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第750話 ある意味世界で一番有名な煉瓦vol⑦似島・中編☆『似島戦跡ラビリンス?』弾薬庫跡&煉瓦刻印? [廃村さーくる(古煉瓦)]

『ちょと待てちょと待ておに~ちゃあ~ん♪』

 

 目的の場所に辿り着いたからって、私達女子を置いてさっさと先へ行こうとするお兄ちゃん。

 ほんとなら激おこですが、そんな私もニヤついていたw

 そして私の後ろに着いて来る夕実っちはもうチンプンカンプン。

『ねえ?ねえ?琴音っちい、ここは何なの???』

 

 まあいいのです。行けば分かるさ☆

第750話、引き続き私こと菅原琴音視点でお送りしますっす^^

第750話・似島学園・旧陸軍弾薬庫跡・琴音2.jpg 

DSC08146.jpg

 海岸通りを折り返し、直ぐ上の石柱並ぶ道を進み出した私達の前に大きなくぼ地が広がった。

 そこは見るからに草ボーボー。

 だけれどもそこに堂々たる『痕跡』がお目見えしたのです。

 後から来た夕実っちが

『えっと・・・えとえと・・・このコンクリートみたいなのはナンデスカ???^^;』とお兄ちゃんに問う。

 するとお兄ちゃんは『もっと近づいて見てみようよ^^』と、コンクリの上へと乗り出した。

 私達もついて行く。

 

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『パッと見、何かの土台みたいですう^^; 昔、家でも建ってたのですか^^?』

『正解^^ 実はココ、弾薬庫跡なんだよ^^』

『えっ!?弾薬・・・庫!?』と驚く夕実っちに、

 ここからはお兄ちゃんに代わって私が解説を入れるっす^^

『この似島。かつては陸軍の検疫所・捕虜収容所もあったんだけど~、それだけじゃないんすよ夕実っち^^

 この似島学園周辺は弾薬の倉庫もあったんす。

 なんでも話によると、かつては強固な土塁に囲まれた弾薬庫などの軍事施設が6つあったんだって。

 今日はその弾薬庫跡ならびにその関連施設めぐりなのだw』

『わきゃー^^; 大体そんなことだろうと思ってましたです^^;』

 うむ。実に物分りが良いですなw

 まあ~今までさんざん連れまわされてるわけだし、夕実っちも耐性はついてるよねw

 

 ---ここでふと私はコンクリ片の隙間に何かを発見した。

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『ちょ!お兄ちゃんコレって煉瓦じゃね?』

『そうみたいだな^^ この似島の軍事施設跡にも勿論、煉瓦なども時代柄多く使われていたりするそうだよ^^

 ちなみに弾薬庫の倉庫は平成の世まで存在していたらしいんだけど、

 老朽化して危ないってことで解体されてしまったそうだ^^;』

 うう・・・ちょっともったいないなあ~^^;

 まだ現存していた時代に来たかったっす・・・^^;

 

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 藪の奥にもコンクリが見え隠れしてたっすが、特筆するものも無くココは撤退。

 次へと向いました。

 

DSC08150.jpg

 先ほどの石柱居並ぶ道を進むとーーー

 道路から見上げたゲートが通せんぼしていた。

 この先は立ち入り禁止なのかな?と思いきや、

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DSC08152.jpg

『おっと、こっちにカルバート(トンネル)があるな^^ この先には進めそうだ☆』と、お兄ちゃんがトンネル内へ入っていった。

 普通のトンネルに見えるけれど、実はココからトロッコを通して弾薬などなどを運んだらしいっす^^

(※ この時は気づきませんでしたが、↑の一枚目の画像のトンネル床部分にトロッコレール跡が写っていたりします)

 

 ---さてここで私こと琴音の下手絵を紹介(メタ視点)

似島・旧第一検疫所周辺イメージ図っす^^2.jpg

 ---ここらへんの概要はざっとこんな感じ^^

 写真の羅列ばっかりじゃ、どこに何があるかさっぱり分からないと思うので、歩いた場所を脳内イメージで描きあげましたぞい^^

 実際の位置とだいぶ誤差はあるかと思いますが、これを見て大体どこを冒険してるのか見てくださいっすw

(※ なんだかんだ簡略な絵だけど・・・扉絵で夕実ちゃんや琴音の絵を描くより時間掛ったねえ・・・^^;)

 

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 トンネルを抜けた先は、先ほどの弾薬庫跡よりも背丈の高い草で覆われていたっす^^;

『流石にこれは何かを探すのも一苦労だな^^;』とお兄ちゃん。

 渋々、元来たトンネルへと引き返すことになった。 

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似島・旧第一検疫所周辺イメージ図っす^^2.jpg

 さてここからどうしたものか。

 お兄ちゃんも私も似島学園周辺に弾薬庫跡が存在するのは、ある程度下調べしていたはずなんだけど・・・

 そこからどうやって色々巡るなんてのは、二人とも調べてなかったのであるw(マジで☆)

 弾薬庫区域、6つのうち2個までは多分・・・見たことにはなってるはずなんだけどね^^;

 とりあえず私達は学園のグランドと石柱居並ぶ道の出入り口近辺まで戻ることにしたのです。

 

 

『あんたたち、ここで何を探してるんだね?』

 道端であーでもないこーでもないと議論していた私達に声を掛けてきたのは、先ほど海岸通りで釣り糸を垂らしていた3人のおじいちゃんズだったのです。

(おじいちゃんズのひとりは立ちションしてましたが・・・^^;)

 

 ---正直迷いました。

 だって、立ち入り禁止の看板なんて設けてないとこだけど、島の戦跡遺構です。

 ましてや似島学園隣接地。

 こそこそお邪魔するのが良いものだとばかり思っていたからさあ~^^;

 ーーーで、ここで夕実っちが

『わきゃー☆ 実はですね~似島の戦跡遺構を訪ねて歩いてるですよ~^^ なんか弾薬庫とかあるらしいですね~^^』と、

 純粋無垢な彼女が私と兄貴が躊躇し応えあぐねていたことを普通にしゃべりやがりましたw

 ええ・・・分かってます。彼女に何の罪も無いことをねっ!(ヤケクソ^^;)

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『ああ~!だったらその階段から行ったらええと思うよ^^

 この階段の向こうにそんなのあったよなあ?』

 おじいちゃんは隣のおじいちゃんに促がす。

『ああそうだなあ~。確か色々あったと思うなあ^^

 でもそんなの見て楽しいのかいな?』と、

 教えてくれたっす☆

(もう一人のおじいちゃんはオシッコに忙しいらしいので参加せず)

 

『気ぃ~つけてな^^』と言うおじいちゃんズ三人衆に見送られつつも、私達は素敵な道標を教えていただいたわけです^^

 素直に勝るものは無い。

 なんか改めて夕実っちを見直した。

(※ 作中では夕実ちゃんですが、ボクが素直に聞いたんだよお~w

 色々教えてくださりアリガトウ御座いますおじいちゃんズ三人衆!

 見た目は70は越えたおじいちゃんズ三人衆。

 ここの戦争遺構の歴史を考えると若いとも言えますが、それでも地元の歴史の目撃者ですよ!

 感謝!感謝です☆)

  

似島・旧第一検疫所周辺イメージ図っす^^2.jpg 

DSC08157.jpg

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『うわっ!?』

 学園グランド前の土塁の上へと続く階段を登りきったところで一同驚いた!

 道幅1㍍くらいの、右にも左にも下へと落っこちそうな高台へとやって来たからだ。

『ううう・・・ちょっと怖いですぅ^^;』

『私もちょっと・・・ビビッタかも^^;』

『いやオレだって^^;』

 別に滑り落ちても死にはしませんが、あまりにも唐突な景色にびっくらこいた私達だったのです^^;

 

 でも、怖さを除けばここからは色々と見渡せることに気が付いた。

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『ぐは!なんか右下の方に煉瓦ちゃん見えるんですけど!♪』(私、大歓喜☆)

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『さっき見てきた弾薬庫跡も、ここから見下ろすと結構大きいんだなあ~^^』と左手側を見下ろしてウンウンと頷くお兄ちゃん。

 あ、ほんとだ。

 しかも上から見ると見えなかった部分も見える☆

 

 ・・・まあ、夕実っちだけは『うう・・・怖いですう・・・怖いです^^;』と、

 山の尾根みたいな土塁跡の天辺に怖がってましたっすけどね^^;

 

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 道なりに進むと少し上に上がり

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 先ほどのトンネルがあった一区画(弾薬庫跡パート2)の土塁の尾根道に繋がっていた。

 

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『お、ここから見える景色もいいもんだなあ~^^』とお兄ちゃん。

 確かに遠くまで見渡せるし景色もいいかな^^

 でも、それ程先ほど歩いてきた土塁上よりも高いわけで・・・

『わきゃ・・・高くて狭くて(道が)怖いですぅー!^^;』と、夕実っちはもっとビビリまくってたんですけどね^^

 

 さて、このまま先へ進んでもトンネルの上を歩くだけだし、ここから見た感じ何も無さそうだったのでえ、

 私達は島の山側へと向う道へと突入したっす^^

 

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『おっと!いかにもな感じの階段があんじゃんマジでさあ~^^』

 私の抑揚した発見にお兄ちゃんが乗ってくる。

『間違いなくこの先に何かあるって感じの階段だな^^ 早く行こうぜ!』

 私達菅原兄妹は俄然盛り上がる!

 

 そして階段を登った先には、怪しい物件が顔を出すのだったーーー

 

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『なにこれお兄ちゃん!?』

『たぶん・・・監視所と言うか“見張り所”なんだろうな^^ 戦跡遺構ではよく見る建物だなあ^^』

 見張り所?

 なんだかよくワカランので夕実っち共々中をさぐってみるーーー

 

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 どちらかと言うと男子の小さい方のトイレっぽいw

 しかも個室ヴァージョンって感じみたいな☆

 

 お兄ちゃんの後話と交えると、

 ここは弾薬庫の監視や遠方の海の監視に使われていたんだろうねってことだった。

 昔はここ以外にも幾つか存在していたみたいだけれども、今はココともう一つが残るのみだそうっす^^

似島・旧第一検疫所周辺イメージ図っす^^2.jpg

 さてと。

 ここからはどちらに行くか迷った。

 見張り所跡から山間に向う道もあったんすが、

『わきゃ・・・あんまり奥に進むのは怖いですう・・・^^;』と言う夕実っちのビビリに、

『うん。全部を探索するには広大すぎるし、山奥へのルートは辞めておこう^^』とお兄ちゃんの一声。

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 私達は海岸線と平行して伸びる道へと進路をとったのですっす。

(※ ぶっちゃけ山へと向うルートは目視でも倒木や藪が通せんぼしてるのが見えたってだけなんだけどね!w)

 

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 すると、怪しい石階段を発見です☆

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 恐る恐る降り立ったその先は、先ほどまでと違って竹薮絡む、小さな空間だったのです。

『せっかくだし、このいかにもな怪しい空間へと行ってみようぜ^^』と言うお兄ちゃんの後をついていくことにした。

 

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『えっと・・・何かなコレ^^;』

『うーん・・・オレもわからん^^;』

 竹薮に囲まれたそのスペースのど真ん中に、ブロック積みの何かを発見する私達。

 とりあえずグルっと見て周ることに。

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『わきゃー、なんかアーチになってるコンクリが縦にずっと伸びてるですね^^?』

『何かの土台かな。でももしかしたら少し埋もれてるのかもなあ^^;』

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 中を覗いてみると何ブロックかに分かれていて、一番手前の区画にはバルブ?みたいなものがあった。

『ひょっとすると・・・トイレじゃないかな^^; もしくは炊事場か』

『『ええ・・・!? トイレ^^;』』

 ああでも軍のトイレ跡とか昔見たことあるけれどこんな感じだったかも。

『うーん・・・でも水洗式のトイレなんてあの時代にあったのかなあ~って疑問に思うけどな^^;

 この界隈は弾薬庫以外にも物資の倉庫など色々あったらしいし、トイレや炊事場があってもおかしくはないけどな。

 ま、保留ってことで次に行こうか^^』

『『はーい^^』』

 私達は結局答えも見つからずにここを後にした。

 

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 先ほど降りてきた階段が向こうに見える。

 ここから見ると森の中にコンクリと石垣。なんともふしぎな空間に思えるなあ~^^

 

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 さて今度は海側へと出向いた所、立派な石垣の高台がお目見えしたっす。

『わきゃー☆ アソコにも行くですか?^^』と言う夕実っちでしたが、

『いや。よーく見てよ夕実ちゃん。ほらアソコ』とお兄ちゃんが下の部分を指差した。

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『わきゃ? ほ・・・堀になってる!?』

『うん。なんとも随分立派な石垣だよね^^ ぐるっと囲むように壕まであるんだからさあ^^

 この上はさぞかし重要なものでもあったんじゃないかなあと勘ぐっちゃうよね^^』

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『お兄ちゃん!お兄ちゃん!アソコ見てよアソコ。石垣の上に階段あるよ^^』

『あ、ほんとだ。これは益々行ってみたくなるなあw』

 結局私達はもっと簡単に向こう側へと渡れる場所を探してもう少し歩いて見ることにした。

 

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 石階段を見つけたけど、これは石垣側じゃないのでスルー(実際は登りましたが藪と木々で何も無い^^;)

 

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 結局、ゲートの裏側へと出てしまいました^^;

 まるで迷路っすねw

 

似島・旧第一検疫所周辺イメージ図っす^^2.jpg 

 さて、再び先ほどの石垣前まで戻ってきた私達。

 ふと、お兄ちゃんが倒れた竹を『ぐはー!重いぃぃ~w』と持ち上げようとしていたので

『何してん?お兄ちゃん???』と聞いてみた。

『まあ見てろよ^^』と、お兄ちゃん。

 夕実っちと2人でポカンとその様子を見ていた。

 

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『ほい。できあがり^^ これで向こうに渡れそうだぜ!』とニンマリするお兄ちゃん。

 なるほど竹で橋渡しかい!

『先輩さすがですう☆』

『お兄ちゃんぐっじょぶ!』

『いや~んそれほどでも~、でへへ^^』

 さっそくお兄ちゃんが先鋒うって跨ってみる。

 ・・・

 ・・・

 ・・・

『竹がスベスベして先に全然進めねええええええええw』

 竹自体はとてもしっかりしていて向こう側にガッチリとハマッテタのに、

 まさか竹がこんなに滑るとは予想外^^;

 結局諦めることにしちゃった私達です。

 正直壕まで一旦降りて、そこから登ればよかっただけなんですけど、

 まあ~無理はしない約束なのでここで終了です。

 とは言えジャングル体験、結構楽しかったっす^^

 最初はビビってた夕実っちも最後には楽しんでいたし。

 ま、戦跡巡りで楽しいってのもなんだか先人たちに失礼ではあるんだけどね^^;

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 再び来た道を順繰りに戻る私達。

 そしてやってまいりました!

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 煉瓦ちゃんです☆

 ここは弾薬庫までの通用トンネル。

 おじいちゃんズ三人衆と立ち話した場所のすぐ横だったけど、最後のお楽しみにとっておきましたw

 勿論ここは下からふつーに見学出来るのですが、

『お兄ちゃん!お兄ちゃん!やっぱ上から見てみたいっす☆』

『え?なんでだよ^^; ・・・・・・あ!なるほど。上からなら煉瓦刻印が見つかる可能性大きいからかw』

『正解☆』

『そんなに高くないとはいえ気をつけろよ^^;無理はやめとけよ~』と兄貴っぽいこと言いつつもトンネル上に降りれそうな道を探すお兄ちゃん(あなたも好きね!)

 私も土塁の土手から屈みつつトンネル上へと降りていくことにしたっす(夕実っちは階段降りて素直に下から)

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 トンネル上部到着☆

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 下を見ると入り口付近に夕実っちが『だいじょーぶですかあー?』と手を振るのが見えた。

 

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『お兄ちゃん!ちりめんジワだよこの煉瓦☆』

『そうだな^^ 間違っても近年補修した煉瓦とかじゃなくって、結構年代物の煉瓦だな^^』

 

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 上から煉瓦の表面が出ている所を探しまくる私達兄妹。

 下からでは決して見えない部分が上には多くあった。

 そしてーーー

 

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『お兄ちゃんコレ刻印じゃね?』

『うーん、断言は出来ないけど、後から煉瓦を削ってできた跡じゃないなコレは^^

 限りなく刻印に近いと思うよ^^』

 うわー!なんかちょー嬉しいんですけど♪

 イタズラで彫れるとこでも無いだろうし刻印かな☆

 ・・・でもォ、

 これは一体、どんなマークなんだろ?

 矢印にも見えるし、漢字の部首の『がんだれ』と何かにも見えるし、よく分からないっすね^^

 

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 さて、下まで降りて夕実っちと合流っす^^

 入り口は煉瓦三巻きの立派なもの。

 

 ふとここで夕実っちが煉瓦壁にあるものを見つける。

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『わきゃ??? なんかここに文字みたいなのがあるです^^』

 ああほんとだ。

 モルタルが残ってる部分に何か英字の筆記体みたいなものが書かれてるっすね。

 お兄ちゃんは顎の辺りを指でポリポリ掻きつつ

『うーん、これはなんだろな。戦後に似島も米軍に接収されて、その時の米兵のイタズラとかなんだろうか?

 そもそも似島が接収されたのかも調べていないし、これは面白くなってきたな^^』

 お兄ちゃんは嬉しそうに文字をなぞり、そしてカメラをパシャパシャと撮っていた。

 おじいちゃんズなら分かるかな?そう私は思ったのだが、もうどこにもおじいちゃんズはいませんでしたw

 

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 さて内部突入です☆

 奥行き5~6メートルと言ったところっすかね^^

 

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 けっこー乱雑なモルタル。

 まあしっかり機能すればOKなので、美的な作りでは無かったっすね^^;

 

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『この下の窪みは何じゃらほい?』

『ワカランw』

 どうやらお兄ちゃんも万能じゃないようです☆

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 表部分まで到達☆

 短いけれど味のある煉瓦ちゃんでした♪

 

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 さて、私達はこの先にも何かあるんじゃないかと再び歩く事になるわけですがーーー

 

          ----似島編☆後半へ続く!^^

 

《あとがき》

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 いかがだったでしょうか? 森の中に眠る戦跡跡巡りは。

 本当はまだまだたくさんの場所や物があるらしいのですが、時間的制約でここまでです。

(実は似島の民宿に宿泊してフルタイムで戦跡巡りしたかったのですが、一人客はNGとのことで^^;)

 次回の似島後編は正月らしからぬ記事となると思いますw

 ではではまた今度お会いいたしましょうね^^

 


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第749話 ある意味世界で一番有名な煉瓦vol⑥似島編前編☆『安芸小富士で遭難!?お兄ちゃんここどこよw』 [廃村さーくる(古煉瓦)]

『なんで島が好きなん?』

 

 いつだったか忘れたけれど、お兄ちゃんに聞いたことがあるっす。

 そしたら返って来た言葉は単純だった。

『だって海も山もあるじゃないか^^』だってえ。

 ・・・一粒で二度美味しいとかそんな理由なの?

 随分兄貴にしては浅はかだなあ~と思ったら、その後に続けてくれた。

『日本の小さな小さな縮図な感じもするし、ボク達が忘れてしまった・忘れてきてしまったものが残ってたりする^^

 海を隔てて取り残されたものって表現は島民の皆に失礼かもだが、

 島には必ず何かがある気がしてね~、それを探すのがたまらなく好きなんだよ琴音^^』

 ・・・今度は随分抽象的な^^; まあでも何となくは分かるッ酢w

 そして最後にお兄ちゃんは付け加えた。

『離島独特のゆるやかな時間・・・かな^^ アレも好き☆』

 ・・・ああ分かる気がするその感覚。

 でもお兄ちゃん?

 今回はそんな独特の島時間は感じられないかもよ?フヒヒw

 第749話、広島・似島編☆

 私っちこと菅原琴音視点でお送りするっす^^

第749話・広島・似島編☆・琴音・道なき道を行くざます2.jpg  

DSC08080.jpg

『わきゃー☆学校の給食みたいですう^^』

 夕実っちがプレートにチョコチョコとおかずを乗っけていく。

 今回私達は東横インさんにお世話になってるっすが、朝食だけは付いてるのです。

 朝になるとロビーが宿泊者の朝食提供の場とガラリとチェンジ。

 周りを見回すと賑やかだった。

 ジャージやトレーナーの人もいるし、スーツもいる。

 大きなリュックを背負った外国人さんもいたっすね^^;

 

『ボクはこのお洒落感がまったくない朝食形態が結構好きなんだがw』とお兄ちゃん。

 夕実っちも『気取らない朝ごはんは落ち着きますですね^^』だって。

 私は・・・どちらかというと旅館とかの畳の上で飯食いたかったけどみんなが良いならいっかw

 

 ---さて、

『広島三日目の予定だけは皆で』決めたんです。

 11月半ば、夕実っちがお兄ちゃんに旅行を提案した後に皆で議論して決めたんだあ^^

 その行き先は『似島(にのしま)』

 今日は朝から夕方まで丸々この島で冒険するのであるっす^^

 私達はこの先まともにご飯が食べれるかどうか分からないので、多めに朝食を取ってさっそく出かけることにしたっす(お兄ちゃんの指示)

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 広電に乗って到着したのはーーー

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 再びの宇品旅客ターミナル。

 離島への玄関口だしねw

 早速みんなの分のチケットを購入しようと受付へ向う私。

 するとーーー

『お客さん!もうフェリー出ちゃうよ!?さあ早く早く5号桟橋に行って!』

 と、受付の人^^;

 私は『みんないそげええええええええ!』とお兄ちゃん達に促がし、急いで後を追った^^;

(※ 今回、似島に行くと前々から計画していたのに、時刻表とか全く調べてません☆

 フェリーの本数が多いから大丈夫じゃね?くらいのキモチだったのです^^;)

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 っつーことでギリギリセーフ☆

『なんで朝から走らねばいかんのじゃ妹よ^^;』『朝食でちゃいそうですう・・・^^;』と文句をブーたれるお兄ちゃん達だったが、

 だってどうせ来たのならばめいっぱい楽しみたいじゃんかおー!

