第868話 白き煉瓦と褐色の陶管 愛知・常滑編②『陶都常滑の陶管と煉瓦のお墓へようこそ!』鯉江方寿の大墓標ほか [廃村さーくる2(煉瓦遺構編)]
『うっは!マジっすか!(*´д`*)』って琴音っちが見上げるもんだから、
私も彼女の目線をなぞって見上げたのです。
えっ!?
うわー!うわー!
こんなに煉瓦の煙突がひしめき合ってるの初めて見たですよお~☆
第868話。私こと石廊崎夕実視点で常滑物語ファイナル。スタートですう^^
『うわ・・・うわ・・・すげー』としか言わない琴音っちに代わって菅原先輩がこのたくさんの煉瓦煙突のことを解説してくれたですう。
『夕実ちゃん^^ 煙突の高さが微妙に違うだろ?』
『はいですう。中凹みで外側が他より高い煙突に見える・・・です^^』
『そう。これはね? 熱の対流の特性を活かして作られた煙突なんだ^^』
『ええっと・・・さっぱりイミフですうw』
『まあそうだよなw まあ~簡単に言うと熱源。つまりは薪を焚いて焼き物を焼くわけなんだがーーー
その薪を焚いて作った熱は常に焼成窯をまんべんなく温めるわけじゃないんだよ^^
熱ってのは上に向かうだろ?
そうなるとどうしても窯の中心部やその上部が主に高温になり、そこから離れると温度が低くなるだろ?』
『わきゃ・・・余計わからないですう^^;』
『くそ・・・ならばもっと簡単に説明するから聞いてね^^;
例えばエアコンがあるだろ?
エアコンの送風口付近が部屋の隅っこよりも温かいってのは理屈は分かる?』
『はい!分かるですう(*´д`*)』
『・・・なんとなくわかってくれてうれしいよ^^;ホントカナー
さてここからが本題だ。
熱ってのは空気を伝って上に向かうんだが、熱源から遠ざかると冷えて下方に向かうんだ。これが熱の対流。
狭い焼成室ならまんべんなくこの熱の対流があって、焼き物も全部綺麗に焼きあがる・・・と思っては大間違いなんだ^^
焼き上げる製品はすべからく均等に焼けていないとイケないんだけど、どうしても熱の対流の外側になる部分は一か所の熱源から遠いほど均等な温度ではなくなっちゃうんだよ。
そこでこの外側の煙突が高いのはなぜか?ってのが関係してくるんだ^^
温度が低くなりがちな外側(焼成室外壁付近)の煙突部分を高くすることによって、
熱い上昇気流は低い煙突部よりも長く留まりそこから下方へ対流するんだ。
だからこの煙突の長短ってのは焼き窯の焼成温度の均等化を工夫したものなんだよ~^^』
『わきゃー!分かりましたです^^』
『分かってくれて嬉しいよ^^』
・・・えっと、
えとえと・・・
先輩には理解したフリをした私ですが、
正直さっぱり意味不でしたw
そのやり取りを見ていた琴音っちが耳元でボソリと
『ほんとにわかってるのかなあ( *´艸`)』と囁いたけれど、先輩に見えないように彼女の脇腹にエルボーをかましておきました(ニッコリ☆)
(※ ぶっちゃけ書いてるオイラもよく理解してねーw そして多分違うから鵜呑みにしないでねw)
『じゃあ~ここは中も見学出来るし行ってみようぜ琴音!夕実ちゃん^^』と先輩が号令をかける。
勿論行きますです。
だって無料ですしね☆
やってきたのは真正面の入り口ではなく、登り窯の横にある入り口。
ふとその入り口付近にあった煉瓦らしきものを指さす琴音っち。
『これもやっぱり耐火煉瓦っすよね?お兄ちゃん^^
NITTAIって刻まれてるけどーーー分かる?』
『これは分かったぞい妹よ^^
このNITTAIってのは昭和11年創業のニッタイ工業株式会社(元・山本耐火工業合資会社)だよ^^
常滑市発祥の元々は耐火煉瓦生産の工場だ(今現在は主にタイル)』
わきゃー、つまりは地元の耐火煉瓦刻印ってことですね^^
