。

 上と下(一階部分と二階部分)で造りを替えるなんてどういう理由なんだろ?

 そもそもここは元々何の為の建物だったんだろう?

 私の疑問にもう一丁お兄ちゃんが答えるというか説明を開始した!

『ここは色々呼び名があるけれど、元々は魚雷収蔵庫施設だったそうだ^^

 ここで魚雷の最終チェックをするって感じかな?

 まあ~ココまで来たんだ。立ち入り禁止でもなんでもない。

 思う存分見てみようじゃないか^^

 お兄ちゃんの号令に、みんなでこの石造りの収蔵庫施設を見物することにした^^

  

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『わきゃ?このまーるいのは何ですかね?』

 入り口付近?には円筒状のコンクリの物体が。

 お兄ちゃんに聞いても用途がまるでわからにゃい(つかえねー!w)

 

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 さて、いよいよ中に突入っす(*´д`*)

 もうここから見ただけでも亜空間なのがわかりゅ!

 

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 見れば見るほど一階部分?の石積みはお城の石垣のように堅牢に見えるっす。

 魚雷を扱っていたからこそこういう造りになったんでしょうかね。

 

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『ォ~、内部はコンクリートの吹きつけなのデスネ^^』

 流石に中までお洒落するような施設でも無いのでしょうか。

 でも私にはこの綻んだ感じが既にアートな感じだった。

 

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『わきゃー♪ 木が生えててちょっと植物園みたいですう^^』

 夕実っちにしては随分好意的な反応じゃん^^

 いつもは廃墟をそこまで好きじゃない彼女でも、何故か時間が作り出した自然の植物園にはしゃいでくれた^^

 

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 見上げれば屋根などすっかり抜け落ちているんだけれど、

 風化が作り出した人工物と自然のモニュメントに心奪われた。

 

 本来なら軍事目的。所謂殺傷兵器の貯蔵庫。

 人の血を奪うものでしかなかったはず。

 でも自然に飲み込まれて朽ちていく様にはもうそんな面影もへったくれも無いような気にさせる。

 

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『どうやら二つの区画に分かれてるみたいだね^^ じゃあ~海側の区画へも行ってみようか^^』

 お兄ちゃんに言われて収蔵庫施設のもう一つの区画へと踏み入れることにする。

 入り口はこの小さな一箇所のみ。

 ここから魚雷を移動させてたとは考えにくいしい、

 今居たところは事務所とか備品庫とかそういった区画だったのかな?

 

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 唯一の通路を抜けるとそこは、白いタイル敷きの区画だったっす。

 ムーンウォーク出来そうな感じにツルッツル☆

 お兄ちゃん曰く、ココからこの先の海へと魚雷を運び出していたって説明されたけれども、本当にそうなのかな???

 

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 一通り見た後に夕実っちが呟いた。

『私・・・ここはなぜか怖くないですう^^』

 いつもは大好きなお兄ちゃんの誘いだからって戦々恐々渋々ついていくくせに、ここは平気みたい。

 70年以上時を経て禊を済ませた建物とでも思ってるからかな?

 だとしたら多分それは幻想

 錆びた魚雷でもそのまま残っていたならば、きっと彼女も過去の戦争を向うに感じて厳かに粛々に感じ取っていたかもっすね。

 ここは間違いなく戦争の遺構なんだから。

 

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『ワッツ? 何か大きなプールみたいなのがアルデース^^』

 収蔵庫施設の脇には中学校レベルのプールみたいな大きな貯水槽があったっす^^

 お兄ちゃん曰く『調整池と呼ばれるところだそうだ^^ 陸でばかり魚雷の調子なんて見ても意味無いし、水の中での試験も必要だよね。恐らくその為の貯水施設だ^^』

 

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 そしてその横にも何かあったっす^^

 どんな使われ方をしたのか分からないっすけれど、今は物置として使われてる感じでした。

 そしていよいよこれがメインディッシュ。

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『わきゃ? 防波堤の先に何か建ってるです^^』

 そう。夕実っちが指差したこの防波堤こそお兄ちゃんと私が目指した建物なんです(*´д`*)

