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第867話 白き煉瓦と褐色の陶管 愛知・常滑編①『土管坂の焼酎瓶がモンスターボールに見えるよっ!』でんでん坂・土管坂ほか [廃村さーくる2(煉瓦遺構編)]

『なあ琴音。愛知県に去年と今年の煉瓦リベンジに行かないか?』 

  

 ・・・いきなりお兄ちゃんに言われてビックリした。

 なんでもお兄ちゃんが言うには『アクシデントで貴重な機会を失ったまま』なんだそう。

 

 去年、半田赤レンガで足を鉄門扉に挟まれて、その後に行けなかった常滑市。

 今年、朝早すぎて開門してなかった名古屋ノリタケの森。

 

『ボーナスも出たし親にもちょっと仕送りしたし、日帰りでも良ければ付き合わないか?^^』

 だってさ!

 そりゃーもー行きますよんお兄ちゃん様(*´д`*)

『えっと・・・夕実っちも連れてっていいかな?』と聞けば、

『実質、煉瓦サークルの部長さんを誘わないわけにはいかんだろ^^』と快諾っす☆

『ただし、オレの遅い夏休みの旅行代金もとっておかないとイケないから、色々と切り詰めるけどなw』

 ・・・ん? そっちも気になるなあ(どこいくんだろ?)

 

 っつーーーことで!

 第867話。私っちこと菅原琴音視点で、愛知県リベンジ物語スタートっす^^

第867話・愛知・常滑焼編①・琴音・水瓶座2.jpg

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『わきゃ・・・おにぎりばっかりです^^;』

『夕実っち。堪えてつかぁーさい。節約、節約っす^^;』

 今回はお兄ちゃんに旅費を出してもらっての同伴だから別にたいしたお金は掛からない私たち。

 私も夕実っちもバイトをしてるけれど(私はプラス仕送りw)

 今回の旅は飯にそんなに予算は割けないのである。

 なぜ『今回の旅は』と強調したかと言うと、

 待ち合わせ時の雑談中に、

 お兄ちゃんの一人旅計画を知ったからである。

 知ってしまったからなのだ!

 

『寝台列車で旅するのが夢だったんだよね^^ それを今年は実行するつもりさ☆』なんて言われちゃったもんだから、

 もおおおおーーーーーーーーーーーーー!

 夕実っちと私も寝台列車に興味持ちまくりw

『『私たちも寝台列車に乗りたい!』』ってな流れになり、

『え?みんな行きたいの^^; オレ・・・みんなのチケット代とかまでは無理だぞ? 自費でいいなら付き合ってくれてもかまわんけど。

 もしほんとに行きたいってなら、ちょうど東京駅のみどりの窓口もあるし問い合わせるけど、よく考えた方がいいぞ?決して安くねーし^^;』

(※ 寝台列車系統は個人のネット予約は不可が多い。直接窓口への問い合わせが主流)

 

『わきゃ!私行きたいし乗ってみたいので節約してでも一緒に行きたいですう^^』

『ぐう・・・夕実っちがそこまで気合い入れてるなら私だって行くよ!行く行くお兄ちゃん(*´д`*)』

『じゃあしょうがねえなお前たち。ちょっくら手続きしてくっから待ってなさい^^』とお兄ちゃんは窓口へ。

 すると無事にチケットが取れたって感じな訳でありやすw

 

 かくして、

 私たちは愛知への日帰り旅行をキメてる最中なのに夏の大旅行も予約してしまったわけでありやすw

 はじめての寝台列車に乗れるなら食費切り詰めなんて安い安い☆

 魅惑の寝台列車旅行にもうワクワクっすね!

(※ なお、この寝台列車物語編は愛知編の後に続きます^^)

 

 それからは今日の目的を忘れるくらいに遠くの旅行計画に、みんなで盛り上がっちゃったw

 だからあっという間に愛知県は名古屋駅に到着っすw

 

 さてここから乗り換えですが、

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 犬山市の明治村に出向いた際に作ったmanacaカードが役に立ちましたっす^^

 名鉄線の常滑駅へとピッピと改札抜けてレッツゴーっす(よく考えたら私だけかw お兄ちゃんと夕実っちは切符買ってたけどねw)

 

 ---ぶらり揺られて約30分

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 去年叶えられなかった『常滑駅』への入国に無事成功っす☆

『わきゃ?いろんな国のアイスってポスター気になりますです^^』

 確かに気になるし、うまいキャッチコピーだなあ~って思ったけれど、

 今日の目的はアイスじゃない!

