第832話 廃墟・島旅・煉瓦の聖域(サンクチュアリ)へ!ファイナル☆『軍艦島の煉瓦の刻印!』 [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『出来ることならば一日中・・・いえ、二日三日軍艦島を闊歩したい!』と、どんなに思ったことだろうか。
整備された遊歩道を越え、有りのままの軍艦島を感じたい!と、どれだけ思ったことだろうか。
正直・・・
満足なんてとても出来ないっす!
でもまあ仕方が無いっすよね^^
長崎市の条例で軍艦島の滞在時間は『上限一時間』
昔は漁船のオジサマに頼んでこっそり上陸も~なんて裏技もあったのかもしれないけど、
今は長崎市指定のツアー会社4社の主宰する船での上陸のみでございやす^^;
さて、常盤ターミナルまでやってきた私達。
ふとお兄ちゃんを覗き込む私。
『な、なんだよ琴音^^;』と訝るけれど、その顔はとても嬉しそうだったよっ!
だってそりゃそうだよね?
お兄ちゃんにとっては趣味的に集大成の場所へといよいよやってきたんだからーーー
第832話☆ 長崎県リベンジ編ファイナル!
いよいよ聖地『軍艦島』へ突入っす♪
最後は私っちこと菅原琴音視点で〆たいと思います(*´д`*)
今回お兄ちゃんが選んだツアー会社は軍艦島コンシェルジュさん。
何でもお兄ちゃんは知り合いに色々と聞き込みしたところ、ここが一番良かったみたいっす^^
さっそく受け付け時間なので皆で行くと、もう既に並んでたw
『ライバル多いデース^^』
『まあそうだよなリンダ^^; 受付をさっさと済ませて船着場に早く並べば並ぶほど船上でのベストビュースポット(甲板座席)に座れるチャンスがあるしなw 早いもん勝ちだよ^^;』
『お兄ちゃん!デッキの席は右と左、どっち側に座るのがベストなん?』
『このツアー会社の航路的には最初に左側の座席に座るのがベストだ^^
軍艦島手前で右旋回して説明を色々としてくれるらしいので、左側の席なら一番最初に軍艦島をじっくり拝める☆
とは言っても、それじゃ右側の席の人に不公平だから、
右旋回して軍艦島を舐めるように見て行き過ぎてからUターンして、今度は右側の席の人たちもじっくり見られる仕様だ^^
・・・でも、やっぱり最初にじっくりみたいよなw』
そりゃそうっすよ!
どうせ見るならばやっぱり一番最初がいいもん(*´д`*)
と言うことで廃村さーくる会議で『乗船したらデッキの左側の席を目指す!』と言うことになったす^^
手続き終えて、じゃあ~さっさと並ぶぜ!ってところで夕実っちが
『おトイレ行きたいですう・・・^^;』と急ブレーキ発言^^;
だからって我慢しろとも言えません^^;
そしたらお兄ちゃんが、
『今のうちに済ませておいたほうがいいよ夕実ちゃん^^ 船にはトイレあるけど軍艦島にはトイレ無いからね^^
全部出し切っておいで☆』と、トイレ推奨・・・
ああーん・・・こうしてる間にもベストビュースポットが遠のくじゃんかおー^^;
『じゃあ出し切ってくるですう~(*´д`*)』
『ミイも出し切ってきますデース(*´д`*)』
もうやだこの子たちw 発言に恥じらいってもんがまるでねーー!w
・・・でも実は私もオシッコしたくなっちゃったw
っつーことで女子一同、事務所のトイレに駆け込み寺です(*´д`*)
・・・ふいー(*´д`*)
すっかり出し切った私は万全の体制を整えた。
後はいち早く並び、最高の席を確保するのみ!
でも事務所のトイレまでの壁に軍艦島に関するパネルが掲げられていたのを見つけてしまい、
思わず見入ってしまった・・・
Q&A方式で軍艦島の当時を説明するパネル。
電話はあったのか?