 私達は無事に似島行きのフェリーに乗り込んだ(パンパカパーン♪)

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 船室はこんな感じ。

 ここでまったりもいいかもだけど、当然私達はデッキへと向いますw

(※ 写真では2人しか写ってませんが、これは乗り始めに急いで撮影したもの。後で船室に来たらえらい人数でしたっすよ^^

 人気航路とは言いませんが、比較的人の往来の多い路線でもあるようです^^)

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『わきゃー☆ 晴れてて最高・・・って寒いっ!^^;

『おおい!どーゆーことだよ?快晴なのに雪が舞ってんぞおおお^^;

 夕実っちとお兄ちゃんは文句多いなオイw

 写真じゃ分からないかもだけど(メタ発言)

 実は晴れてるのに雪が舞ってましたw

 まあ・・・寒いの除けば最高の好天?ですかね、アハハ^^;

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 船は緩やかに進んでいるのだけど、もう目の前に似島です(写真だと右側の島ですが)

 とゆーか、乗船時間20分足らずの目の前の島だからターミナルから見えるんだけどねっW

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『わきゃー☆ 富士山みたいな綺麗な島ですう~^^』

『そうだね夕実ちゃん^^ あの山は“安芸小富士(あきのこふじ)”って言う似島の山の一つなんだよ^^

 広島市内から見えるその眺望はまるで富士山みたいだからこそ。

 そして似島と言う名前の由来は諸説あるんだけれど、

 “富士山に似てる島がある島”

 ってとこから似島と言うみたいだよ^^』

 遠くから見てもほんと綺麗な形の島。

 とは言えこの山陰の向こうにはまだまだ島が延びているんすけどね^^

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 所要時間きっちり20分。私達は似島に無事降り立った^^

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 ふと、ターミナル前の看板に気づく一同。

『わきゃ?バウムクーヘン伝来の地ーーーなのですかあ?^^』

『わたしっちも知らなかったっすよマジで^^;』

 するとお兄ちゃんが看板の文字をなぞりつつも私達に解説してくれたっす(便利な兄貴だぜ!w)

 

『この似島も宇品の他の島々と違うことなく軍事の島だったんだね^^

 そしてこの似島には捕虜収容所などが置かれたんだ。

 そこに第一次大戦で捕虜になったドイツの菓子職人カール・ユーハイムが収容されることに^^

 元々ユーハイムは中国でドイツ人相手に菓子を焼いて商売してたんだけど、その手腕はこの島での捕虜生活でも生かされることに。

 そのままでは収容所内で美味しいバウムクーヘンを焼く人で終っちまうところに転機が訪れたんだ^^

 で、現在の原爆ドームはみんな分かるかな?』

『『そんなの知ってるよw』』

 そんな当たり前のことを聞いてきたお兄ちゃんに私達ふたりは苦笑い^^;

 

『実は原爆ドームと言うのは昔は広島県物産陳列館と言う、色々な展示を開催するとこでもあったんだよ^^

 そこでは捕虜収容所で作られた作品も展示されることもあったらしい。

 今で言う矯正展とかキャピックがそれにあたるかな^^

 そこでユーハイムが出展したお菓子が大人気に☆

 当時の新聞などがそれらを伝えてバウムクーヘンが日本へ広く伝えられたってことのようだね^^』

 へえ~ユーハイムさんって人がこの島に来たからこそ今のバウムクーヘンがあるんすか!

『なんだかお話聞いてたらバウムクーヘン食べたくなってきたですう^^;』

『じゃあ、市内に戻ったら買おうね^^ ちなみにオイラは年輪を一枚ずつはがして食べるのが好きだw』

『私は千切って丸めて食べるのが好きっす^^』

『『それは邪道』』

 うう・・・2人に怒られた^^;

 まあなんにしても面白い歴史のある島なんだと実感っす^^

 しかも原爆ドームと言うキーワードがまさかここで出てくるとは。

 

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『うは!氷の自販機が目の前にあるっす^^;』

『わきゃ!? 今でも使えるのですかね???』

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 取り出し口を見るとボールが。

 流石に今の時期は必要なさそうっすね^^;

 漁港でもあるし、まあ~家庭におすそ分けの魚を運び込む時に需要がある?んでしょうか。

 さて、ここで今日の行程をみんなで協議することに。

 私は手に入れたパンフレットを皆の前に広げた。

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『わきゃ!今日はどこを目指すですか? 安芸小富士登山とかですか?^^』

『ん~これは一応おにいちゃんと一致してるんだけど、とりあえず島の反対側にある似島学園に行こうかなあ~って思ってるんすよ夕実っちい^^』

『学園??? なんでまた学校???^^;』

 夕実っちが不思議がるのもまあ当然ですよねw

 でもそこが今回のメインイベントでもあったりするんす。

 結局、学園まで海岸線を辿ってのんびり行こうと決定。

 ならば目標も決まったことだしとーーー

 

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 お酒購入です☆

『朝から酒かw でもまあ~それもありだな琴音^^』

『まだ9時ですう・・・でも貰えるものは貰うですうー^^;』

 なんだかんだで皆プルタブをプシュッとする。

 文句をとりあえず言って自分を正当化(言い訳)してから飲むなんていやらしいね君達はw

 いいんだよ。飲め飲めお祭りじゃ☆

 私達はチューハイ片手に似島を闊歩することにしたーーー

 

 

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 海岸線をてくてく歩く私達。

 島の西側にあたるからか、山肌に太陽が遮られて薄暗い午前9時後半。

 浜の沖合いにコンクリが見えたけれど何だろう?

 軍事施設の名残りかな?

 お兄ちゃんと色々あーだこーだ議論しつつも先へと進んだ。

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『ここで山の方に行く道と、海岸線を行く細い道に分かれてるですよ?』

 見た感じ、山側に向ってる道が正規の周遊道路っぽかった。

 でもお兄ちゃんは『こっちの寂れた海岸線ルートに惹かれるぜ!』と海側へ歩き出す。

 

 ああ・・・この時に地図を見ていれば・・・

 ああ・・・この時に山側に行こうよ!と言ってれば・・・

 後々私達は大後悔することになるとは、まだこの時は誰も知らないーーーー

 

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 お兄ちゃんの廃墟魂にはたまに呆れる^^;

 まあでも自分の煉瓦趣味もそこから派生したようなもんだから文句も言えないかw

 どこでも頑張って着いてく夕実っちが時にスゲーなとか思うこともあるっす^^;

 

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『わきゃー☆な、なんですかねアレ?筏???』

 なんかトムソーヤっぽいイカダが浜辺にポツリ。

 ここはキャンプとか自然の家系の施設とかなのかなあ???

 それとも個人趣味のイカダが放置プレーなのか。

 こんな感じで見るのも飽きさせない海岸線の小道。

 でもそれは途切れることとなるーーー

 

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『お兄ちゃん!もう道がアリマセン☆』

 舗装された道は岬の山肌に飲まれ、海岸を行こうにも崖でとても無理そう。

 てっきり引き返すと思いきや・・・

『いや良く見ろ。電柱の脇に路盤がうっすら見える!もしかしたらここから岬をショートカットできるかもしれないぞ?^^』と、藪道へと登りだした・・・。

 ここで思い出したようにパンフレットを広げる私。

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 うーん・・・この先にも何かありそうな気はするけど大丈夫なのかな^^;

 とりあえず危なくなったら引き返すと言うもんだから、渋々私達女子チームもついて行くことになったっす。

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 ぐは!めっちゃこえええ^^;

 下を見れば土壇場瀬戸際崖っぷち^^;

 夕実っちには『見ちゃダメ!』と言いつつお兄ちゃんを追いかけた・・・^^;

 お兄ちゃんと言えば『電信柱が続いてることだし、保線の人もたまに通うだろうからまあ大丈夫だろ^^』と、至極楽観的^^;

 兄妹の縁を切りたいなあ・・・とつくづく思うw

 

 

 ---岬の峠らしきところを越えたころ

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 先ほどまでの獣道みたいなとこよりは、いくらか平坦な道にでた。

 いや・・・道じゃないよねココ^^;

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『わきゃ・・・チクチク痛いですう・・・^^;』

 夕実っちのズボンに鋭いトゲの植物が掠めたらしい。

 というか、この先全部茨の道ですよお兄ちゃん!^^;

 

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 お兄ちゃんにトゲトゲを踏み倒してもらいつつ何とか進むと、目の前が開けてきた。

 遠くには何か建物らしきものが見える。

 

 やっとこさ海岸線が近づいた所で

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 目の前に変わった石塀?を発見。

『ねえねえお兄ちゃん!あそこなんだろ???』

『うーん・・・何か神社の石垣っぽくも見えるけどよくわからないなあ^^;

 まあでも行ってみよう。

 そこに行けばこの高い藪道から脱出できそうだしね^^』

 もう賛成大賛成だよ!^^;

 こんな藪漕ぎ嫌あああああああああああw

 

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 よーく見ると石階段のようなところが。

 せっかくなのでそこから突入です☆

 

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『わきゃ・・・敷地の中も草ボーボーですう・・・^^;』

 行ってガッカリ見てガッカリ。

 石塀で囲まれた敷地内もまた藪だらけ^^;

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 中を歩くのは断念して塀伝いに移動することに^^;

 と言っても、出っ張ってる木々に邪魔され、下から伸びてるトゲトゲに脅かされつつですけどね(私はスーパーマリオか!)

 

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 道が見えたところで藪にダイブ!

 とんでもない道に連れて来てくれたね~ってことで、

 私と夕実っちでダブルラリアットをすかさず兄貴にかましてやりましたけどね!

 とはいえ一安心。いや・・・ほんとホッとした^^;

(※ 実は・・・この藪にダイブ!が曲者でした^^; 鉄条網みたいな藪草に飛び込んで傷だらけですw 風呂に入った時しみるしみるw)

 

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 さて、ココまで来たなら遠くから見えたあの場所へと行ってみたいっす。

 っつーことでレッツアソコ。

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『わきゃ? なんか人のおうちみたいな感じもするですう^^;』

 神社入り口にも見えるし人んちにも見える。

 なんだここ?

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 ちなみに道の終点は砂利の工場?だったっす。

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 私達はへんてこりんな門を潜って、あの高台に立ってる建物へと近づく事にした。

 

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『東屋と・・・灯篭。うーん・・・なんかここは観光の展望台“だった”場所なんじゃないかな^^;』

 お兄ちゃんに言われてもう一度周囲を見渡す私達。

 あたり一面草ボーボー。

 でもよくよく見ると見晴らしの良さそうな高台。

 かつては観光の展望台だったんじゃ無いかというお兄ちゃんの指摘は間違って無さそうでした。

 

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 私達はようやく正規の周遊道路と合流^^

 時計を見やるとかれこれ一時間は越えていた。

 普通の道だったら多分・・・15分程度だったような・・・^^;

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 一仕事を終えて私は再びみんなにお酒を配給。

 みんなヨロコンデウケトッテクレタヨ!w

 

 ---またここからが長かった。

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 意外と大きい島だと実感する私。

 お兄ちゃんに言わせるとーーー

『似島は周囲13.5キロの小さな島だよ? 昔、お父さんと伊豆諸島の式根島につれてかれただろ。あそこと大体同じくらいの面積だからたいしたことないよ^^』だって。

 式根島なんて覚えてないよー^^;

 だってお父さんと釣りに行くのとか嫌いだったし、私ってば小さかったし^^;

 

 そうこうしているうちにーーー

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 久しぶりに集落のある場所へとたどり着いた。

『わきゃー!ここが似島学園ですか!?』と夕実っちが喜ぶのもつかの間

『いや、ここは似島中学校だね^^ 広島市内でもっとも小さい中学校だ。学園はまだまだ先かなw』と、お兄ちゃんに言われてどれだけ夕実っちが落胆したことかw

 勿論、私もね!^^;

 

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 学校の片隅には慰霊碑が。

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『ここもまた金輪島の時同様、多くの原爆犠牲者が運ばれ命を落としたんだね。

 戦火の混乱もあった。それが理由ってのも憤るけれども、

 その中で仮に埋葬された人骨などが、この中学校の農業実習地から後年になって発見されたみたいだ。

 そしてその慰霊碑がここに建ってる・・・と。

 ・・・皆、手を合わせてから先に行こうな^^』

 私達は横に並んで手を合わせ合掌した。

 

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 さてここでも切れかかったガソリンを注入。

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 ハイオク満タン☆

 さすがに夕実っちは遠慮。お兄ちゃんは・・・当然ノンダヨ☆

 

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『わきゃー!なんかプールがあるですよ!?』

 道中、夕実っちがプール施設を発見。

 お兄ちゃんに言わせると、

『ここ似島は広島市内から近いってこともあるし、観光レジャーの島でもあるんだ^^

 キャンプに登山に潮干狩り☆

 勿論戦跡もある。色々辿り、色々思いを馳せて楽しむ島なのかもね^^』

 レジャーの島でもあり戦争遺構の島でもあるのかあ。

 

 そして私達は、そのレジャー以外の痕跡に出会う。

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『宇品停車場プラットホーム敷石』

 広島平和養老館の前に佇む小さな小さな碑。

 碑の文章を夕実っちがなぞる。

 

『かつて広島市内の宇品にあった国鉄の終点・宇品駅のプラットホームの敷石だそうです^^

 それがなぜこの地にあるのかと言うと・・・えーと・・・えーと・・・

 この似島はかつての戦地から帰ってくる兵隊さんを迎える最初の検疫地だったからだそうですよ~^^

 この似島には第壱第弐陸軍検疫所があって、

 外国の戦地に赴いた兵隊さんがチフスやコレラなどの感染病に感染していないかチェックするとこだったんですね!

 そしてここから広島本土に渡り、終点でもあり始発でもある宇品駅から家族の元へ。

 ううう・・・宇品駅って戦火から帰ってこれた人が家族に会えるんだと喜び逸るとこだったですか。何か想像すると涙がこぼれそうです・・・。

 そしてその宇品駅。後年の道路開発によって閉鎖されることに。

 戦没者の慰霊・恒久平和をきして、ゆかりのあるこの似島へ一部分が受け継がれたというのが経緯だそうですう』

 そんな経緯が・・・。

 なんでも開発で取り壊す世の中。

 でも残してくれる方もまたいる。

 これは素敵な慰霊碑じゃないですか!

 ここでも勿論私達は合掌。

 

 残念だったのは、実はこのプラットホームの敷石のすぐ裏に

 当時のレールがあったことに気づかなかったこと・・・^^;

 敷石の影でわかんなかったよお~^^;

 

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『わきゃ!? このホタテの貝殻が束になったのは何でしょうか?^^』

 夕実っちが堤防上に積み重なってる貝殻の山にハテナマークを浮かべる。

 多分、海に沈めて何か養殖に使うんじゃないかな~とは思ったけれど『なんだろね?』とだけ答えておいた。

 答えは後々ハッキリする。

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 島の南側部分まで来ると砂浜が多いせいかとても綺麗なエメラルド!

 

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 海岸通りをてくてく歩いてきた私達は、景色の向こうにようやく今回の目的地の建物らしき影を見つける^^

 道路からは釣り糸を垂らしている三人のおじいちゃんが和気藹々と会話していた。

 私達はその横を『どうも~♪』と言う感じで会釈してすりぬけた。

(※ 実はこの三人のおじいちゃん達こそ次回への布石)

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 ふと道路の山側に石柱が連なってるのが見えたっす。

『お兄ちゃん・・・。アレがアレかな?』

『たぶん・・・そうだな妹よ^^』

 私達の会話に『え?え?なんですかあ???』とワケワカメな夕実っちは放っておいて先へと行く私達。

 もう完全戦闘モードに入ったからっす(ゴメンな夕実っちい^^;)

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 似島学園少し手前にある桟橋まで来た私達(フェリーはここに寄る航路が日に何度かあります)

 

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 先ほどまで見上げていた石柱の連なる場所は予想通り道だったっす。

 さあ行くざます!

 この似島に残る戦跡のジャングルへ!

 

《あとがき》

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 まだメインディッシュ前で、ほんのさわり部分だけれども、

 道中に発見した色々な痕跡の歴史・島の歴史とか調べていくとついつい時間かかっちゃってねw

 まあそこはご理解ください^^

 また、自分なりに砕けた文章で解説してるところもありますので(なるべく分かりやすく分かってもらえるように)

 本当に知りたい部分は自分で検索してじっくりその歴史や概要を知っていただけたらば幸いです^^

 さて今回。

 かなりの藪漕ぎでした^^; ぶっちゃけ歴代でもトップ級だったかなw

 みなさんは真似されないように(行かないかw)

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpg次回はいよいよ、この似島の戦跡の色濃く残る部分へと突入です。

 煉瓦もあり遺構あり。

 気になる方は見てくださいね^^

 ではではかしこ☆

 


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第748話 ある意味世界で一番有名な煉瓦vol⑤宇品陸軍糧秣支廠編!『先人たちの残したリアル教材』被爆建物&うにほうれん・煉瓦刻印など [廃村さーくる(古煉瓦)]

『あ、やばいっす。お腹がぽこぽこ脈打ってるっす^^;』

 

 琴音っちが金輪島から桟橋へと降り立ったと同時に苦笑いで呟いたのですう。

『え?お腹がぽこぽこ???』と彼女に疑問系で聞いたところ、こっそり耳元で教えてくれたです。

『なんか・・・お腹にガスが・・・溜まってて・・・。簡単に言うとオナラしたいっす☆』

 なんだそりゃ^^;

 わざわざ皆に訴えることですかソレ^^;

 あんた女の子なんだから、そんなこと一々口にしないでよもー!

 

『お前のオナラは親父と一緒で臭いんだよな・・・^^;』

『うっせーよ兄貴^^;』

 いつのまにか先輩も聞いてるし聞こえてるし!

 というかそんな話、身内だけでしてくださいよ^^;

 

 まあでも、私もその身内みたいなものなんでしょうね^^

 腹を割った砕けた話しに溶け込める今の自分は嬉しい気持ちもありますです。

 でも家族過ぎても嫌。

 先輩とは妹的存在ではなく、一人の女性として見てもらいたいかなあ~とか思っちゃうですよ。

 

『公衆トイレにゃ女子男子の区別あるじゃん^^ そしてもっと言うと男の子は“大”と“小”の便器あんじゃね?^^』

 うん。あるよ?

 私と菅原先輩は琴音っちの突然始まった講釈に仕方なく相槌を入れる(どうせくだらない思いつきだろうと・・・)

 

『オナラ専用の個室も欲しいよね^^

 大・小・の個室☆

 音を掻き消すミュージックと、換気とフレグランス!☆』

 

 第748話、ワタクシこと石廊崎夕実(いろうざきゆみ)視点で、

 広島編二日目(元旦)の煉瓦とグルメをお送りいたしますですぅ・・・^^;

第748話・夕実ちゃん・宇品陸軍糧秣支廠編☆2.jpg 

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 小さな島だったけれど、色々と広島の歴史の一部を金輪島で知った私達。

 桟橋に着くなり、今回の旅のコーディネーターの琴音っちが今後のスケジュールを告げたのですう。

『この後は宿屋に直行! ---と、思ってましたがまだまだ余裕時間が1時間ほどあるっす^^

 そこで私は考えたっす。マジ考えた!

 その猶予ありきの時間を真っ当するべく金輪島からの帰路の間にスマフォで検索しまくったとですよ^^

 ここ宇品港と今夜のお宿の間に時間を潰せてかつ有意義な場所はないかとね☆

 そしたらマジ良いとこあったっすよ♪

 だからカモ~ン☆ アハ~ン♪』

 ・・・ええっと、なんか・・・

 琴音っちが自信満々に色気もへったくれもない感じで、

 右手の親指をチュッパチャップスのように咥え、

 左手でカモーンと指先をウェーブさせて広電に誘い込んだのです^^;

 

 ・・・私達は『はいはい^^;』と変な人を見るように広電へと乗り込んだーーー

 

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『ここで降りるっす^^』

 琴音っちに促がされて降りたのは、市営桟橋近くの海岸通り駅から乗車して間もない

『宇品二丁目駅』でした。

 

 いったいここに何があるの?と、私だけならまだしも菅原先輩も同じようでしたですう^^;

 

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 彼女に促がされつつ歩くこと数分。

『広島市郷土資料館』の看板に突き当たったのです。

 

『妹様よ。もしかして郷土資料館で暇つぶしとな?』と菅原先輩は琴音っちに声を掛ける。

『ぶっちゃけそうっす^^』

 なるほど、郷土資料館ですかあー^^

 まあそれもアリなんじゃないかと思いましたです。

 でも元旦ですよ?今日。

 資料館とかやってるのかなあ・・・^^;

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 広島市内って結構起伏があるのですね。

 平坦な土地だと思っていたらですよ、坂は無いですがけっこーアップダウンがあったりですう^^;

 しかも碁盤の目みたいに同じような縦横の道が宇品地区は多かったです。

 小さな路地を少し下ったところに

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『広島市郷土資料館(裏手)』がありましたです^^

 さ、とりあえず入り口目指してレッツゴー。

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『わきゃー☆ 煉瓦造りの立派なところですねここ^^』

『だから選んだのだよ夕実っち~w』と彼女。

 ああそうなのね^^;

 そうだと思いましたよw

『でも今日は閉館っぽいよ?どうするですか?』と彼女に聞くと、

『ああかまわないっすよ☆ 私が見たいのはここの外観だから♪』と、わけわかめな事を言いやがりましたです^^;

 

 私達のやりとりとは関係なく、さっさと周りを見て周る菅原先輩がそこにいた。

 そして『こっちの正門の方に来てご覧みんな^^』とおいでおいでをしたので琴音っちと共に先輩の元へ

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『ここは昔、宇品陸軍糧秣支廠(うじなりくぐんりょうまつししょう)って言う、兵隊さんの食料を備蓄や保存していたところみたいだね^^

 ん?ああ~もっと詳しく書いてあるね。

 ここには缶詰工場も精米工場もあったそうだよ^^

 明治44年に建てられた旧缶詰工場の一部だそうだぜ』

『わきゃー!とっても歴史のある建物なんですね先輩^^ 

 ・・・あれ?でも先輩?』

『何?夕実ちゃん』

『この被爆建物ってのは・・・やっぱり原爆の影響が・・・ですか』

 私の質問に先輩は一呼吸間を置いてから、ゆっくりとお話してくれた。

 

『うん。広島にはね?爆心地から5キロ圏内に残る、原爆の爪痕が残る建造物を後世にも伝えようと、

 保存・修復に市が費用助成を行って残された建物がいくつも存在するんだ^^

 それが被爆建物なんだ。

 その数ざっと86件あまり。

 これ以外にも“被爆樹木””被爆橋梁”と言ったものも管理保存されてるんだよ^^』

 

 そうなのですか・・・。

 原爆にもかろうじて耐え、そして私達に教えてくれる建物だったのですね。

 琴音っちが煉瓦だからって思いつきでここに来たわけですが、

 それを知った今、

 私は軽い気持ちで訪れてしまったことにとても罪悪感を覚えるのでしたです。

 

 急にシュン・・・としちゃった私を見てか先輩は

『まあ、広島を選んだ時点で必ず通らなくてはいけないことなんだよね^^

 だからこういうことに気づいたならば、昔を思い、今をしっかり見つめなおし考えるのも良い勉強だと思うのがいいんじゃない?夕実ちゃん☆

 せっかく残してくれた教材だよ^^

 先人たちの色々な思い、深く受け取って見て周ろうぜ☆』

 うんうんそうです。

 ほんとそう思いましたです。

 教科書とかテレビの特集でしか知らなかった過去の現実を実際の目で見れるわけですもんね^^

 リアル教科書。

 この旅の間、じっくりページを捲りたいと思います^^

(※ ここには入れませんでしたが、資料館内には爆風で折れ曲がった鉄骨が当時のまま保管されているそうです^^ 元旦で休館だったのが悔やまれる・・・)

 

 ---『ねえねえねえ!ここにこんなのあるっすよ!?』

 琴音っちが私と先輩を大声で呼び込んだ。

 私達は彼女の傍へと近づいたーーー

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 えっと・・・なんですかねコレ^^;

 大きな声で呼んだからあ~

 てっきり凄いもの見つけたのかとばかり思ったんですけど、ただの石じゃないですかあー。

 それは郷土資料館正門前の植え込みにこっそり鎮座したスペース。

 でも彼女が『こっちを見てよ^^』と指差した先を見たらなぜか納得しちゃったのですう。

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『うはー!マジ野球はあんましワカンナイけど、

 これって旧広島市民球場の一塁側内野スタンド外壁の石材なんすね^^

 こっちはその芝生かあ~!』

『粋な計らいだな^^ これこそ郷土資料館なんじゃね☆』

 

 広島球場もまた広島市の歴史そのものですよね^^

 戦争の重たい影に少し押されかけていた気持ちも、なんだかちょっぴり晴れやかに。

 かといって昔の戦争の重きは忘れませんですよ?えへへ^^

 

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 ここでも猫ちゃんに遭遇。でも逃げられちゃったです^^;

 

 そして今日はこれでこのまま今日のホテルへと直行するのかと思いきや違ったようですう・・・^^;

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 郷土資料館の裏手に周ったところで、琴音っちが意気揚々・高々と拳を天に突き上げつつ宣言した。

『さあ、煉瓦の刻印探しするよッ♪』と^^;

 あんたここでも刻印探すんかw

 ここで先輩が補足をする。

 どちらかと言うとかなり妹である琴音っちの擁護に回る発言だ。

『ああ~なるほどな妹よ。

 ここは何度も修復を重ねた被爆建築とはいえ、外壁は明治当時のままほぼ残ってるって書いてあったもんな^^

 だったら煉瓦の刻印もあるかもだ^^』・・・だってえ~^^;

 

 でもでもでもね?