 今日の目的はズバリ

『常滑焼と日本の煉瓦の関わり』なんす^^

 

 

 日本には元々、大陸から伝わった伝統の陶器焼きが特に盛んな地域がありやした。

 瀬戸焼・越前焼・信楽焼・丹波立杭焼・備前焼。

 そしてこの常滑市の『常滑焼』

 これらを総称して『日本六古窯(にほんろっこよう)』とも呼ばれてるんす^^

 そのどれもが明治期には『煉瓦』と少なからず関わってくるんです。

 土から皿や瓦や壺や陶管を造る行程は煉瓦もまた同様と言いますか、ほぼ兄弟分ですからね^^

 だから煉瓦工場も数多く存在した愛知県

 しかも関東に残る明治期の陶管や瓦や、その技術は愛知県の影響を色濃く残してたりします^^

 つまり、愛知県常滑のルーツを追えば、きっと日本の近代煉瓦の歴史が見えてくる・・・と思ってるわけっすw

 歩いて探って感じて見やしょう^^

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 お兄ちゃんが早速向かったのは常滑市観光プラザっす。

 

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 ここには常滑を散歩するにはもってこいの解説付き街歩きパンフレットが置いてありました^^

 ということで、これを手にして『ぶらり常滑散歩』っす^^

 

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 さて、常滑駅前がスタートなんすが、

 この手の散策マップにお約束の『ルート選び』が存在します^^

 サクッと短い時間で街並みに触れるAルートと、

 ちょっとディープに街の奥まで覗いてみない?って感じの2~3時間散策Bルート

 私的には当然Bルートなんだけど、

『まあ~ここはAもBもチョイスして自分たちなりのCルートを遊んでみようぜ^^』とお兄ちゃんが言う。

 要するに良いとこ取りっすね^^

 歴史も拾えて観光もできるぞ!と、お兄ちゃんがパンフを見ながら幾つかピックアップ。

 と言うことで、今日は(今日も)お兄ちゃんを先頭に行かせてレッツ常滑物語っす☆

 

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『わきゃ? なにか壁に猫ちゃんがいっぱいですう(*´д`*)』と夕実っちが指を差す。

 常滑駅から県道をのぼり始めたところで切通の法面に猫のオブジェがズラリとあった。

 せっかくなので見てまわろうっす^^

 

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 ここは『とこなめ招き猫通り』

 色々な招き猫が飾られていたっすよ^^

  

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 どれもこれもが良い笑顔の猫ちゃん☆

 夫婦円満に学業成就などなどなど。

 中にはーーー

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『おうう?何すかこれ? なんで煙草???』なんてオブジェも。

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『わきゃあw 成就だけじゃなく戒めの招き猫さん?もあるのですね~面白いですう^^』

 禁煙したい方は是非とも拝んだり擦ったりしてね☆

 

 さて、歩くこと数分でたどり着いたのがココ。

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『常滑陶磁器会館』っす^^

 ココこそが『常滑さんぽ』の出発点っす。

 常滑焼の即時販売もする言わばターミナル的存在っす^^

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 ここの脇の小路に入り込むところからが『本番』

 おトイレもあるのでここで出していくのもいいのではないでしょうか(女の子なのにハシタナイ言動w)

 なんせこの先あんまりトイレは無いですから^^

 

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 歩き出したところで夕実っちが壁を指さしはしゃぐのです。

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『わきゃー☆ 何か壁画があるですよ^^ 小学校とかで見かけるようなのがあ(*´д`*)』

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 見れば『トコトコ常滑探検隊』と書いてあった。

『ねえねえお兄ちゃん。これって?』

『たぶん陶壁画ってやつだな^^ 作品見た感じじゃ地元の子供たちの作品だと思うぞ^^

 下絵を紙に書いて粘土の陶板に重ねて刻み込み、焼きを入れて完成させたんだろうね^^

 ひとつひとつよく見れば、恐らく常滑にあるスポットに関係ある絵柄なんじゃないかな。

 小さな水先案内人だね☆』

 ふえー!そうなんか!

 と言うか焼き物に描いた絵で常滑の自己紹介とか焼き物の土地ならではっすね(*´д`*)

 私たちは思わず一個一個指でなぞっては、これはなんだろ?って興味を持ち、

 この先にその答えがあるのかも☆ってワクワクしてしまいました^^

 さあ~その答え合わせのためにも先へ進みましょうず^^

 

 

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『わきゃ??? 土管がいっぱいですう(*´д`*)』

 道を進めば至る所に土管!土管!