さて、登り窯だけに斜面を利用した建物ですう。
低い天井に注意しながらも一番下の焚口へと皆で降りていくことにしたのです^^
---するとそこには
さっきギャラリーの軒先で遊んでた猫ちゃんが、なぜかここまで移動してきてお出迎えしてくれたのですう(*´д`*)カワイイー
思わずニンマリと眺めていると
茶トラの猫ちゃんにも目もくれずに周りの耐火煉瓦をチェックしている菅原兄妹がいた^^;
『お兄ちゃん!OKRとTARの白煉瓦はどこ製とか分かる?』
『どっちもさっぱりw』
『使えねーなお兄ちゃん^^;』
『うっせー、自分で調べろ^^;』
『じゃあ~じゃあさあ、いっちばん多く見られるNGRって耐火煉瓦刻印は流石に調べがついてるよねお兄ちゃん( ̄▽ ̄)』
『それは昔の商標を調べてたら出てきたぞ^^ NGRは名古屋耐火煉瓦製造所・・・だと思うたぶんw
・・・って言うか琴音!
白煉瓦研究って世間的にも少ないし、頑張って調べればその道のエキスパートになれるかもしれんぞw』
『いやいいっす^^; 私ってば白煉瓦にこだわり無いしw』
---どうやら
琴音っちは白煉瓦にあんまり興味が無いみたい。
ラーメンに例えるなら味噌塩醤油のどれかに嗜好が偏るって感じなんでしょうかねえ^^;
さて焚口に到着です^^
勿論、火入れの出発点。
説明書きを見るとですね~
どうやら焼成室がここから上に向かって8室ある連窯なんだそう^^
先輩曰く『登り窯で10本の煙突って結構珍しいんだぜ? 大体1つあるか煙突とも言えない排煙の穴が最上部の窯上にあるだけだし^^
ちなみに書いてあるように明治後期には常滑にこれと同じような窯が60基あったんだって^^
現存する最後の一つがこの陶栄窯なんだよ^^』
最後の一つなのですね・・・
残っててくれてありがとうだと思いましたです^^
ここはそれぞれの焼成室の出入り口もいくつか内部が見れるそう。
正直、説明書きを読んでもさっぱり意味不でしたよ私w
琴音っちはと言うとーーー
『煉瓦焼きのホフマン窯で火入れ・焼成とかさんざん習ってきたからなんとなくわかるっす(*´д`*)』だってさ。
昭和49年1月。この窯も役目を終え、昭和57年に重文指定されたそうですう。
もし仮に60基が残ってたら重文指定されたんでしょうか?
ふと思った私です。
さて陶栄窯見学を終えたところで管原先輩がパンパンと手を叩き『傾注!傾注!^^』と声をかけてくる。
『さあみんな。ここから次に目指すのは、常滑が焼き物の街として大きく貢献した人物のお墓参りにいくぞ^^
その名は鯉江方寿さん☆
常滑の急須と言ったらこの人。
そして明治期に関東や関西などに使われた土管の国産化に寄与した土管の祖でもある^^
しかも琴音お待ちかねの煉瓦刻印も土管刻印もそのお墓にあるんだよ^^』
それを聞いた琴音っちってば『ウヒョー!はやくはやく~ん(*´д`*) そこ行こうよお兄ちゃ~ん(*´д`*)』と、とろけるのだ・・・^^;
正直・・・煉瓦刻印あるなら誰にでもついて行きそうで怖いですうw
下手すると『煉瓦刻印あるけど先ずはホテルで研究会だ』って言われてもOKしちゃいそうで身を案じちゃうよー(妄想たくましい夕実ちゃん)
だめ!それだけは!・・・とか一人で勝手に想像して悶えていたら、
『でもなあ~みんな聞いてくれ。ぶっちゃけるとボクは鯉江さんのお墓がどこだかわからないんだ^^;
一応~パンフレットにも小さく小さく載ってるけれど・・・
このパンフレットには細かい道は記載されてない。
っつーことでなんとなくそっちっぽいとこへ探しにいくぞw』と、ガイドさんだっつーのに場所知らないとのたまった^^;
と言うことで皆で一つのパンフレットを覗き込みつつ、
あっちじゃない?