 煉瓦の刻印がありそうな表面(簡単に言うと煉瓦の一番面積の大きい部分。裏側もOK!)は、こんな綺麗に整ってる建物じゃ見つけられないんじゃあ・・・

 煉瓦に疎い私でも最近はなんとなくわかってきたのですよ?

 だからちょっと『えっと・・・煉瓦の刻印が見れそうな部分なさそうだけど・・・^^;』と彼女に言ったんです。

 

 するとですよ!

 彼女はドヤ顔でマイリュックからある物を取り出したのですぅーーー

 

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『じゃじゃーん☆そうがんきょー♪』

 え!? 双眼鏡???

 あんたそんなもんまで用意してたんかw

『わきゃー・・・用意周到・・・と言いたいところですが、

 双眼鏡があったところで、煉瓦刻印なんてどこに見つけられるですかあ???

 そう。そこです。

 例え遠くの煉瓦が間近に見えたってそれがどうなのお???

 

『まあ、あそこ見てよ^^』と、琴音っちは資料館の屋根の部分を指差す。

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『屋根下の煉瓦がぼこぼこ出っ張ってるとこ??? そこがどうかしたの?』

『そここそ、整然とした煉瓦建築でも唯一刻印が見れる可能性のある場所っす^^』と彼女が言った。

 すると先輩が『おお~なるほどな!そこなら半分とは言わないが、煉瓦の表面が露出してる部分でもあるかも^^』と、うんうんと感心するのです・・・。

 え?そーなの???^^;

 ああでも確かに可能性は・・・あるかもですね。

 ということで、

 ここからは煉瓦刻印好きな琴音っちに付き合うことに^^;

 まあでも何も見つかんないで終るんじゃないかな?

 

 そしたらものの数分で

『あったぞコンチキショー!見て見て夕実っち!お兄ちゃん☆』と、

 琴音っちが双眼鏡を覗かせてくれたのですぅ。

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 わきゃー・・・ほんとにあったあ・・・^^;

『ちょ!オレにも見せろよ!』と琴音っちから双眼鏡を奪って刻印探しに没頭する先輩。

 そして私にも色々と発見した刻印煉瓦を見せてくれた。

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『なんか〇にMって見えるですう♪』

 これは双眼鏡がなきゃわからなかったし見過ごしてたかもですね^^

 そこまで刻印に興味無い私でも、

 色々と見つかる刻印にいつのまにか一喜一憂していたのですう^^

(※ ここには〇にカタカナのイロハニホヘトの文字や、ローマ字などが数点見受けられました。

 単一の煉瓦工場の煉瓦なのかは正直分かりません。

 恐らく複数の煉瓦工場の煉瓦が使われている?のかな。

 中には修復されたときに使われた比較的年代が新しいであろう刻印も。

 特に〇とMの刻印は・・・この広島物語の最後のお話に出てくるので、興味がある方は気にして待っててくださいね^^)

 

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 その後も正面側へと周りつつ煉瓦の出っ張りを双眼鏡で追い続ける私達^^

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 煉瓦の刻印を見つけては

『うはー!関西の煉瓦工場とか歴史知らないけどワクワクっす^^』

『宿に着いたらちょっと調べてみるか^^』と菅原兄妹、おおはしゃぎ☆

 私もちょっと楽しかった^^

 みんなが楽しんでるのを見てるのもまた楽しかったです♪

 小さな小さな煉瓦に刻まれた証なんだけれど、

 宝探しみたいでたのしかったですう!

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 さあ~名残惜しいですがチェックインの時刻も迫ってきました。

 私達は再び広電へと乗り込みます^^

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 降りた駅は『比治山下駅』

 ここからーーー

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 平和通りをまっすぐ進みますです^^

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 到着したのは『東横イン・平和大通』さんですう。

 本当は琴音っちと色々と手を尽くして旅館や民宿などを探しました。

 せっかく広島に、そして先輩との思い出旅行ですよ?。

 海が見えたり風光明媚なとこ探したのですが、元旦はどこも満室で・・・^^;

(※ みんな宮島のせいだね!w)

 

『お!オレ結構利用するよ東横~^^ 安いしアメニティー充実してるしいいじゃん^^

 赤絨毯のカーペットあるような廊下より、オイラはこっちの方が好きだぜ^^』と、先輩が言ってくれたのでちょっと安堵した。

 ちなみに先輩は東横インの会員だそうです^^;

 

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 フロントで手続き済ませて自分たちのお部屋に^^

『まさかえっちなビデオカード(500円)を買ったりしないよねお兄ちゃん^^』と、琴音っちが先輩にニヤニヤと問いただす。

『他のふつーのホテルだと有料ビデオカード1000円だからなあ・・・。ここは500円で色々見れるから考えちゃうぜ☆』と、先輩はまんざらでもない顔をして自分の部屋へと消えていった・・・

 色々って何さ!

 先輩・・・私達女の子と一緒に旅してるんだから・・・

 せめてえっちなのは見ないでください><

 

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 部屋に着くなりテレビをつけようとする琴音っち。

 あれ?でもテレビつかないよ???

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『えへへ^^; そーいや部屋のキーをポケットに差し込まないと電気もテレビも点けられないの忘れてたっすw』

 おどけて部屋のキーを差し込む琴音っち。

 すると電灯もテレビも点いた。

 そーなんだ・・・知らなかったですう^^;

(※ 物語上こう書いてますが、オイラは知ってるから勘違いしないでよね^^;)

 

 ---さて、

 今日明日とお世話になる東横インさん^^

 ビジネスホテルそのものですし、夕食とか特にはありません。

(朝食はついてます☆)

 私達は身支度を整えてから先輩の部屋へと立ち寄った。

 なぜなら『今日の晩御飯を食べに行く』ために誘いに出向いたのです~^^

 

 先輩はテレビを見てまったりしてました。

 そのテレビをなんとなく覗き込んだ私。

 えっちなのじゃなくってホッとしたといいますか、

 いつのまにか先輩と一緒に引き込まれて見ちゃってましたーーー

 

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『これすげー為になるよ!ビデオにとっておけばよかった・・・^^;』と、先輩は嘆く。

 そのテレビに映っていたのは、

 戦前のモノクロフィルムに現代の技術でカラーにして再現したNHKスペシャルの『カラーでよみがえる東京』という番組でしたです^^

 モノクロでも勿論伝わってきます。

 でも色が付いた明治・大正・戦争・そして昭和のリアル画像は、とても身近に、自分がその場にいるような現実を見させてもらえたようで勉強になる番組でしたですよ^^

 琴音っちはというとーーー

『うは!昔の東京駅とそこから続く新橋とか有楽町への昔の煉瓦鉄道の高架橋が見れてめっちゃラッキーだ!!』と、

 私と先輩以上に見入ってましたですけどねw

 

 でもさすがにお腹の虫には勝てません。

 なんせご飯らしいご飯はホテルの朝食以来、食べてない私達だったのですから・・・^^;

 

 私達は夜の広島市街へと夕食求めて旅立ったーーー

 

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 地元名産・牡蠣料理に広島風お好み焼き!

 ネオンの文字を見るだけでヨダレがじゅるるるるですう。

 歩けば歩くほど飲食店は見つかるのですが!

 元旦ということもあって、やってるお店が少ないですう!^^;

 のれんをくぐって『空いてますか?』と言うより先に、

『いや~ごめんなさい^^; 今いっぱいで・・・』と、店員さんのつれない返事の繰り返し・・・。

 元旦に営業している飲食店はどこも満員^^;

 私達は結局1時間半以上も広島市街をさまよい歩く事になったです・・・

 

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 自分達のホテル前の平和大通りにあるイルミに何度挫折して戻ってきたか^^;

『もう、コンビニの飯でいいっすよマジで^^;』と琴音っちが投げやりになる始末・・・^^;

 あまつさえ先輩も『オレ・・・東横インの自販機のおつまみセットと缶チューハイでもいいような気がしてきた・・・』とか言っちゃってるんですけどお^^;

 いやいやいや・・・

 そんな寂しい元旦のお食事だけは嫌ですと、さすがの私も突っぱねましたです^^;

 

 そーしたら歩いて時間がだいぶ経過した恩恵?ですかね・・・

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 店の前を通るたびに『満席っぽいですう・・・^^;』と思ってた一軒のうち1つに空席っぽいのを見つけたのですうううう!

『もうここに突入しますです!異論は無しです!』

 と、ゾンビみたいな無気力な先輩と琴音っちを引きずり込みましたw

『広島風お好み焼き・ほな』さん。

 店に入るなりジュージューと美味しそうな音が聞こえてきましたよ^^

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『『『かんぱーい☆』』』

 カウンターに横一列に並んで今日の労いのビールを飲み干した。

『この一杯の為に生きてるっす☆』と、琴音っち。

 やめてよそんなオッサン臭い台詞いうのおー^^;

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 とりあえず注文したお好み焼きが出来上がるまでってことで『酢牡蠣』を注文です^^

 みんな腹ペコだから飲むように食べちゃってすぐなくなっちゃったけど^^;

 ああ~んでもオイチー♪ 牡蠣好きならばとりあえずで頼む一品ですね☆

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 さあ!目の前では私達の頼んだお好み焼きが着々と焼かれているです^^

 ああ~んもー、ヨダレが鉄板に落ちてしまいそうですw

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 そして出来上がったお好み焼きを店主さんがコテで私達の目の前に寄せてくれました!

『いただきまーす!』

 くー!すごく美味しいですう☆

 今回値段は忘れちゃいましたが一番メニューの中で高い奴を注文です!

 なんせ昼飯食べてませんし、ここは奮発してもいいだろうと菅原先輩の提案があったので^^

 最初はコレで足りるかな?と思ったのですが、結構ボリューミーでしたです^^

 ビールをおかわりしつつお好み焼きをちょいちょいつまみ、今日の出来事なんかを皆で振り返って笑顔笑顔です☆

 やっぱりお腹が満たされるとみんな幸せです^^

 

 ---私と琴音っちはこれで充分だったのですが

『もう一品たのんじゃおっかな^^』と先輩が何かを注文した。

 それはコレ

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『うにほうれん』と言う、

 ほうれん草とニンニクスライス少々、そして生うにを軽く鉄板で炒めたものでした^^

『せっかくだし皆もどうぞどうぞ^^』と先輩。

 私と琴音っちはさっそくつまんでみたのですがーーー

 これがまた最高でしたですう☆

 シンプルだけど、この組み合わせ絶妙♪

 も~お酒すすんじゃうすすんじゃうw

 しかも銀紙敷いて鉄板の上だから、最後までアツアツ☆

『鉄板焼きの飲み会もいいな!^^』と言う先輩に、私達も大きく頷いたのです。

 そんなこんなで最後にハッピーな食のめぐり合わせ。

 おかげで素敵な夜を過ごせたと思いますです^^

 ーーー

 ーーー

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『ねえ!ねえ!夕実っち。起きて起きて!』

 ん・・・んん・・・?

 意識の遠くから私を呼ぶ声がする。

 その声は段々近くなり、ハッ!と周りを見渡す私。

 どうやらいつの間にか眠っていたみたい^^;

『もう朝だぜ夕実っち^^ さあ三日目はじまるっすよ~♪ 身支度整えて朝食食べに行こ♪』と、朝から元気な琴音っち。

 

 さあもう三日目。

 今日はいったいどんなことが待ってるんだろう?

  

《あとがき》

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 いやマジでうにほうれん美味かったなあ~w

 シンプルだけど酒飲みには最高のつまみだったよっw

 さていよいよ次回からは三日目に突入です^^

 恐らく前編後編となると思います。

 それだけ内容も濃いかと思われ^^

 

 ではでは更新時期は不定期ですが気になる方は見てチョ☆

 


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第747話 ある意味世界で一番有名な煉瓦vol④金輪島編☆『ここは悲劇と秘密と造船の島』 [廃村さーくる(古煉瓦)]

『軍都・広島』

 

 広島県と言うのは明治期から大正~昭和にかけ、西日本の軍事の要、要衝だった。

 詳しい歴史は簡略するけれど、軍事産業に付随する形で多くの産業を発展させた土地柄でもあったりする。

 金輪島に行く前に『元宇品島』へと寄り道したよね?

 あの島も、あの周辺も実は軍港整備の一環で干拓された場所でもあるのです。

 戦争と言う『キーワード』いやキーワードはおかしいね。

 良かれ悪かれありますが、少なくとも広島の近代化に多大な影響を与えたのもまた戦争。そして戦備の副産物だったのです。

 

 戦時中(主に太平洋戦争時下)

 宇品港(広島港)に浮かぶ島々も大きな影響を受けることになります。

 妹の琴音はなんとなく『金輪島に行くっす^^』とは言っていたけれど、たぶん何か意図があるんじゃないだろうか。

 妹の意図したものは?

 第747話、ボクこと菅原雄介の視点でお話は進みます^^

第747話・金輪島・夕実・菅原君・琴音2.jpg  

DSC07976.jpg

『うっは!なんかクレーンとかでかくね!?マジで』

『わきゃー☆すごいですう!』

 金輪島の島影に入った所で物々しい施設が港に見えてきた。

 あれは造船所かな。

 夕実ちゃんと琴音はその大きさにおおはしゃぎだった。

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 港に近づくにつれ、その巨大さが見て取れる。

 ---と言うかほんとにデカイ^^;

 港に停泊しているタンカーもデカイけど、そのタンカーが入ってしまいそうな建物の大きさに正直びびった^^;

 ーーー船は市営桟橋から約15分と言ったところで金輪島へと着岸した。

 ボク達以外には、どう考えても観光客って感じがしない人たちが下船をした。

 たぶん造船関係の人たちなんだろう。

 でも、今日は元旦だ。

 港からは作業音も特に聞こえてこないし静かなもんだ。

 実家に帰って家族と共に正月を過ごしたりしないのだろうか?

 ・・・少し異質な雰囲気を感じたのはナイショである。

 

 港に着いて琴音が帰りの船便の時刻表をさっそくメモ。

 どうやら一時間に一本と言ったところのようだった。

 

 ぶっちゃけここの前情報は知らなかった。

 島好きとは言っても広島じゃ、宮島とか江田島くらいしか知識なかったし(辛うじて似島)

 せっかくなので琴音に聞いてみる。

『おい琴音。なんでまた金輪島って島を今日は選んだのさ?』と。

 すると妹はこう言うのだ。

『だって~ここも軍の島だったみたいだし~、そうなってくると煉瓦遺構もありそうじゃね?って思ったからなんとなくうw』

 お前なんとなく選んだのか!

 しかも煉瓦か、やっぱり^^;

 まさかここまで妹が煉瓦の遺構に嵌るとは思いもよらなかった・・・。

 まあいい。

 そういうのもまあアリだとも思う。

 何も知らないほうが逆に面白そうだ^^

 もしかしたら知らなかったことで素敵な発見をするのかもしれないしな。

 と言うことでさっそく桟橋から港口へと出たボク達だったーーー。

 

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 港口の目の前は実に簡素なプレハブ小屋がひとつふたつ。

 どうやらこの島で働く造船所の方達の休憩所並びに自販機施設みたいだ。

『ええ!?関係者以外利用はお断わりって書いてあるですう・・・^^;』

 夕実ちゃんが小屋の張り紙を見て驚いている。

 他には商店も自販機も見当たらない。

 桟橋から降りて見渡した右も左も工場への敷地内へと向ってるようだ。

 ここは本当に造船だけの島?

 もしかしたら造船会社だけの島???

 企業の私有地???

 段々この島の関係者以外は訪れてはいけない島なんじゃないかと思うようになってきた。

 

 ふと、プレハブ小屋の前の看板に気づく。

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 原爆死没者慰霊碑はコチラという看板。

 少なくとも一般人でも訪れて良さそうな感じ。

 よーく見ると工場施設から外れた普通の外遊道路みたいなのが見える。

『じゃあ・・・とりあえずグルっとまわって見るか^^;』と彼女達に声を掛けたのだが、

『『そ、そうですね^^;』』と言った、それはかなり萎縮した返事だった。

 ・:・まあそうだろうねえ^^;

 だって知らない人んちの庭先をこっそり歩くような気分がしちゃうし、

 とりあえず行こうと言った先もまた慰霊碑だったのだから・・・。

 琴音の煉瓦がどうたらこうたらとかの意気込みももう、すっかり萎えているようだった^^;

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 フェンス越しに造船施設を見上げたけれど、やっぱりとてつもなくデカイ!

 工場見学は事務所までとか言う看板を見かけたが、

 お正月じゃなく、時間もあったならば是非とも見学したかったなあなどと思ってしまったよ^^

 

 ---ここで妹の琴音が

『ねえねえお兄ちゃん!なんか怪しい穴ぼこが山肌のいたるところに見えるっす^^;』と声をかけてきた。

 夕実ちゃん共々琴音の目線へと向き返るとーーー

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 あ、ほんとだ。なんか不自然なくらいに穴だらけ。

『わきゃー!この穴は何ですかですう^^;防空壕とかですか???』

 夕実ちゃんの指摘は恐らく的を得てると思う。

 ボクは『うん、たぶんそうだね^^』と返した。

(※1 かつてこの金輪島には“旧陸軍運輸部金輪島工場”と言う、船舶修理・造船の工場が置かれたそうです。

 明治27年の日清戦争の頃から一般民は立ち入り禁止。

 そして太平洋戦争終戦後まで秘密のベールに包まれた島だったそうです。

 その後は造船施設ともども民間に払い下げられて農業移住者なども居たようですが、

 主にこの島の島民は造船業関係者が多かったとのこと。

 かつては1400人余りの従業員とその他島民で活気をていしていましたが・・・

 今や人口としては60を前後。造船従事者は250人程だそうです。

 昔の賑わいは過去のようですね・・・)

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 まだまだ先への道もあったのだけれども、この真新しいトンネルの前でボク達はトンネルを潜るルートをとることにした。

 どうやらここから島の西側に抜けられそう。

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『ぐは!このトンネル登りだし、風が強くてめっちゃ寒いんですけどw』と身を縮める琴音。

 う・・・確かに吹き抜ける風がすこぶる寒い^^;

 なぜか彼女達はボクの後ろに回りこみつつ先へと進むことに(オレは風避けかっ^^;)

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 トンネルを抜けたところに慰霊碑はコチラの案内板があった。

 ココまで来たんだ、

『みんなで手を合わせに行こうぜ^^』と声を掛けたら

『ハイ。そうしたいですう^^』『あたりまえっしょ^^』と彼女達。

 少し渋るかなあと思ったけれど、なんかホッとしたよ。

 

 ボク達は二手に別れていた道の山へと登る道へと歩むことに。

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 ものの数分しないうちに慰霊碑に到着。

 山陰でまだまだ雪もちらほら残る寂しい場所でしたね。

 寺社じゃないのでパンパンと手を叩かず祈るように手を合わせて黙祷するボク達。

 その後は慰霊碑の文面を皆でなぞって読んだのだ。

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『みずをください・・・って・・・ウウウ・・・』

 夕実ちゃんは文面をなぞる途中で目頭を涙で埋める・・・。

 いつもおちゃらけてる琴音でさえ押し黙ったままだった。

 ボクは最後までなぞってみる。

 なんともやるせないため息しかつくことが出来なかった・・・。

(※2 原子爆弾が投下され、熱線・放射能からの被害に即死を免れた500余名が金輪島に運ばれたそうです。

 ですが・・・看護の甲斐も無く多くの人がこの島に散ることに)

 

 広島で戦跡を追う以上、絶対必ずぶちあたると思っていたことだ。

『原爆』これは決して避けて通れない。

 琴音もきっと広島で煉瓦を追う以上、覚悟していたと思う(当時の軍関連施設は煉瓦造りが多いしね)

 夕実ちゃんはそこまで考えが及んでいたかは分からない。

 でも涙してしっかり受け止めてくれたような気がする。この過去の広島で何があったかを。

 彼女もまた戦火ではないが火事で母親を無くしている。

 もしかしたら原爆と母親の死がトラックバックしてしまったかもしれないね。。。

 ボクや琴音以上に心の奥底から感じ取ったのじゃないかと思った。

 

 ボクはごく自然に、小さく震える彼女の肩をそっと抱き寄せようと手を伸ばしたのだが、

『うんうん。大丈夫だよ^^』と夕実ちゃんに声を掛ける妹に先を越されたようだ。

 

 ボクはその行き場が無くなった手でなんとなく2人の頭を撫でて

『しっかりお祈りしておこうね^^ そして過去のツライことを知ることは大事だし、

 きっともっと考えることが出来るし、優しくなれるんだと思うんだ^^』とだけ言っておいた。

『うん』『はい』と短く答える彼女達。

 ボク達はもう一度手を合わせてこの場を後にしたーーー

 

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 さて島と言うならばグルっと周って色々と見てみたい。

 ボク達は海岸線に沿って歩むことにした^^

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『ぐは・・・見るも無残な廃屋っすね・・・^^;』

 海辺まで出る路地脇に見つけた廃屋に、琴音がなんとも言えない顔をする。

 集落と言える集落も無いこの金輪島。

 島の東側はまだ造船所などの立派な施設が存在するだけに、

 トンネルを抜けた島の西側はもっと寂しく見えた。

 廃屋なら尚更だ^^;

 

 ーーーせっかくなので

 道は途切れたが海辺へ出てみたボク達。

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 そこに広がる砂浜と、

 そこから見える宇品の海に、

 先ほどまでの心の中の陰鬱な塊は開放されることになる。

『わきゃあ・・・綺麗な景色ですよね^^』

『うっは、さっきまでの暗い感じが嘘っぽいとこっす^^』

 彼女らが言うように本当にそうだった。

 歴史や廃屋などで少し心が沈み込んだところがあったのだけれども、

 景色最高じゃないですか^^

 ボク達はココに来て、心が洗濯板でじゃぶじゃぶ洗われたような開放感に包まれたような気がした(洗濯板とか知らねーけどな!w)

 

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 ま、なぜか浜辺にテレビが捨てられていた(流れ着いた?)のを見て苦笑いのボク達でもあったけど^^;

 

 この後は琴音が『せっかくだから浜辺をこのまま歩いてみようっす^^』と提案してきたのでそれに乗ることにした一同。

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 丁度干潮の頃合だったのか、浦がずっと先々まで歩けるように続いていたので、濡れた磯を跨ぎつつも歩いてみることに^^

 そうしたらば、

 次の浜辺には色々なものがゴロゴロしていた。

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『なんか鉄塊みたいなのがゴロゴロしてるっすね。なにこれお兄ちゃん^^;』

 いや~・・・なんだろ?