 壁にも塀にも家の土台にまで土管!土管!

 ん?でも『土管』なのかな?

 『陶管』じゃないの???

 

 いつの間にか最後尾で私たちを見ていたお兄ちゃんに振り返ると、これまた感が良いようで教えてくれた。

『土管も陶管も一緒かな^^ 正確に言えば焼く温度の違いなのかもだが。

 今はコンクリート製とか塩化ビニールが主流だけれど、

 土管や陶管と言ったら本来は土(粘土)を焼いた管って意味だ^^

 そしてこの土管こそ常滑を象徴するものかもな。

 明治期の急速な近代化の際に、家々のシステムも変わるんだ。

 その中でもこの陶管・土管は影の立役者だったと言っても過言じゃないんだぞ^^

 上下水道の整備ってのはこの頃から普及し発展して人々の生活を大きく変えていったんだが、

 そこでとっても活躍したのがこの陶管・土管ってやつなんだよ^^

 汲み取り式便所から水洗へ。

 井戸の水汲みから水道管へ!

 そして当時、日本一の生産量を誇っていたのがこの常滑の陶管なんだよ琴音、夕実ちゃん^^』

『『へえー!Σ(゚Д゚)Σ(゚Д゚)』』

 ・・・そうだったんすか^^; 思わずビックリ。

 

 そして矢継ぎ早にお兄ちゃんは続けた。

『ちなみにTOTOとかINAXとか聞いたことあるだろ? おトイレとかでふんばってるときに便座のロゴとか見たことないかい?夕実ちゃん^^』

『わきゃ・・・見たことあるし知ってますけど・・・ふんばってるとか先輩言わないでー^^;』

『そこはごめんね失礼したねw とは言え皆も知ってるしどこかで聞いたことのある衛生陶器(便座とか)の大企業さんだ^^

 そしてそのINAXってのは元々は伊奈製陶株式会社と言う常滑市の伊奈さんが起こした会社なんだ^^

 この常滑市発祥の焼き物文化ってのは明治どころか今現在もみんなの生活を支えているわけなんだよ~☆』

 うは・・・そうだったんだ。

 普段そこまで気にしてないけれど、おトイレ事情にそんな歴史があったとは。

 しかも日本の発展を影に日向に支えたのが、この常滑だったとは素直に驚いてしまった私と夕実っちでした・・・。

 

 

 そして何故かお兄ちゃんが私だけにこっそり耳打ちしてきた(ゴニョゴニョ)

『なあ琴音。今年、名古屋市のノリタケの森に朝早く行きすぎて入場できなかっただろ?

 この常滑市街の散策が終わったら行こうと思ってるんだがーーー

 実はあそここそTOTO・INAXの繋がりと衛生陶器の歴史を知る格好の場所であり、そしてお前が大好きな煉瓦の刻印の巣だったりもするんだぜ? フヒヒw』

 な、なんですと!?(◎_◎;)

 煉瓦の刻印もいっぱい???

 常滑やTOTO・INAXの繋がり???

 もうそれだけで次もワクワク☆

 今日はいったいどうなっちゃうんだろ私(*´д`*)ヌレチャウー

 

 さあ~魅惑のチキチキ常滑さんぽ旅、ワクテカで進むよん♪

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 パンフ片手に再び先導するお兄ちゃんについていくとーーー

 ちょっとこじゃれたギャラリーさんが。

 そしてそこの階段にはーーー

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『うっは! 煉瓦の刻印ちゃんあるっす(*´д`*)』

『琴音。これは耐火煉瓦の刻印だな^^』

『う、でも・・・白煉瓦っすか・・・^^;』

『わきゃ?どうしたですか? 耐火煉瓦とは言え立派な刻印ですよお^^』

 

 実は、私ってばどうしても白煉瓦の刻印を好きになれないのよん^^;

 簡単に白煉瓦(耐火煉瓦)と赤煉瓦(普通煉瓦。もしくは建築用煉瓦)を説明するっすけど・・・

 熱に強く耐久性があって主に工業の炉材に使われる煉瓦が白煉瓦ちゃん。

 外壁・建築・装飾に主に使われるのが赤煉瓦ちゃんなんす。

 そしてなぜ?白煉瓦刻印ちゃんがそこまで好きじゃないかと言うとーーー

『アルファベット表記ばかりで味が無い』からなんす^^;