いやこっちかな?
ってな具合に常滑おさんぽ道スタートですう^^;
道行く先々にも煉瓦煙突に白煉瓦刻印。
そのたんびに菅原兄妹が足を止めるから全然先に進まない^^;
『お兄ちゃん!お兄ちゃん!TONOとかTTKの刻印て、どこのだわさ^^』
『TONOは多分、岐阜県にある東濃炉材(株)の耐火煉瓦かな^^
TTKは、大阪にある明治24年創業の貞徳舎(株)の耐火煉瓦だと思うぞ^^』
常滑市どころか愛知県県外の耐火煉瓦さんも使われているのですね。
まあ・・・地元の県や町の工場の製品が使われてないことなんて、さんざん見てきた私たちだったし驚かなくなったけれど、
私的には地元産が使われるのが一番好きですう^^
煉瓦煙突や道端の耐火煉瓦も少なくなってきたころ、
『神明社』と言う神社さんのとこまで来たのですう。
『せっかくだしお参りしていこうっす^^』と琴音っちが言うから、みんなで寄ることにしたですよ^^
わきゃ・・・長い階段ですう^^;
なんだかんだで常滑市の焼き物さんぽ道界隈は『かなり起伏のある土地』だと気づかされますねえ。
ここで『夕実ちゃん夕実ちゃん^^ 神社脇の狛犬さんを見てよ^^』と先輩が言ってきた。
見れば凛々しい狛犬さんですう^^
でもこれがどうしたの?
『この狛犬も常滑らしい焼き物の狛犬なんだぜ夕実ちゃん^^』
『わきゃー!そうなんですか!』
高さは中学生くらいの大きさの立派な狛犬さん☆
常滑らしさ。神社にもあったようですう^^
さてその後は再び道路上に記された『道しるべ』に合流。
煉瓦が使われたおうちや、
お洒落な塀の小路を抜けたりして常滑の街並みを堪能ですう^^
するとそこでーーー
『陶祖 鯉江方寿翁陶像』はコッチ!って言う案内板を皆で発見ですう(*´д`*)
『目的のお墓じゃないっすけど、せっかくだし寄ってこうっす^^』と琴音っちが言う。
『そうだな^^』と管原先輩もOK出したので、いざ鯉江さんの陶像へ!
う・・・でもー、でもでもー
階段が草ボーボボーなんですけど^^;
やっとこさ雑草生い茂る階段を上り切ると、
これまた雑草の彼方に鯉江さんが^^;
常滑市の功労者なのに・・・なんかねえ^^;
『鯉江さんも勿論陶器製^^ 大正2年に陶像が作られ、この地に建てられたのは大正10年って書いてあるな(先輩)』
『むしろ私っち的には鯉江さんの下の土台がモノホンの煉瓦ちゃんなのか気になるんすけど(*'ω'*)』
・・・せっかく鯉江さんの陶像に辿りついたというのに琴音っちったら台座ばかり見ているのですよ^^;プンプン
わきゃー! さりげないけど台座の装飾素敵です^^
『後年に修復されてないなら、大正期の煉瓦ちゃんなのかも(*´д`*)』と、相変わらず鯉江さんには目もくれずに煉瓦ばかり見ていた琴音っち。
だからなのか蜘蛛の巣に引っかかって罰が当たってましたよw
とは言えあまり管理されてないようでちょっと切なかったですう・・・^^;
さて、ここでパンフレット片手にウロウロ彷徨っていた私たち。
『たぶんコッチじゃね?近道な気がするっす(*'ω'*)』と自信満々に琴音っちが小さな階段を見つけて降りていくのでついていく私と先輩。
でも残念ながらその先は学校施設?のようで行き止まり^^;
その代わり引き返すときにあるモノを見つけたのですう^^
『ねえお兄ちゃん。これって昔の常滑の小学生の陶壁・・・なんだろうね』
『ああそうかもな。でも・・・ここもまた忘れられている場所のような気もするな』
よく見ると昭和57年に常滑市の子供たちと市と青年部の方たちが協力し、未来の常滑を託して作った陶壁って書いてあったですう。
その頃の子供たちも今は30台半ばかな?
