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第813話 山梨ワインでへべれけ編☆前編『坊勢さん!あくまでも試飲です><』旧田中銀行煉瓦蔵&甲州勝沼ぶどう郷ほか [廃村さーくる2(煉瓦遺構編)]

『社会人になって半年が過ぎた』

 正確に言うとバイト期間も含めれば今の職場には丸一年なんだけどね^^;

 

『いつか自分なりの本を出してみたい!』と夢見て出版社に飛び込んだが・・・

 そんなのは夢のまた夢だねw

 ペンやキーボードも触らせてもらえない雑用の日々ですよ^^;

 せいぜいヘロヘロになって帰宅した後に、昔から続けているメルマガをちょこちょこ更新するくらいだ^^;

 

 ---10月某日

 先輩の坊勢さんのかばん持ちで取材出張に同行した。

 場所は東京都多摩市にあるサンリオピューロランドだった。

 なんでも『テーマパークと子育て』と言う主旨での取材だそう。

 いつだったかの昔同行した『鰻と子育て』とかよりはすごくまともそうだけどw

 まったく子育てと接点無いとこをいかにもに結び付けてしまうのが彼女の面白さであり評価されている部分。

 彼女のファンはすごく多いーーー。

 

 さて、取材を終えたのが夜半10時過ぎ。

 そこで解散しても良かったのだけれども、坊勢さんが『打ち上げするぞい!』と言い出した。

 ええ~・・・今から飲んじゃうと多摩から埼玉の草加市になんて帰れないよー^^;

 結局パワハラで飲まざるを得なくなったわけです。

 そんなわけで帰れません☆

 第813話、さてどうしようかと模索したボクこと菅原雄介の物語です^^;

第813話・勝沼ぶどう郷・坊勢さん・珍しくスカートです!2.jpg 

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 何とか帰れないかと模索したけれど無理だった^^;

 土地勘のまるでないボクはこの近隣に住まう教授さんにアポを取り、ビジネスホテルを紹介してもらうことに。

 今夜の宿は高幡不動駅のビジネスホテルでフィニッシュ!

 さてここで更に思案のしどころ。ポジティブに考えることにしよう。

 

 ---実はボク、明日は休暇なのだ^^

 東京都の西部に来ちまったのだから、ここを基点に遊びに行くのもアリだよな?と考えたわけである。

 ここからだと高尾山?八王子城址?はたまた山梨県まで行ってみるのもいいなあ~と考えたのだ。

 埼玉南東部の草加市からじゃ遠すぎる場所へも、ここからならかなりのアドバンテージ。

 さっそくパソコンをホテルのネット環境に接続し(社用PCです)

 色々と情報を漁っていたら邪魔が入った。

『菅原君!菅原君!二次会に繰り出すぞい☆』と・・・。

 実は坊勢さんもまた帰れなくて一緒のビジネスホテルに宿を借りたわけなんです・・・

 

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『二次会のビールもうんまいなあ~菅原君よ~w』

『はあ・・・おいしいですよね^^;』

 結局ホテル近くの居酒屋で二次会だよ!^^;

 今後のこともあるのであんまり不貞腐れるのも社会人として先細る。

 一応の坊勢さんへの態をとりつつも明日のことでも考えて気を紛らしていた。

 

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 誕生日祝いの一環で教授さんから頂いていた多摩地区の情報誌をバッグから取り出してチラチラ見つつーーー

 

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 二次会だし2人ともそこまで食べれないので軽いメニューを注文し飲み食いした。

 

 ---酔っ払ってお互いの会話の疎通がとても困難になってきた頃

『なあなあ菅原君。明日は私もオフなんだが(ニッコリ)』と、ボクにふって来た坊勢さん。

『ボクは少し趣味で山梨方面へと遊びに行こうと思ってるのですが、絶対連れて行きませんよ?(念押し)

 ・・・とお断わりを入れたのだが・・・

 パワハラに負けました^^;

 

 社会人って大変ですね!

 

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 翌朝、JR高尾駅に到着。

 少し頭が痛いかも(二日酔い)

 なぜ高尾駅かと言うと坊勢さんのリクエストが『ワイン飲みたいぞい☆』だったから、

 それを加味した結果・・・『山梨ワインを飲みに行くことになった』のである^^;

 ココからなら中央本線で山梨県に突入できるしね。

 とは言えパワハラにただ屈するわけにはいかない!