その答えは、島内とご近所の島の高島には内線があったけれど、家庭用電話は無かったらしい。
島外へは唯一の郵便局の公衆電話のみだったんすね^^;
アダルトな娯楽はあったのか(*´д`*)
パチンコ麻雀ビリヤード。それだけでも凄いけど、
私が知りたいのはもっとディープな部分なんですけどねw
火葬場や墓地はあったのか?
答えはNO。
当時はご近所の島『中ノ島』に亡き骸を移動し、そこで供養していたんだとか。
その中ノ島。
火葬場跡の煉瓦が船上から見えるらしいので私的にチェックっすね^^
パネル以外にはこんなものも。
軍艦島。所謂『端島炭鉱』で採掘された石炭なんかも展示してあったっすよ^^
さあ!いよいよ並びましょう(*´д`*)
受付でいただいた見学者証を首に掛けて
波止場にダッシュっす(もうあんなに並んどる^^;)
並んでる間はパンフレットで軍艦島の予習!予習!っす^^
(今回、あまりにも有名どころなのでそれほど詳しくは詳細を書きませんので、気になる方は自分で調べてね☆)
そしてお待ちかねの乗船開始!
かといって列を飛び越えることも出来ないので順繰りに船に乗り込む私達w
ただーーーデッキに着いてからは早かった☆
『わきゃー♪ なんとか左側の席をキープできたですう~(*´д`*)』
そう、後方ではありますが、
きっちり左側の席をゲットっす(*´д`*)
ヘタしたらデッキ後方で正解だったかも。
前部だと横並びの席で外側の人しか満足に外を望めないしね~^^;
その点、後部座席は座席の向きが外を向いているんすよ。
もし乗ることがあるのなら、デッキ後方の席をお薦めしやす(*´д`*)
さあ!いよいよ離岸です^^
居残りのスタッフさんに見送られつつも長崎港へ。そして外海へと邁進です☆
(スタッフさんの中には韓国?中国?の方もいらっしゃるようですね^^ 遺産登録でひともんちゃくあっただけに、何故かこういう方達も働かれていることに少し安堵した)
『お兄ちゃん! あのでっけー施設何よ?』
『お前なあ・・・さっきツアーの方が説明してくれただろ^^;』
実を言うと私は全然ツアーの方の説明を聞かずに周りの景色をフワフワとした気分で見回してたのだ^^;
ちなみにあのとてつもなく大きい物体は
『ジャイアント・カンチレバークレーン』
高さ約62メートルの、明治42年から今も尚現役で稼動を続ける巨大クレーンっす^^ (文化遺産構成施設のひとつ)
『わきゃ!? もう軍艦島に着いたですか???』
『夕実ちゃんも話を全然聞いてないようだね^^;』
『わふう・・・すみません・・・^^;』
『目の前の島は伊王島だよ^^ ここからこの船に乗船する人達もいるからこの島に立ち寄るんだよ^^』
そうなんです。この軍艦島コンシェルジュさんのツアーは長崎市内の常盤ターミナルと伊王島からの乗船客を乗せてから軍艦島へと向うんす^^
『あの島にも立派な教会見えるデース(*´д`*)』
『あれは馬込教会だね^^ 島民の6割近くがカトリック信者と言う日本屈指の密度を誇る島でもある。その方達のシンボルの白亜の教会。美しいよねリンダ^^』
『見れて良かったデース(*´д`*) いつか近くで見たいデス☆』
さて伊王島からのお客さんを迎え入れた船は再び海上を舐めるように進みます。
天候は薄曇。でも風も波も無い絶好のコンディションでしたっすよ(*´д`*)
ここからは暫くデッキに備え付けられたモニターで、軍艦島のおさらいをビデオ鑑賞っす^^
そして次に見えてきたのがーーー
軍艦島のご近所の島『中ノ島』っす(*´д`*)
元々はコチラも炭鉱の島だったんだけど、坑内の湧水に悩まされて10年弱で閉山の憂き目にあってしまった島っす。