ここもまた少し切ない思いをする場所でしたです。
さて・・・とうとう迷子ですw
坂道と行き止まりの迷路に完全に迷い込んでしまったみたいですう^^;
3人いるしいー
スマフォのナビだってあるのに
寄ってもたかっても文殊の知恵もでないなんて・・・
私道でしょうか、そんなところで右往左往していたら、
『どうしたの? 道に迷ったの?』と、向こうから歩いてきたおばあちゃんが声をかけてくださいました^^
ここは先輩が代表して『ええ・・・実は鯉江方寿さんのお墓を目指していたのですが、すっかり迷子になってしまいまして^^;』と申し訳なさそうに言うと、
『え?お墓??? あ~なら、そこの家と家の間を抜ければお墓があるよ^^』と、パンフレットの地図にもナビの地図でも道になってないとこを突っ切ればOKって感じで民家の裏手を指さすおばあちゃん。
皆で『それはどうもありがとうございます(*´д`*)助かりました!』と、おばあちゃんに頭を下げて家と家の間を抜けていくことになったのですうーーー
・・・ただ、ちょっと疑問が残る感じがあった。
『ねえお兄ちゃん。親切なおばあちゃんが教えてくれて助かったけどさー、パンフの地図とおばあちゃんの言ってるお墓って位置的におかしくね?』
『うーん・・・実はオレもそんな感じがしてる・・・。してるけど聞き直すのもどうかなあ~って思ってなあ^^;』
『わきゃ・・・もしかしておばあちゃんは鯉江さんのお墓のことを教えてくれたわけじゃないのかも・・・ですかね?』
迷子になったとはいえ、先ほどの鯉江さんの陶像を基準にすると、
どうも場所的にも距離的にも符合しないんですう。
一同、不安を抱えつつもおばあちゃんが指摘した裏手に出ると、
一応、おばあちゃんの言うとおりにお墓には出会えたのです。
『お兄ちゃんはさあ、鯉江さんのお墓って行ったこと無くてもパソコンの検索画像では見たことあるんでしょ?』と琴音っちがそれとなく先輩に声をかけると
『そりゃ当然あるさ^^; だが・・・なんか雰囲気的に違うなあ~ここw』
先輩曰く『斜面を背にして煉瓦のお墓がドーン!』ってイメージらしいのですが、
ここはどう見ても小高い丘陵の真上の墓地群ですう^^;
でも『ちょっと目の前の古びたコンクリの建物が気になるな!』と先輩が言うもんだから皆で覗くことにしました。
『うっは! これまた随分ボロボロなコンクリの建物っすねえ^^;』
確かに琴音っちが言うように随分とくたびれているコンクリートの建物。
墓地の清掃道具でも置く納屋とかでしょうか?