 ボクは坊勢さんに一応の注文をつけた。

『ボクの行きたいところにも行きます。でも坊勢さんのリクエストも叶えますので(弱気)』と・・・

 

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 ここ高尾駅のホームには煉瓦が使われている部分があったりもする^^

 明治期に開設した高尾駅の名残りでもあったりする^^

 

 さてっと、そこから約1時間を越えた頃に目的地に到着です。

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『勝沼ぶどう郷駅』

 説明は要らないかなw ワインも飲めるしブドウ狩りも出来る素敵なとこですよね^^

 

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 高台を走る中央本線からは山側も市街地方面側もびっしりとブドウ畑が広がっていた^^

 

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 駅舎を出たところで坊勢さん。

『なあなあ菅原君^^ ワインはどこで飲むのかい? おねーさん的にもうウキウキだぞい☆』

『えっと・・・ちょっと待ってくださいよ坊勢さん。今何時でしょうかね?』

『うんと・・・8時半かな? それがどうしたのさ???』

『ブドウ狩りや山梨ワインのメッカですが、流石にこんな朝っぱらから酒が飲めるとこやってないでしょ^^;

『ああ・・・言われてみればそうだねえ~w』

『そこでです。時間つぶしにボクが寄りたい所に行きますよ?

 二箇所ほど巡れば10時は過ぎると思います。

 ぶどう園ならばココらへんは10時過ぎには観光客を見込んで開店してるとこも多いですしね^^』

『まあ・・・君の意見に従うぞい^^; どうやら駅の売店もやってないようだしなw

 ・・・で? 結構歩いたりする???』

『一箇所目は、この勝沼ぶどう郷駅の直ぐ横です^^

『ならOKだぞい^^』

 

 坊勢さんは歩くのが苦手なのは重々承知。

 なんせ静岡県・用宗の崩落煉瓦トンネルについてきた時もへばってたし・・・

 函館出張の際に北斗市の廃煉瓦工場跡に誘った時も『私は函館競馬場で待ってるぞい♪』と、断固拒否されたしね^^;

 あくまでも彼女は紙媒体こそが趣味であり仕事のようだ。

 

 ーーー駅からすぐ横に歩くと

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 かつてこの地を走っていた電気機関車EF6418が駅前公園に展示されていた。

 中央本線が複線化されるまで頑張っていた働き者だそう^^

 

 ボクがカメラを構えてパシャパシャと数枚撮影しているとーーー

 坊勢さんがカメラの向うに走り出し、なんか昔のホーム跡のようなところに何かを置いた。

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 ・・・なんだあれ?

 そう思ってると『おーい菅原君。これもカメラに格好よく撮ってくれ^^』と坊勢さんが注文してきた。

 近づくとそれは

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 酒かよ!w

『電車と酒はお似合いだぞい^^ 旅情感満載☆』

 いや分かるけれど、そのお酒どこで買ったのよ!

 どうやらこういう事もあろうかと高尾駅でしこたま買っていたらしい・・・。

『お1ついかがかな?』と言う彼女の申し出をやんわりと断りつつ、この先の目的地へと向うことに。

 ・・・彼女はプシュッと空けて飲みながらついてきました^^;

 

 ---少し階段を登った先に見えたのは

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 現役の中央本線のトンネルと、その横のいかにも怪しいトンネルです。

 

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『ここが菅原君が寄りたかったところパート1かい?』

『はい^^ この先のトンネルに用事があるんですよ^^』

 いぶかしげな顔をする彼女を他所にボクはそのトンネルへと近づいた。

  

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 アレ? 閉まってる???

『菅原君。何か閉まってるようだが?』と聞いてくる彼女。

 

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『ええとですね・・・。実は昔使われていた旧線のトンネルを今は遊歩道として開放していてですね・・・

 歩けると思ってたんですけど閉まってますね^^;』

 おかしいなあ? 確か普通にトンネル内を歩けると聞いていたのにどうしてよ?