 

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 お兄ちゃんが説明版を指差しつつここのことを簡単に説明してくれた^^

『ここは片島魚雷発射試験場跡って言うんだ^^

 大正7年(1918年)に建造。

 昨日ボク達は佐世保の米軍基地や自衛隊基地やSSK(佐世保重工業)を見て周っただろ?(フェンス越しに)

 あそこが元々日本海軍の工廠(軍関連の工場)だったとも皆に言ったよね^^

 この片島魚雷発射試験場って言うのは簡単に言えば、佐世保の工廠で開発された魚雷の性能試験場ってことなんだよ^^

 そして元々゛片島”と言う離島だったけれどもこの時代に埋め立てられて陸続きになったわけだ。

 まあ・・・軍の施設の為に地形を変えた場所でもあるね^^;』

『『へえ~』』と言うリンダと夕実っちの乾いた感じの感嘆が漏れた。

 まあその反応は致し方ないとも思うっす^^;

 

 ーーーここで

 雰囲気変えようかな?って感じなのかお兄ちゃんが手持ちのスマフォ画像を皆に見せた。

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『これは戦後間もない頃の写真かな^^ よーく見てご覧、みんな^^』

『わきゃ!? なんか今より一杯建物あるです^^』

『先ほど見た収蔵庫の横にも二棟。裏手にも一棟あったのが分かるだろ^^

 それ以外にも色々手がかりと言うか今現在と違う発見があるよね? ボクはこういう痕跡探しとかしてみたいんだよね~^^』

『『そういうのちょっと楽しいかもですね^^』』

 ・・・すっかりお兄ちゃんのすり替え術にはまってしまった彼女達w

 お兄ちゃんがうまいのか、彼女等が単純なのか良くわかりませんが、雰囲気はガラリと変わったっす^^

 

 で、私も改めてじっくりとお兄ちゃんの昔画像を覗き込んだ。

 さっき通ってきた神社の脇にはコンクリの土台があったけれど、

 収蔵庫よりもドデカイ施設だったんすね^^;

 隣の二棟もデカイし!

 そしてよく見れば山の天辺に続く道もうっすらと見える。

 弾薬庫みたいな煉瓦トンネル入り口があった場所はなんだかとっても広々してる。

 ・・・あ、私もお兄ちゃんマジックに嵌ってるみたいだねえ^^;

 まあ~そんなこんなでいよいよメインディッシュです(*´д`*)

 私たちはちょっと防波堤の先の施設を目指して見ることにしたっす☆

 

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『OH~♪ コンクリートの5連のアーチがとても素敵デース(*´д`*)』

 ・・・なんだろ? 

 別にアーチにする必要性があったのか分からないけれども、こだわりが感じられて素敵!(*´д`*)

(※ 憶測だけれども、アーチにして波が抜けた方が周囲海面が凪って、魚雷試験にうってつけだったんじゃないかな?と、お兄ちゃんとの共通認識っす。結果的にかっこいいアーチとして残っちゃったって感じ?)

 

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 収蔵庫前からまっすぐ伸びるこの防波堤にやってきた私たち。

 

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『わきゃ!? 何か溝がいっぱいあるですう^^?』

 確かに夕実っちが言うように、溝がある。

 その先も見てみるとーーー

 

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 まるで列車のレール分岐のような溝が。

『収蔵庫から出した魚雷をトロッコで運び出していたらしいんだ^^

 分岐があるってことは・・・おそらく複数箇所に魚雷の積み下ろし場が存在して、

 違う方向への発射試験が行われていたんじゃないかな?』と、お兄ちゃん談。

 確かにありえる話かも^^

 

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 ここは浅瀬から急に水深が深くなる場所らしいっす。

 データ取るには適した場所だったのでしょうかね。

 