でも今は全然使われてなさそうですう^^;
こうなってくると覗きたくなるのも菅原兄妹。
そして私も気になった。
---と言うことで、恐る恐る足を踏み入る私たち。
そこにはなんと、
煉瓦の構造物がぽつんとあったのですう。
『えっと・・・お兄ちゃん?なんすかねえコレ^^;』
『うーん・・・えっと・・・アレ・・・かなあw』
『わきゃ? も、もしかして・・・アワワワワ・・・^^;』
私と琴音っちは火〇場かな!?と、思わず後ずさりしたのですが、
『構造的にこんな小さなとこじゃアレは焼けんでしょw 墓地の枯草や卒塔婆なんかを焼却するとこだと思うぞ^^』と、先輩は笑う。
とは言ってもやっぱり怖いですよおう^^;
そしてまた先輩はいやらしい感じで琴音っちに言うのですう。
『おい琴音ぇ。お前の好きな煉瓦ちゃんだぞ? 刻印とか調べなくていいのか(・´з`・)』と。
『流石に無理っすw っつーかバチ当たるよバカ兄貴w』
さすがの煉瓦刻印マニアの彼女でも、ココでは探索する気にはならなかったようですう^^;
その後は、もしかしたらば鯉江さんのお墓があるかも?とウロウロしちゃいましたが、
どうやらやっぱりここじゃないみたいです^^;
とは言え、おばあちゃんの『民家と民家の間を通ったらええよ^^』って指摘のおかげか、
坂道と行き止まりのラビリンスは無事に脱出し、見事県道へと帰還できることになったですw
(※ ちょっと的外れな感じだったけれども、それでも迷ってたボクに声をかけてくれたおばあちゃんには本当に感謝してます^^
おかげで変わった煉瓦構造物にも出会えたしねw)
そこからはパンフレットに小さく記載されてる鯉江さんのお墓へとまっしぐら。
途中に見かけた小学校の校舎の壁の絵が、近づくとタイルひとつひとつのドット絵だったのには皆でビックリしちゃったですう^^
地図に書き込まれた小さな小さな鯉江方寿さんのお墓。
その最寄りまでは来たはずなのに相変わらず右往左往・・・(矢印とか案内板は無いんですよこれが)
常滑東小学校の駐車場辺りで再びじっくりパンフレットの地図とにらめっこしていたらーーー
『どうしましたか?』と、学校の先生?なのか、
男性一人に女性二人の三人さんに声をかけていただいちゃいました^^;
でも
『鯉江方寿のお墓??? うーん、ちょっとパンフレット見せていただけますか? ほ~なるほど。
えっと、恐らくこっちへ向かえばあるかと思いますよ^^』と、なんとなくだけれども道筋を教えていただけたのです。
『ここの先生方じゃなかったっぽいっすねえお兄ちゃん^^;』
『地元の人ってわけでもなかったみたいだな^^ とは言え親切に丁寧に教えて頂いたことはありがたいねえ^^』
本当にそう思いましたです。
こんなにも『どうしたの?どこか探してるの?』と、すれ違う人たちがお声かけてくれるなんて・・・
常滑って人が温かい。
(※ たまたまだったのか? それとも余程ボクが不安げに彷徨ってたからなのか? 道案内してくださった方々に感謝です^^)
さて、道を教えて頂いたおかげでこの後はすんなりと目的の場所へと辿りつくことが出来ましたです(画像はその途中の道端にあった大阪窯業の耐火煉瓦OYK)
うっすらと茂みに隠れちゃってますが、鯉江方寿翁家のお墓って案内板が道路っぱたに(*´д`*)
もう迷わない!
あとはここを進むのみ!
正直言いますと菅原兄妹よりも煉瓦に興味がない私だけれど、ここまで迷子になり、ここまで苦労してたどり着いたのならどうしても見てやりたいと思いましたよ!