 

『なあ菅原君。ここに書いてあるぞい^^;』と坊勢さんがトンネル脇の看板を指差した。

 そこにはーーー

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 9時からなのかよw

 流石にここに来るのは早すぎたようだ^^;

 そこまで昨日の夜に調べられなかった自分に苦笑いです^^;

『どうする?待ってみるかね菅原君^^』と坊勢さん。

『ここで待つくらいなら目的地パート2へと行こうと思います^^;

 そこもそんなに遠くないと思いますし^^』と、

 一旦駅舎まで引き返すことにした。

 

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 駅舎前の周辺地図で目的地を確認。

『さあ行きますよ^^』と彼女に声を掛けるのだが

『本当に近いの?^^; お姉さん騙してない?』と怪訝な表情で見てくる坊勢さん。

『山手線の一駅を歩くくらいのもんですよ^^』と説得し、

 ボク達はさっそく勝沼ぶどう郷駅から歩き出すことになった。

 

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 実るブドウを横目に見つつも道路を南下。

 坂道をグングン下っていくボク達。

 途中から『えっと・・・菅原君さあ。・・・まだ目的地まで遠い?』と、彼女は聞いてくるのだけれど、

『丁度、新酒のワインの時期ですよね^^ うわー後でそれも飲めるかもしれませんよ♪』と誤魔化したw

 

 ---ブドウ畑が疎らになった頃

 ボク達は古めかしい建物が幾つか居並ぶ道路へとやってきた。

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『何か凄く無いか菅原君。雰囲気ガラリと変わったぞい^^;』

 彼女が言うように、ブドウ畑から市街地へ。

 しかもただの町並みではない。

 県道34号線。旧甲州街道だったこともあり宿場町でもあった勝沼。

 昔ながらの家並みや土蔵が幾つか存在するノスタルジックな空間に彷徨いこんだのだ。

 

 その中でも異彩を放つのがコチラ。

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『旧田中銀行博物館』

 ここが今日のパート2の目的地だった^^

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『菅原君。あんまり銀行っぽくないんだが?』

 確かに銀行って言われても銀行っぽくないかも。

 昔の銀行って言われても、朝ドラのセットで見るような大正時代の銀行とかにはあんまり見られないかもねえ^^

 

『ココはその時代時代に合わせて用途も変遷していて、尚且つ改修改修と所々変貌を遂げた建物でもあるんですよ坊勢さん^^

 元々は明治31年頃に建てられた勝沼郵便電信局舎と言う

 電報・通信・電話業務の為に建てられた洋風建物なんですよ^^

 今で言うならNTTとかでしょうか?

 

 その後、お役目御免となったこの建物を大正9年(1920年)に田中銀行さんの社屋として使われることになったんです^^

 銀行業務の他に、この当時勝沼で盛んだった養蚕業の繭を担保に養蚕農家などに融資や貸付をしていたそうです^^

 

 昭和11年(1936年)に、昭和恐慌などで衰退。銀行業務も終えることになってしまうのですが、

 頭取だった田中さんの住宅として利用されることになるんです。

 今は勝沼に寄贈して当時の面影を残す博物館になってるってのが、簡単な概要でしょうか^^』

『ほお~なるほどねえ^^;』

 

 ・・・坊勢さんの反応は実にうっすい^^;

 まあしょうがないだろう。あくまでもボクの趣味だし彼女的には興味も無い分野だろうしね^^;

 でもここまで来たのです。せっかくなら博物館となったこのモダンな洋風建築に飛び込もうと思ったのです。

 どちらかと言うとこの建物の庭先にある建物が目的だった。

 だが・・・

 どうやら今日は休館日みたい・・・

 あまつさえ開館時間も9時から。

 腕時計を見るとあと10分ほどだが、せめて入館出来なくともお庭くらいは見ておきたかったのだ^^;

 

 ----そこに、

 庭先からおじいちゃんがひょっこり出てきたのです。

 手には庭先の花々に水をやるのでしょう。ホースに繋がった如雨露を携えて。

『あ~!もしかして見学の方かね^^; ごめんな~。今日は休館日なんだよ~^^; せっかく来てもらって申しわけないねえ^^;』とおじいちゃん。

『くはー!やっぱりそうですかそうですよね~^^; 

 あ!でもこの裏にある煉瓦の蔵とかは見ちゃったりとか・・・だめでしょうかね?』

『煉瓦の蔵? ああ~!それなら全然かまわんよ^^ 是非見て行ってくださいよ~^^』

 と言うことで、この旧田中銀行さんの裏手にある煉瓦蔵に無事に行けることになったのです^^

 

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『ここの脇から行けばいいから~^^』とおじいちゃんに促がされて旧田中銀行の洋館横を抜ける。

 するとそこには

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 コンパクトながらも味のある庭園に辿り着いた。

 そこにはーーー

 