 鉄も形状によっては浮くし漂流物かなんかか?

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 中には煉瓦ブロックなどもたくさん見受けた。

 煉瓦や煉瓦タイル・ブロックは・・・浮かないしなあ・・・

 何かしらこの浜辺一体に建造物があって、洗い流されたと考えた方が妥当と言うべきかな?^^;

 

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『わきゃ? なんか向こうまで錆びた鉄の柱が連なってるですよ???』と夕実ちゃん。

 ああほんとだ。

 なんだろ?コレ。

 電波が届く限り琴音にスマフォで調べてもらったが・・・

『んん~・・・あんまり金輪島にかつてあった建築物とか施設とかそういう情報少ないねえ^^; 正直わっかんなーい^^;』だってさ。

 

 学校も病院もここには無い。

 あったのはかつて長年秘密にされ続けた軍関連の施設。

 何か関係あるものなのだろうか?

(※ 結局なんだったのか詳細分からず^^; 申しわけない・・・)

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 振り返った高台の天辺に怪しげな塔?が見えた。

 そこに近づいてみよう!調べに行こう!と彼女達に言いたかったのだが、時間の都合があって口にチャックをしたのはナイショです^^

(※4 なんだよアレ?w)

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 さて、ここで元来た道を引き返して正規の道を巡ろうと思っていたボク達だったのだが、

 浜辺の藪の向こうに道を見つける。

 ここでボクは『この道を行ってダメだったら今日の夕ご飯は全ゴチすっから、行ってみないか?^^』と彼女達に提案。

 正直土地勘などあるわけが無いので非常に彼女達に有利な条件である。

 のるか?そるか?

 少し気を揉んだが

 あっさりと了解を得た^^

 やっぱり彼女達は餌には弱いようであるw

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 道はしっかりしていた。

 時折往来を邪魔する雑草さえ踏み倒せばなんなく進める道だった^^

 途中、古めかしい廃車を見つけるが・・・

 誰も車に詳しくないのでほとんどスルーであるw

(※5 なんて名前の車だろうか・・・

 誰か知ってたら教えてください><)

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 金輪島にグルっと一周、周遊できる道があるのかはこの時点のボク達は知らなかった。

(※ と言うか本気でオイラ調べてないしw)

 てっきりガードレールがあるような立派な舗装道路に行き着くものだと思っていたボク達廃村さーくる御一行様☆

 

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 着いた矢先はまたしても浜辺でしたw

 

『えっと・・・もしかしたら私達って迷子じゃね?』と琴音。

『わきゃ・・・元に戻った方がいいんじゃないでしょうか・・・』と不安げな夕実ちゃん。

 何を隠そう、

 オイラも流石にヤバイ・・・かな?^^;って思った。

 

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 この竹の物体はなんだろ?

 生簀か艀かな?

 養殖業で使う物なのかな?

 でもどう考えても現役で使用してる気は全く感じられなかった。

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 船の残骸も流れ着いている。

 廃墟廃村は幾度も訪れているボク達とは言え、

 道と言う道も無く、残骸ばかりの浜辺には不安を覚えるばかりだった・・・^^;

 

 ---この先は海も迫っていてとても先に進めない・・・

 と、思ったところ、

 これまた不思議なもので、

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 浜辺の奥にアスファルト塗装の道を見つけたのだ!

 その道は最初こそ崩れたり植物に負けて草木を所々に生やしていたのだけれど、

 先ほど浜辺で見つけた道よりもしっかりしていると確信した。

『この道は今はもちろん使われていないだろうけれど、旧道って奴は今ある道とどこかで絶対繋がっているはずなんだよ^^

 だからちょっと藪で厳しいけど行ってみよう^^』と、彼女達に伝える。

 そして彼女達の返事など待たずに先へと歩き出した。

『『え!? ちょ、ちょっと待ってよ!?』』

 勿論そう言うよねw

 でもいいんだこれで。

 ボクは見上げた森の中に島の向こう側(造船所のある東側)へと伸びる電線を発見したのだ。

 それはこの藪に覆われた道にも沿って伸びていた。

 電気は通っていないだろうけれども、これでほぼ間違いないと思う。

 上と下を見ながら進めばきっと帰れる。そう思ったのだ。

 廃墟廃村廃道はレディーファーストじゃ無い。

 ボクは藪草の根元を先頭切って踏み歩き、彼女達を誘導するのだったーーー

 

 

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『ハア・・・ふいい・・・お、お兄ちゃん・・・^^;なんかバリバリ道っぽいとこに出てきたね^^;』

 うん。だいぶ道らしい道へと辿り着いたようだ^^

 竹薮の枯葉に混じってアスファルトが所々に顔を覗かせる立派な道だ。

 ただし・・・ひたすら登り道だが^^;

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『わきゃ!? 雪がありますです^^;』

 峠を越えた頃、道は元旦に降ったであろう雪が残っていた。

 下り坂の向こうに海が見え、

 そして造船所の大きな大きなクレーンが小さく小さく見えたところで皆歓喜の声を上げる。

『『『帰ってこれたあ~w』』』

 

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 おっと、造船所付近まで戻ってきたのはいいけれど、

 どうやら造船所敷地内へと出てしまったようだ^^;

『えっと・・・お兄ちゃん? もう流石に今来た道を引き返すのも嫌っすよ^^;』

『わたしもですう・・・』

 そりゃオイラもそうだよ~^^;

 と言うことで、造船所の人に出くわしたならば事情を説明して許してもらおうって意見で一致。

 さっさと桟橋へと抜けることにしたのだ。

(※ 先ほどの道は廃道だし、造船所と西側の浜辺にしか繋がっていなかった。もしかすると造船所に関係する場所だったか、軍政の時代のなんかの名残り?)

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『わきゃー☆ すごくおっきーです^^』

『さすがに煉瓦のドライドックじゃないっすよね~^^』

 コラコラ!堂々と覗かない!

 うちらはお邪魔してる立場なんだから^^;

 ・・・でもすごくでけーなオイw

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『あれ?あれって防空壕跡とかじゃね?まじで^^』

 琴音が山側の法面(のりめん)に穴ぼこを見つけた。

 立ち入らないで下さいと看板が立ててあるのだが・・・

 それならば法面をコンクリで固める際に穴も埋めてしまえばよかったのじゃなかろうか。

 ・・・埋められない理由があったんだろう。

 たぶん、学術的なこととして後年調べることもあるだろうと一応残したんじゃないかな?憶測だけど。

 もしくは『山の水を抜くため』に丁度良いからなのかもね^^

 コンクリで吹き付けて落石防止しても、裏側の土砂面が水の浸食で削られて崩壊してしまったら危ないしね^^;

 

 ---ソコから歩く事3分くらい。

 ようやく桟橋に戻ってこれた^^

 ふと夕実ちゃんが桟橋脇、造船所入り口のあたりに船の時刻表とこんなものを見つけた。

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 昔のパンフレットだろうか。

 金輪島の観光?スポット的な紙が貼り付けてあったのです(最初にこれを見て居たらなあ・・・^^;)

『うはー。この島には約60個の防空壕跡があるんすね・・・^^;』

 琴音が指を折って防空壕何個見たかなあと空で数える仕草をした。

 せいぜい10個くらいだった気がする。

 残り50もあるのか。

 それだけ空襲の脅威に怯えた島だったんだろうね。

 

 あんだけ歩いたのにこれで丁度一時間。

 相変わらずぶっきらぼうな感じの船長さんが、乗るなら乗れ的な仕草をする(苦笑い)

 ボク達は急いで船に乗り込んだーーー

 

『じゃあ~一仕事終えたっつーことで、皆で乾杯といくっす^^』

 そう言ってごそごそと大きなリュックから何かを取り出す琴音。

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『『『かんぱーい☆』』』

 ボク達以外のお客さん(造船関係者)は全員船室内。

 寒風吹きすさぶ小さな後部デッキでボク達は乾杯し、

 金輪島にサヨナラをしたのです。

 

《あとがき》

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 周囲5.3㌔の小さな小さな金輪島の物語。

 宇品(広島港)に浮かぶ島々にはそれぞれ戦争の名残りと言うものが必ず存在します。

 正直ここは薦めませんがw 市内だけでなく離島に赴いて戦争の悲惨さをなぞるのもまた勉強になると思いますのでいかがでしょうか。

 次回は閑話休題。

 琴音の新兵器と煉瓦。そして広島二日目のグルメの夜ってところです^^

 いつ更新するかはわかりませんけどねw

 

 


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第746話 ある意味世界で一番有名な煉瓦vol③元宇品島編☆『ねえねえお兄ちゃん!病院のマークみたいな刻印あるよ!?』 [廃村さーくる(古煉瓦)]

『ちまちまちまちましやがって!』

 ワタシこと琴音は昔から思っていた。

 夕実っちとお兄ちゃんの仲がさっぱり進展しないことに何度空を仰いだことか。

 もうさっさとやっておしまいなさい!などと何度思ったことでしょうか。

(え?何をやれって?ご想像におまかせっす☆)

 昔のラブコメみたいなことこれからも続けんの?と、こちとら我慢の限界ですが、

 彼女のハートも尊重したいところでもありましてね^^;

 ま、大恋愛の末にーーーなんてのは、ありそで中々無いものです。

 サポートはするけど、これからも生暖かく見守もりつつニヤニヤしつつやっていきたい所存っすw

 

 さて、広島も二日目。

 宮島から高速船に乗って向ったのは?

 第746話。ワタシこと菅原琴音視点で物語は進みますよーん☆

第746話・琴音は煉瓦を見つけてウーニャニャの件♪2.jpg 

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 高速船に揺られること約20分くらいですかね?

 あんなに電車だと広島市って広いなあ~って思ってたのに、あっちゅーまに広島港(宇品港)へと到着っす☆

 さてここからどうしたものか・・・

 えっとなぜ自分が困ってるっちゅーとですね。ちゅーとですよ!

『二日目のスケジュールは当日まで悩んだ』とです。

『初詣はしたいですー☆』と言う夕実っちの意見と、

『島旅してーな我が妹よ!出来れば廃墟付き☆』と言うお兄ちゃんのわがまま、

 そして『煉瓦見たいな~^^』って考えてたワタシの願望が、時間的制約でどうもうまくいかなかったってとこっす^^;

 本命は3日目・4日目。

 そこのスケジュールはバッチシ。

 なかばこの2日目の後半戦は『なんとなく行ってみようか!w』って旅路だったのですw

 

 ま、結果的に『なかなか面白い旅になった』というのを、特とご覧アレ!

 ワタシはスケジュール完璧のガイドさんの『フリ』をしつつ、お兄ちゃんと夕実っちの先頭を歩いたのだったーーー。

 

 ---だがそれもいきなり挫折した^^;

 

『ねえねえ琴音っち。今日はこれからどこ行くの?』と言う夕実っちの言葉にいきなり詰まる^^;

『ああ~えっと、あ!そうそう島に行くんだよ島^^』

 その言葉に兄貴が反応する。

『お!もしかして江田島か!? あそこには煉瓦もあるし遺構も残ってるしな!』と。

 ・・・最初はソレも考えたよお兄ちゃん^^;

 でもでもさー、江田島デカスギだしー、午後の4~5時間で周るのは無理ゲーなんすよ^^;

『江田島は・・・今回時間的に見送りかなあ^^;』

『じゃあ似島か?琴音』

『似島は明日ね^^ 今日はえっと・・・金輪島にでも行こうかなあ・・・っと^^;』

『『金輪島???』』

 ある程度広島の地理を予習してきたであろうお兄ちゃんと夕実っちが、

 そんな島あるのか?と頭の上にクエスチョンマークを沢山浮かべまくってた^^;

『えっと今日行く金輪島の情報は一切無し。行き当たりばったりで島を楽しむフリーダム旅行にようこそっす!^^;』と、

 ワタシはガイドらしからぬ発言をしたのである(もうどーにでもなーれ~♪)

 いきなりのガイド失格。

 ああ・・・たぶん軽蔑の眼差しでワタシを見るんだろうなあ~と覚悟した。

 したのだが・・・

『わきゃー☆ まったく分からないとこをお散歩するのも面白いですう^^』

『うむ。この軍都広島の宇品港に浮かぶ島なんだろ?だったら行き当たりばったりでも何か戦跡とか発見があるかもしれないな^^

 そういうのもまたおもしれーじゃねーか愚妹よ^^』と、喜んでくれたのだw

 ・・・っつーかお兄ちゃん?

 愚妹って何や^^;

(ワタシはラリアットかますそぶりをしつつ、兄貴にローキックをかましたのである☆)

 

 さてここで『問題が発生した』

 私達は金輪島へと行こうと言うことになったのだが・・・

 てっきりこの宇品旅客ターミナルから船が出ているのだとばかり思っていたのだが、

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 地図を見る限り違うっぽいw

『おい琴音・・・。なんかこのターミナルの案内図見ると、こことは違う場所からニョニョニョーンって赤い線(航路)が出てるんだが・・・^^;』

 う・・・確かにここじゃねーw

 ん~・・・よーく見ると市営桟橋って書いてあるっすね・・・。

 

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 とりあえずここからでは無いということが分かった私達は、広電の始発駅でもある宇品港から市営桟橋を目指すことにしたっす^^;

 でもどこで降りたらいいのか分からない。

 広電の駅員さんに『金輪島に行くには何駅で降りたらいいのでしょうか?』と聞いた所、

『金輪島??? ええっと・・・そんな島あるんですか?^^;』と

 逆に聞かれてしまいました^^;

 えっとどんだけマイナーな島なんですか金輪島って^^;

 地元の人にも観光客にも聞かれたことが無いって言うんだから、びっくりするくらい知られてない島なんだとは分かったけど^^;

 とは言えこの駅員さん。

 携帯片手に事務所と連絡を取りつつ私達をもう一度広島の航路図前まで一緒に行ってくれて、

 懇切丁寧に金輪島へのアクセスを一緒に考えてくれたっすよ☆

 おかげで最寄り駅もバッチシ☆

『『『ありがとうございます!助かりました^^』』』と、

 みんなでお礼を言って、いざ広電へと乗り込んだのです^^

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『海岸通駅』

『ちょっと歩くかもしれませんが、一番、市営桟橋に近いと思います^^』と言う駅員さんの言葉を頼りにココで降りた私達。

 そこから海岸線へと向った。

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 教えの通り歩いた私達。

 桟橋があるであろう海辺までは数分といったところで着いたのだけれど・・・

 なんか『ターミナル』とか『港湾所』『船着場』っぽいとこが見つかんない^^;

 どこかな?どこかな?としばらく彷徨い歩く事になる・・・

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『お!なんかここはググッと来ちゃう建物だな!^^』

 お兄ちゃんが歩いていた先で素敵な物件を発見したようだ。

 私達も近づいてソレを見上げる。

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『旧広島水上警察署(旧広島港湾事務所)

 原爆で被爆をしたけれど倒壊を免れた、立派な木造洋風建築^^

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 明治42年から100数年を経ても健在な立派な建物っす☆

 偶然とは言えこの出会いに私達はとても喜んだのであります^^

 

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『とりあえず表だったところには市営桟橋の建物みたいなの何もねーし、防波堤まで出て探してみるか^^;』と言うお兄ちゃんの提案に、

 私達は海辺まで出て歩く事にした。

 するとーーー

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 郵貯や他行の複合ビルの一角に、こっそり『広島市営桟橋』ってタイトルロゴを発見する始末です^^;

 ここは先ほどの海岸通駅から見えるそれなりに大きなビルだし目の前だったんですが、

 できればもう少し大きな看板掲げてくださいますかね^^;(わかりにくいっすよマジでw)

 

『じゃあ~桟橋も見つかったことだしチケットでも買おうか^^』と言うお兄ちゃんの言葉にさんせーし、

 さっそく受け付けとかチケット売り場を探すんだけどどこにあるんじゃあああ!^^;

 ビルの構内を歩きまくるんだけどー・・・

 窓口らしいものはどこにも無い!

 ようやく事務所らしいところを見つけて窓をコンコンと叩くと中からオジサマが現れてーーー

『ああ~切符? 船の中で直接お金払うんだよ^^ 時間になったら船着場に行ってお兄ちゃんにお金払ってよ^^』でしたっす^^;

 いよいよ金輪島ってのはローカルもローカルなんだと一同実感したのは言うまでも無い・・・。

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 とりあえずオジサマが『桟橋に時刻表あるから見ておいで^^ あと、一応正月ダイヤで本数少ないと思うからきおつけてな^^』って言ってたので桟橋へ。

『わきゃ・・・。次の船は14時ですう^^; あと1時間ちょっと。どうしますですか?』

 夕実ちゃんの言葉に皆一同悩みこむ・・・。

 まだお昼も食べてないしランチで時間調整もアリっす。

 でも~駅前とかにはランチやってそうなとこ無かったなあ・・・^^;

 しかも正月だし元旦っすからねw

 あるのは近くの競輪場くらいでしたっす。

(お兄ちゃんが競輪場の中に入ればタベモノいっぱいあるよ!って言ったけど、当然却下した)

 

 ---と言うことで、

 ランチ探しの旅へと彷徨うことに^^;

 あと時間が残っていれば近くの『元宇品島』へ。

 今は陸続きになってはいますが元々は立派な島っす^^

 島好きのお兄ちゃんもまた快く『それもいいな^^』とOKをくれたからね^^

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 途中、公園で懐いてきた猫ちゃんをサスサス摩りながらも(でも爪で引っかかれたw いてーよ猫ちゃん><)

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 元宇品島方面へとランチ探しに散歩する私達だった。

 

 ---丁度、元々島だった宇品島と内陸を結ぶ道路の付け根に辿り着いた時、

 お兄ちゃんとワタシは同時に『あるもの』を指差したのだった。

『おい琴音!なんかアソコに煉瓦っぽいのあるぞ!』

『お兄ちゃんお兄ちゃん!アソコなんか古い感じのレンガじゃね?』と。

 

『わきゃー☆確かに古煉瓦建築っぽい建物ですねアソコは^^ ちょっと行ってみますですか?』と言う夕実っちの言葉に私達は

『『行くっきゃナイトでしょ☆』』と力強く応じ

 ランチも忘れてそこへと向ったのであります^^

 

 

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 そこはパッと見『煉瓦の倉庫』みたいな感じでしたっす。

 目の前はこの建物に隣接するお菓子屋さん?の駐車場っぽかった。

 お菓子屋さんがまた今風の煉瓦の造りだったので、

 もしかしたらそのお菓子屋さんの倉庫だと思ったし、古煉瓦ではなく現代風アンティーク煉瓦なのかなあ・・・と疑念を抱いたのですが、

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 近くまで寄ったら違ったみたい☆

 どうやらバリバリ古煉瓦の建物みたいでした♪

『模造のアンティーク煉瓦とか多いから一見分かりにくいけれど、ここは昔の建築物みたいだな^^』

 お兄ちゃんが煉瓦肌を撫でつつも煉瓦の年代を確かめるのでした。

 少なくともタイル煉瓦とかパネル煉瓦みたいなイマドキの煉瓦ちゃんじゃ無いだろうとお兄ちゃんは答えた^^

 

 ---正直、

 夕実っちの恋模様とかお兄ちゃんの島旅とか廃墟とか

 どーでもいいw

 私的には『広島でも古煉瓦ちゃん!』を見たかったのである。飢えていたのである(ガルルー!)

 だから広島二日目にしてこの出会いは最高にして至極でしたっすw

 さて、ここからは古煉瓦サークル新部長の夕実っちと(あんまり興味なさそうだけどw)

 なんだかんだで煉瓦にも頼もしい存在のお兄ちゃん。

 そしてワタシとで

『煉瓦の刻印探し』が始まった☆

 

 

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 駐車場脇でウロウロするもんだから

 実に怪しい集団だし、不審者ですが(観光っぽい人や地元っぽい人にジロジロ見られたっすw)

 見つけたよ☆

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『わきゃー☆ なんかここに赤十字みたいな刻印あるですう^^』と、

 一番最初に刻印を見つけたのは夕実ちゃんでしたっす。

 彼女に言われてみんなで覗き込む。

 そこは、ネズミ返しとでも表現したら分かってくれるでしょうか?

 煉瓦の壁から少し突き出た煉瓦の『裏側』にあったのです^^

 四角囲いに十字の刻印。

 見た目はまるで『赤十字』のマークそのもの☆

 

『お!下の方もよーーく見ると何個かあるぞ!琴音^^』と、お兄ちゃんが指差したとこにも何個か発見っす。

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 こちらは足元になりますが、先ほどと同様に煉瓦の壁から少し突き出た部分だったっす。

 基本、煉瓦の刻印っちゅーのは

『煉瓦の側面ではなく、表面(裏面)にある』ものなのです^^

 だから普段は煉瓦同志が重なり合う部分なので見えないことが多いのですがーーー

 こういう煉瓦意匠の関係で半分表面が露出していたりするところに刻印を見つけることがあったりするんすよ~☆

 

『これは中々収穫のある出会いだったな妹よ!』

『そうですね兄じゃ☆』と、なぜかハイタッチでパン♪と喜び合うワタシとお兄ちゃんw

『あ~ん、見つけたの私ですよー!もおー><』と、

 私もハイタッチしたいですう~と嘆く夕実っちとも当然勝利?のハイタッチを時間差で交わしたっすw

 

 ---はて?ここは一体どんな建物なんだろうか???

 私達は建物伝いにグルリと歩いてみたのでした。

 すると、そこが何の施設の物なのかがようやく見えてきたのでした。

 

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『瀬戸内海汽船』

 昭和20年に設立された、ここ広島と愛媛間を主に結ぶ航路を抱える船会社っす^^

 広島~呉の運行もあり、

 そして、実は宮島からの高速船(私達が乗った奴っす☆)も瀬戸内海汽船さんだったっす^^

 

 私はその場でささっとスマフォで調べた情報をみんなに報告した。

 するとお兄ちゃんが、

『なるほどなるほど。と言う事は~少なくとも昭和の煉瓦ってことになるな、この煉瓦壁は^^

 あ、この汽船が設立の前から存在して居てそれを後年利用したって可能性もあるから昭和とは断言できないけれど、

 それでも古い煉瓦は煉瓦かもな^^』と、

 この煉瓦壁の推測をした。

 ほえ~、昭和の煉瓦つったって、それでも70年は経ってる立派な古煉瓦ちゃんじゃないですか☆

 これは私にとって素敵な発見っす♪

 

 ---せっかくなので~

 この瀬戸内海汽船さんの建物もじっくり見て見ることに。

 するとーーー

 事務所? 建物自体は新しくも感じたけれど、

 敷地内(庭?駐車場?)へ通ずる通用門は違った。

 

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『わきゃー☆ この門の煉瓦さんは何か古いっぽい感じですう^^』

『お~!確かに渋い感じで年代物って感じだね夕実ちゃん^^ ん?