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 L字に伸びる防波堤の曲がり角へとやってきた私たち^^

 見ればL字に曲がりきれないトロッコ軌道も。

 

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 そしてネット画像でしか見られなかった防波堤の先っちょの建物が目の前にドン!(*´д`*)

『とうとう来たな。琴音^^』と言うお兄ちゃんに

『来ちゃったっすねw』と、私は笑顔で返す。

 

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 見上げたそれは写真で見るよりも、とても背の高いものだった。

 お兄ちゃんが昨日言ってた意味が分かる

『晴れてたら川棚(片島)に行こう^^』と呟いた意味が。

 晴れをバックに。凪いた海辺をバックに佇むこの建物はやっぱり憧れただけあって素敵だった。

 

『じゃあ~中にも入ってみようか^^ こう見えても70年以上過ぎた海に立つ遺構だ。

 細心の注意をはらって見に行くぞみんな^^』

 お兄ちゃんの号令に、ゆっくりとこの塔へと進む私たち。

 中は、見上げたそこはまた溜息の出る世界だったっす。

 

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『ワオ!もしかして赤煉瓦の遺構デスカ!?』とリンダ。

 一見、コンクリート打ちっぱなしな遺構かと思いきや、

 崩れた壁面は赤煉瓦♪

 もう既に私は下腹部がキュンキュンです(*´д`*)

 

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 見上げた内部は煉瓦面が風化で浮き出ていた。

『まるで五島列島の煉瓦教会群で見た鐘楼の塔の中に居るみたいだな^^』

 そのおにいちゃんの呟きに私は深く納得し、

『だよね☆ あの一番高いところに鐘があったんじゃないかと思っちゃうっすよ^^』と何度も何度も頷いた。

 そして夕実っちもリンダも『うんうん』と頷いていた。

 

 ---さて、

 煉瓦欲にまみれた私とお兄ちゃんがこのまま感傷に耽るわけがないw

 いざ煉瓦考察バトル勃発っす(*´д`*)

 

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『ご多分にもれずイギリス積みだな^^』

『大正時代っすもんね^^』

(※明治20年以前はフランス積みとかも多かったけれど、明治後期~昭和の戦時~はイギリス積みが主体なのです)

 

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 丸にぽっかり開いた向うを見れば、凪る平穏な海面。

 

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 そしてこの防波堤の先っちょは、元々『二股』に分かれていたことに気づく。

 お兄ちゃんが言うには『今、ボク達が居る塔の横にも監視塔があったみたいなんだ。でも年月を経て倒壊崩落してしまったらしい』とのこと。

 確かに何かペシャンコになってるっすね・・・。

 ん?よく防波堤の側面を見ると衝立みたいなものを差し込んでいたような溝が見えたっす。

 河川で言ったら水門とか樋門みたいなのが!

 もしかしたら二股の防波堤で囲うように、元々は魚雷を発射する小さなドック状になってたのかな?

(ド素人の見解なのでスルーしてくださいw)

 

 ・・・さてここで私は俄然色めき立つ。

 

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 なんせ先ほどの塔では見れないむき出しの煉瓦がゴロゴロ見えたのだから!

 私はお兄ちゃんが持ってたカメラを奪い取り、

 その望遠機能を目一杯駆使して煉瓦刻印探し開始です(*´д`*)

 

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 刻印がありそうな平の面がコッチ向いてる・・・(ヨダレ

  

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 見える範囲でガッツリ探したけれどお、結局それらしいものは無かったっす^^;

『望遠じゃなくって向うに行ってじっくり探したいんだけどお兄ちゃん^^;』って言ったら

『バカ言うな。大人しく諦めろ』ってめちゃくちゃ怒られちった・・・^^;

(※ あまり向こう側へ行くことは推奨できません。釣りしてる人もいるけど・・・塔が残ってる方より風化が激しいので)

 

 ーーーさてここで

 夕実っちがこの煉瓦の塔から向うを指差しいつもの『わきゃー☆』を言うのだ。

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『向うにもココと同じようなのが見えるですう☆』

 その存在は実は私とお兄ちゃんは知っていた。

 そして途中で出会った地元のオジサマにも教えていただいた場所でもあった。

 ココまで来たなら行くに決まってる。

 と言うか片島魚雷発射試験場跡のもうひとつのベストスポットですからねw

 

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 私たちは5連のコンクリアーチを戻り、

 

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 そこへと続く小道へと歩みを進める。

 そしてーーー

 ほんの小さなカーブを抜けた先に見えてきた!