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 煉瓦の蔵がありました^^

『はあ~なるほどね^^ 煉瓦好きな菅原君らしい選択だのう^^』

『はい☆ 今日の目的パート2はこの煉瓦蔵なんですよ^^

 ここは旧田中銀行時代に造られた銀行取引の重要書類などの保管庫として使われていた土蔵で、かつ、煉瓦造りなんですよ^^

 この後たっぷり坊勢さんにはワイン飲んでもらいますので、ここはボクの趣味に走らせてくださいw』

『ああ構わんぞい♪ その交換条件も呑むぞい(*´д`*)』

 坊勢さんの了解も得た。

 ならば妹の琴音ばりにこの煉瓦蔵を嘗め回そうではないか☆

 

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 角面を見ると良く分かる。

 煉瓦と煉瓦の間の目地は『覆輪目地』だ。

 地元の有志だったこともあって蔵の細部にもこだわっている^^

 お金持ちじゃないと当時は目地にここまで財力割けないだろうねw

 

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 小口の列と長手の列が交互に積み重なるイギリス積み。

 明治20年以降から流行った煉瓦積み。

 煉瓦自体は焼過煉瓦かな?

 純粋な赤レンガよりも風合が増して実に趣がある^^

 湿気を嫌う重要書類の保管には、防水・湿気対策に強い焼過煉瓦が向いていたんでしょうね^^

 

 ではさっそく刻印探しでも☆

 仕事で遠くに出向いた際には、妹様から『煉瓦構造物に出会ったら刻印探ししてきてね☆ じゃないと殺す(ニッコリ)』と言われてるからなあ・・・^^;

 リュックから取り出したカメラの望遠機能をフルに使って探して見ることにした。

 

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 煉瓦蔵の側面は足を踏み入れることが出来ない花壇になってるので、歩道からちょっと斜め気味に撮影することになるのだが、

 それでも光学50倍は実に頼もしい^^

 

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 刻印じゃないけれど『掻き目』かな?

 煉瓦製造工程で何らかの理由で引っかき傷みたいなものが残ったものらしい。

 

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 刻印・・・じゃないなあ^^;

 いつも惑わしてくれる横一文字の傷が何個か。

 

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 横から見える範囲には煉瓦刻印が見受けられなかったので、土蔵の入り口付近に行ってみた。

 

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 すんごい重厚な扉・・・。

 伊達に重要書類を保管としてたわけじゃないよね^^

 

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『おや?菅原君。この煉瓦壁にぼっこり穴が空いてるけれど何???』

 興味なさそうだった坊勢さんが、ボクの背後からふと質問してきた。

 

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『たぶん取っ手が煉瓦面を傷つけないようにくり抜いたのかもですね^^』

『そう・・・みたいだねえ^^;』

 誰でもすぐ推察できそうなことだったけれども、とりあえずダメもとでもコミュニケーションしようとした彼女の気遣いだったんだと受け止めた^^

 

 結局・・・煉瓦の刻印などは見つからなかった^^;

 恐らくココらへんの煉瓦構造物は中央本線(勝沼~塩山~甲府間)に使用された煉瓦の余剰煉瓦。

 塩山(現・甲州市)にかつては中央本線のトンネルなどの煉瓦を造る工場があったらしい。

 トンネルの為に造られて用事が済んだら解体されるような、短期間稼動の煉瓦工場には、

 煉瓦刻印の有無はあんまり聞かないし、もしかしたら無いのかもしれませんね^^;

 あくまでも憶測推測に過ぎないけれど、刻印探しは諦めて戻ることにした。

 

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 するとすぐお隣さんの建物の玄関敷きに

 

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 煉瓦を発見☆

 旧田中銀行さんに関わりある建物なのかな?

(道路挟んで対面は田中さんのお宅?だったら横の建物もそうかな?)

『おいおい菅原君。人様の玄関先じゃないか^^;』と訝る坊勢さんには悪いけれども、少しだけ煉瓦見学をさせてもらったw

 

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 ここも焼過煉瓦。

 見た目にもイマドキのホームセンターで売ってるような煉瓦ではない。

 少なくとも昭和の中期よりも以前かな?