ちなみに軍艦島(端島)よりもお兄ちゃんの炭鉱島でもありやすよ~^^
---ここでお兄ちゃんが私の肩を『トントン』と叩く。
『琴音。望遠鏡貸すから中ノ島の海岸線をよーく見てみろよ^^』と、望遠鏡を手渡された。
覗き込めばーーー
『うっは!煉瓦ちゃんがいっぱい(*´д`*)』
『琴音。あれは火葬場跡の煉瓦らしい^^ くうー!是非とも島に渡ってみたいものだな(*´д`*)』
『行きたい行きたい(*´д`*)』
なんでもこの島への航路は無いそう・・・。
漁船のオジサマとかにチャーター料金払ってお願いするしか方法が無いみたい。
なんでも超ふるーい古煉瓦『こんにゃく煉瓦』が眠っているとのこと。
いつか絶対上陸しようっす!とお兄ちゃんと誓うのであった。
そしてツアーのオジサマの声に一同、唾を飲み込む。
『見えてきましたよ軍艦島^^』
『わきゃー!来ましたですう!』
『ワオ!オウ・・・凄い景色・・・デスネΣ(゚д゚;)』
『まだだ。まだ遠い。うう・・・でもオレ超感動だぜ(感涙)』
目の前に現れたテレビでしか写真でしか見ることの叶わなかった軍艦島が目の前に!
さっきオシッコ出し切ったのにワタシってばチビリそうっす!w
わあ・・・わあ・・・わあ・・・ただただ口が開いてしまう。
そこからは船はグングンと軍艦島へと近づいて行きます!
てっきりコンクリートの廃墟の島だとばかり思っていたら、それは間違いだったことに気づく。
船上から見えるそれは煉瓦の遺構も存在したのです。
コレにはワタシ発狂w
『みんな琴音を抑えるんだ!じゃないと海に落ちちまうw』とお兄ちゃんの声が少し遠くに聞こえる。
どうやら私はいつのまにやらデッキの柵から身を乗り出して軍艦島の煉瓦ちゃんを眺めていたようです(*´д`*)
(乗り合わせていた白人さんもOH~!と身を乗り出して撮影しまくってましたけどね!w)
ここからは島を右手に周回する船。
左側の席を確保した私達に約束された一番のベストビュータイムが訪れました(*´д`*)
軍艦島には別のツアーの船が横付けしてたっす。
ここで夕実っちが言ってきた。
『廃墟と言うかディズニィーランドのアトラクションみたいですう』
確かに超リアルなテーマパークみたいだ。
ランドと言うよりシーって感じっすかね^^
んで、ここからはデッキ席に座っていた皆さんも身を乗り出して撮影しまくりでしたw
(端島神社の祠。現在はこれだけしか神社の名残りは無い)
あんまり望遠で撮影し過ぎると、なんだか窓から何かが見えてしまいそうで怖い^^;
『はい。ではココからはUターンして右側の席の方達にもサービスですよ^^』とツアーのオジサマ。
ゆっくりと船体は左旋回して戻ります^^
もう夕実っちもリンダもワーワーとしか言わないw
それだけココは日常とはまるで別の異空間なのだ(*´д`*)
ーーーそんな折
お兄ちゃんが私に声を掛けてきた。
『おい琴音。あそこをよ~く見て見ろよ^^』
言われて指差すその場所を見上げた私。
『煉瓦の・・・えっとお・・・何あれ!!??』
見上げた場所は軍艦島で恐らく一番の高台。
そこには石垣(石積み)と煉瓦の高い高い壁!
『お兄ちゃんアレなんすかマジで!』
『オレにもさっぱりワカランw でもあそこの煉瓦量はかなりのもんだよな・・・^^ 軍艦島にこんなにも煉瓦が存在するだなんて知らなかったよ^^;』
ほんとにそうだった。私もお兄ちゃんと同意見。
私はてっきり軍艦島はコンクリートの森だとばかり思っていたからーーー
隣ではしゃぐリンダや夕実っちを他所に、私とお兄ちゃんは軍艦島の煉瓦をチェックしていた。
そして最初の場所に戻ってきた船体は、
ゆっくりゆっくりと軍艦島へと近づいていく。
そしていよいよ接岸の時を迎えた!