 でもこの穴ぼこのある煉瓦は煉瓦なのか???』

 確かにお兄ちゃんが指摘したように煉瓦積みの間に『穴のあるブロック?』みたいなのがあって気になる・・・。

 ぶっちゃけこれのせいで今風の煉瓦にも見えなくない^^;

 そこでまたもやすかさずスマフォで調べてみた。

 ええっと・・・『瀬戸内海汽船・煉瓦・・・・っと』

 そしたら何個かヒットっす。

 ええ・・・っとふむふむ・・・え!?

 私は思わず『へえ~』と感嘆の声をあげる。

 その声にお兄ちゃんと夕実っちが『え?何何???』と覗き込んできた。

 実はこの穴ぼこのブロック。

『有田焼別注の穴あき煉瓦』だったっす^^

 年代は昭和40年か39年竣工。

 

『わきゃー☆有田焼ってレンガも焼くのですか!』

『皿だけだと思ってたよw あ、でもそうだなあ~有田焼き。つまりは窯業だ^^

 窯には煉瓦なんかも使われてるだろうしね^^』

 お兄ちゃんの指摘は的を得ていたみたい^^

 しかも有田の窯業工場群には、

 なんでも煉瓦の煙突が300を越える数が立ち並ぶらしいっすよ^^

 ぐはー!いつか行ってみたいっす。

 その壮観な景色、是非ともこの目で見てみたい☆

(※ これで来年の正月旅行は決まったかな?

 佐賀の島々と有田の煉瓦煙突群巡りとかw)

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 さて、敷地の奥(と言っても門からすぐそばです)にも煉瓦建築物があったっす^^

 煉瓦の倉庫かな?

 扉や窓枠にある蝶番を見る感じ、いかにも昔風の建築物って感じっすね☆

 

 ---すっかり久々の煉瓦ちゃんを堪能した私達。

『まだあと40分は時間があるけどどうする琴音^^』とお兄ちゃんが言う。

 う~ん・・・ランチできるっぽいとこ無いし、

『じゃあ~このまま元宇品島の散歩して時間潰そうか』と提案。

 誰も渋ることなく了解を得られた。

 ならばレッツ散策っす^^

 私達は宇品島へと出かけることにした。

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 ランチは無理っぽかったので、コンビニで買ってあったお酒とおにぎり片手に皆で闊歩☆

『わきゃー☆ こんなのあるんですね^^』と、夕実っちがマッサンとリタの絵柄がついてる限定のお酒を指差す。

 今現在、朝ドラでやってるやつですかね?

『実はオレ、朝ドラとかその時間は寝てるか出かけてるから見た事無いw』と言うお兄ちゃん。

『わきゃ・・・私もなんとなくしか知らなかったりですうw』と、夕実っち。

 実を言うと私もNHKの朝の連続テレビ小説は子供の頃に見た凛々とくらいw(なぜか見ていた^^;)

 まあでも『お酒の話しだよね?』ってことで、一同『今度見てみようかな^^』って話しになった。

 ま、そんな他相の無い会話をしつつも散歩に進んだのであるっす。

(※ 実はこの広島シリーズの“どこかで”マッサンゆかりの場所が出てきます^^

 この時の私や彼彼女にはまだ知る由も無いシリーズではありますが)

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 ---実は島(元・離島)の半分も周れずに引き返すことになる。

 だって意外と大きい島だったんだもんw

 後から知ったことなんだけど、実はこの元々島だった宇品にも、煉瓦の遺構があったそうです。

 時間が無くって出会えなかったのは残念でしたっす^^;

 さて、丁度良い時間となったところで金輪島行きの桟橋へと戻った私達。

 そこには先ほど見かけなかった船が停泊してたっすよ^^

 

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 うっは、ちょーちっさいw

 てっきりもう少し大きめの船が待ってるのかと思ったら違ったっす。

 煙草をプカプカふかしてるお兄さんがどうやら船長さんの様。

『金輪島行きですか?』と訪ねると『ああそうだよ』と短いぶっきらぼうなお返事・・・。

『わきゃ・・・ちょっとそっけないですう^^;』と小声で私に言って来た夕実っちに

『そ、そうだよね^^;まじでw』と私も苦笑い^^;

『まあ小さな渡船なんてこんなもんだよ^^』とお兄ちゃんは笑ってたけど、女の子としたら何か不安になっちゃう応対っすよ^^;

 とりあえず乗船することにした私達。

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 船室内の席もあったけれど、せっかくなので景色が見れそうな?デッキ???のベンチに腰掛けた。

 ーーー定刻丁度。

 先ほどのお兄さんと相棒さんらしき人が係留ロープを無造作に取り込んで、いざ出発っす^^;

『はい。御代(ちょうだいよ)』ってな感じでお兄さんが私達の目先に手の平を突き出したので一人づつ船代を払う。

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 見る見るうちに離れていく市営桟橋。

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 小型船独特のケタタマシイ船音を響かせて広島港をグングン進む。

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『もしかしたらアレじゃね?金輪島^^』とお兄ちゃんが指差した。

 船の艇先と島の方角を見るからにたぶんソコっぽい^^;

 

 私達はこの島が『観光の島ではたぶん無い』と言う事に気づくのは、

 まだ誰も知らない・・・。

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 本当は金輪島まで書くつもりでしたが、意外と長くなってしまったので、ここで一旦切らせていただきますw

 思わぬ刻印煉瓦との出会い、有田焼の穴あき煉瓦との遭遇に盛り上がった夕実ちゃん達でしたがーーー

 はてさてこの先の島には何が待ってるのでしょうか?

 気になる方は次回を待つべし!

 ではではまた今度会いましょうず^^

 


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第745話 ある意味世界で一番有名な煉瓦vol②宮島編☆『せ、先輩!?鹿さんがむしゃむしゃおみくじ食べてますう!』 [廃村さーくる(古煉瓦)]

『自分の言動が稚気であるとは自分でも思っているのです』

 

 私こと石廊崎夕実は(大瀬崎と過去に書いたこともありますが正式な苗字は石廊崎。第一話参照→一番最初

『わきゃー☆』とか『〇〇ですう~☆』と二十歳女子とは思えない厨二的会話をするです。

 あ、『するです』とかもそうですね。 アハハ・・・^^;

 

 これは正直『先輩(菅原君)』のせいですう。

 中学生の頃、私は密かに菅原先輩に思いを寄せました。

 ・・・えっと今も継続中ですが^^;

 その頃、先輩と一緒に遊んでいた最中、

『あのアニメのキャラの女の子って可愛いよね^^』って先輩が言ったんです。

 だから私、モノマネしてみたら先輩に妙にウケちゃったんです^^

 先輩が喜んでる♪ 先輩が楽しんでくれてる♪

 ・・・すごく嬉しかった。

 好きな人が私を褒めてくれる。

 好きな人が喜んでくれる。

 ---こんな嬉しいことはないですよね^^

 

 それが私達の中のブームが過ぎてしまった後も、私の口癖になってしまった。

 なんかそんな感じだったりです^^;

 まあ言い訳ですねゴメンナサイ^^;

 

 自分でも楽しんで使ってたと思います。アハハ・・・^^;

 この事は先輩にナイショですよ?

 

 さて、琴音っちと計画した先輩とのお正月旅行。とんでもないトラブルはありましたが無事に一日目を終えることが出来ましたですう^^

 さて二日目は?

 第745話。ある意味世界で一番有名な煉瓦編☆

 石廊崎夕実、私の視点でお送りいたしますですう~^^

第745話・世界で一番有名な煉瓦編☆vol②・夕実ちゃん2.jpg

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『ねえねえ夕実っち!夕実っち!!!雪だぜ雪!マジで☆』

 うーん・・・むにゃむにゃむにゃ・・・。

 一緒の部屋、一緒のベッドで眠ってたはずの琴音っちが大きな声で私をガクンガクンと暴力的に揺り動かす。

 正直彼女の立ち居振る舞いは男の子そのものでちょっと粗暴^^;

 私のほうがよっぽど女の子だ。

 ま、それはいつものことだから置いておいてーーー

 雪?

 それは話が別だ。

 私は一気に眠気を覚まし、ヨダレをこっそりパジャマの袖で拭って飛び起きた。

 

『わきゃー☆ 雪ですう☆』

 冷えた窓ガラスにベッタリ頬をつけて向こうの世界を伺う私。

 その向こうはどこもかしこも雪・雪・雪だ☆

 声を掛けてきた琴音っちも私の視線を邪魔するかのようにベタっと窓に張り付いて一緒に外の景色を眺めた。

『あは~ん・・・。雪とかマジ心躍っちゃうっすよ~ん^^』

 彼女がそう言うのもしょうがない。

 また私もただの雪模様でワクワクしちゃうのもまたこれまたしょうがないのですう。

 だって自分が住んでたとこはあんまり雪が降らないとこだったから。

 子供の頃は雪に憧れ恋焦がれたものですう。

 雪合戦とか夢のまた夢だった。

 学校の校庭にチラつく雪が降っただけで飛び出してはしゃいだものです^^

(※ 今思うと授業潰してまでも雪を見てみよう!と言った先生の粋な計らいですよね^^ ここいらへんは本当の自分の実話)

 

 

『トントントン。夕実ちゃん琴音、起きた?』

 私達女子チームの部屋をノックする菅原先輩の声がした。

 現在時刻6時42分

 

 髪もぐしゃぐしゃ、顔も寝起きだしとてもじゃないけど見せらんない!

『おはようございます先輩! もう少ししたら行きますです☆』とドア越しに答えて身仕度をパパっと整えて、改めてコチラから先輩の部屋へと出向くことにした。

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『さあ~朝飯ガッツリ食べて体力整えようぜ^^ 旅は一に体力二に体力だ☆』

 先輩がホテルの朝食券片手に意気揚々と突き進む。

 目指すは昨日の夕食を取ったホテル内のレストラン。

 私達はエレベーターを降り、レストランへと向ったです。

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『おはようございます^^ あけましておめでとうございます☆ 菅原様のテーブルはこちらとなっております^^』と、

 レストランのスタッフさんとの年始の挨拶をしつつも席に案内される私達。

 ブッフェ形式の朝食に、私達は席にちょこんと座っただけで、さっそくお膳を片手に飛び出した☆

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 皆、思い思いにテーブルに並んだ料理をチョイスです^^

 私はあっさりさっぱりこんな感じい☆

 サラダメインに五穀米。お煮しめにその他ちょろちょろ。

 先輩と琴音っちはご飯にパン。オムレツにヨーグルトにウインナーに焼き魚にと、お膳に乗らないくらいにガッツリいってましたです^^;

 先輩がガッツリは分かる。

 でも琴音っちがいつもガッツリ食べてるのにあんまり太ってないのは、

 やっぱりおっぱいの差に出てるのかなあ・・・。

 だれかおっぱいだけに栄養が行く方法を教えて欲しいですう・・・(切実)

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『本日は元旦ですので是非どうぞ^^』と、ホテルのスタッフさんがお雑煮を各テーブルのお客さんの元に配膳してました。

 今回、旅行でお正月らしいタベモノは食べられないと思っていた私はちょっと嬉しかったですよお~^^

 

 さて、朝食も食べていよいよ出発です^^

 菅原先輩には『広島に行きます』とだけしか教えてありませんでしたが、

 朝食のときに今後のスケジュールを琴音っちが発表しました。

『今日はジャジャジャン! み~や~じ~ま~! っで初詣~☆』と、ドラえもんが秘密道具を出すように。

 すると先輩は

『なんだ~。だったら昨日、飛行機に乗り遅れなかったら宮島の大晦日の火祭り(鎮火祭)にも出向けたかもなあ~』だって。

 ううう・・・先輩に言っておけばよかったかもお^^;

 見たかったな火祭り^^;

 

 私達はフロントのお兄さんに『お世話になりました^^』とご挨拶をしてホテルを後にした。

(※2 本当は順調に広島へと着いたなら、ホテルにチェックインした後に宮島に鎮火際を見に行こうと思ってました。

 行こうと思えば行けたけど既にグッタリだったからね!w)

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 雪は降り止んでいましたが、辺り一面雪景色!

 なぜかテンション上がる私達(先輩もやっぱり雪には憧れがあるみたい^^)

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 広電『商工センター入り口駅』に着くまで、積もった雪を手に掬ってお互いに掛け合ったりしておおはしゃぎw

 さながらそれは夏の海辺でカップルがじゃれあって海の水を掛け合う姿そのものだったかもしれませんですね☆

 

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『バスの切符みたいだな^^』

 先輩が駅入り口の乗車券の機械から一枚引き抜いて私達に見せる。

 ああほんと。東海バスの切符を思い起させるですう^^

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 定時きっちりやってきた広電に私達は乗り込みました。

 その車内は『寒かったのそーいえばすっかり忘れてたよw』って琴音っちが言うくらい暖かでした^^

 

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 そしてとうとうやってきましたですう!

 安芸の宮島。

 あの日本三景がひとつに初見参!ですう♪

 ま、まだ入り口ですけどw

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 宮島行きのフェリー乗り場に来てびっくり!

『想定はしてたけどこの人ごみはヤバイっす^^;』と琴音っちが嘆くくらい、

 フェリー乗り場には長蛇の列・列・列^^;

 さすが日本屈指の観光名所ですね^^;

 

『これでもボクたちの乗船する宮島松大汽船のフェリー以外に、隣のJRグループのフェリー乗り場とで乗客が分散してるからまだマシなんだよ^^;』

 先輩が言うように、ここと別のフェリーが運航してるからまだコレで済んだって実感ですう^^;

(※3 それでも列に並んでいた時に運行会社のオジサンたちの会話だと、

『今年は雪のせいか宮島に向う人は例年に比べると少ねーなー^^;』だってさ^^;

 これで少ないのかw 宮島恐るべし!)

 

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 中々動かない長蛇の列の中に居ると寒さを実感するです^^;

 時に服に付いた雪を払い、

 時に服の上から肌を摩ったりして、

 ブルブル凍える寒さを乗り過ごして出航の時を待ったのですう。

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 宮島口から宮島へは約10分程度の運行間隔。

 ひっきりなしに行き交う路線ですが、寒空と長い列にすっかり熱を奪われるです^^;

 ようやく列が動き出した私達。

 前に並んでる人を追い抜くわけにはいきませんが、いそいそと、そしてさっさとフェリー船へと乗り込んだのですう^^;

 

 ---フェリー内へと到着した私達。

 私・・・基本的に寒さには弱いのですう^^;

 いや滅法弱い~^^;

 てっきり、あったかぬくぬくの船内の席へと向うものだと思っていたら・・・

  菅原兄妹はそうじゃなかった。

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『やっぱ船旅はデッキっすよマジで☆』

『だよな~!』と、

 寒風吹きすさぶ中ガンガンとデッキへと向う菅原兄妹!

 あは~ん・・・たまにこの兄妹の感覚についてけなーいw

 周りには私達以外居なかった。

 それほど凍てつく波動の世界だったのですから・・・^^;

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 ううう・・・雪バンバン・・・

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 見渡す町並みも真っ白・・・

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 菅原先輩は『お!競艇場が目の前なんだ☆』とウキウキ・・・^^;

(宮島競艇場はもう目と鼻の先♪ 元旦から選手は波飛沫あげながら練習走行してたのが見えました^^)

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 鳥さんの群れは寒くないんでしょうか・・・^^;

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 いつのまにかデッキの座席も雪まみれw

 私ひとりだけでも船室内へと逃げ込もうとは思いましたが・・・

『お!ねえねえ見てよ見てよ夕実っち!宮島見えてきたぞい☆』

『夕実ちゃん見てごらんよ!雪の宮島もまた最高だよ♪^^』と私を誘うものだからあ・・・

 私はちょっと我慢して付き合ったのですう・・・。

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 するとどうでしょう。

 雪雲から薄っすらと覗かせる日の光。

 色は見渡す限り白色ばかりの世界だったのに。

 そこに色々な色があったです^^

 モノトーン。白黒写真とは違った『白だけの世界』

 私はいつのまにか寒さを忘れて柵をギュッと掴んで白と光と宮島の世界に入り込んでいた。

 

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 約10分程度で無事に宮島に到着ですう♪

 忘れ物が無いか確認しつつレッツ上陸^^

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 出迎えてくれたのは到るところにいる鹿さん達^^

 怖がることも無く、そして寄ってくるわけでもなく実にのんびり歩き回っていたですよ^^

 観光客の皆さんは鹿さんと一緒に記念撮影を撮りまくってました☆

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『お!お兄ちゃんお兄ちゃん。あそこにトンネルあるっす^^』

『むむむ。トンネルか。なにか気になるな!^^』

 てっきり『あなご丼』や『生牡蠣』ののぼりを指差したのかと思いきや、トンネルですか^^;

 この兄妹はやっぱりどこかおかしいよ!^^;

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 すがきに牡蠣丼!牡蠣うどん♪

 ああ~ん。ヨダレがでそうですう☆

 後で食べさせてもらえるのでしょうか?

 お店のディスプレイを覗き込みつつも先へと急ぐ私達。

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 ふと琴音っちが宮島案内図の前までタッタッターと駆けて行き、

 腰に手をついてアッハッハと私達に振り返った。

 そして、

『じゃじゃ~ん☆ この宮島での今日の目標はなんと!

 初詣っす^^

 いやここまできて初詣しないでどうすんのよアナタ!

 最初から皆そう思ってるよ!^^;

 

『マジか!?』とそれに答える菅原先輩(え?^^;)

『オレはてっきり宮島の奥にある廃集落へ行くのかと思ってたよ・・・^^;』

 あんたもあんただよ!^^;

 もうどうにかしてくださいこの兄妹w

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 と言うことで今回は真面目に初詣です。

 厳島神社でお願い事をするのが目的ですう^^

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 さすが有名観光地ですう。

 お土産屋さんどころか道は人・人・人の群れムレ^^;

 雪を避ける傘の花がたくさん咲き乱れるおかげで、余計に大混雑でした^^;

 ここで琴音っちが『ぐうお~!アレ食べたい!なんかアレ食べたいんすけどお兄様☆』と、

 いつのまにか先輩とちゃっかり腕組みしてやがるですよ!

 彼女に引っ張られつつ向った先は

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『牡蠣入りカレーパン』の出店だったのですう^^

『あ~小腹もすいたし、オレも気になるなコレ^^ 分かった分かったとりあえず腕から離れろ気持ち悪い^^;』と琴音っちを振りほどいた先輩が、

 みんなに1個づつカレーパンを買ってくれました☆

 

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『わきゃー☆ おっきい牡蠣が1個・・・ん?いや2個、いえ、3個!?』

 大小あるとは言え牡蠣が3つくらいパンに入ってましたです♪

『でもお兄ちゃん。カレーの味に負けまくってなんだかよくわかんないっすね』

『そうだなw』

 

 これまたこの兄妹は手厳しいですね^^;

『わきゃー☆美味しいですよね♪』って言わなくて良かったw

 でも私はとっても美味しかったんだけどなあ^^

 

 海岸通りが寒い寒い!と言う琴音っちの提案(わがまま)で、

 私達は寒風避けるべく路地へと入って行ったのです。

 ひとつ通りを隔て、そこは更にお土産屋さんが立ち並ぶ通りでしたです^^

 

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『お土産を今買うのは荷物になっちゃうから後回しだが、どう?皆^^

 まだまだお腹に入れられるかな?』と、

 先輩がお店の軒先を指差したのです。

 そこはーーー

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 店頭で焼く『焼き牡蠣(2個400円)』でした☆

(※ 写真の真ん中の牡蠣はどうやって立ってるのかな・・・?)

 勿論ーーー

『『ごちそうさまです☆』』と先制攻撃。

 ゴチの約束をサラッと取り付けた女子2人です☆

『またここもか!w』と嘆く先輩だけれども、その顔はなぜか嬉しそう^^

『お母さん!ビールも一人一本お願いするっすよ♪』と横から琴音っちが言うもんだから余計な出費はかかったでしょうけど^^;

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『くうー!ビールうまいっすマジで!』

『いや~最高だな宮島!』

 いやいやいや。先にまず焼き牡蠣の感想を言ってくださいよ貴方たち^^;

 アチアチで牡蠣が炙られた汁ごと頬張るそのジューシーさにむひょひょひょ~♪でしたですよ☆

 正直2個じゃ物足りない後引く美味しさですう~^^

(※ 実際、列に並びなおして追加で焼き牡蠣を購入するお客さんもいらっしゃいましたよ~^^

 牡蠣好きにはやっぱり焼き牡蠣はたまりませんですね☆)

  

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 ・・・ふとその軒先においてあるカゴの物体が気になった私。

 ご自由にどうぞ?

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 よ~く見てみるとこのお店で飲まれたビールやチューハイの空き缶で作った『灰皿』でしたです^^

 わ~!すごいなー☆とは思ったのですが、生憎我が廃村さーくるメンバーには喫煙者はいないのですう。

 私の父親は喫煙者だからもっていこうかとは思ったけれど、やめておきましたです^^

 

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 再び海岸線へと戻ってきた私達。

 いよいよテレビでしか見たこと無かった『アレ』とご対面ですう。

 

 

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『厳島神社の大鳥居』

 うわ・・・うわ・・・ほんとに海の上にニョキって建ってるのですね!

 私がとってもとっても感動していたのに、

『お兄ちゃんお兄ちゃんアレ見てよ!アソコ!』

『なんだどうした???』

『鳥居の下でカヌーしてるよカヌー☆私もやりたいっす!^^』

『うわ!いいな正月からあんなとこでカヌーとかw』と、大鳥居に目もくれずにはしゃいでるんですが・・・

 私の感動台無しなんですけどっ!^^;

 

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 そこからは段々と歩いている観光客の前後の間隔が狭場って来たのです。

 いよいよ厳島神社に近づいてきたみたいですね^^

 参拝客の押し合いへし合いにもまれつつも、私はこの素敵な雪の宮島を眺めて楽しんだ^^

 

 ---神社の参拝入り口が見えた頃。

 琴音っち。いや、彼女を含めた周りの参拝者の人たちの大きな声で、私と先輩は驚きの景色を振り返ることになるーーー

『鹿が12月のおみくじ食ってるよw』

 え?おみくじ?鹿?

 食べてるう???

 

『あそこあそこ!夕実ちゃん』と先輩に促がされたその先には・・・

 

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 実に美味しそうにおみくじをムシャムシャしてる鹿さんがいらっしゃいましたです^^;

『私は8月だからセーフっす^^』

『オレは9月だから大丈夫かな^^』

 いやいやそこじゃないでしょ気にするとこ!

 あ、一応私は1月ですう☆

 というかー、大丈夫なんでしょうか?鹿さん。

 お腹壊したりしないのかなあ^^;

(※ 検索すると奈良でも宮島でも鹿が紙を食べるのは結構問題になってるみたいですね^^;

 昔の和紙ならいざしらず、現代のインクやら何やらが付いてる紙はやっぱり鹿の体にも良くないそうなので、

 勿論与えないでくださいね^^;

 もしくは手に持ったパンフレットなどなどを不意に食べられないように心がけましょうですう~^^)

 

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 さあ~やってきたですよ~☆

 人ごみは正直苦手ですが、ココまで来て引き返すのは無粋ですよね♪

 ゆっくり順繰り参拝客の背中を追って私達も突入ですぅ!