 掻き目も見えた。

 

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 こっちは釘状の傷。

 刻印とは言えないまでも煉瓦の成形時についたような傷に見えた^^

 

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 でもやっぱり明確な刻印は無かったねえ^^;

『もう我慢出来ないぞい^^; 早くワインが呑みたいな菅原君!』

 あらら。どうやらここでも随分と煉瓦に没頭してしまい、随分と坊勢さんを待たせていたらしい・・・^^;

 

『じゃあ~行きましょう!ボクも朝から酔っ払ってみるのも休日の最高の贅沢かなあと思いますよw

 場所はもう決まってます^^

 もう少し歩いたところで目的地が見えますから☆』と、ボクは先頭に立って歩き出す。

 再び元来た道を戻り出して直ぐ、

 ボクは『あそこでガッツリワインを試飲いたしましょう☆』と指さした。

 

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『えっと・・・菅原君? もしかしてあの丘の上まで歩けとか言わないよね?』

『あそこですよー(棒読み) 

 あそこは甲州勝沼ぶどうの丘って言うんですが、

 そこのワインカーヴでたくさんのワインを試飲できるんですよ☆』

『あ、そう?だったらお姉さん頑張ります(*´д`*)』

 さすが酒好き坊勢さんw

 ワイン呑めると聞いた途端にご機嫌うるわしゅうですw

 

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 途中道を間違えたのはいつものご愛嬌(なぜか遠のいたw)

 

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『もう歩きたくないいい・・・^^;』と途中駄々を捏ねた坊勢さんだったが、なんとか丘の上までやってきた^^

 

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 甲州ワインの物販コーナーや

 

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 日帰り湯もあるけれども

 

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 やっぱりここに来たならばワインカーヴでしょう(*´д`*)

『こ、ここでワインがたんと飲めるのかい!?菅原君(*´д`*)』

『あくまでもワインの試飲ですからね坊勢さん^^; 一応言っておきますけどw』

 ボク達は受付で1100円を支払い、地下にあるワインカーヴへと向った。

 

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 地下1.5階分でしょうか?

 逸る気持ちを抑えつつも階段を降りていく。

 

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『はい坊勢さんコレ』

『は?何コレ?』

『コレがないと試飲出来ませんよ坊勢さん。これはタートヴァンと言う試飲用の容器です^^』

 ワインカーヴの入り口で坊勢さんにタートヴァンを渡す。

 じゃないとラッパ飲みしかねないからね^^;

 

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『ほお~、照明薄暗くて実に雰囲気のあるとこだぞい^^』

『ここには常時約200銘柄のワインが揃ってるそうですよ^^

 全部が全部試飲できるわけではありませんが、通路に置かれている酒樽の上に

 試飲用のワインがありますので試飲してきてください!』

『お酒だFooooッ!(*´д`*)』

 テンションマックスで駆け出す坊勢さん・・・

 間違ってもワイン落っことさないでね^^;

 

 ---さて

 ボクはじっくりと試飲することにしよう^^

 

 

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 赤・白・ロゼと、それぞれのコーナーになっている。

 試飲用ワインの横の棚は、それと同銘柄がラックにあるのだ。

 気に入ったものがあれば購入することも可能だ(当たり前だけどね!)

 ワインに全く明るくないボクは、とりあえず気になった場所へと向うことにした。

 そこはーーー

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 タイミングよく10月上旬に訪れたこともあって、新酒のワインを頂けるコーナーだ^^

 

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 さっそく1つを取ってタートヴァンに注いでみた。

 飲めば柔らかくとても甘味のあるワイン☆

 クイックイ!いけちゃうなコレはw

 飲みやすいけど悪酔いしそうだw

 

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 その奥には『ワイン先覚者記念室』なる小部屋が。

 せっかくなので行ってみましょう^^

 

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 そこにはこの山梨と言うか甲州ワインの歴史を少し垣間見れる写真などがあったのだけれど、

 一番気になったのは『土屋龍憲セラー』の煉瓦造りのワインカーヴかな^^

 これは今も残っている明治10年に造られた日本最古のワイン貯蔵庫。

 時間があれば行きたかったのだが今回は見送った^^;

 

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 さて、せっかくなのでガンガン試飲しよう(*´д`*)

 まずは赤の新酒『アジロン』

 これもまた飲み口いいなあ~♪

 

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『クラノオト』と言うネーミングに魅かれて注いでみる。

 濁りのある白ワイン。やだこれオイシイw

 

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 甘いのに飽きてきたので辛口のワインも。

 う~ん♪ ボクには辛口のピリッとしたワインが合うのかもね(*´д`*)

 

 ---ここでふと、

 坊勢さんがワインカーヴの柱に貼ってある紙を見つめて『ぐぬぬぬぬ・・・』と唸ってるのが見えたので近づいてみる。

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『どうしたんですか?坊勢さん^^』

『おお菅原君か。実はな?ここにコンクールで金銀の賞を受けたワインの銘柄が書かれているのだが、

 どうせなら金賞のワイン飲みたいよね?