『さあみんな^^ いよいよ下船だ。準備は良いか?
悪いけどボクは少々感動で足がプルプルしてる^^;
はしけの手すりにしっかり手を添えて軍艦島を踏みしめよう^^』
『『『ハ~イ(*´д(*´д`*)´д`*)』』』
でも実はお兄ちゃんの忠告もどこへやら。
みんな軍艦島へと渡る時は『ヨイッショ!ヤッター(*´д`*)』と小さくジャンプして着地し、手をYの字に広げて喜ぶのでした。
(これはしょうがないよね^^ だって滅多に来れない場所なんだから♪)
さてここからは今から断っておきますがーーー
『煉瓦視点の軍艦島』をお送りいたしやす^^
ツアーのオジサマのお話に目もくれず耳も貸さずに煉瓦を探しまくった、お兄ちゃんと私だけの物語です^^
夕実っちとリンダはただの観光客と化してましたので省略っすw
ドルフィン桟橋と言う桟橋に降り立った私達は、右手に連なるコンクリートの支柱を目にすることとなります^^
まるでコンクリートの千本鳥居のような佇まいに言葉を発することすら忘れてしまうのです。
ここはお兄ちゃん曰く(ツアーの人の話を聞いてないのでw)
『貯炭ベルトコンベアー跡。精選された石炭を石炭貯炭場へと運び込むベルトコンベアーの名残りだな^^』だそう。
そして私達は最初の見学ポイントに進むことになります。
長崎市に許された見学ポイントは、
軍艦島の2割にも満たない小さな小さな見学広場『三箇所』と、
そこへと通じる通路のみなんす^^;
まあ・・・なにぶん風化の一途を辿る物件だし、危険極まりないのは分かるんですけどね。
仮に、見学しやすいように廃墟を安全に補強して残すには・・・
とんでもない額の費用が必要になる。
例え国や長崎市が維持費を捻出したとしても、
このままの景観を維持しつつ残すのは物理的に無理でもあるんす^^;
ここは、いつの日か崩れ行く世界文化遺産でもあるわけっすーーー
最初の見学広場へ行く道中に見えた石積み。
まるで有田で見た『トンバイ塀』のソレにも見えた(色々な石を積んでるんでしょうね)
さて、まずは第一見学広場に到着したツアーの御一行。そして私たち。
ツアーのオジサマの拡声器による説明を聞くことも疎かに、
私とお兄ちゃんは通路や広場から見える範囲で煉瓦探しに没頭開始でやすw
残念ながらこの時点では煉瓦の刻印的なものは見つけられなかったっす。
・・・っと言うかねえ~
ぶっちゃけ、驚くほどの煉瓦瓦礫が存在するっすよ^^
短いツアー時間。
そして今や世界遺産に登録されて軍艦島に行くことすら中々厳しい現状(人気だしねw)
時間的にも日取り的にも制約の掛かる中、
見学ポイントの第一広場の見学を終えて次の第二広場へと、ゾロゾロと団体が移動を開始する。
そこで私達をお出迎えしてくれたものもまた煉瓦の遺構だったのです。
『軍艦島総合事務所跡・浴場煉瓦壁』
お兄ちゃん曰く『炭鉱でお仕事してきた鉱員さんたちの憩いの場でもあった』そう。
粉塵・泥炭にまみれて帰って来た鉱員さんたちが、その汚れと疲れを癒す最初の浴場跡。
炭鉱内の気温は常に30度以上!
湿度95パーセントの悪辣な環境下でお仕事した人たちにとって、
お風呂がどんなに癒されたか!