 やっぱり赤煉瓦の刻印みたいに記号みたいなのがいいんだよなー

 しかも生産数的にも白煉瓦は豊富であり、レア度も低い気がするんだもんw

 分かりにくい表現ではあるけど

『ビックリマンチョコのキラキラシール(ヘッドシール)が大量にある』のが白煉瓦なんすよね(もしくはビックリマンチョコの後期は、やたらにキラキラシールが多くなりすぎてうんざりみたいな^^;)

 

 ・・・その私の表情を読み取ったのかお兄ちゃんも

『まあ~お前がそんな顔をするのも分からないでもないかな^^

 確かに白煉瓦の刻印は会社名の頭文字のローマ字表記ばかりだし特色無いもんなあw

 でもな?琴音。

 白煉瓦こそ日本の近代化の礎でもあり、そしてこの常滑さんぽ道の隠れたキャラでもあるんだぞ^^

 話が長くなっちゃうから手短にするが、

 江戸~明治初頭。外国勢力に対当する為の大砲などを鋳造に必要とされた日本の初期の煉瓦は白煉瓦(耐火煉瓦)なんだ。

 ぶっちゃけ赤煉瓦さんより歴史の先輩だぞ日本じゃw

 この先もたくさん白煉瓦刻印が歩く先々に点在するからそれを探してみるのも面白いと思うよ?

 そしてなぜ常滑市に白煉瓦が多く存在するのかを探ってみるのも歴史や産業の成り立ちの勉強になるんじゃないかなあ~ってボクは思うよ^^』

 う・・・

 確かにお兄ちゃんが言う通り白煉瓦こそ赤煉瓦ちゃんのちょっと先輩^^;

 

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 やってきたのは『いそむら窯』

 昭和初期築窯・昭和56年火止め。

 つまりは今は使われていない焼き窯っす。

 だけれども現在は七福神めぐりと称して使われなくなった登り窯などを活用しているみたいっす^^

 

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 みんなでお賽銭を投入した後は再びルート散策へ。

 

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 小さな路地も味があるっすよね(*´д`*)

 

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 煉瓦煙突が歩くたびに目の前に!

 白煉瓦ばかりだと思ってたけど外壁は赤煉瓦。

 私っち的にも嬉しい(*´д`*)

 

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 もうどっちもこっちも煉瓦ちゃん(*´д`*)ウヒョー

 その土台部位には丸石や廃土管・石煉瓦などなど様々に使われてるとこもありやした^^

 

 ふとここで夕実っちが道路を指さしてーーー

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『わきゃ? さっきからこの道路のプレートを見かけるんですがあ・・・なんでしょうかですう?』

 ああそう言えば私も気になっていた。

 するとお兄ちゃんが

『それは常滑さんぽ道の道しるべだよ^^ これを見つければ迷子になってもルートに戻ってこれるシステムだ^^』だって。

 へえ~こんなところにも気遣い。観光客に嬉しい配慮っすね^^

 

 そしてここからが『白煉瓦刻印のオンパレード』でしたっす^^

 垣根や道端、至る所に白煉瓦刻印が存在したのです。

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『ほー、ディンプル付きの白煉瓦か(お兄ちゃん)』

 ディンプル(くぼみ・溝)付きだとチョビットレア度上がるかな^^

 少し嬉しい!

 

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『わきゃ? こっちはAの刻印ですう^^(夕実)』

 あれ?これは白煉瓦じゃないかもw

 赤煉瓦欠片も多くありましたっすw

 

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 こっちは堂々と白煉瓦刻印!

 下に書いてある『SK30』ってのは耐火度の表記っすね^^

 

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 さて道しるべを辿ってガンガン進みます^^

 あちこちに焼き物が散りばめられていて見ているだけで楽しい☆

 ーーーふと、

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 民家の軒先に刻印が。

『んー・・・でも煉瓦刻印じゃ無いような気がするっすね^^;』

『そうだな琴音。これはオレも違う気がするぞ^^;』

 妙に手書きっぽい。

 でもこういうのも楽しい発見っす☆

 

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 そして土管の坂道を練り歩いた先に見えて来たのが!