 あとお値段高いやつ(*´д`*)

 それで今、どれがいいのか検討中なんだぞい^^』

 気持ちは分かるけれどアンタいやらしいなオイw

 まあ・・・でもどうせならとボクも一緒になって探すことになった^^

 

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 その中でも特に2人して気に入ったのがコレ。

『マドゥーロ・ヴィーニョ』(2057円)

 醸造したワインにブランデーを足して樽で寝かせたデザートワインなのだが、

 ドロッとして味が濃い~のだw

『これは実に飲んだ気分になるな菅原君(*´д`*)』

『ブランデー入ってて少し邪道ですが、軽めのワインが多い中でコレはガツン!ときますね坊勢さん(*´д`*)』

 

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 結局買うことにしました(*´д`*)

 で、まだまだ試飲しても良かったのだけれども

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『一日中居られるし、許す限り飲み続けることが出来て天国だが、

 おつまみ無いと厳しいぞい^^;』と坊勢さんがぐずり出したので撤収です^^;

 まあ~トイレも無いしね。あくまでも試飲です☆

 

 その後は外の空気を吸いに行くボク達。

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『恋人の聖地だってよ菅原君^^ 写真撮っておくかい?w』

『え!?あ・・いや・・え~^^;』

『冗談冗談だぞいw 君にはあの可愛い子いるもんな^^』

 可愛い子って誰だろ? あ~恐らく夕実ちゃんのことかも(過去に坊勢さんと夕実ちゃんは会ってる)

 その茶化しにも気になったが坊勢さんがボソリと呟いたことも少々気になった。

『お姉さんは、べ・別に構わんのだけどな・・・ゴニョゴニョ』

 

『ところで菅原君。・・・実はもうお腹がペコペコなのだが・・・』

 あれ?そう言えばビジネスホテルを出てから食事と言う食事をしてないことに気づく。

 隙腹にワインを注ぎこんだことでかなり良い気分だし酔い気分だ^^;

『そうですね。ここでランチとしましょうか坊勢さん^^ あ、そうだ。坊勢さん飲んだ後には汁ッ気欲しくなりませんか?

『おお~そうだねえ^^ ラーメンとかスープ系もいいぞい☆』

 と言うことで、

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 ワインの丘の敷地内にあるレストラン『思蓮』さんにお邪魔することにしました^^

 

『やはりここはどう考えてもポリフェノール入りほうとうだよね菅原君(*´д`*)』

『肌寒いしお酒も飲みましたし、これ一択だとボクも思います(*´д`*)』

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『失礼します^^ ほうとうの鍋敷きです^^』と、お店のお姉さんがボク達のテーブルに鍋敷きを配り出す。

 くううー!いよいよほうとうか!

 

 ・・・っと言うとこで次回に続く☆

 

《あとがき》

 ここまで読んでくださりありがとうございました^^

 ぶどうの丘に訪れるのは17年ぶりでしょうか。

 今は亡き彼女と出向いたボクの誕生日旅行で訪れた思い出の場所でもあります。

 その時は風邪を引いててねえ・・・

 それでも彼女との旅行だからと中古のミニカトッポを運転して遥々やってきたなあ^^

 ある意味その当時の思い出巡りでもありました。

 え?車で行ったのにワイン飲んだのかって?

 その時は塩山にある宿に車を置いて電車で出かけたんですよ~w

 とは言え見る物全てが懐かしかったです^^

 さてさて次回は、当時まるで興味が無かった勝沼のある場所へと向います。

 もうお分かりですね^^

 ではでは次回、お会いいたしましょうず☆

 

 


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コメント 39

しきみ

最後、さんざん試飲してポリフェノール摂取したのに、またポリフェノール入りほうとう食べるとは^^;
さすが呑兵衛。
でも、ほうとうは「小作」か「不動」だと思う(キリッ
by しきみ (2015-11-16 21:41) 

美美

ちょいのりさんの行動力にはビックリです(∩.∩)
by 美美 (2015-11-16 22:57) 

みぃにゃん

ポリフェノールたっぷり補給ですね。
なかなかご飯では摂取しにくいとおもっていましたが、
そうでもないのですね。
by みぃにゃん (2015-11-16 23:16) 

orange

レンガの張り出し部分の裏までチェック。
う〜ん。三条通り。何時間かかるか...心配になってきた...
そうそう横須賀線の使っていない線路。トンネルの入り口部分がレンガでしたっけ...
by orange (2015-11-16 23:17) 