私たちはゴールが近いんだ!やっとここまで来た!と、安堵感で胸がいっぱいになったのか、
誰も言葉を発せず、でも皆達成感のある顔でゴールへと歩き出す。
『うっは!ここが鯉江方寿さんのお墓っすか。。。なんかめっちゃ感動なんすけど(*´д`*)』
『だろ?迷ったあげくってのもあるが、この墓地は見た目もインパクトあるよな(*´д`*)』
菅原兄妹が感嘆の声を思わず漏らす。
何と言ってもお墓をぐるりと囲む土管の数々に圧倒される。
わきゃー・・・
想像してたより凄いお墓でビックリですよー私w
ここには説明版がありました。
思わず皆で文字をなぞるのですう。
『陶都・常滑』
都(みやこ)と謳えるほど焼き物で栄えた常滑市。
それに非常に貢献された方がこの『鯉江方寿』
土管の祖でもあり日本の近代化にもとても貢献されたと書いてありましたです。
陶像などは残念な扱いでしたけど、ここは別物。
その功績をたたえるに相応しいほどの空間に圧倒された私たちでした^^
さて落ち着いたところで当然琴音っちが例のヤツを進言してきた。
『ねえねえお兄ちゃん!れ・・煉瓦の刻印は?(*´д`*)』
『現金なやつめw よくお前の足元の煉瓦やお墓の煉瓦を見てみろ。どうだ?^^』
そう促す管原先輩の言葉に、私たちはそっと目をやる。
するとーーー
『うひょおおおおおおおおおおおおおお! 赤煉瓦に煉瓦の刻印っすうううう(*´д`*)』
『わきゃー☆ 本当に刻印がいっぱいですう^^ 尾張・・・金島山?って刻印なのですね』
『この金島山ってのは鯉江さんが経営していた陶器窯の銘が金島山なんだよ^^ 陶管にもこの銘が存在する。ひょっとするとその窯で赤煉瓦も焼いていたのかもしれないね^^』
社章じゃなく記号でもなく漢字で打たれている刻印ってちょっとかっこいいですね~^^
先輩曰く『都内の玉川上水にも影響ある人物なんだよ^^ 記録によると鯉江方寿製陶所の陶管、もしくはそれを真似て造られた陶管が玉川上水に使われたそうだ^^』
うへー!
私も琴音っちも何度か訪れている玉川上水。
実はこんなとこにも彼の影響があっただなんてビックリですね^^;
『うっは!後ろの陶管にも刻印があるじゃんかお(*´д`*)』
いつの間にかお墓を囲む陶管の山々まで刻印探しを始めていた琴音っちw
そこには『〇にタの刻印』が。
『わきゃ?これも鯉江さんの刻印ですか?』と先輩に聞くと、
『うーん・・・これはボクもわからないなあ~^^;』とのこと。
人のお墓をまじまじと見学すると言うのも忍びない気がしますが、ここは市指定の文化財でもありました。
陶管・煉瓦・陶製の意匠。そのどれをとっても素敵な場所。
来てビックリ見て驚きの時間を過ごしちゃいましたよ^^
『そろそろ時間も押してるし常滑駅に向かうぞ琴音^^;』
『ええ~もっとじっくり見たいのに~^^;』
『そろそろお腹もぺこぺこですう^^;』
時計を見やれば正午近く。
朝方からなんだかんだでたっぷり歩いた私たちにはランチが丁度一区切りだったようです。
と言うことで帰り道も常滑の街並みを見つつも駅前でお食事することにしましたです^^
道行く先々の耐火煉瓦や、
煉瓦造りの火止めされた登り窯。
陶器の小路に手を触れ、
そのどれもが素敵な景観で、正直見どころが多すぎて時間がとても足りないことに気づかされます(これは半日じゃ無理ゲーだねw)
路地裏に積まれた耐火煉瓦工場たちの名前が書かれた収納ボックスなんか、琴音っちと先輩は発狂してましたですw
映画のロケ地にも使われたって看板も^^
うわわ・・・見たことある作品だったから皆でビックリ!