 

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『わきゃー!見たことあるです^^ ここが有名な土管坂ですね先輩』

『いや夕実ちゃん、ここはーーー

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 でんでん坂って言うとこだよ^^

 土管坂はもうちょっと先なんだw』

 なんだここじゃないんすかw

 私もすっかり夕実っちと同じく騙されそうになったっすよw

 

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 歩道にも常滑焼が埋め込まれてる。

 瓦片や瓶や甕の欠片なのかなあ?

 どんのくらい埋め込んであるのか気になる。

 

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 右手側には焼酎瓶がズララララー。

 私は当初『タコツボ』かな?って思ってたんだけど、

 お兄ちゃん曰く昭和初期ごろから生産していた焼酎瓶なんだそう^^

 ポケモンGOのモンスターボールにも見えるね(中毒)

 

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 側溝も陶器。さすが常滑さんぽ道でやんす(*´д`*)

 

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 でんでん坂を堪能した私たちはもう一段小高い道へとやってきた。

 そこの法面にはーーー

 

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 煉瓦積みと焼酎瓶と石積みとコンクリ壁と言う4種の土台があったっす(しかも陶壁画のおまけ付き!)

 お兄ちゃん曰く『あんまり語られないけれど、地味に常滑の景観を表している場所だと思うぞココは^^』

 確かに『THE・常滑』っぽいかも^^

『じゃあ~みんなお待ちかねの土管坂はこのすぐ先だ^^ その景観、目に焼き付けようぜ!』

『『はーい(*´д`*(*´д`*)』』

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 やってきたのは有名な『土管坂』

 明治時代にこの地域で数多く生産された『土管・陶管』と、

 昭和初期に生産された『焼酎瓶』を埋め込んだ有名な坂道ですよね^^

 昭和30年代から街づくりや景観美を工夫していたんだから凄いよね。

 だって当時はガンガンモノを作り、景観や汚染は後回しの時代だったはずなんだから。

 常滑市はやっぱり凄い!(*´д`*)

 さあ~初めての土管坂。行ってみやしょう(*´д`*)

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 ほわ~お(*´д`*(*´д`*)*´д`*)

『わきゃー!なんかいいですう(*´д`*)』

『そうだね夕実ちゃん。なんかいいよね(*´д`*)』

『お兄ちゃん夕実っち・・・もっとちゃんとした言葉で表現してくれませんかねえ^^;』

 イマドキの言葉で言えばヤバイでしょうか。

 ヤバイで表現できちゃうんだから今の人たちは楽だよねえw

 

 ふとそこに同い年くらいの若者数人を引き連れて老齢なおばあさまが解説していたので、私たちはこっそり聞き耳をたてる。

『昔はねえ、この土管坂のすぐ先はもう海だったのよ^^ 埋め立てられちゃって海岸線は遠くなってしまったの。

 この壁と壁に挟まれた小さな小さな土管坂から見えた望遠鏡を覗いたように見える海を見せられないのはとっても残念。

 でも御覧なさい^^

 それでも素敵な景観でしょ☆

 1000年を誇る焼き物の町の今の姿、目に焼き付けてくださいね^^』

 

 はあ・・・なんか感動しちゃったなあ。

 お兄ちゃんも夕実っちも、その解説を踏まえて感動しちゃったようで、

 改めてこの土管坂を見つめるのでした。

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 土管坂の後は休憩所で休憩・・・と思ったけれどまだやってなかったので先に進みます^^;

 

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 道端には『NYK』の白煉瓦刻印ちゃん。

『これでも一応調べてきたんだぜ? 白煉瓦の刻印をさ^^ まあ~わからないことだらけだったけれど、

 これは多分、日本窯業株式会社の製品・・・かな^^;』と、お兄ちゃん。

 白煉瓦の刻印について調べる方は、おそらく赤煉瓦よりも少ない。

 だからお兄ちゃんですら四苦八苦するのも分かる気がするっす^^;

 

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 その後は町の景観を堪能しつつも『登り窯広場』と言うところにやってきたよ^^

 常滑おさんぽ道としては中間地点になる場所。

 平成7年に作られたターミナルスポットっす。

 トイレもあるし観光案内もあれば、脇には陶芸教室や角窯なんてものも保存されていたりするっす。

 

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 ここで改めてお兄ちゃんから今後のお散歩についての説明がありました。

『この後は、このすぐ横にある日本現存最大の登り窯の見学と、その後はこの常滑市に多大な影響を与えた人物のお墓参りに行く予定だ^^

 ちなみにどちらも煉瓦造り。

 まだまだ歩くからここで体力整えようぜ^^』

 え?日本現存最大の登り窯???