みずき

濁りの白ワインなんてあるんですね。
飲んでみたいです。普段、ロゼって
飲まないんですが、色がキレイなので
そっちも気になります^^
by みずき (2015-11-16 23:19) 

唐津っ子

ワインは美味しいとは思うけど、
悪酔いしちゃうからねぇ(汗)
昔、大分県お安心院ってとこのワイン祭りで、
死にそうになった苦い思い出が…
(今日はお休みだったんですね!)
by 唐津っ子 (2015-11-16 23:21) 

唐津っ子

書き忘れました(大汗)
お祝いコメント、ありがとうございました(嬉)
by 唐津っ子 (2015-11-16 23:22) 

(。・_・。)2k

飲めたら楽しいんでしょうねぇ
羨ましいなぁ

by (。・_・。)2k (2015-11-16 23:58) 

Hide

今年はまだワインを送って来ません?ほうとうも
何年も頂いていませんので懐かしく思い出します。
良く食べましたので、もう・・・いいかな?
by Hide (2015-11-17 00:47) 

kinkin

ありゃ?これ何時の話かな???
色々な出来事が思い浮かびます^^;
昇仙峡でのほうとう、食べたいです。旨かったからな・・・・
by kinkin (2015-11-17 04:28) 

ナビパ

さすが視点を変えてこの行動力に脱帽です。d(^_^o)
by ナビパ (2015-11-17 05:50) 

YUTAじい

おはようございます。
流石です・・・レポート詳細で良く理解出来ました。
by YUTAじい (2015-11-17 06:41) 

JR浜松

お酒に強ければ、いろんな種類を楽しめますね。弱いのでうらやましいです(^^)
彼女といった思い出の場所ならば、大事にしたいところですね。
by JR浜松 (2015-11-17 07:04) 

さる1号

ワインにも濁り酒があるんだ
飲んでみたいな^^
ワインと日帰り湯のコースで自分も行ってみたいけれど・・・ワインだとバイクじゃ無理だしーー;)う~ん
by さる1号 (2015-11-17 07:24) 

駅員3

蔵となりの玄関前の煉瓦の敷石・・・う~ん、ところどころ黒いのは焼過煉瓦ではなさそう・・・
ということは、火災で焼失した煉瓦建物の廃材を持って来て、あるいは暖炉の煙突部分の煉瓦を使った?????
写真で見る限り、鉄道構造物に使われる煉瓦よりもいい仕上げをしているようにも見えますね。
by 駅員3 (2015-11-17 07:38) 

風来鶏

「センチメンタルジャーニー」というとこですか?
ミニカトッポ、懐かしいですね(^^;;
この後にウチ(スズキ)が「ワゴンR」を出して大ブレイクし、各社似たような車を競って発売して、軽ハイトワゴンがスタンダードになりましたね(^_^)v
by 風来鶏 (2015-11-17 07:53) 

isoshijimi

想い出の旅だったのですね。
旧家が本当に立派ですね。

こんなにたくさん試飲できたら嬉しいですね(^^)
でも自分は絶対翌日に残りそうです(笑)

ワイン飲んで、ほうとうも楽しみです♪
by isoshijimi (2015-11-17 08:21) 

ソニックマイヅル

おはようございます。飲まされるパワハラは受けてたちたいです!もちろんゴチですよね!^^;
by ソニックマイヅル (2015-11-17 08:51) 

johncomeback

今年も勝沼は中央線の電車で通過しただけでした。
中央線の車窓から見える甲府盆地の景色はなかなかのモノ、
全国を巡っている僕の好きな風景の一つです(^^)ニコ
いつも通過するだけですが、今度ワインを試飲しに降りてみよう。
by johncomeback (2015-11-17 08:58) 

馬爺

ワインの工場も近くにあったでしょう、葡萄の丘は行っても入ったことが有りません、車ですから試飲も出来ないですものね。
by 馬爺 (2015-11-17 09:00) 

ワンモア

山梨といえばワイン^^あとほうとう(笑)
山梨を堪能していますね!
甲州ワインビーフは出てくるのかな?
by ワンモア (2015-11-17 09:14) 

gen

ワインにブランデーを足したのか飲んでみたいな。
by gen (2015-11-17 11:55) 

koh925

勝沼ぶどう郷駅、桜を見に行った時に立ち寄りましたが
トンネルの入り口でUターンでした
by koh925 (2015-11-17 16:22) 