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 拝観料を手渡したら杓子(しゃくし)を頂きましたです^^

 しゃもじって言わないんですね。

『これでご飯よそっていいのか迷うっすね^^;』と言う琴音っちの言葉に一同ウンウンと頷く。

 なんか・・・バチが当たりそうで・・・ねえ^^;

(※ 料理の世界では“しゃもじ”とも“しゃくし”とも言いません^^

 “みやじま”って言います^^

 ルーツはやっぱりココ宮島なんですよ~^^)

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 私達は朱色の回廊を歩く。

 そこから見える大鳥居。

 そこから見える砂地の庭園を右に左に驚き楽しみ慈しんだ^^

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 中でも先へと白く続く雪の平舞台には、自然の粋な演出も有ってかとても感動でしたです☆

 

 ---さて

 いよいよ厳島神社でのお願い事です☆

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 みんなで目を閉じパンパンと手を叩く。

 ふと私の小脇をツンツンと肘で突いてくる琴音っち。

 小声で何かを言って来た。

『ねえねえ夕実っち^^ やっぱ願い事はアレ? フヒヒ^^』

 目を瞑ってたって分かるよその意地悪い質問に、今そのどんないやらしい顔してるかも^^;

 

 私は彼女に何も答えずにお願い事をした。

 

 そのお願い事はナイショ。

 誰にもナイショ^^

 

 本当はこの旅でもう一度告白をし、それが成就するのを願うつもりでいた。

 でも別のことに替えたの。

 ナイショナイショ^^

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 お願い事を終えた私達。

 破魔矢やお守り買ったり、おみくじなんかをやろうと思っていたのですが、

 酸欠になりそうなのであきらめちゃったw

 何より私よりあの兄妹が根性なくって・・・

『ぐは・・・もう外にでたいいい・・・っす^^;』

『オレも無理無理^^;』と、さっさと参拝出口へと向うことになったのですう^^;

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『んはー!マジで空気うまいっす^^』

 琴音っちは外に出たら深呼吸。

 正直、吹き晒しの回廊なのにねえ^^;

 金魚のように口をパクパク外の空気を取り込む仕草。

 それほど人が多かったと言うことですね^^

 

 この後はお散歩がてらに浜辺をウロウロ。

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 大鳥居まで伸びるコレは何でしょうか?

 堤防とか防波堤なのかしら?(先輩もよくわかんね^^;って言ってたです)

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 そして危ういところでした^^;

 琴音っちが指摘しなければ、先輩に連れられてドンドン宮島の奥地へと誘導される所でしたですよ!

『ちょっとお兄ちゃん? えっと・・・あんたはどこに行こうとしてるのかなあ~^^』

『え?あ、べ、別に宮島の廃集落へと行こうなんてこれっぽっちも思ってないよ?ほんとだよ?w』

『じゃあ戻って焼き牡蠣食べようね☆お兄様^^

『ん~・・・そうだよね。へいへい^^;』

 私達は帰りのフェリー乗り場へと戻ることにしました。

(※ 実は宮島と言うのは厳島神社界隈は賑わってはいるのですが、島の半分以上は“影の部分”もあるのです。

 時間的に猶予も無く断念しましたが、いつか再訪してレポートしてみたいですね^^)

 

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 さて、結局スタート地点まで戻ってきた私達。

 旅行のスケジュールは琴音っちしか知らない。

 そもそもなんで彼女に殆ど任せたのかが、今思うと・・・甚だ疑問です^^;

 

 私は地理も分からないし『先輩と旅行に行けるのならどこでもいいよ』と彼女に細かいことは任せちゃった。

 菅原先輩なら『島とか廃墟なんかあったら喜ぶんじゃないかな?』ってことで彼女に一任しちゃった。

 そしてその当人。つまりは琴音っちです。

 彼女の趣味が勿論絡んでくる。組み込んでくるとは思っていましたです。

 

 私はてっきり宮島まで乗ってきたフェリーで一旦帰るのだとばかり思っていた。

 先輩も同じようだった。

 でも、彼女は違ったみたい。

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 フェリー乗り場の更に奥にある、

『宮島から宇品港(広島港)』行きの高速船乗り場へと連れて行かれたのですぅ。

 なんでもフェリーで宮島口へ行ってJRや広電(路面電車)で広島市内へと出るよりもずっと早いと豪語する彼女。

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『この後今日はいったいどこに行くんだよ琴音?』と、先輩が言うのだけど彼女は徹底して

『フヒヒ。ないしょ~w』だって^^;

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 高速船へと行き先も分からず乗せられた私と先輩。

 私と先輩の前の席に座った彼女は船の滑り出しと共に

 振り向き立ち上がって、こう言いのけた。 

『さあ!ここからお兄ちゃん交えた最後の廃村サークルのはじまりっすよ^^

 私にも半分も分からないこの先。

 楽しめるか楽しめないかはアナタたち次第!

 それでもいいなら私についてきやがれっす☆』と、

 彼女は私達の前でオーケストラのように架空のタクトを振るうのでした。

 琴音っちの琴音っちによるエスコートの旅路?

 ここからスタートですう^^

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 本当は宮島や厳島神社について細かく補足説明も入れたかったですが、

 まあ~何分、メジャー過ぎる場所でもあるし解説は不要ですよね^^

 

 次回は『煉瓦』『島』『煉瓦』のコンボ!

 頑張れれば『広島グルメ』まで書ければいいなあ~なんて思ってます^^

 ではではまた今度お会いいたしましょうず!


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第744話 ある意味世界で一番有名な煉瓦vol①広島編☆『せ、先輩!?飛行機がいないですう!』 [廃村さーくる(古煉瓦)]

『せ、先輩先輩先輩!飛行機がいませんです!』

 寝ぼけまなこのオイラの脳内に彼女の慌てた声がフェードインしてくる。

 ・・・何をそんなに慌ててるの夕実ちゃん^^;

 トロンとしたボクと目の前に立つ彼女とはだいぶ温度差があった。

 眠い目をこすってボクはもう一度彼女の言葉を整理する。精査してみる。

 ・・・

 ・・・

 ・・・あれ?

 そもそもなんでボクは眠いんだ?

 いや寝ていたのか?

 とゆーーーか、ここはどこだ???

 虚ろの中から飛び出したボクは夕実ちゃんが指差す時計の針に、

 全身の血がサアーっと足元まで駆け下りた・・・

 

 第744話、ある意味世界で一番有名な煉瓦編☆IN広島!

 ボクこと菅原君視点ではじまります^^

第744話・世界で一番有名な煉瓦編☆夕実ちゃん・カープ2.jpg

 ---今から一ヶ月前ーーー

 

『せ、せせせせ先輩^^; あ、あのあのあの~・・・先輩も今年で大学卒業ですう・・・。

 えと、えとえとあわわ><

 お、お正月に・・・お正月が・・・お正月がですね、

 みんなで一緒に思い出旅行なんかをしましましま・・・

 しませんでしょうか!

 実にたどたどしく、それでいて一生懸命に夕実ちゃんが少し早めの卒業旅行に誘ってくれたのだ。

 なんでも廃村サークルとしての思い出旅行を兼ねているらしい。

 

 ---ボクは正直迷った。

 と言うのもだ。正月は毎年実家に帰ることにしていたからだ。

 でも、みんなで旅行する機会ももうそれほど無いのもあった。

 日帰り旅なら付き合えるかもだが、泊りがけの旅行ってのは楽しそうだなあとも思うしね^^

『ちょっと考えさせてね^^』と、即断即決はせずに間を置くボク。

 すると夕実ちゃんの背後から悪人みたいなニヤリと不敵な笑みの琴音(妹)が顔を出す。

『あ、お父さんお母さんにはもう了解得てるから安心っすよお兄ちゃん^^

 稲取のさあ、細野高原の野焼き(2月くらい?)にさえ顔を出してくれりゃかまねさあ~^^ って言ってたよ^^』

 ふむふむなるほど。

 可愛い息子は正月に顔を見せんでよいと^^;

 ならオールOKだ。

 ま、あんまり琴音の言葉は信じたくは無いので一応親に電話入れておくが。

 

 ということで、

『じゃあ、みんなで正月に旅行行こうか^^』と言うことになった。

 その時の夕実ちゃんの涙を滲ませた大喜びには少しばかりびっくりしてしまったんだけど(琴音と2人して抱き合って喜んでたよ)

 なぜかボクもめっちゃ嬉しかったかな^^

 

 出会った頃は表現に乏しい女の子だった彼女。

 色々あったから仕方が無いんだけど(イジメとかお母さんが亡くなったりとか)

 ボクと妹の琴音と遊ぶようになってからガラリと変わった彼女。

 むしろ過去を忘れるくらいに元気な女の子に変わって行った気がする。

 少々オーバーアクションなのが玉に瑕だけどね^^;

 とは言え『もうひとりの妹』と思ってずっと一緒に居たわけです。

 家族同然だ。

 

『彼女からの告白』も実は受けた。

 あれは教授3さんとの奥多摩旅の時。

 そうそうバレンタインデーだったね^^

 妹同然と思ってた彼女からの告白に驚きながらも心の中では喜んでも居た。

 でも『うやむや』にしてしまった。

 正直その時には決心がつかなかったし。

 じゃあ今は?

 好きだけどよくわからない。

 大切な女の子ではあるけれどボクでいいのかと葛藤しちまう。

 ずるいけど保留。

 ほんとずるいけど保留。

 いっそのこと嫌いになってくれたなら本気で追いかけてしまう・・・なんかそんな感じなのです。

 嫌な男ですね、オイラ^^;

 

 ---時は変わって大晦日の前の晩

 ボク達は『廃村サークルの忘年会』ってことで、

 夕実ちゃんちに、こぞって集まって飲み会をしたのである。

 

 翌朝、羽田発8:40のフライトだっつーのにねw

 結局、そのまま寝ずに羽田空港へと向うことになったボク達だがーーーーーーー

 

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『わきゃー☆ 羽田空港に着いたですう♪ 私、飛行機はじめてなんですよ~^^』

 空港に着くなりおおはしゃぎの夕実ちゃんが居た。

 ボクと琴音は何度か空の旅の経験はあるのだが、夕実ちゃんは今回が初めてらしい。

 草加からのリムジンバスでは酔いも手伝って爆睡な彼女達だったんだけどね☆(いやボクも寝てた)

 

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『お土産売ってるですう!』

 売ってるよ普通に^^;

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『うっは!すげーっすね^^; さすが大晦日』

 琴音が嘆くのも仕方が無い。

 帰省ラッシュの超ピークだしな^^;

 周りは見渡す限り人だらけだった。

 保安検査場通過にだいぶ時間取られると思ったので、さっさと通過することにした。

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 ボクのモバイルPCで少々手こずったけれど(パソコンはバック・リュックから出さないといけないらしい)

 皆なんとか保安検査場を通過。

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『わきゃー☆ すごく・・・大きいですう♪』

 ラウンジのガラス越しに駐機場の飛行機を見つめる夕実ちゃんは、

 まるで初めて飛行機を見た子供のようで初々しく可愛らしかったよ^^

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 空港のサービスについてのご意見ポストを見つけた琴音は、

『じゃあ~せっかくだし・・・煉瓦建築の空港に☆』と、とんでもないこと書こうとしてたから、

 おでこに水平チョップをかましました☆

(その後速攻でラリアット喰らったけどな!)

 

 早めに保安検査場を通過できたおかげでだいぶゆとりがあったので、ラウンジの売店をぐるぐると回るボク達。

 そこで琴音と夕実ちゃんがおおはしゃぎする物(ブツ)を発見。

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『ぐはー!まじっすか!? 妖怪ウォッチのグッズいっぱいっす♪』

『わきゃー☆ ロボニャン欲しいですう~♪』

 どうやら今話題の妖怪ウォッチのようだ。

 アニメにゲームに映画。

 色々な企業とのコラボレートした商品を巷に見かける昨今だが、

 ここ羽田空港にもその魔の手は広がっていたようですね^^;

(ちなみにボクの部屋の電灯の紐には、琴音がゲームセンターのUFOキャッチャーでゲットしてきたロボニャンのぬいぐるみがぶら下がってます^^;)

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 なかなかいい値段するねえ・・・^^;

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 ふなっしーグッヅもあったのだけれども彼女達は目もくれず・・・

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『『妖怪ウォッチの福袋欲しいっ!!』』と、なぜかボクに視線を向ける。

 その・・・夕実ちゃんの眼差しは・・・可愛らしくも思えるのだが・・・

 琴音。てめーはダメだ。

 

『これから旅行だってーのに、荷物になるでしょうが^^;』と、きっぱり拒否です(いやむしろ自分の金で買えよw なんでオレを見つめるのだアンタ達^^;)

 

 それでもブーブー言うもんだから・・・

『じゃあ・・・飛行機の中で読むような雑誌程度のものなら奢ってあげるよ・・・^^;』と彼女達に情けをかけたら

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 これだよ!^^;

『わきゃー☆ ワンピースの最新刊ですう^^』

『妖怪ウォッチ映画版のコミカライズ本あったよマジで☆』と、

 すかさずオイラの元へとコミック持って駆け寄ってきたとです^^;

 

 まあ・・・いいや。

 ボクも嫌いじゃないし(彼女達とは子供の頃から漫画を回し読みしてたりする。

 そのおかげか、少女コミックもなぜか知ってたりするボク^^;)

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 ---現在時刻8:00---

 広島行きのゲート前のベンチに三人仲良く並んで腰掛け、コミックを回し読みしつつ、そしてツッコミ入れつつも楽しくやっていた。

 うん。

 やっていたはずだった。

 琴音が何気なく撮影(と)ったラウンジの写真にもあるように、ここまでは意識があったのだ。

 現在時刻8:02

 フライトまで残り38分ーーーーーー

 

 

『せ、せせせせ先輩先輩先輩!!! ひ、飛行機がいないですぅ!!!!!』

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 夕実ちゃんがこれでもか!ってくらいにボクをグラングランと揺り起こす。

 ん?揺り起こす?

 ハッ!?と見上げた空港内のデジタル時計は9:00

 下を見ると、いつのまにか落としていた妖怪ウォッチのコミック・・・

 

 どうやら・・・ボクだけならいざ知らず、みんな寝過ごしちまったようですw

 さすがに言葉も出なかった。

 さすがに血の気も引いたし凍りついた。

 ・・・うがあ・・・やっちまった。

 家で寝過ごしたならともかく、

 出発ゲートの目の前で寝過ごすだなんて・・・^^;

 

 しばらく茫然自失だったのは・・・言うまでも無い。

 彼女達もまた愕然としていた・・・。

 そして彼女達のあんな落胆した表情もはじめて見た。

 酔いもあっただろう。

 眠気もあっただろう。

 そしてそれは三人とも同じだ。

 誰のせいでもなく間違いなく自分達のせいw

 ・・・とはいえ、ここですべてをフイにするのはあんまりじゃないか!

 

 そこでしばらく考えたのちにボクは決断した。

『品川駅へ急ぐぞ!』

 その言葉に『『えっ!?』』と驚く彼女達。

 

『新幹線に乗ればまだまだ間に合うし行けるから^^』と、色々と言いたげな彼女達の両背中をグイグイ押して駆け出したーーー

 

 

  

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 ---現在時刻10時過ぎ

 本来なら品川駅なんてもうちっと早く着くはずなのだが、また皆してちょっと寝過ごしてしまった^^;

 とはいえなんとか品川駅新幹線ホームへ到着。

『えっと・・・えとえと・・・新幹線でも行けるのは分かるですう・・・。

 でもでもでも、お金がです・・・』

 夕実ちゃんが申しわけなさそうにボクに告げる。

 そしてまた琴音も同じように告げるのだ。

『う~ん・・・お兄ちゃん^^; 飛行機寝過ごしはやっちまったと思うっす。

 でもだからって新幹線で行くってのは・・・余計にお金かかっちゃうよう^^;』

 

 そんなのは重々承知だ。

 勿論、飛行機代は無駄にした訳だし、

 更に金額的に追加することになる。

 でもお前らはこの日を楽しみにしてたんだろ?

 しかも彼女達はこの日の為に、日払い週払いのクリスマスやお節のバイトをせっせとしてたらしいじゃねーか・・・。

 

『何も言うな。お兄ちゃんが意地でも広島連れてったる☆ ただし、帰りの飛行機はちゃんと乗ろうなw』と、新幹線ホームへと滑り込んできた、のぞみ号のデッキへと彼女等を強引に押し込んだ。

 ほんとは原付を買おうかと思って少しづつ貯めていたお金だったけれど、このまま終るのは嫌だ。

 原付なんてまたそのうち買えるだろう。

 何より彼女達をガッカリさせたくなかった。

 自分達のせいとはいえ、この日の為に頑張った彼女達の努力が報われないのはあんまりじゃねーか。

 

 こうして紆余曲折ありながらも(自己責任です☆)

 ボク達は広島行きへの新幹線に乗ることになったのですーーー

 

 

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 いやあ~恩恵とか感謝と言うのは喉もと過ぎればすぐ忘れちゃうもんですな!

 新幹線に乗り込んだ時はまるでボクが救世主かのように

『ああ~んお兄様あ~ん☆ ちょー素敵☆』

『わきゃー☆ 先輩すごく・・・かっこいい・・・』と、ボクに惚れぼれしてて、

『ホテルでも行こうか。フフフ』っつってもOKもらえそうなくらいだったのに、だったのにですよ?

 広島まで3時間半立ちっぱなし

 ってな話しになったら

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『ぐはあ・・・マジありえねーっす。。。』

『ううう・・・もう名古屋で引き返したいですう・・・』

 と、逆になんで連れてきたんだよコノヤローみたいな言いがかり難癖ですよ彼女達。

 女の子はこえーなオイ^^;

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 ---14:40。広島駅到着。

 一応旅先に到着です。ここは本来なら喜ぶ所ではありますが・・・

 正直キツカッタ・・・^^;

 3時間半ずーーーーーっと突っ立ってるのはツライよねw

 みんなグッタリでしたよ。

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 今回、広島でのスケジュールは彼女達の立案だったのですが、

 初日はこういうトラブルもあって、広島駅から宿泊先のホテルへと直行と相成りました^^;

 

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『わきゃー☆ 路面電車があるですよ♪』

『そうだね^^ ここ広島市と言えば広電だね^^ ・・・と言うか琴音?

 ボク達はどこのホテルに向うんだ???』

『ここからJRで“新井口駅”でも行けるしい、広電で“商工センター入り口”ってとこで下車しても行けるんだけどどっちがいいっすか?』

 ココは当然みんなグッタリしているし、JRのほうが断然早く着くのでJRと思いきや・・・

『『路面電車!!!』』だとさ^^;

 ま、せっかく来たんだしね。乗らないのは損なのはわかるけどさw

 

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 小銭で余裕だというのに、琴音がさっさと一日乗車券を買っちまった^^;

 お前は今日何回も乗るのか?

 夕実ちゃんはと言えばSuikaを入り口でかざして『ブー!』と機械に拒否られてるし^^;

 どうやら広電は広島交通系ICカードPASPY(パスピー)か、JRのICOCAしか使えないようだ^^

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 ボク達は宮島口方面への広電に乗り込んで新井口を目指す。

 JRよりだいぶ遠回りだったけれど、結果的に後々これが生きていくことになるとは、まだこの時は誰もわからない。

 

 ---16:30

 琴音が予約したと言うホテルになんとか到着。

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 広島サンプラザホテルと言う、どちらかというとブライダル系のホテルだった。

 彼女曰く『ここしかもう大晦日空いてなかったんすよ^^;』だって。

 さすが宮島・厳島を抱える一大観光地。おそるべしだぜ^^;

 

 チェックインを済ませたボク達は早速部屋へと向う。

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 当然ながら女子2人とボクは別々だ・・・。

 ボクはあんまり気にしないんだけどなあ。

 2人が着替えてるとことかいつも普通に見てるし^^;

 まあそもそも洋室一部屋3人じゃ厳しいかw

 ちょっとガッカリ気分でドアを空けて入りかけた時、琴音が隣の部屋から顔を出した。

『お兄ちゃん。さっきエレベーター前に有料のビデオカード売ってたけど(1000円) まさか買わないよなw』

 買うかばかやろうw

 連れの女の子2人も隣の部屋にいるのにそんなの買う分けないだろうが^^;

 一応、コホンと空の咳をひとつしながら

『いや、後学のためにも一枚所望しようかと思ってるのだがイケマセン?』と冗談半分に返した。

 返したら琴音の後ろからにゅ~っと顔を出した夕実ちゃんが悲しい顔で

『先輩のどスケベ!』と叫んで部屋に入っていっちまった・・・

 ソレを見てゲラゲラと笑う琴音。

『じゃあ・・・えっと・・・18:30の夕食前にまた会おうぜ^^;』と返してボクは部屋に入るコトにした・・・

 あとで弁解せねばエロ大魔王様と呼ばれかねん。

 ほんとはこっそり買おうと思ったがやめておくことにした。

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 部屋に着くなりボクはベッドに突っ伏した。

 そりゃそうだ。ここまでほとんど寝ていない。

 あまつさえ3時間半も新幹線で立ちっぱなしだ。

 旅行を無駄にしないためにもと思ったが体は正直らしい。

 このままご飯を食べずに眠りたかったが寝てしまうと翌朝になってしまいそうだったので、

 久しぶりに横になれた感触を味わう程度で我慢した。

 

 ---18:25

『トントントン』と扉をノックする音に垂れたヨダレを拭って起き上がる。

 どうやらベッドに腰掛け、壁を背中に預けつつ半分寝ていたらしい・・・。

 急いで扉を開けるとそこに待っていたのは、意外と元気な彼女達だった。

 女の子のほうがやっぱタフだなと時折思うことがある。

 特に目標(コノ場合は飯☆)がある時の女子パワーは凄いよね^^

 

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 朝飯・夕食共々一階にあるレストランでの食事らしい。

 エレベーターで一階に降り、レストランへと向う。

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 レストランまでの道のりの途中は広間になっていて、どうやら式場にもなっているようだ。

 パイプオルガンに・・・あれはなんだ?

 あのレースのカーテンに包まれた踊り場は???

 ソレを見た夕実ちゃんはいつもの『わきゃー☆』では無く

『わあ・・・♪』と、うっとりしたなんともいえない表情を浮かべていた。

 そこに琴音がチャチャをいれる。

『ぐはー!ちょっとハズイけど、どうせ結婚するなら盛大にはっちゃけたいかもねw

 あの踊り場で旦那さんとお披露目参上!とかマジうけるかもっす☆

 さて、夕実っちの隣は誰になるんすかねえ~』と、

 実にいやらしい目でオレを見る琴音。

 思わずチラッと夕実ちゃんを見た。

 そしたらコッチをいつの間にか見ていたようで目線があってしまった。

 う・・・可愛いと一瞬思ったが、

『はいはい。2人の結婚式にはご祝儀頑張って用意するから、オレをちゃんと招待してくれよなw』とはぐらかしつつ先へと歩いた。

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 レストランに無事到着(なぜかドキドキしているボク^^; もしかしてこのホテル選びすら妹の策略か!? と思ったが深くは考えないようにした)

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『ようこそいらっしゃいました^^ 御席にどうぞ』と促がされ着席する。

 周りを見回すともう既に何人も人が食事を取っていた。

 まずはなんと言ってもビールですよね^^

 雰囲気的にはワインでもと思ったが、うちらには洒落っ気など無いw

 みんなで今日の苦労と無事広島についたことを祝っての乾杯としゃれこんだ♪

(※ 画像的には一人席ですが、そこは物語のイメージでよろしくおねがいします☆)

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 コース料理のようで、次々に料理が運ばれてくるのだけれど、

 料理よりも彼女達との楽しい会話に一体どれが何料理だったのかは覚えていない。

 フグの唐揚げと年越しそばの椀物は覚えてっけどw

 思えば夕実ちゃんと遊ぶようになってからなんだかんだでこの三人でご飯食べるのももう10年くらいなんだよな。

 ・・・いつまでこの幸せな時間を過ごせるのだろうか?