 

 

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『あれもまた魚雷監視所跡ってことになるかな^^』と、お兄ちゃん説明が入る。

 コンクリートの歩道の先に続く、これまたコンクリートのシルエット。

 こっちが本命だ!って言うマニアさんも居るくらいの廃墟っす(*´д`*)

 

 一見、このコンクリート歩道がそこへと続いてるかのように思わせるけれどもそうじゃない。

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『わきゃッ!? 道が落っこちてるですううー^^;

 実は波に削られたのかコンクリート歩道が崩落してたりなんかしちゃってw

 知ってた私とお兄ちゃんは『やっぱりかw』と笑うだけだが、

 知らなかった夕実っちとリンダは

『まさかここを歩けと?』と、後ずさり開始です☆

 さすがに無理強いは出来ないのでここからは興味あるわたし達兄妹だけで向こう側へ渡ることにしましたっす^^

 腰が幾分引けたけれども崩落現場より向こう側へと到達。

 そして見据えたそれはまた格別のものでした(これは・・・廃墟マニアにしか分からない感動だろうなあ)

 

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 海にポツリと佇むシルエット。

 へーベルハウス兄妹が中睦まじく同居してるようにも見える(ハーイ♪)

『昔は橋が架かってたらしいぞ^^』

 そう言われて向うを望遠。

 チュイーーーンとカメラのレンズを伸ばしてみたっす。

 

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 あ、確かに橋が架かってたような橋台跡が^^

 

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 泳いで渡れない場所でも無いけれど、近くてとても遠い遺構でした。

 本当はここも煉瓦なのかな?

 それは行ってみないと分からない聖域なのかもしれません。

 

 

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 さて、すっかり憧れの聖域(サンクチュアリ)を堪能した私とお兄ちゃんは夕実っち達の元へと合流です。

 ここでお兄ちゃんが『はい。じゃあ~充分廃墟も堪能したことだし、佐世保へとさっさと帰ってもいいんだけど・・・

 夕実ちゃん!君が見つけた大発見の山の天辺にあるらしい監視所の遺構とか見てみたくならない?^^』と、

 実にしたたかにいやらしく夕実っちを御指名しつつ、この先の行程の判断を他人に促がすのである(マジで兄貴のいやらしさが爆発っすw)

 そう言われちゃったらしょうがない。

 彼女が大好きなうちのお兄ちゃんにそこまでお膳立てされたら彼女も断れない。

 結果ーーー

『わきゃあ☆ せっかくですしー、行ってみたいですう^^』と夕実っちに言わせた我が兄の強かさに

 怖さを感じたっす(いや、それが天然だったとしても下衆いよ兄ちゃん!w)

 

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 と言うことで、恐らく監視所へと続きそうな道が収蔵庫施設脇にあったのでそこから上へ上へと向うことになったのです

(リンダの同意も当然得ましたよ^^ っつーか、リンダはタフだし何でもポジティブだからか断ることなんて無いんだけどね☆)

 

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 途中までは幾らか舗装された道だったけれど、

 

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 この道を教えていただいた地元のオジサマが言っていたように、

 途中からは、それなりの仕様の靴じゃないと行けないような登り道でしたっす。

 とは言え、もっとヒドイ道とか道が無い場所も歩いてきた私たちっす^^

 案外、あっという間に頂上付近へと登り詰めた。

 

 