まさか常滑市だったとはですね☆
さてお待ちかねのランチですう(*´д`*)
駅の周辺にはランチをやってるお店がほとんどなく、これは飢え死にかなあ・・・って思っていたところ、
常滑駅隣接の小さなお店を発見ですう(*´д`*)
(※ 観光案内所の斜め向かいです)
『うう・・・お兄ちゃん^^; 日本酒すごく飲みたい(*'ω'*)』
『お前・・・寝台列車乗るために経費削減中じゃなかったのかよw』
私も『わきゃー!節約です節約~』とは彼女につっこんだけれども、
日本酒とってもおいしそう(*´д`*)
『じゃあ~たっぷり歩いた皆にご褒美だ^^ これはオレからのおごりだから飲め呑め^^』とゴチそうさましちゃいましたよ^^
銘柄はお店の方もお薦めしてくれた『勲碧』
乾杯!とお猪口をかざして口に含んだ皆の顔がビックリマーク!
そしてその後同時に呟いた。
『『『ヤバイ!めっちゃ美味い(*´д`*(*´д`*)*´д`*)』』』
わきゃ・・・ほんとに美味しい!(*´д`*)
実は磯自慢って日本酒をこっそり愛飲してる日本酒党の私(みんなに言っちゃダメよ?イメージ崩れるからウフフw)
これは・・・飲んでよかったあ(*´д`*)
さて着定食ですう^^
みんなで同じものを選びましたよ☆
どて煮丼に味噌カツ・サラダ・やっこの付いたお食事ですう。
前回みんなで名古屋でお食事したときも思いましたが、伊豆の人間には味が濃いですねw
とは言えどれも美味しかったですよん(*´д`*)
≪串かつ 〇蔵≫
さてお腹も満足ですう(*´д`*)
そこに券売機から戻ってきた先輩に手渡されたチケット。
それを見てワクワク顔で呟く琴音っち。
『ああ~・・・いよいよこの後、煉瓦刻印のパラダイスに行けるんすね~(*´д`*)』
『そうだな^^ 前回叶えられなかったお前の夢、オレが招待すんぞ^^』
煉瓦刻印のパラダイス?
えっと叶えられなかった場所?
聞かされていなかった私には何の事だかとっても気になったのですう。
と言うことで次回は名古屋編突入です!^^
ここまで読んでくださりありがとうございます(*´д`*)
相変わらず約一週間分のブログをまとめた記事なので長編ではありましたが、
常滑編いかがだったでしょうか^^
ぶっちゃけ一日じゃとても足りないよここはw
ガチで見るなら3~4日は必要かもしれません。
でもそのくらい魅力的な街です^^
日本の近代化の礎ともなった陶都常滑。行ったこと無い方は是非ともお薦めです☆
さて、次回は名古屋リベンジ戦です^^
恐らく居酒屋けいば(廃村さーくる)史上『最も煉瓦刻印が登場する回』になると思います。
気になる方はぜひどうぞ☆
・・・あ、
そういえば今日からボクは夏休みなので記事更新も訪問も滞ると思いますのでそこんとこよろしくですw
行ってくるぜ4連休、四国の旅路!
うひょー!シングルデラックスの寝台列車たのしみー(*´д`*)
鯉江方寿??そんな偉大な方が??
てか読めなかった。。。orz
by くまら (2016-09-06 13:25)
やっぱしでしたか。(笑)
数回リピしても飽きが来ないでしょう。
そんなに詳しくは無くても楽しめてしまうのも常滑の魅力。
流石、おさえてる感がハンパない。
スナップだけを楽しむのもアリ。
俺はだけど。(汗;
by カメ のたかよし (2016-09-06 16:09)
常滑編、たっぷりの内容なので十分楽しめました(*^^*)
鯉江方寿氏、ちょっと調べたらすごい方でした。煉瓦の神様ですね。
お墓参りできてよかったですね。
煉瓦の神様の御加護がありますよ。絶対\(^o^)/
by ワンモア (2016-09-06 19:22)
流石、焼き物の街ですね。
釉薬のかかった焼き物の塀って、素敵です。
お墓に窯があったら・・・そっちに想像しちゃい
ますよね^^;
by みずき (2016-09-06 23:57)
写真からもレンガ愛が伝わってきますよ(嬉)
焼き窯のどこに置くかで、焼き色が違ってくるって話、
唐津焼の偉い先生に昔聞いたような気がします。
大村崑のオロナミンCの看板とボンカレーの看板は、
今はほとんど見かけなくなりましたね。
あっ四国旅、楽しんできてくださいね!