 いつかそれぞれ別の場所へ行って幸せになるのだろうか?

 その時は同窓会のようにまたいつか飲んだり食べたり喋ったりできるのだろうか?

 彼女達よりいち早く社会人として船出するボクにとっては、この関係を置いて行くようでなんだか寂しいとも思っていたのは正直な所だった。

 だからせっかく彼女達が企画してくれた旅行。

 ボクは絶対最後まで家に着くまで目一杯楽しんでやろうと思った。

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 食事を終えたボク達は再び式場の横を通って部屋へと戻った。

 エレベーターホール横の自動販売機でお酒を何本か購入して。

 酒宴場所はボクの部屋。

 さあ、二次会のハジマリである☆

 

 大晦日と言うことでNHKの紅白をBGMに宴は続く。

 今日の失敗談にゲラゲラと皆で笑い。

 紅白の出場歌手もだいぶ演歌歌手減ったよねと茶々をいれたり。

 過去のヒット曲をなぜか2014年バージョンとかリメイクして歌うのってずるくね?と言う琴音の突っ込みにウンウンうなったり。

 楽しい二次会。

 そしていつもの三人の当たり前の空間を過ごした。

 

『幸せな時間』 どこかで聞いたことある言葉だが、その言葉がピッタリだと思ったよ^^

 

 ーーーふと、

『ぐはああああああああああああ!ウィスパーーーー!!!っすうううううう☆』

『わきゃー☆ ジバにゃああああああああああああああああああああああああああああああああああんんんん!♪』と、

 今までボクと楽しそうに会話していた彼女達だったのに、

 それをぶつ切りして

 テレビ画面に食い入る彼女達!?

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 テレビを見たら妖怪ウォッチでした^^;

 うん。勿論ボクは彼女達がコレにはまってるのは知ってる。

 だからってヒドイよw

 でもまたそれを楽しんでみている彼女達の背中を見るのも楽しかった^^

 だってそれすら『今までどおりで、いつものこと』だしね。

 幸せな時間。

 いつまでその時間を共有できるか分からない。

 だからボクは『なんだよー! あ、これフユニャンってやつだよね?^^』って、彼女達の間に割り込んで一日目の夜長を満喫したのである。

 

 第二日目『宮島・厳島純愛旅情編』へと続きます。

 

《あとがき》

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpg皆さんあけましておめでとうございます☆

 今年もよろしくおねがいします(何をだよ)

ぎゃる魅.jpg飛行機乗り遅れってマジ?

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgマジというかガチでw

うおっか姫1.jpgぎゃる魅.jpgゼブラ2.jpgやっちまいましたねw

ちょいのり・サザエさんver1.jpg物語では草加市からキャラクターたちが羽田に向ったりしていますが、

 正確なお話をしますとですねー

 旅行前日(というか当日深夜)に会社の忘年会があったんですよ。

 そこでボクは大酔っ払いになったとです。

 まったく覚えてませんが

 自分のお店のディスプレイの酒瓶は割るは、

 階段の踊り場で寝そべって、上から降りてくる女子スタッフを見ながら『パンチラ!パンチラ!』と呪文を唱えたり・・・

 正月明けに聞かされて恐ろしいことしてたんだなあとゾッとするくらいだったそうです☆

ぎゃる魅.jpg盛大にやらかしたなオッサン☆

うおっか姫1.jpg結構真面目な感じの記事だと思ったのに裏を知ると酷すぎるわね^^;

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgしかも、YUTAじいさんさんの息子さんに羽田まで付き添ってもらったのに(今、一緒に働いてるの☆)

 保安検査場を通過して出発ゲート前まで到着してたのに寝過ごした☆

うおっか姫1.jpgぎゃる魅.jpgゼブラ2.jpgYUTAじいさんさんの息子さん本当にありがとうございます!

 むしろスミマセン^^;

ちょいのり・サザエさんver1.jpgいや~びっくりだったなあ。

ぎゃる魅.jpgあんたにびっくりだよ!

ちょいのり・サザエさんver1_汗.jpg今までの旅行系記事で一番血の気が引いたよ^^;

 とは言えがんばって広島行ってキタヨッ!

 新幹線代は高く付いたけれど実りある旅路になったと自負しています^^

 そして結構、物語的にもガチで書いてたりします。

 今回、一月は全部広島編になってしまいそうですがご理解ください。

 この後は島旅3つに煉瓦が3つ。戦争遺構とジャングル体験が1回ほどのガチ旅行となっています^^

 気になる方は覗いてみてくださいね☆

 今回の記事は手を抜かずに書き上げたいので更新ペースも皆さんのとこへの訪問もままならないと思いますが許してください。

 とりあえず明日の夜にでも新年の御挨拶がてら周れたらいいなあ~などと思ってます^^

 ではでは次回、お会いいたしましょうず☆

 

 


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第742話 深谷市・旧日本煉瓦製造㈱ホフマン輪窯特別一般公開へ編ファイナル『煉瓦刻印の指輪』 [廃村さーくる(古煉瓦)]

『そもそも煉瓦の刻印、刻印って言ってるけれど~、どうやって刻印をつけているのか知らないですうー』

 毎回手描き?

 ううん。きっと判子のようなものがあるはずですよね^^

 ではでは第742話、すたーとです~♪ 

第742話・深谷・ホフマン輪窯・夕実ちゃん・ウルトラマンエース・南隊員2.jpg 

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 今回、ホフマン輪窯に続いてふたつめの重文『旧事務所跡』に入った私達。

 入り口から入って左右に部屋がいくつかあったのですが、まずは左側から冒険ジャーですう^^

 廊下の漆喰の壁には所狭しとパネルが掲げられていたので見て周る。

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『わきゃー、昔は煙突がいくつもあったですか!』

『うん。多い時には6基の窯が稼動してたらしいっすよ^^』

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『わきゃ?これは昔の東京駅ですか!? 今とは全然ちがう?』

『全然ちがうってこともないっすよ^^ 今の東京駅とだいたい同じじゃないかなあ。

 丸の内駅舎の南北ドームからほぼすべて、この頃と同じように復元されたっすからね^^

 私達が子供の頃の東京駅は二階建てだったけど、最近のリニューアルで当時と同じ三階建てに戻ったしね^^』

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 壁のパネルには、ここで製造された煉瓦が使われた建築物や、当時の煉瓦製造㈱の活況を伝える写真が並んでいました^^

 琴音っちは『ぐわ~!こんな時代に散歩してみてー!』と食い入るようにみてましたですよー^^

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 ふと見上げた天井も素敵☆

 漆喰塗りに円形のおしゃれな装飾。お嬢様にでもなった気分ですう^^

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 さて、左手側部分の廊下のドンつきまでやってきた私達。

 そこには物置として利用している小部屋があったです。

『ぐは!ワタシ的にはこの部屋興味ありありっすよお^^』

 そう彼女は言いますが立ち入り禁止ですよ?

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『煉瓦の感触をたしかめてくださいって書いてあるのに触れないのかよおおw ちょっと手を伸ばせば入り口からでも・・・』

『こらこらこら琴音っち^^;ルールはルールですう』

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『ああ~ん・・・上敷免の煉瓦が机の下に無造作にいー・・・』と言う彼女の袖を引っ張って、

 私達はいよいよ資料室へと入る事にしたのです^^

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 その部屋に入るなり琴音っちは発狂☆いや熱狂^^;

 とても女子ではありませんw

 さてここからはしばらく煉瓦の展示が続きます。

 興味が無い方は下にスクロールしてくださいね☆

 あれ?私ってば誰に向って喋ってるんだろう?w

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『あ、これは見たことあるですよ^^ アプトの道(メガネ橋)に行ったときのトンネル(第4だっけか)にあった刻印煉瓦さんですう^^』

『ぐわー・・・欲しい・・・』

 

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『こっちは上敷免製の刻印煉瓦さんですね~^^ 明治の頃は主にこの刻印だったですか^^』

『ぐわ~・・・欲しい・・・っす』

 

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『今度は日煉ですか。大正期に多く打たれた刻印なんですね^^』

『ぐわ~・・・欲しいっすよマジで・・・』

 あんたさっきから欲しい欲しいばっか言ってるなw

 ・・・たまには煉瓦の解説してよ琴音っち^^;

 

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『そしてこれが平成18年に会社が幕を下ろすまでに使われた日本という文字の入った昭和期の煉瓦さんですか~^^』

『これはいいかな。持ってるし』

 あんたコレもってるのかよ!

 ・・・あ、そうか。

 前回深谷市に来た時に、首塚先輩が道端に落ちてるのを拾って、譲って貰ったんだったね^^;

 

 この次からはここ日本煉瓦製造㈱以外の煉瓦刻印も並んでいたのです~^^

 

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『うは何コレめっちゃ醤油メーカーみたいな刻印やん』

 ええっと・・・確かにそうかも^^;

 

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『須藤藤吉煉化製造(足利)って書いてあるです^^』

『前回、夕実っちにトチセン(足利市の工場)に一人で行ってもらったじゃん?

 まさかそこでこの煉瓦ちゃんに会えた???』

『あそこは、ここ日本煉瓦製造㈱さんの煉瓦さんでしたです^^』

『な~んだ』

 なんだってなによ!なんだって^^;

 私にひとりで行かせといてそれはヒドス!

 

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『こっちは金町煉瓦か~^^』

『ご近所だしいつか見に行ってみたいですう^^』

『お、夕実っちもようやく煉瓦サークルの部長らしい感じになってきたっすね。ウシシ^^』

 いや・・・そこまで興味は・・・^^; 社交辞令のつもりだったのにいw

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『小菅集治監。今の東京拘置所ですね。わきゃー☆』

『これもあるからいいかなあ~^^』

 これも持ってる・・・の?

 なんでも彼女に言わせると拘置所の周囲には結構破片が転がってるそうです^^;

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『わきゃ?歯茎?』

『そのはぐきじゃないっしょw』

 そのほかこの資料室には日本煉瓦製造㈱に関する資料がワンサカ!

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 その中でも一際、琴音っちを惹き付けたものが。

 それはーーー

 

 

 

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『ぐうううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!

 煉瓦刻印の指輪があるううううううううううううう!

 1個欲しい☆』

『他にお客さんいないからってはしゃぎすぎだよ琴音っちい^^;』

(いや、結構いました)

『だって刻印マニアなら刻印を打つアイテムだって垂涎物ですぜ?』

 そりゃそうだけど・・・^^;

 でもこれで煉瓦に刻印つけてたのかなあ?

 その疑問は彼女も思ったらしく、言葉を続ける。

『これで刻印を打ってたんすかね?機械じゃないのかな。

 あ、そういえば煉瓦職人さんそれぞれにこういう打刻するアイテムを持っていたって聞いたことがあるっす^^

 社章や副社章の刻印の隅っこに“イロハニホヘト”の“イ”やら“フ”なんて感じで小さく打ってある刻印煉瓦があったっしょ?』

『うん^^ でもそれが?』

『それは職人さん独自のマークだったり符牒だったり製造単位を分かりやすくするためにつけたとも言われているんすよ^^

 あ、こっちも見たほうが分かりやすいかな^^』

 そう言って彼女は煉瓦刻印の指輪の横にある物を指差した。

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『刻印付き仕上げ用たたき?』

『そうコレコレ^^ 昔は成型の最期に(生煉瓦の時に)この“たたき”でお尻ペンペンして調節してたんすよ。

 この柄の部分にも刻印があるってことはーーー

 お尻ペンペンした後に、あらよっと!って柄の部分の刻印を押してたんじゃないかな^^』

 へえ~♪ もっと判子判子したやつだとばかり思ってたですが、

 案外変わったものなんですね^^

 というかお尻ペンペンってなによっ!

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 さて中々指輪型れんが刻印の前から動き出そうとしない彼女を引っ張って、廊下の奥へと出た私達。

 なんか木造の学校の廊下を思わせる場所に出たです。

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『昔は馬車でも煉瓦を運んでたですね~^^』

『お兄ちゃんなら喜びそうだw』

 菅原先輩は競馬好きだからね・・・^^;

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『あれ?お外に煉瓦っぽい建物あるですよ?』

『あ、あれは前回来た時に塀の外からしか見られなかった建物っすよ^^ 今日は近くで見れるから夕実っち行こ!行こ!☆』

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 私達は外へと飛び出す。

 先ほどまではシックな薄明かりの世界だったので、真っ青な空が目に眩しい!

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『旧変電室。きょう三つ目の重文っすね☆』

 明治39年ごろに建造された日本煉瓦製造㈱さんの変電室。

 設備はほとんど失われたそうですが、建物自体は当時のままの貴重な建物です~^^

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『なんかへーベルハウスのへーベル君みたいっす☆』

 へーベルハウス言うな!w

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 さて一通り見て周った私達。そういえば帰り道はどうするのかな?タクシー?

 すると琴音っちは資料館のパンフをパララとめくり出して指を差した。

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『帰りはここ“誠之堂(せいしどう)に寄り道がてら、のんびり深谷駅まで帰るっすよ夕実っち^^』

 ああやっぱそうですよね。前回見つけられなかったとこだもんねそこ^^;

 ということでいくらか大回りして帰る事になりましたです。

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 旧日本煉瓦製造㈱さんの裏手に流れる小山川の堤防を進む私達。

 なんでもこの先にその誠之堂(4つめの重文)があるらしいです~

 

 天気も良くって清清しい。心なしかそれほど寒くも無いし最高の散歩日和ですう♪

 てくてく、まったり歩いていると、

 突然琴音っちが堤防下の敷地を指差したのであります。

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『なんかあそこに線路みたいなのがあるっす!』

 え?どこどこ?線路ってこんなとこに???

『ちょっと近くに行こうよ夕実っち!』と手を掴まれ、私達は堤防をズザザーっと駆け下りた。

 

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 あ、ほんとだ線路っぽい。

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 向こうには鉄橋みたいなのもあるです

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 その線路を辿っていくと~

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 線路が幾重にも分岐していたです!

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『わきゃー☆ このおうちと言うか工場?の線路ですかね?』

『なんだろね? たぶんこの会社の人の趣味なんじゃないかな^^

 ここまでくると大人の遊びだよね~^^』

 その線路は工場(こうば)をぐるりと囲うように張り巡らせてありましたです。

 

 試しに裏手に出てみるとーーー

 

 

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『うっは!トンネルまでw しかも煉瓦仕様で本格的っす☆』

 そこまで鉄道に興味ないワタシでも、これには驚きましたです。

 むしろ電車かSLの模型が走ってるのを見てみたかったかもです^^

(※ あくまでも敷地内ですので許可を得て見学させてもらってくださいね^^)

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 途中、河川敷で“上敷免製”の刻印煉瓦を発見。小躍りする琴音っちでしたが、

 でしたが!

 またもや誠之堂を見失うという大失態をする私達^^;

 どうも相性が悪いみたいですねw

『来年は絶対見つけるっす!』と意気込む琴音っちですが、来年も来るの?

(※ 一応来年の二月にも来る予定なのでご期待ください☆)

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 帰りは旧日本煉瓦製造㈱さんまでかつて伸びていた専用鉄道を改修してつくった遊歩道から帰宅することに^^

 いつみても遊歩道の車止めが宇宙人に見えてなりませんですう^^;

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『さあ夕実っち、仕事もひと段落だしハイこれ^^』と、缶チューハイを渡された私。

 別に仕事終りじゃないけれどお~歩き通しだったので美味しく感じたです^^

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 今回、色々な発見ばかりで楽しかったかもですう。

 琴音っちの影響とは言え、少し煉瓦について魅力を感じてきたのかな私。

 さあ、年末のバイト頑張って、いよいよ菅原先輩とのお正月旅行です^^

 ああ~ん今からもう眠れない☆

 

 -------夕実ちゃんの鍵付きの日記帳から抜粋

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで長々と読んでくださりありがとうございました^^

 次回は・・・忙しいのでたぶん今年最後の記事となりそうです。

 ほんとは教授3さん達と出向いた新橋~万世橋、そして東京駅赤煉瓦編を書き綴りたかったけれど、写真も膨大だし時間が無いし年越すので来年に^^;

 恐らく有馬記念のお話と、正月旅行の序章的お話。

 そして最後にご挨拶といったとこでしょうか^^

 ではでは師走もラストスパート。

 早めに休みに入られた方はごゆるりと。

 そうでない方はそれなりに頑張りましょうです☆

 


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第741話 深谷市・旧日本煉瓦製造ホフマン輪窯特別一般公開へ編☆vol①『煉瓦刻印のペンダント』ふっかちゃん&ホフマン輪窯ほか [廃村さーくる(古煉瓦)]

『これも全部ぜーんぶ、スーパーひとし君のおかげっす☆』

 

 琴音っちが満面の笑みを浮かべつつ、そして『うへへへへ♪』と、

 だらしが無くって男の子には決して見せたくないにやけ顔をして呟いたですう・・・^^;

 さてなんで彼女が『うへへへへ~♪』なのかと言いますと~・・・

 第741話、スタートですう~^^

第741話・ホフマン輪窯・琴音・だっちゅーの☆2.jpg 

 ---12月14日早朝

 私の部屋に泊まりに来ていた琴音っちと共に家を飛び出したのです。

 目的はズバリ!埼玉県深谷市で行われるイベント、

『ホフマン窯特別一般公開』ですう~^^ 

 え?ホフマンって何?ですかって?

 私もよくわからないですうーw

 ま、それは後で琴音っちに解説してもらうです^^

 ・・・と、その前に寄り道寄り道です。

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 近所の投票所でしっかり投票してきましたです^^

 なんせピチピチの成人ですからね☆ 

 

 上野駅についた私達。そこから高崎線で深谷駅までれっつごーです。

 ホームで電車を待っていると、どうも背後のホームが騒がしい・・・

 何事か?と2人して振り返るとそこにはーーー

 

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『北斗星』さんがいらっしゃったのですう^^

『うっは!すっごいひとだかりっすねマジで^^;』

『カメラもった人がパシャパシャ撮りまくりですう・・・^^;』

 2015年3月で27年の歴史を閉じる『日本初の豪華寝台特急』

 どんなに電車に疎い私でも、名前とその雄姿は一致するくらい有名な電車さんですよ~^^

(※ 残念ながら北海道新幹線の開通による在来線の架線電圧変更と、深夜帯のJR貨物の貨物列車の優先、車輌の老朽化など色々あって幕引きのようです)

 北斗星さんが動き出すと、ソレに合わせてみんなも追いかける。

 危ないのでやめたほうが・・・と思いますが、気持ちは何となく分かるような気もしたですね^^;

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 さて今回もグリーン車です☆

 通勤時間帯どんぴしゃなので、琴音っちが普通車を嫌ったためです^^;

 お金は大丈夫!

 なんせ私こと夕実はバイトはじめましたから☆

 クリスマスケーキのイチゴのへたをひたすら採る仕事で眠くなっちゃいますが、正月旅行の為にがんばるです!

 ちなみに25日からは琴音っちと一緒に、おせち料理を手伝う短期アルバイトに行ってくるですよ~^^

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 これももうお約束ですねw

 はい。私もすっかり慣れましたです。

 私達はチューハイ飲みながら、バイト代貯まりそう?とか、クリスマスはどうしよっか^^;なんて話をしつつ、まったりと深谷駅へと向ったのですう^^

(※ 基本、夕実ちゃんからはお酒飲もうとは言いません。だいたい琴音か首塚先輩に誘われて飲む女の子の設定w)

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 ーーー電車に揺られること小一時間

 久しぶりにやってきました『深谷駅』ですう^^

 前回訪れた時は首塚先輩や菅原先輩も居たっけ^^

 東京駅を模したレンガ調の駅舎が青空に映えてとても素敵です☆

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 駅前で出迎えてくれたのは、ゆるきゃらグランプリ第2位

『ふっかちゃん♪』

 ああ~んかわいいよ~♪ お持ち帰りしたいですう~^^

 このふっかちゃんはからくり時計のケースに入ってぐるぐる回ってるんですが、

 あ、もうすぐ時間かな?

 ちょっとまっててくださいね^^

 3・・・2・・・1・・・

 11時ジャスト!

 じゃじゃ~ん!

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 ここ深谷市出身であり日本近代資本主義の父と呼ばれた『渋沢栄一』さんに早変り☆

 毎時00分の時に、ふっかちゃんと入れ替わるんですよ~^^

 え?ずっとふっかちゃんのほうがいいって?

 それは琴音っちに怒られますよ。フフフ。

 私の隣では『渋沢せんせー!渋沢せんせー!バンザイ!』と、拝み倒してる琴音っちがいた^^;

 まあなんせ、彼女が言う所の『日本の近代煉瓦に多大なる影響を与えた人』ですからね^^

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 さて駅前の看板で今日の目的地の確認ですう^^

 前回はホフマン窯があるという日本煉瓦資料館まで遊歩道を歩いたのですが、今回も同じ道で行くのかな?

 彼女のことだから『別の道を歩いて煉瓦ちゃん探ししながら行こうっす^^』とか言いそお~^^;

 すると彼女が『ハア・・・ハア・・・』と荒い息をしつつも声を掛けてきたのです。

『ハアハア・・・もう一刻でも早くホフマン様に逢いたいっす!』と。

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『お客さんどちらまで?』

『ホ・・ホフ・・ホフマン窯までお願いしますっすう!なるべく早く☆』

 ということで・・・タクシーでショートカットになりましたですw

 アンタどんだけホフマンさんに会いたいんだよ~^^;

 

 タクシーが走り出して直ぐ、タクシーのおじさんが私達に聞いてきたのです。

『煉瓦資料館で今日は何かあるの?』と。

 どうやら地元のタクシーの運転手さんでも知らないみたいです。

 さてここで煉瓦命の琴音っち。

 その言葉に食ってかかりそうな勢いだったので私が『どうどうどう』と落ち着かせたですう^^;

 そして彼女は気持ちを抑えるように静かに話し出した

『実は今日はホフマン窯の特別一般公開なんすよ~^^

 本当は今年の11月から10名以上集めて予約しないと見れなくなったんすけど~

 昨日(11月13日)に放映された“世界ふしぎ発見”で深谷市が紹介されたのを記念して、

 今回に限って特別に一般開放されたってわけっす☆』

 ああなるほどです。そういうことだったんですね^^

 だからうわごとのように『スーパーひとしくんのおかげっす☆』って言ってたのね^^;

 でもそんな情報をどこで仕入れたの?と、後でこっそり聞いてみたらーーー

『ふっかちゃんの公式ツイッターで、ふっかちゃんが呟いてたっす☆』だって。

 アンタ・・・ふっかちゃんのツイッターまで常にチェックしてたのかw

 恐るべし。琴音っちの煉瓦愛ですう・・・^^;

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 やってきました『ホフマン輪窯特別公開』

 この前来た時は閉まっていたフェンスもいらっしゃいませとお出迎えですぅ^^

 私達は敷地内に長いすを置いて受付しているお姉さんに声を掛け、早速、中へと入ることになりました^^

 ちなみに私達だけみたい。

 さすがマイナーですね煉瓦に興味ある人はw

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 プレハブみたいな簡素な工場の入り口に入ると、ひとりの男性が待っていましたです^^

 学芸員さんでしょうか?