ちなみに、とてもじゃないけどひとつの浴槽だけでは汚れが落ちず、何槽もあったそうです。
その鉱員さん達が浸かった後は泥水のように真っ黒。
しかも水の確保がすこぶる厳しい離島と言うことで海水を沸かした風呂でした(傷でもあったらイタそー^^;)
でも最後の上がり湯だけは真水だったそうです^^
『高給取りだったとは言え死と隣り合わせの職場だぜ?琴音。オレには絶対できないな^^;』とお兄ちゃんがつぶやいた。
私も無理っす無理ゲーっす^^;
でも本人たちは自覚も無いでしょうが、日本の発展に絶対寄与してた仕事であるのは間違いが無いと思います。
先人達に感謝したいですね^^
さて、当時にしては煉瓦造りの超ハイセンス公衆浴場。
刻印探しをしないわけがないっすw
っつーことでいそいそとこの周辺の煉瓦瓦礫を漁りやす(戦闘開始!)
うーん・・・でも中々それらしいものは・・・^^;
最初の見学広場と今居る第二広場では一応怪しい傷らしきものは多く見かけるんです。
写真をよく見ると分かると思いますが、横棒一本の線が多く存在します。
でも刻印と呼べるものでは無いので次のステージへと向うことに。
次はいよいよ最後の見学広場です。
遊歩道を歩いていると・鍛冶工場や製缶場と言う、炭鉱以外でこの島を支えてきた工場群の成れの果てが近づいてきます。
そしてこの辺りでお兄ちゃんが遊歩道脇に急にしゃがみこんだ。
『どうしたのさお兄ちゃん?』と聞くと、
『琴音コレを見ろ!たぶん刻印だ』と、指を差すのです!
思わず駆け寄る私!
そこにあったのはーーー
『〇に・・・なんだろ?』
でも間違いなく煉瓦の刻印だったのです(*´д`*)
そしてその近くで同じようなものが!
『お兄ちゃん!〇に多分Mだよね?』
『そうだな^^ 恐らく広島の松本煉瓦さんの刻印じゃないかな^^』
うひょー!軍艦島で煉瓦刻印に出会えるなんてー(*´д`*)
さて、喜ぶのはいいんだけどお~
なんで広島の松本煉瓦さんの刻印が軍艦島に???
『オレもさっぱりワカラン・・・^^; 松本さんは昭和13年操業の比較的新しい方の煉瓦工場なんだが、
結構、広島県以外にもその煉瓦が使われている痕跡があるから、この長崎の軍艦島にもあってもおかしくないとは思うけど謎だな^^;』
確かに不可解。
地元長崎県にも煉瓦工場があったんじゃないのかな?
でもなぜか松本さん。
調べてみる価値大きそうっすね(*´д`*)
さて、キューブリックな感じの製缶場建物跡を過ぎると、いよいよ最後の見学広場『第三見学広場』へと辿り着きます^^
そこから真正面に見えるのは『30号アパート跡』
1916年、大正5年に建てられた日本最古の7階建て鉄筋コンクリート造の高層アパートっす^^
流石にここで最後の見学と言うことで、私もお兄ちゃんも一旦、煉瓦刻印探しを中断してツアーガイドさんのお話を聞くことにしたのです。
うん。聞くことにしたんだよ^^
で・も・さ!
『オイ・・・琴音?』
『ん?なんすかお兄ちゃん^^;』
『あの30号アパートの内壁・・・煉瓦じゃないか?』
そう言われてよくよく見ればーーー
煉瓦じゃねえかw
おーい、日本最古の7階建て鉄筋コンクリートってのはどーゆーことだー^^;
まさかの内壁には赤煉瓦。
でも説明に寄ると色々な素材が使われたそうです^^
なんせ当時は試行錯誤の連続だったそう。
コンクリアパートを初めて建てたはいいけれど、雨水の抜ける雨どいを屋上部に造らなかったから室内が水浸しとかあったそうっす^^;
なるほどね。
でも失敗があったからこそ、この後に軍艦島に造られる別のアパート群や小中学校(端島小中学校)は改善されてより住みやすく機能的に建てられていくことになるーーー
さて、ある程度軍艦島の歴史をツアーガイドさんから聞いたところで刻印煉瓦探しスタートっす^^
なんせここもまた、歩道や広場の鉄柵の向こう側には煉瓦瓦礫がゴロゴロしてたっすからね(*´д`*)
もう、軍艦島そのものより
軍艦島に存在する煉瓦に興味が移行してた。
そして見つける。
私が先?お兄ちゃんが先?