by 唐津っ子 (2016-09-07 00:17)
おはようございます。
確かに凄い処ですね・・・台風と仲良くにないで行って来て下さい。
by YUTAじい (2016-09-07 06:58)
常滑、煉瓦窯や煙突がいっぱいあったんだ
常滑焼、懐かしいな
常滑焼の急須で煎れたお茶は味がまろやかなんだよね^^
どて煮丼に味噌カツ、見ると食べたくなります^^
by さる1号 (2016-09-07 12:36)
これだけ沢山あったらまぁ、半日は無理ですね。
次は3泊くらいしてゆっくりと。(テント?)
そうかぁ、少し遅めの夏休み。しかし台風・・・大丈夫かな?
by まめ (2016-09-07 12:49)
常滑焼の狛犬様、カッコイイ\(^o^)/
常滑、ゆっくり見るなら半日どころか一日回っても無理ですねぇ(^_^;)
寝台列車の旅、思いっきり楽しんで来てくださいね(^^♪
by ニッキー (2016-09-07 18:27)
刻印より勲碧の方が気になる。
by gen (2016-09-08 12:14)
常滑に行きたくなっちゃいました(^^
by いそいそ (2016-09-08 21:41)
焼き物の街、前回も言いましたが
ほんとここにはいつか必ず行ってみたいです。
煉瓦の建物もさりげなくお洒落な部分があったり
私だったら見逃していますがこちらのブログのおかげで
出かけても煉瓦に目が行くようになっています^^
by 美美 (2016-09-08 21:42)
さすが、圧倒的に存在感のあるお墓ですね。
迷った末にたどり着いたから、感動もひとしおでしょう。
夕美ちゃんは、磯自慢が好きだったのか^^;。
by sakamono (2016-09-09 00:00)
今頃は寝台車で楽しんでいる頃なんだろうか?
四国ならついでにお遍路さんしてくるといいですね。
お気をつけて楽しんでください。
by 馬爺 (2016-09-10 08:47)
おはようございます。煉瓦なんですが時々サインが書かれた煉瓦を見る事があります。その当時どんな思いで書かれたのだろうと思います。今日は今から大阪まで勉強会に行って参ります。^^;
by ソニックマイヅル (2016-09-11 06:30)
今回もかなりコアな場所ですね~
おお~なんと優しいネコちゃん!
その土地の番ネコさんなのかにゃ?
by みぃにゃん (2016-09-11 07:40)
磯自慢は「洞爺湖サミット」&「伊勢志摩サミット」で
各国首脳に振る舞われた銘酒ですね。
静岡って日本酒のイメージが薄いんですが、
磯自慢は別格ですね(^^)
by johncomeback (2016-09-11 11:00)
競艇しか頭に浮かばないw
こんなところがあったんですねw
by テンポイント (2016-09-11 14:25)
急遽、今日の午前中から常滑散歩に行ってきます。(笑)
親の方が衝動を抑えきれない様で。(爆
by kameさん (2016-09-12 01:17)
煉瓦の刻印いっぱいあるニャ~
by えーちゃん (2016-09-12 02:16)
おはようございます。
昨日はポケモンハンターの動きに驚きの一日でした。
by YUTAじい (2016-09-12 06:18)
ちょい兄さんが迷子になると
なぜかうれしいww
磯自慢 来たww
by サンダーソニア (2016-09-13 16:16)