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『見えてきたっす!(*´д`*)』

『わきゃー☆思ってたほどたいしたことなかったですうw』

 案外、そうでもなかったw

 てっきりもっとゼー・・・ハー・・・と息切れするような道だと思ってたんだけれども良い運動程度で登ってこれたっす^^

 

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『じゃあ~みんな中に入ってみようか^^』

『『『は~い(*´д`*)』』』

 

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 入り口らしき所から皆でレッツ監視所潜入っす☆

 そして中はこんな感じっす↓

 

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 とてもとても無機質なコンクリの打ちっぱなしの空間。

 それプラスーーー

『悪戯書きありますデース^^;』

『わきゃあ・・・いつもいつも思うですが。どーして相合傘の落書きを廃墟に書くんですかね^^;』

 そんなん私が知りたいよっ!w

 ここでお兄ちゃんが言い放つ。

『じゃあ、皆で愚か者たちのご縁が結ばれないように祈ろうねw』と。

『『『それいいですねw(*´д`(*´д`*)*´д`*)』』』とみんな笑ったんす^^

 まあでも誰もお祈りなんかはしませんでしたけれどね^^

 

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 コンクリか・・・と少々嘆いたのだけれど、お兄ちゃんが指を差して教えてくれた。

 よく見れば綻んだところに煉瓦積みが見えたっす。

 赤煉瓦なのか耐火煉瓦のたぐいなのか石煉瓦なのかは分からないけれども、

 どうやらコンクリートを吹き付けているようでした^^

 

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 さて、昔は二階部分の床もあっただろうけれど今は崩落したのか吹き抜け状態。

 でもご丁寧に『はしごがかけてあった』

 

『怖くない人は登って見てみようか?』とお兄ちゃんが皆に問うと、

『わきゃ・・・怖いけど覗いてみたいですう^^;』

『私はノボリタイデース(*´д`*)』

 勿論私は率先して登ることにしたよ(*´д`*)

 お兄ちゃんが梯子の安全を確認してから一人づつ登ることになった。

 まずは私から^^

 

 梯子に手を掛けゆっくりと上へと進む。

 ギイ・・・と軋む梯子にドキドキするが、唾を飲んで上を目指す。

 

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 たいした高さじゃないけれど、コンクリの縁に手が掛かった時はとてもホッとした。

 そしてそこから見た周りの景色は

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 素敵だったよ^^

 ーーーここから魚雷の行く末を見つめていたんだね。

 戦争遺構だから縁もあってここに来てしまったけれど、

 なんて素敵なロケーションなんだろう。

 戦争に使われていたことがもったいないよね^^

 

『おーい!琴音。どうした~?』

 景色に見入っていた私を てっきりお兄ちゃんは降りれなくなってしまったんじゃないかと心配して声を掛けてきた。

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 あらやだ。思わず振り向いちゃったけど結構高いじゃない^^;

 私は『大丈夫大丈夫^^;』と声を掛けつつおっかなびっくりみんなの元へと戻ったのです。

 結局みんな登ってそこからの景色を堪能しました。

 そして誰もが『景色最高でした☆』と言った^^

 

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 外観も一応チェックしつつも下山することになったっす^^

 

『本当は今日は島旅の予定だったけど、ここも良かったでしょ?』とお兄ちゃんが言うと

『わきゃー、廃墟の美とかいまだに分かりませんですが、この片島魚雷発射試験場跡はワクワクもあり楽しかったですう^^』

『良い物見せてイタダキマシタ。アリガタヤーアリガタヤー(*´д`*)』

 ---と、皆好意的に返してくれたのがちょっぴり嬉しかったっすね^^

 

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 帰り道は、前も言ったけど(前記事)

『もしかしたらば片島へと魚雷を運び込んだトロッコ軌道があるやもしれん!』と、お兄ちゃんが躍起になって探していたよw

(※ 佐世保鎮守府とここ川棚町を結ぶ大村線。そしてそこへと繋がる支線やトロッコ軌道がこの海岸線にあったんじゃないかな?と、お兄ちゃんは推測したらしい^^)