太陽の玉子

アルコールは何でもイケる口ですが、ワインだけはしこたま悪酔いした苦い思い出から抜け出せず祝いの席での一口程度になっております。
今は亡きとは辛いですね。思い出を手繰って歩くのも秋の旅ならではかもしれませんね。
ほうとうの南瓜がこれまた旨いんだよなぁ(^O^)/
by 太陽の玉子 (2015-11-17 18:24) 

まめ

ワインならご相伴にあずかりまするw
高尾の天狗、懐かしいです。
まぁ、10年以上前の話、よく行ってたところなんで。
by まめ (2015-11-18 12:37) 

讃岐人

こんにちは。
拙ブログへのコメントありがとうございます。
煉瓦刻印探し、かなり根気のいる作業でしょう。自分もその場にいるような臨場感に引き込まれます。
小生はお酒が入ると歩きは無理になるヘタレなので、ワインの丘のくだりは感心しっぱなしでした。
by 讃岐人 (2015-11-18 12:37) 

sakamono

山梨でワインとほうとう、レンガ見学。いい旅でしたね。
たまたまですが、昨日、ほうとうを食べました^^;。
『絶対連れて行きませんよ?』って、いいなぁ。
こういうやりとり^^;。
by sakamono (2015-11-18 22:50) 

DEBDYLAN

そんなパワハラなら大歓迎だよ僕^^w

by DEBDYLAN (2015-11-18 23:50) 

ぼんさん

ワインを飲みに訪れたいです(^.^) ほうとうもとても美味しそうですね。
by ぼんさん (2015-11-19 08:23) 

Aちゃん

私はワインはあまり飲みません。
ぁっ、ちょいのりさんの誕生日オフ会の時は飲んだけど、出されれば飲むって感じです(^^;
by Aちゃん (2015-11-19 14:17) 

まこ

勝沼、一度行ってみたいと
思っていて、まだ行ってないんです。
ちょいさんの想い出の地なんですね。
続き楽しみです♬
by まこ (2015-11-19 16:05) 

足立sunny

つのまにか、山梨へべれけ編が始まっていましたが、勝沼、ずっと素通りで甲府ばかりへ行っていたのはちょっと残念だったかも、と思いました。ワイン&お酒は飲まないのですけれど、ぶどうの丘、いいですね。
思い出のところって、複雑ですね。
by 足立sunny (2015-11-20 03:01) 

kiyo

なるほど、某時のちょいのりさんの行動が、こうなって、それで、ストーリー展開もこうなったのですね。
納得の展開。

ワイン工房って、ほぼ、バスか、車で行くところですが、運転する人は飲めないという、苦しい立場となる場所ですね。
飲まない私は、あまり、関係ないので大丈夫ですが。
by kiyo (2015-11-20 10:39) 

ネオ・アッキー

ちょいのりさんこんばんは。
最近、日本の甲州ワインの評価が上がってきているので、本場、勝沼までいって試飲なさる行動力は流石ですね。
私もつい、高そうなワインを試飲したくなりそうです。
by ネオ・アッキー (2015-11-21 00:16) 

獏

めっちゃワイン飲みたくなったぞい^^)
獏もここのところ都心部でオフ会やると
帰るのがしんどくて泊まりたくなります(涙)

by 獏 (2015-11-21 09:52) 

ニッキー

前にワインの試飲してめちゃくちゃ酔っ払ってかみさんに「全くもう(-"-)」とずるずる車に連れて行かれた記憶が・・・確かここのワインカーブだったような(^_^;)
色々あって美味しいですよねぇ^m^
by ニッキー (2015-11-21 18:13) 

吟遊詩人41

ワインなんて1年位飲んでませんねえ。。。

ボジョレー売れ残りが安くなったら買ってきます(-_-)ニヤリ
by 吟遊詩人41 (2015-11-23 21:40) 

テンポイント

私は現在
金>夢
ですw
by テンポイント (2015-11-24 22:24) 

suzuran6

私が出張でこの辺を回っていた頃はこのトンネルは現役でした。このあたりにも「馬刺し」文化があり、肉屋さんに寄って塊のままの肉を買ってかえりました。
この辺りでは、白髪ねぎを馬刺しで巻き、七味唐辛子を入れた醤油で食べる方が多いとか・・・
美味しい馬刺しが食べたい!!
by suzuran6 (2015-11-28 23:22) 

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