そんなのもう忘れた。
でも二人してほぼ同時にそれを見つけたのだった。
『え!? ・・・お、お兄ちゃん!あの刻印!?』
『まさかこんなとこでお目に掛かるとはな・・・
五つの放線、大阪の堺煉瓦製造㈱の刻印か!』
お兄ちゃんと二人して何で驚いたかと言うと、
大阪の煉瓦工場製の煉瓦が軍艦島にあったからっす^^;
堺煉瓦製造㈱と言うのは明治26年~大正9年まであった、
明治期の大阪府で5本の指に入る屈指の有名な煉瓦会社なんす(*´д`*)
その刻印は煉瓦刻印マニアなら誰でも知る存在でもあるっす(世間的にはちょーマイナーっすけどw)
ここでふと疑問が沸く。
それを素直にお兄ちゃんに聞いてみた。
『ねえねえお兄ちゃん。広島どころか大阪の煉瓦まで軍艦島に出てきちゃったけどさあ、
軍艦島に建ってる建物って昭和ばかりだよね???
松本さんのように昭和13年なら分かるけど、
堺煉瓦製造㈱さんは明治大正だよ???』と。
するとお兄ちゃんは軍艦島コンシェルジュの受付で貰ったパンフレットを指差して『コレを見てみろよ^^』と言う。
そこにはーーー
なんか色分けされた軍艦島の見取り図があったんだけど・・・よくわからん。
『だからコレが何さ?お兄ちゃん^^;』
『それは、この軍艦島の遍歴だ^^
良く見れば分かると思うけど、実はこの軍艦島、
6回の拡張工事で今現在の大きさの島になってるんだ^^
元々は今より小さな島だったんだけど、
炭鉱の拡張に合わせて、そこで従事する生活者(炭鉱夫やその家族たちや三菱の職員さん)の生活の為に島も拡大して行ったんだ^^
今居る琴音とオレの居るこの地域は明治32年頃に拡張工事で広がった場所なんだ。
軍艦島=大正昭和のコンクリの廃墟群って幻想に惑わされてしまいそうだが
それ以前には煉瓦構造物も存在していたわけなんだ^^
明治期発足の堺煉瓦製造㈱さんの赤煉瓦の残骸がここに転がっていても、そこまで驚くことは無いと思うぞ^^』
なるほどね。イメージに囚われてたけど、この軍艦島は明治初期から昭和の49年までという長い歴史があるし
建物だって時代に合わせて変遷してきたわけっすよね^^
でもまあこれは面白い発見だったのは間違いが無いと思うっすマジで^^
『軍艦島には色々な地域の煉瓦が使われていた』ってことっすね^^
いつの日か、軍艦島と煉瓦。そしてその流入ルートや歴史背景なんてのが分かれば面白いんじゃないかな?
ーーーさてここで、どうやら見学時間がタイムリミットを迎えたようです。
その帰りがけに、一番鮮明な煉瓦の刻印を見つけることが出来たのが嬉しいですね^^
(〇にMで松本煉瓦さん、ほぼ確定(*´д`*))
ゾロゾロと船に帰ってくるツアーの皆さん。
その顔はどれも満足げ^^
夕実っちやリンダは各々のカメラで撮影した画像を見返しては興奮気味☆
でも、
私とお兄ちゃんには短過ぎた・・・w
『お兄ちゃん、また来たいよ軍艦島。これじゃ足りないよお^^;』
『ああそうだな^^ でもオレは一人で勝手に再訪するつもりだけどな^^』
お兄ちゃん私も連れてってよw
帰りの船内から煉瓦の構造物を発見!
あれはなんだろ?