『見学の方ですね^^ その入り口から是非見てってくださいね^^』と促がされ、

 そこまで興味無い私でもちょっとドキドキです☆

 いざレッツホフマンさんですうー!

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 煉瓦の小さな入り口を潜るとーーー

 

 

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 奥までずーーっとずーーーっと煉瓦のトンネルが!

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 右手側だけでなく左手側もカーブしてずっと奥へと続いていそう!

 私でも思わず吸い込まれてしまいそうだったのに、

 琴音ちゃんは本当に吸い込まれたかのように、中へと入りかけちゃったのです。

 するとーーー

『ゴメンなさいお姉さん達^^; 残念ながら中には入っちゃダメなんですよ。だから入り口付近から見るだけで我慢してくださいね^^』と指摘されてしまいました(私も一緒なのかw)

『あ~んここまで来て入り口からだけだなんてイケズー^^;』と彼女は言うけどルールはルールですう。

 さて一旦入り口から出て今一度このホフマンさんを外から見て見ます。

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 入り口どころか全部『煉瓦さん』

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 ホフマンさんを覆う建屋は外から見たらトタンみたいでしたが中は木造の建物なんですね^^

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 側面も天井も、ギリギリ一杯に建屋に囲われているみたいですう。

 

 さあ、見れるスペースはほんとにほんとにちょっとだけ。

 中に入れないとなると数分で終ってしまう特別公開。

 このままサヨナラじゃ流石の私でもなんだか寂しい。

 ということで

 時間制限は特に無いので、もう1回中を覗くことにしましたです^^

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 するとーーー

 なんと奥のほうからスタスタと人がこっちに歩いてくるじゃありませんか!

 これには流石の琴音ちゃんも憤慨。

 中から歩いてきたのは眼鏡をかけたちょっとスマートな感じのオジサマだった。

『こんにちは^^ いや~ここは凄いね^^』と向こうから爽やかに声を掛けられ、

 私達は思わず『え、あ、はい。こんにちは^^; そ、そうですよね!すごいですよね^^;』と苦笑いで返すのでした。

 学芸員さんも特に何も言わないようでちょっとズルイ!

 その後はオジサマと共に、学芸員さんのお話を色々と聞くことになった。

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 そもそも『ホフマン輪窯』とは?

 そこはここの学芸員のお兄さんが私にも分かるように優しく説明してくれましたです^^

『ホフマン輪窯というのはですね、ドイツ人技師のホフマンさんが考案した煉瓦焼成窯なんですよ^^

 ここの日本煉瓦の窯は楕円形ですが、他には円形もあります^^

 さて、なんで輪っかの形になっているかといいますとですね、

 

 普通の窯ですと、煉瓦を焼いたら火を消して煉瓦を取り出しますよね?

 でも輪窯ですと、何区画に部屋を区切って、煉瓦が焼けたら火を消さずに次の区画へ次の区画へと火を回し、効率よく連続焼成が出来るのですよ^^』

 なるほどなるへそですう^^

 おバカな私でもなんとな~くわかったですよ(なんとなくなのか)

 そこに眼鏡のオジサマが『日本に現存するホフマン窯は、ここと後三つしか残ってないんですよね』と話に加わってきた。

 ここで火がついたのか琴音っちも参戦『シモレンとか舞鶴ですよね^^』と。

 ココから先はとてもじゃないけれど私にはさっぱり意味不でした^^;

 あ、でもシモレンは知ってるです。

 だって琴音ちゃんと5月ごろにたまたま行きましたしw

 

(※ 琴音っちはここの煉瓦は全部、赤煉瓦なんですか?煉瓦を焼くくらいだから耐火煉瓦も使ってるんじゃないですか?とも質問していましたです。

 学芸員さんによると、1600℃までなら赤煉瓦窯でも充分焼成可能だとのこと。

 鉄を溶かしたりとかその他の用途だと変わってくるらしい)

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 さて一通りお話を聞いて、写真も撮れる範囲で撮ったようなので、ありがとうございました^^と告げて外へと出ました。

 まっすぐ帰るのかと思いきや、

『煉瓦片がゴロゴロしてるっす! せっかくだし宝探しするっすよ^^』と、ホフマンさんの建屋の周りをウロウロし始めた琴音っち^^;

 受付のお姉さんに何か言われるんじゃないかとヒヤヒヤしつつも、私もそれに付き合うことになる・・・

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『煉瓦の欠片がワンサカワンサカ☆』

 確かに敷地のいたるところに落ちてるです。

(※ なんでも解体されたホフマンさんや昔あった建物の瓦礫はこの一帯に今も眠ってるんだって^^)

 

 さすがにそこまで興味ない私は、探す手伝いをするフリをしつつも周りをぼんやりと見ていましたですよ^^;

 するとです。

 建屋の入り口の直ぐそばの縁石?の上にポツンと煉瓦が1個だけ乗っかってるのに気づいたです。

 近づいてみると・・・

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 あれれ?刻印煉瓦さん?

 おーい琴音っち。ここに刻印煉瓦さんいるよーw

『ぐおおおおおおおおおおおおおお!“上敷免”の刻印煉瓦ちゃんだああああああ!』と彼女は大喜び。

 でもすっごいあからさまじゃないですか?

『これはわざとここにおいてあるですか?』とお姉さんに聞いたところ、

『いいえ。私は知りませんでしたよ~^^』だって。

 学芸員さんのお兄さんも『いや~ボクも知らなかったなあ~^^』だそうです。

 さすがに持って帰れないので琴音っちは写真を撮りまくり。

 すると先ほどの眼鏡のオジサマが近づいてきた。

『もしかしてお姉さん達は煉瓦マニアさん?』と。

 ここからはお互いに色々とお話を伺いましたですよ^^

『ボクは岡山から来たんです^^』とか、

『川口市にも行って来たんです^^ キューポラの街でもあり煉瓦工場もあったしね^^』とか、

『ある工業メーカーの人で、製造の歴史には興味あり、出張がてら見に言って来いと言われたんです』とか、

『岡山にも煉瓦工場が多くありましてね、煉瓦にも興味あるんですよ』と。

『岡山といえば備前焼っすね^^』と言う琴音っちの発言に、オジサマは『そうなんですよ~☆』と、更に饒舌に語り出した。

 どうやらオジサマの心の琴線(キンセン)に触れちゃったみたいですね☆

『岡山のあるメーカーの煉瓦はハンマーで叩くとキーン!って良い音しましてね!しかも陶器のように綺麗に断面がスパッと割れるのですよ^^

 ファンも多い煉瓦でした^^

 残念ながら惜しむらくも廃業されてしまったんですが実にもったいない。いやめっちゃもったいないですよ^^』

 その話にウンウン頷いて嬉しそうな琴音っち。

 ほんとに煉瓦好きなんだなあ~(オジサマもね☆)

 

『岡山にも是非いらしてくださいよ^^ 煉瓦いっぱいありますから☆』

『『はい!是非とも行きたいと思います♪』』

 

 私達は色々お話聞けてありがとうございますと何度もお辞儀して、ここを離れることにしましたですう^^

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 もう一度、今一度、自分達が入ったホフマンさんを振り返る。

 青い空に突き出た一本の煙突がとても綺麗に目に焼きついた。

(※ ちなみに元々は煉瓦でしたが関東大震災で煙突も倒壊。これは新たに造られたものです^^

 地震の震源からかなり遠い深谷市なのに倒壊してしまっただなんて、

 やはり関東大震災ってのは尋常じゃない震災だったのですね)

 

 ---さて、出口まで来たと思ったら

 隣に琴音っちがいないことに気づく私^^;

 何してるかと思えば、まだまだ受付のお姉さんのとこに彼女は居た^^;

『もー!何してるの^^;』と、再びUターン。

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『ん?えっとねー、煉瓦の刻印入りペンダントを買おうと思ってね^^』だって。

 見れば長いすには煉瓦ペンダントなるものが並んでいたです。

 ちなみに1個300円。

 私なら買わないかなあ^^;

 だって観光地用のキーホルダーみたいなものじゃない^^;

 だから私はちょっと言ってみた。

『え~、これって本物の煉瓦じゃないんでしょ?ほんとに買うの?琴音っちい^^;』と。

 するとですよ。

『何をおっしゃいますか夕実っちさん!勿論本物の煉瓦ちゃんだし、

 何より何よりこのペンダントの刻印は

“実際の煉瓦に使用していた押し印”で刻まれたやつなんすよ!』

 え?本物の刻印なの?

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『うひょー!もう絶対肌身離さず大事にしちゃうー♪』と、琴音っちはお買い上げ。

 ・・・私も買っちゃいましたw

(※ ちなみにこの日からお風呂に入る時以外は首にずっとぶら下げてるちょいのりです^^

 水に濡れると結構乾かないしねw

 でもそれ以外はネックレスのようにずっと付けてます☆

 更にちなみに表は“上敷免”と言う、日本煉瓦の明治期の刻印。

 裏面は“日煉”と言う、大正期の刻印が刻まれています☆)

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 私達2人は隣の『日本煉瓦資料館』にやってきました。

 ここもホフマンさん同様、前回は入れませんでしたが今日は日曜日。

 観覧OKな日なのですう^^

 と言うことで、せっかくなのでレッツ煉瓦です☆

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 門にはここ日本煉瓦㈱の社章がドーンです☆

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 ちなみに今は資料館として使われていますですが、恐れ多くも国指定の重文ですう^^

 正式名称は日本煉瓦製造㈱旧事務所。

 かつてはここ日本煉瓦㈱の技術指導として携わった外国人技師さんの住居兼事務所だったそうです^^

 

 ここでさっさと中に入るかと思いきや・・・

 彼女はそうじゃなかった^^;

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『この入り口の前に敷き詰められてる煉瓦ちゃんは古煉瓦ちゃんじゃないっす^^』と、

 敷地・建物周辺の煉瓦を漁りまくるのですう^^;

(※ ↑こういうながーいまっすぐな引っかき傷が残るものは今の煉瓦製造の跡だそうです。ホームセンターの煉瓦を見ると分かると思います^^)

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 彼女は次に、建物の雨どいの下に無造作に散らばってる煉瓦へと向った。

 しょーがないので私も付き合う^^;

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『うひょー!“日本”の刻印はっけ~ん☆』

 ・・・どうやら古煉瓦ちゃん発見した模様^^;

 ちなみに彼女曰く『日本って刻印は、昭和に入ってからの新しめの日本煉瓦製造㈱の煉瓦刻印だそうですよ。

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 さあ、彼女の刻印探しも落ち着いた所でいよいよ資料館へ潜入ですぅ^^

 見上げたひし形の日本煉瓦製造㈱の社章が、青空に堂々と輝いている。

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『うは!レッドカーペット☆ 雰囲気バリバリのとこっすね^^』

 琴音っちは大はしゃぎ^^

  

 明治20年築の洋風建築の館へ!

 私達は奥へ奥へと進んだのですう^^

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました^^

 次回は『煉瓦刻印の指輪』と『小さな小さな鉄道』のお話です☆

 

 


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第740話 川俣~羽生・煉瓦のカルバート編☆vol②『トランジスターグラマーなお化けトンネルちゃん☆』ムジナもん&道の駅・羽生ほか [廃村さーくる(古煉瓦)]

『きゃりーぱみゅぱみゅろうにゃくにゃんにょ!って早口で3回言い切ってクダサーイ^^』

 

 利根川の堤防を散歩中、酔ってる酔ってないの押し問答になった私達。

 そこにリンダが『酔ってないならコレがスマートに言えるはずデース^^』とお題を私に提示したんす。

 ・・・チューハイ2本くらいで流石に酔わないっすよ私^^;

 あら失敬な人だわ~この人ほんと失敬だわ~wってことで、

『その挑発うけてたってやるっすよリンダ!』と、挑戦したわけです。

 はい。

 挑戦しましたよ。

 ええ。

 

『きゃりーぱむぱむ・・・』

 

 第740話、スタートっす^^;

第740話・おばけトンネル・リンダ・聖なるローション!2.jpg

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 ようやく利根川の対岸へと渡る昭和橋まで辿り着いた私とリンダ。

 橋の欄干から見える東武スカイツリーラインの鉄橋はあんなにも小さい^^;

 今まで歩いた距離をまた同じ分だけ歩くんだと思うと、やっぱ結構遠いなあ・・・と思った。

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 さてここで一旦休憩を入れることにしたっす。

 それはこの橋を渡りきったすぐ袂にある

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『道の駅 はにゅう』

 とりあえずロールプレイングゲームはこまめにセーブしないとね☆

 と言うことで私達はセーブポイント(道の駅)へと向った。

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『狐デスカネ?』

『さあ・・・^^』

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『よく咲くスミレ???』

『ドーピングしてるデスかね^^』

『さあ・・・^^;』

 

 得体の知れないものばかり。

 とはいえさっそく潜入っす^^

 そこには地域特産の品々が所狭しとラインナップしてましたっす。

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『まっさらそばってスーパーホワイトナンデスカネ?』

『・・・さあ^^;』

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『歌舞伎カレーと書いてあるデース^^ 秩父のお土産みたいデスガ、秩父には歌舞伎にゆかりがあるとかデスカ?』

『・・・・・・・・・え?私もわっかんないよーw』

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 変わったもの多いな~とは思いましたが、このお湯を注いで約一分で雑炊は、少しばかり心が動いた(お酒飲んだ後にサラサラサラーってねw)

 でも我慢我慢(買わねーのかよ)

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 リンダは面白がって数点、買い物籠へと入れていましたが、

 私は荷物になっちゃうからあえて買わなかったっす。

 ネットで取り寄せできるだろうしね^^

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 ---ということで~

 私達の戦利品はコチラ^^

 ↓

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 羽生の地ビール2本と、

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 羽生市キャラクター『ムジナもん』のお煎餅と、

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 同じく羽生市キャラクター『いがまんちゃん』

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 あとオマケで、こげめし煎餅☆

 

 これをバリボリむさぼり、ビールぐびぐびしながら後半戦の煉瓦のカルバートへと行こうとしたんです。

 はい。

 そう思ってたんですが!

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『琴音サーン。栓抜き無いとノメマセーン^^;』というリンダの指摘を受けて急遽、

 追加の缶チューハイです☆

 

 ちなみにリンダはこんなのを買っていた・・・↓

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 家の冷蔵庫に入れるまで結構時間あるけど大丈夫かリンダ^^;

『コイのあらいとかあんまりパックで見かけないデスノデ・・・ついつい^^;』

 まあそうだけど保障はしないよリンダ~

 だって要冷蔵(4℃)って書いてあるじゃない^^;

 

 そしてリンダの買い物袋にはもう1個何かが入っていた。

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『いがまんじゅうデース☆ 羽生市のキャラクターがとてもキニナッタので、最初はむじなさんを探したのですが見つからず、

 いがまんじゅうさんが居たので買ってしまいましたデースw』

 気持ちはわかるけど単純な理由だなあ~w

 まあでもおかげで、いがまんちゃんはなんなのかってのが分かったのでこれはこれでよかったかも^^

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 帰りの堤防で2人仲良く、いがまんじゅうをパクついてみた。

 お饅頭の周りに赤飯がまぶしてある羽生市の郷土料理だそうです^^

 チューハイに合うかどうかは・・・また別の話しってことで(ゲップ・・・

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 気づいてみればもう日もだいぶ落ちかけてきたみたい。

 2時過ぎから歩き始めて今現在4時を越えた所。

 結構時間経ってたんだね^^

 

 ここでリンダが『ムジナもんのムジナってナンデスカ?』と聞いてきた。

『アナグマやハクビシンなんじゃないかってよく言われてるんだけどお(もしくはタヌキ)、

 ムジナって生き物はいないんだよリンダ^^』

『ドウイウコトデスカ???』

『なんだろなー、簡単に言うと昔はタヌキやイタチとかまとめてそんな風に呼んでたってとこかな^^

 あとね?これはムジナによく言われることなんだけれど、

 人を化かす妖怪ともよく揶揄されたんだ^^

 ま、迷信なんだけどね^^』

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 そんなこんなで、よーやく利根川の対岸。煉瓦のカルバート群へと近づいたみたいっす。

 ではさっそくレッツ穴ポコ!

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『悪戯書きばっかりデース^^;』

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 潜った裏側の顔は、煉瓦などどこにもなかったっす^^;

 あるのはコンクリと悪戯書き・・・。

 てっきり対岸側(埼玉県・羽生市)も煉瓦のカルバートが続いてると思ったのに、そうじゃなかったみたいっすね^^;

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 ここは何も無いことが分かったので次へと向います

(前回同様、線路の盛土の下道を歩いてショートカット!)

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『ここが“お化けトンネル”デスカ?』

『う~ん・・・ネットで見かけたのはここじゃないような気が・・・。まあでも向こう側を覗いてみようよリンダ^^』

 私達はコンクリの高架橋を潜ることにした。

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 先ほどは肩透かしを食ったけど、ここは煉瓦のカルバートだったっす(ちょっとホッとする私^^;)

 ちなみに・・・

 ここを潜った向こう側(煉瓦サイド)はーーー

 

 

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 結構大きな墓地が広がっていた。

 コレを見てリンダが『まさか墓地のそばだから安易に“お化けトンネル”とかじゃナイデスヨネ?ナイデスヨネ?』と、

 ちょっと強い口調で言ってきた。

 彼女に言わせれば、しっかり大事に供養された墓地は、お化け居そうでそんなに居ないんだそうだ。

 ただし例外があって、かなり強力な魂の持ち主が葬られてる場合は別らしい・・・。

 私にはよく分からない世界だけど、やっぱりお墓ってだけで雰囲気でちゃうもんねえ^^;

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 ちなみにワタクシ事ですが、

 煉瓦のカルバート群で唯一『煉瓦の平面』が見れそうな場所はここだけだったと思います。

 え?なんでって?

 それは煉瓦の刻印が見れる可能性があるのは、煉瓦の平面がむき出しになっている場所だからです☆

 ただし、よじ登るのはやめておきました。リンダもいるしね^^

(※ 恐らくこの東武スカイツリーラインに残る煉瓦は日本煉瓦製造㈱の煉瓦ちゃんだと思います^^

 ここからとってもご近所の羽生駅から続く秩父鉄道は大阪窯業草加工場の煉瓦が使われてるのが不思議な所ではありますが

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 さてお約束のショートカットで次を目指します!

 途中、東武鉄道の変電所脇をすり抜けて、いざ邁進☆

 

 いよいよおまちかねの“お化けトンネル”が近づいてきたっす^^

 

 ーーーここでちょっとドキドキする私。

 だってお化けって言うくらいじゃん。

 しかもそれが煉瓦造りだなんて☆

 

 その少しばかりブルッた私を見てかリンダが声を掛けてきた。

『おや?ドウサレマシタカ琴音サーン^^ ゴーストとか怖いデスカ?』

『いや~お化けトンネルといよいよご対面かあ・・・って思うとドキドキしてきたかな(おばけというより煉瓦に)』

『ダイジョブです! そんな琴音さんの為に私はとっておきのアイテムを持ってきましたデース☆』

 そう言うとリンダはバックからゴソゴソと何かを取り出した。

 

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『これは聖なるローションデス☆ これを体中に塗り塗りスレバ、悪霊も寄ってこないデース☆』

 虫除けクリームか!

 蚊じゃないんだから

 むしろなんだか幽霊とかお化けにとっても失礼だなオイ。

『なんなら私が塗りマショウカ。ウフフ・・・』

 そのリンダのぬちゃぬちゃした手つきが実にいやらしい・・・^^;

『あ、いいっす・・・。気合でなんとかするっすから・・・』と返しておきました^^;

『ソウデスカ・・・ハア・・・とても残念デース・・・』

 なぜか本当にガッカリしている彼女を見たとき、

 少し彼女とのお付き合いを考えさせられたのはナイショな!

 

 お互いの勘違い。不思議なアイテムとかありましたが私は元気です。

 

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 私達はお化けトンネルと言われている東武線高架下に辿り着いた。

 やっぱりこちら側はコンクリ。しかも、今まで見てきた中で

『一番小さいトンネル』だった。

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 潜った先はーーー

 

 

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 これまたこじんまりとした煉瓦ちゃん。

 おばけトンネルって聞いてたから正直拍子抜けしたのはいなめない^^;

 とはいえ煉瓦的にみれば

『トランジスターグラマー』で立派な煉瓦ちゃんだと思ったっす^^

 なんかここリンダっぽい。リンダは外国人なのに背格好小さいけど、おっぱいは大きいから、このトンネルにぴったりだなあw

(本人には言わないけどね☆)

 

 このトンネルの出口もまた墓地が広がっていた。

 確かに夜にここを通ったら・・・ちょっと怖いよね^^;

 だって小さなトンネルから視界が開けたらそこは一面のお墓だもの^^;

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 入ってきたコンクリ側に再び戻り、周りを見渡してみる。

 この時は分からなかったけどお、

 かつてこの近辺には移設される前の川俣駅が存在したそうです。

 そしてなんと『煉瓦工場』もあったんだって!^^

 恐らくその工場の煉瓦がこのカルバート群に使われているようです。

 当時は大変活気のある一帯だったとか。

 このお化けトンネルもその名残りと言うことなんでしょうね。

 

 ちなみにお化けトンネルのネーミング。

 お墓も周囲一帯に広がっていて、安易にお化けトンネルと揶揄されたってわけでも御座いませんと、

 トンネルとリンダの為にも補足しておこうと思うっす^^

 

 昔昔、この辺りではムジナが色々なものに化けて遊んでいたというお話の由来があるそうです。

 妖怪にも例えられたムジナさん。

 地域の伝承と相まって、いつしかお化けトンネルと言われるようになったそうです^^

 なんかいいですよね。

 どちらかというと心霊よりトトロ的な妖怪トンネルなんだと思いましたっす^^

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 さてもう夕暮れです。

 このお化けトンネルの次もトンネルがありましたが、そこは裏表コンクリ。

 そしてそこが最期のカルバートでした。

 どちらかというと、利根川挟んで埼玉側より群馬側の方が煉瓦構造物としては面白かったのですが、

 片方だけではここの歴史は物語れなかったんじゃないかなあと思います^^

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 私達は途中ナイスバディーな車を見かけつつも、羽生駅から帰途についた。

 

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『せっかくですしご飯食べて解散しましょうデース☆』というリンダに付き合い、ご近所の焼き肉にプチ反省会。

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 ビール・チューハイ・サラダに、馬刺し・カルビ・上ミノ・タン塩・ホルモン焼きで3800円。

 意外と安くて大満足☆

 煉瓦見れて焼き肉。これ至福っすね☆

 

 冷蔵庫のような季節に突入した、琴音のある一日の物語でした。

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 ぶっちゃけソネットのメンテナンスで邪魔されてだいぶ遅い更新になっちゃったけどねw

(基本、オイラは深夜に記事を書くのでメンテと重なると厳しいよ^^;)

 

 さあ~いよいよ居酒屋しごとも佳境っす^^;

 今週はギリ踏ん張れそうですが、

 ラスト一週間は・・・記事の更新も訪問も例年のごとくすっぽかしになるかと思われます。

 ではではまた近々^^

(休みの日に頑張れたらいいくらいだねえ^^;)

 

 ちなみにボーナス出たよw

 うひょー♪

 


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