 ええ!? 煉瓦のお墓???

 くー!俄然燃えてきた私である(*‘ω‘ *)

 おトイレ休憩を済ませた私たちは、いよいよ公園の奥にある登り窯へ。

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 途中ギャラリーの茶トラに目を奪われつつも(実はこの子は後で再登場します)

 

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 やってきたのは『登窯(陶栄窯)』っす^^

 明治20年築窯、昭和49年に役目を終えるまで使われた国指定重要有形民俗文化財。

 

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『あれ?でも肝心な煉瓦の登り窯が見えないよお兄ちゃん^^;』

『心配するな琴音^^ この建物の脇から裏手に歩いたところにそれはある^^』

 なるほど。

 日本屈指の登り窯だけあって、そうそう拝めない仕様ですな!(違います)

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 裏手は土管の土台も。

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 階段には白煉瓦刻印ちゃんが。

『お兄ちゃんNTBってどこの会社?』

『すまん、わからねーw』

 わからないのかー。まあしょうがないよね(そこまで興味ない私w)

 

 そして森づいた白煉瓦の階段をのぼり左手にそれたところで視界が上方へと急に開けた。

 そこに見えた煉瓦に私は大きく息をのみ込んだ。

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 え!? デカイ登り窯煙突がひとつドーン!だと思っていた私は面を食らう。

 10連の煙突のある窯だとうっΣ(゚Д゚;)

 

 連房式登り窯と言われるその煉瓦の登り窯。

 次回はこの内部見学とそして、煉瓦のお墓に突入っす☆

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました^^

 ポケモンGOも落ち着いてきたのでボチボチ再開しようと思います(大嘘)


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馬爺

今晩は!
今日から9月に成りましたね、朝晩が涼しくなってもう秋が来るかと思いきや昼間はまだまだ暑いです,常滑は陶器の町ですね、そこにも煉瓦がごろごろとあるんですね。
陶器を焼く時の窯がレンガ造りなんですね。
by 馬爺 (2016-09-01 19:17) 

亀仙人 タカヨシ

今月のいつ頃になるか分からないけど、常滑に行く予定です。
(てか、毎年この時期に2度来てるんだけど。)
毎年歩いて回っていても楽しい所。
ジックリ見てたら1日では足りないよね。
とても好きな所です。
今度記事を書く時に説明を書く必要が無いな。(爆

by 亀仙人 タカヨシ (2016-09-01 19:30) 

koh925

常滑にはいづれ行かれるだろうと思っていましたよ
私が行った翌日に東日本大震災が発生、帰りの新幹線の車内で遭遇しました
by koh925 (2016-09-01 21:05) 

ニッキー

常滑、一度行ってみたいんですよねぇ^^
そっかぁ、頑張れば日帰りでも行けるんだぁ( ..)φメモメモ
連房式登り窯、実際に見るとスゴイ迫力なんだろうなぁ(@_@;)
by ニッキー (2016-09-01 21:15) 

唐津っ子

陶器の街としての誇りを持っている感じが凄いです。
こんな街、日本の中でも珍しいのでは? すごい好き(嬉)

寝台列車の旅、計画中(実行済み?)ですか!
昔、遠距離恋愛(恥)中に兵庫と大分を、
寝台列車で往復していたことを思い出します(笑)
乗車されたのはムーンライト◯◯?
それとも、まさかの豪華寝台ななつぼし?(驚)
by 唐津っ子 (2016-09-01 23:14) 

ワンモア

 最近、ちょいのりさん、更新がないなぁ〜ポケモンGOに忙しいのかなぁ〜( ˘•ω•˘ )と思っていた矢先の更新だったのでホッとしました(笑)。
 先日、東京へ出張に行きましたが、ポケモンGOの地方格差がすごすぎてカルチャーショックを受けました(笑)。
by ワンモア (2016-09-01 23:57) 

YUTAじい

おはようございます。
中毒なのか病気なのか紙一重ですね。
by YUTAじい (2016-09-02 06:57) 

みぃにゃん

見所満載なところですね。またディープな探索期待しています!
by みぃにゃん (2016-09-02 07:38) 

johncomeback

久しぶりの更新で気合いが入りましたか?
いつもにも増して記事が長く、
通勤電車で読み切れません。
仕方ないので、職場で仕事しながら読みます(^-^)
常滑はセントレアに行く途中で通過するばかりです。
by johncomeback (2016-09-02 07:51) 