まだまだ長崎は興味が尽きないね(*´д`*)
港に到着した私達はフライトまでの時間も迫っていたので、
空港行きのバスの車中でコッソリ打ち上げをした^^
『わきゃ・・・いつもいつもいつも思うですけど、帰りのフライトは切ないですう^^;』
夕実っちがバスの窓越しの夕日を見つつ呟く。
それを聞いた私達もウンウンと頷くのだった。
そうだよね。旅の終わりはいつも胸の辺りがキュウーっとする。
でもだからこそまた行きたくなっちゃうんだよね~^^
軍艦島ツアーにすっかり興奮して忘れていたけれど、
そう言えば今日は何も食べてないことに気づいて、
空港内のレストランで今日一日分の食事をハイスピードで食べましたよw
帰りの飛行機はみんな爆睡。
地元の駅で解散となった時、リンダが私たちに言った。
『またいつかミナサンと旅行したいデス^^ だって楽しくて仕方が無いのデス^^
グンカンジマも絶対絶対また見てみたいデス^^』と。
私も同意見だよリンダ^^
文化遺産的には歴史が浅い近代構造物かもしれない。
明治期とはいえ世界のどの文化遺産と比べても、若い遺構だってのは分かってる。
でも、ここには人が織り成す近代の英知が集約された場所な気がしてならないよ^^
小さな島をあそこまで作り上げた昔の人たちにアリガトウゴザイマス、ですね^^
私達はいつかの再訪を約束し、それぞれの帰路へとつくのでした。
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
今回は端折りに端折ってこの長さです。泣く泣く削ったエピソードもあったけれどもねw
さていかがでしたでしょうか?
煉瓦視点の『軍艦島』
こんなにも煉瓦が存在するとは予習の時点でも思ってなかったです。
そこに広がる煉瓦の瓦礫と刻印と、それから見える軍艦島の歴史。
でもこれはほんのちょっとの情報でしかありません。
ここは是非ともリターントゥ軍艦島してもっともっと調べたいですね^^
さて、
次回からは以前宣言したように『ひこにゃんに会いに行きます』
タイトル的には競艇場の近くには煉瓦がいっぱい?ってとこでしょうかw
滋賀県どころか別の県まで渡り歩く珍道中。
城・煉瓦、そしてまたもや様々な刻印たちの登場です^^
気になる方は見ていただけたら幸いです☆
サブも更新です→『10万円貯まる貯金箱ってほんとに10万円?』
軍艦島は今は観光名所に成っているんですね、以前テレビで見た時にはそこで住んで居た子供さんが出ていましたがやはり不便だったようですね。
by 馬爺 (2016-02-17 17:34)
こんにちは。軍艦島ツアー良い感じですね!歴史を感じられた事と思います。旅に缶チューハイは欠かせないと思います。また、長崎ちゃんぽん、私も頂きたいです。思案橋ラーメンが気になっています。^^;
by ソニックマイヅル (2016-02-17 17:45)
ううううううぉー!!!!
一度は行ってみたい軍艦島!!!(@w@;))
獏は煉瓦よりも・・・何だろう???
by 獏 (2016-02-17 19:26)
いつも以上にマジで見入りました。
すごいですね!
これはいつか密航して、一か月くらいもぐりこんで、レポートしていただきたいくらいです(笑)
最後のちゃんぽんもおいしそう~(笑)
by isoshijimi (2016-02-17 19:39)
ここの紹介は、いろんなTV番組で見ましたが、
それでも、このブログ記事に読みいってしまいました。
実に面白い記事でした。
by とし@黒猫 (2016-02-17 20:04)
軍艦島にこんなに煉瓦が使われてたとは(@_@;)
TVとかで見てもコンクリートの灰色ばかりが目についていたのでそういう島だと思い込んでました(^_^;)
危険かもしれないけど、自己責任で申告制でもう少し奥まで見せてもらえたりするようにならないかなぁ(^_^;)
by ニッキー (2016-02-17 21:53)
おおーーーーっ、ついに軍艦島上陸じゃないですか!!