 まあ結局何も無いまま駅へと向ったっすけどねw

 

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 帰り道の途中。長崎県立川棚高等学校前を通った時、

 学校周囲の花壇の煉瓦に思わず目が行ってしまったっす。

 煉瓦刻印マニアとしてはいついかなる煉瓦であってもチェック!チェック!っす(*´д`*)

『学校の花壇の煉瓦なんてどうせ新しいんだから煉瓦刻印とか無いからw』と、お兄ちゃんに笑われちゃったので、

 意地になって煉瓦を眺めながら歩いたっす^^;

 

 そしたら・・・

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 イマドキ煉瓦ちゃんだろうけれども『REDBRICKS(レッドブリックス)』って刻印発見w

『マジか・・・^^;』と驚くお兄ちゃん。

 こんなことなら今日の晩御飯代でも掛けておけば良かったかなw

 とは言え今回の旅の私の裏目標、

『一日一煉瓦刻印』は達成っすwww

 

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 さて、川棚駅から佐世保市へと戻る列車に乗り込んだ私たち。

 コンビニで買った缶チューハイで労をねぎらうんだけれどお、

 なんだかんだでまだ午前中だよ!?

『兄ちゃん!この後今日はどうすんのさ^^;』とお兄ちゃんに聞いてみる。

 するとーーー

『とりあえずランチだ!話はそれからだ☆』

 だってさw

 

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました^^

 憧れていた場所に行けて感無量です☆

 マニア垂涎とか言われていても実際行ったらたいしたことが無いことも多いのだけれど、

 ここはやっぱり別格でした(ボクにとってね^^)

 

 さて次回は今年初っ端のオフ会の話を一旦入れさせていただきます^^

 まあ~普通にはオフ会会場には行かないんだけどねw

 気になる方はご覧下さい(*´д`*)

(※ 記事の仕上げに時間が掛かってしまったので訪問やら返礼などはまた後日とさせていただきやすw)

 


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コメント 27

isoshijimi

ほんとうに廃墟を利用して自然が作り出したアートのような感覚を受けました。
確かになんで相合い傘の落書きするんでしょう(笑)
by isoshijimi (2016-01-18 06:21) 

YUTAじい

おはようございます。
朽ちて行くコンクリート・・・何時まで形残るのか・・・。
今日は大雪で大変です。
by YUTAじい (2016-01-18 07:17) 

さる1号

片島魚雷発射試験場跡、なんと素敵な写真がいっぱい
自分も撮りに行きたくなるほどです^^
いや、マジで行ってみたい・・・・
by さる1号 (2016-01-18 08:53) 

johncomeback

これはマニアじゃなくても魅かれますな。
そして釣りマニアとしては絶好のポイントに
見えました(^▽^)/
by johncomeback (2016-01-18 09:27) 

ソニックマイヅル

おはようございます。メッチャ探検を楽しまれていますね!当時はどうだったんだろうと想像するだけでもワクワクしますね。そしてお昼から飲むチューハイも最高だと思います。^^;
by ソニックマイヅル (2016-01-18 09:36) 

ニッキー

遺構のはずなのに悲惨さや怖さをあまり感じさせられないのは、植物のおかげですね^^
しかし、本当にどこに行っても相合傘の落書きってありますよねぇ・・・なんなんだろうw
by ニッキー (2016-01-18 09:45) 

ワンモア

いやあ、雪で休日になった分、じっくりと読ませていただきました^^
片島魚雷発射試験場跡、興味深いです。
今丁度調べていたのですけど、
日本の誇る酸素魚雷かもしれませんね^^
by ワンモア (2016-01-18 10:16) 

orange

海と廃屋の風景は、とてもノスタルジックですね。
只今、その建物が何だったのかって考えると、不気味です。
1日一刻印、確かに行ったからにはですよね〜
by orange (2016-01-18 10:18) 