獏

張り切りましたね(^w^)
愛知県は焼き物のイメージ強いですね☆
豊橋にも煉瓦工場があったし(^^)
食べ物や刃物や・・・今は自動車
ものづくりの土地柄なのかなぁ☆

by 獏 (2016-09-02 08:27) 

さる1号

10連の煙突の窯、迫力ですね
鬱蒼とした繁みの中から現れたその姿
まるで秘密基地^^
寝台列車の旅、いいなぁ
記事が楽しみ~^^
by さる1号 (2016-09-02 12:21) 

えーちゃん

私も愛知県に行きたいと思ってるんですよ。
常滑には行かないけどね(^^;
でも、とこなめ招き猫通りは行ってみたいニャ、猫好きだし。
土管もいっぱいあるんだニャ。
緑色の土管ならマリオが出て来そうだけどニャ(^^;
by えーちゃん (2016-09-02 13:41) 

sakamono

側溝も、コンクリじゃなくて、こんな感じだと味がありますね。
土管坂なる有名な坂があるコトを知りませんでした^^;。
歩いているだけで、あちこちで焼き物が見られる
ステキな街ですね。
by sakamono (2016-09-02 14:56) 

(。・_・。)2k

アートな街ですね〜(^^)

by (。・_・。)2k (2016-09-02 16:02) 

サンダーソニア

常滑の土塀 面白いですね。
最初のマンホールがレースぽくて
可愛いです。
by サンダーソニア (2016-09-02 16:06) 

足立sunny

木曜日、カワセミの里まで足をお運びいただきましたのに(公園の別のところにカワセミ撮りに行ってまして)お会いできなかったのが残念です。
常滑焼は、あそこ出の後輩がいましたので、急須を使っていますが、いい使い心地です。この町は、歩くと不思議で面白そうですね。
by 足立sunny (2016-09-02 22:25) 

みずき

常滑、NHKの番組で見たことしかないです。
焼き物の街って紹介されてましたが、本当に
あちこちが焼き物ですね。迫力すごいです^^
by みずき (2016-09-02 23:15) 

ソニックマイヅル

おはようございます。旅に缶チューハイは欠かせないですよね。いろんな国のアイスはインパクトが強いポップで気になります。常滑は焼き物の関係でかなり観光が出来そうですね。^^;
by ソニックマイヅル (2016-09-03 07:43) 

こんちゃん

小さい頃住んでいたところから常滑もそれほど遠いところではなかったのですが訪れる機会はありませんでした。
でも常滑焼の急須と湯飲みは使ってました。
シンプルで好きな焼き物です。
by こんちゃん (2016-09-03 10:54) 

しきみ

私の中で、常滑焼と言ったら「急須」(笑)
by しきみ (2016-09-03 17:19) 

美美

わきゃー!
ここ行きたいと思っているところですw
街自体が風情があっていいですよね。
by 美美 (2016-09-03 17:39) 

Hide

おはようございます!
「とこなめ」この街は旅人を飽きさせませんね!
最高です行ける人が羨ましですよ、ちょいのりさ〜ん
by Hide (2016-09-04 05:43) 

38kicks

常滑は母親の姉の長男の嫁の母親の実家があるところですね。
by 38kicks (2016-09-04 10:13) 

isoshijimi

ぽけGOがっつりはまられていますね(^^)

土管だらけなのがすごいです(@_@)
面白いですね~常滑って雰囲気いいですね。

猫おどり、前編後編楽しませていただきました。
来年も期待しております(^^)/
by isoshijimi (2016-09-04 16:12) 

lamer

女体の仁王様最高でした。
by lamer (2016-09-04 19:29) 

まこ

わ~常滑、行ったことないんですが
面白そうな街ですね~♬
ほんと、ワンダーランドだぁ~
by まこ (2016-09-04 23:08) 

まめ

なるほど、常滑か。
なかなか散策だけでも楽しそうですね。
まぁ、子供にはつまらんだけですが・・・
by まめ (2016-09-05 12:43) 

いそいそ

オォ。常滑ですね〜
何度か行ったことあるんですが
こんなに煉瓦刻印があるとは知りませんでした。
先週は常滑沖の空港に写真を撮りに行ってきました

by いそいそ (2016-09-08 21:38) 

サンダーソニア

土管坂 なかなか渋カッコイイですね。
by サンダーソニア (2016-09-13 16:12) 

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