これは貴重な体験ですね。
私も、軍艦島=コンクリートと思っていましたので、
ちょいのりさんの煉瓦に光を当てた視点が
なかなか興味深くて新鮮です。
by さといも野郎 (2016-02-17 22:24)
やはり今回も煉瓦の風景では、画像を拡大して見てしまいました^^笑
本当に遠景では軍艦のようですね。
長崎ね〜。いいですね。
by orange (2016-02-17 23:07)
軍艦島、初上陸おめでとうございます!
念願叶いましたね^^
軍艦島の記事や写真は色々と見たりしているのですが、ちょいのりさんのレンガ視点の軍艦島は、
とても斬新で大いに楽しめました。
1時間では物足りないですよね〜( ˘•ω•˘ )
by ワンモア (2016-02-18 01:58)
おはようございます。
これはテンション上がりますね。
くまさん思い出して仕舞いました。
by YUTAじい (2016-02-18 06:40)
うおおおおおおおっ、凄い
行ってみたい~≧≦q
軍艦島ってコンクリの要塞かと思っていましたが煉瓦がいっぱいだったのですね
煉瓦視点からの軍艦島、楽しかったです^^
記事端折るの大変だったでしょうね^^;
by さる1号 (2016-02-18 07:39)
軍艦島には必ず行こうと思っているので、とても参考になりました。
左舷後部座席ですね、メモメモ・・・
それにしても人が多いなぁ、そして見学時間はたった1時間かぁ。
世界遺産に登録される前に行けば良かったとつくづく後悔です。
九州には何十回も行ってるのになぁ(-_-;ウーン
by johncomeback (2016-02-18 08:53)
煉瓦視点というか、まんま煉瓦ですねw
映像も残ってるようですし、働いていた方も今ならまだ
ご存命かと思いますし、できたら継続案件ということで。
by まめ (2016-02-18 12:33)
何かいそうって思ったら
見えそうって書いてあって焦りました。
1時間は厳しいですね。
by サンダーソニア (2016-02-18 14:19)
よくも極めて限られた時間の中刻印を
見つけられましたね。
上陸自体がラッキー、とツアーガイドさん
言っておられませんでした?
by NO14Ruggerman (2016-02-19 00:06)
ついにきましたね!しかし廃墟の薄暗い窓がちょっとホラーだったりしますね。
しかしレンガが一杯ですね。ディープな探索になりそうですね。
by みぃにゃん (2016-02-19 07:46)
素晴らしい記事です。ありがとう。
by 太陽の玉子 (2016-02-19 16:05)
軍艦島へはいつか訪れて見たいです。とても勉強になりました(^^)
by ぼんさん (2016-02-20 07:22)
高島から漁船をお願いして渡り、思う存分見ました。
でも煉瓦はさすがに記憶にないです。
確かに言葉が無かったです。もう一度行きたいです。
by コンブ (2016-02-20 13:10)
軍艦島にも煉瓦がいっぱいあるんだね。
by えーちゃん (2016-02-20 13:38)
すごいなぁ~、やっぱり見てるところが違う!(笑)
長崎造船所の資料館には行かれました?
by 島酔潜人 (2016-02-20 21:12)
もっとディープであはぁ~んな大人の娯楽は
無かったのではと推測しちゃいました。
だって、誰がいつどこへって、すぐに知れ渡り
そうな感じがするんです^^;
滞在時間が1時間て知らなかったです。
となると、昔コミケで手に入れた軍艦島のDVDは
裏ワザ上陸だったのかもしれないです。
by みずき (2016-02-20 23:14)
毎回のことですが今回の記事もニヤニヤと堪能させていただきました♪
次回、その次と軍艦島まだまだ探検をよろしくお願いしますw(他力本願の人ですw)
by daylight (2016-02-21 03:34)
思わずパソコンの画面の前で
おおおっ!
と言ってしまいましたw
by テンポイント (2016-02-21 14:34)
軍艦島って、写真を見るだけでも迫って来るような迫力を
感じるから、生で見たら、その迫力たるや、凄まじいモノが
ありそうですね。やっぱり、好き勝手に中をうろうろしたら
ダメなんだ。危なそうですものね。
by sakamono (2016-02-22 23:15)