まめ

珍しく午前中でここまでの収穫とは!!!!!
# 大人になってからの病気は基本重たいので
# 無理せず健康第一が大切ですねぇ
# とりあえず、りんご病はただ今微妙に赤みがかった
# 腕と太もも以外は大丈夫です~
by まめ (2016-01-18 12:47) 

路渡カッパ

憧れの廃墟、ヨカッタですね♪
こういうものを見て、推理推測、考察するのって、ほんと面白いですよね!
1918年と言えば第一次世界大戦が終結した年、着々と軍備を整えたのでしょうね。
私的な疑問は、屋根はどうしたのかな?って、跡形も無かったのでしょうか?(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2016-01-18 15:26) 

gen

建物の中に樹が生えていて絵になりますね・
by gen (2016-01-18 15:27) 

koh925

先日はお疲れ様でした、満腹でしたよ
3月3日、楽しみにしています
by koh925 (2016-01-18 16:37) 

katakiyo

在りし日の日本の姿ですね~
by katakiyo (2016-01-18 17:06) 

とし@黒猫

いたずら書きって、どうも好きになれないです。
世界中、いろんな観光地に行ってもあります。
でも、ここは、観光地ではないのに、なぜ、いたずら書きが?!
うーむ。
by とし@黒猫 (2016-01-18 19:12) 

サンダーソニア

最初の廃墟が
ラピュタを思い起こさせるのも
植物のせいでしょうか?
by サンダーソニア (2016-01-18 20:29) 

NO14Ruggerman

イマドキ煉瓦ちゃんにも刻印があるのですね。
by NO14Ruggerman (2016-01-18 20:33) 

ワンモア

こんばんは~
この場所で試験していたのは、九一式航空魚雷のようです。調べましたので、よろしければお立ち寄りください(勝手にちょいのりさんを紹介させていただきました^^;)
by ワンモア (2016-01-19 01:06) 

えーちゃん

泳いで渡ったら凄いけど、冬でしょ?死ぬかもよ?(^^;
ぁっ、マグカップの中身は烏龍茶ですが、もちろん焼酎も入ってますよ。
by えーちゃん (2016-01-19 01:45) 

みぃにゃん

歴史を感じさせる光景ですね。レンガも石っぽい色もあるんですね。当時の面影探すのはわくわくしますね。
by みぃにゃん (2016-01-19 11:55) 

馬爺

昨日は大雪だったようですね、こちらは雨でしたが午後からは止みました,久しぶりの恵みの雨のようで庭は潤いましたね。

by 馬爺 (2016-01-19 14:29) 

みずき

とても凪いで静かな海ですね。
戦争のための施設があったとは
信じられないくらいです。
わたしも、堤防のアーチは水面を
穏やかにして実験しやすいように
だと感じました。
by みずき (2016-01-19 22:25) 

美美

これらは自然に任せて、手を加えて保存されているわけではないんですよね。
煉瓦は戦争時代に役立っていたんですね。

by 美美 (2016-01-19 22:47) 

DEBDYLAN

また寄り道したり迷子になったりして遅刻とか^^;

by DEBDYLAN (2016-01-19 23:38) 

YUTAじい

おはようございます。
気温低下・・・中途半端な融雪で最悪の状況です。
by YUTAじい (2016-01-20 06:45) 

Hide

おはようございます!
いつも寄って頂き感謝しております。
憧れていた場所に行く事が出来、最高ですね!
きっとワンモアさんが羨ましく思っている事で
しょう・・・では又。健康が一番ですからね。
by Hide (2016-01-20 09:19) 

太陽の玉子

さりげなく凄いものが残ってますね

1/27はカゼノコ記念だすよ(^O^)/
by 太陽の玉子 (2016-01-20 15:50) 

sakamono

コンクリートのアーチ橋、確かにステキですね。
とってもシャレています。山頂まで登って、戻って来て、
おつかれさまの、飲み会かと思ったら、まだ午前中でしたか^^;。
by sakamono (2016-01-22 00:59) 

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