第900話 琉球レッドと青い空・津堅島編①☆『沖縄最古の煉瓦燈台跡にようこそ!』キャロットアイランドほか [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『これから行く離島は、かつての沖縄戦の激戦地でもあったんですよ』
日に数回しかないと言う離島行きのターミナルへと駆け足で急ぐ道中、
菅原君は私に振り向いて、ギョッとすることを言ったのだ。
・・・沖縄が凄惨な過去を持つことは重々承知。
でもそれを教訓とし心に留め置くだけで許してほしいとも思っていた私。
今の私たちには未来へ歩くことも重要なのだから。
彼は続けてこう告げた。
『離島としてはマイナーだけど知って損は無いと思います。いや、損とかそんなんじゃないかな。失礼ですものね^^
特にそこにある煉瓦には色々詰まっているとボクは思うのです。
坊勢さんには走らせて悪いですが・・・どうかお付き合いください。お願いします』
その顔は真剣だった。
一体、これから向かう離島ってどんなとこなのだろうか?
そこにあると言う煉瓦って何なんだろうか?
いつも割かしチャランポランな彼が真の顔を私に向けて懇願するのだ。
・・・気にならないわけがないぞい。
第900話、琉球レッドと青い空。スタートだぞい^^
平敷屋製糖工場跡から走らされること14~5分かな?
海辺が見えてきたところで『津堅島行き船乗場』と言う場所へとたどり着いたのだぞい。
なあ~菅原君。私たちがこれから渡る島ってーーー津堅島ってとこかい???
そうです^^ 津堅島です☆
取材で何度も訪れてる沖縄本島だが・・・初めて聞いたかもだぞい^^;
実はボクもですw 島旅ニストとしては申し訳ない気持ちでいっぱいですねw
うるま市に属する周囲7キロ程の小さな離島です^^
産業としては人参の生産が特に盛んな島で、
別名『キャロットアイランド』とも言われてるんですよ☆
ほお~人参ねえ^^
人参を食べられるお店とかあるのかな?
無いと思います。コンビニも無いし島内には飲食店も1軒か・・・な?(売店は2~3)
人参は多いけど特に『ウリ』にはしてないのね^^;
さて、そんなこんなでターミナル(旅客待合所)に到着だぞい^^
ところが乗船チケット購入の際に、菅原君が『むむむむむ・・・』と悩んでるので声をかけてみた。
『一体全体何を悩んでるのかい???』
いや~それがですね?
津堅島への行きと帰りを悩んでるとこなんですよ。
今の時間だとフェリーで向かうことになるのですが、これが行きの最終。
帰りはフェリーと高速船の二種類があるのですがーーー
その二種類には二時間の開きがあるのです^^
ん? 頭の悪いおねーさんにもっと簡単に説明してくれないかな^^;
もっと簡単に説明しますとこんな感じ。
①滞在時間20分で乗ってきたフェリーで帰る。
②2時間滞在して最終の高速船で帰る。
って感じです^^
別に②の案でいいんじゃないの?
これだと帰りのバス時間と合わせて宿泊先の那覇に着くのは夜8時過ぎなんですよ。
①なら夜6時には帰ることが可能です。
えええ!? だって今、まだ昼の2時前だぞい?
それだけアクセスの悪い離島だということですよw
そもそも君の言う目的の煉瓦とやらは津堅島のターミナルからどのくらい時間が掛かるのよ?
近い物件なら、まあ・・・元来た船で帰るのもアリなんでしょうけど^^。
ボクもよくわからないんですよw
一応、このターミナルに置いてあった手書きっぽいパンフレットを見た感じじゃ~そこまで港から遠くないのですが。
ならゆっくりじっくりしていこうぞい^^
南国の離島でおねーさんとデートと洒落込もうじゃないの(*´д`*)
(親密な時間が多いほどね、急接近あるかもだわさ。ドキドキ☆)
坊勢さんがそうおっしゃるなら有難いです^^
なんせじっくりと煉瓦を見たかったので許可が出てよかったですよ☆
デートとは思わないんだな・・・この子ってば^^;
と言うことで②のプラン『ドキドキ!最終便まで男の子とラブラブツアー』になったぞい(勝手な思い込み)
ちなみに『急行料(高速船)』を買ったので、気が変わって①のプランに変更してもフェリーにはこの券で乗船可能だぞい^^
乗船時間まで時間があったのでジュースなどを買ってみた(でも手持ちのハブボールを飲んでます)
そんなこんなで乗船開始!
当然デッキ席です!
こればかりは断じて譲れません(=_=)
お、おうう・・・いいよね潮風^^;(私的には船内でまったりが良かったが^^;)
さてあっという間の船旅で津堅島とやらに上陸だぞい(所要時間約30分ほど)
フェリーに人参ちゃんがあしらってるのね^^ ゆるキャラとか?
ただのマスコットだと思いますよ^^(名前とかあるのかな???)
さてここからは彼まかせでついて行く。
彼もまた目的の場所がどこなのか模索している感じ。
手に取ったスマフォの地図と手書きパンフレットの曖昧な情報を見比べつつ先へと行くのだ。
ここに全体図的看板があるが・・・
色あせててわかりづらい・・・ですねw
その後はあっちでもないこっちでもないそこなのかな?って感じで二人して進むのだ^^;
するとーーー
集落を抜けたあたりで広々とした畑が出迎えてくれたの。
人参畑ですね^^
細かい葉先が人参らしさだね^^ 葉っぱって食べられるのかな?
食べられますよ^^ ちょっとパセリっぽい苦みがあるけれど栄養豊富です☆
天ぷらなんて最高ですよ? 酒呑みなら最高のアテになります(*´д`*)
そんなこと言われたら食べたくなっちゃうじゃないかーw
この畑の端に寄せてある人参ちゃんはいらないやつかな?
だめですよ! 廃棄されるヤツかもですが農家さんの許可を得ないとw
てへ☆
う~ん!私的にはくだらないやり取りでも素敵な離島デートに感じて幸せなのだが、
どうやら彼は自分の本分を忘れてはいないようだった。
津堅島のターミナルから歩くこと15分くらいかな?
迷わず走れば10分と掛からないであろう場所に『それ』が道の向こうに見えてきたのだぞい。
来ましたか・・・ついに^^
意外と近かったなw
ここはなんていう煉瓦なんだい? 菅原君よ???
ここはまんま『津堅島灯台跡』って名称です(初代とも言う)
ただし、明治29年建造の『沖縄県で最古の煉瓦燈台跡』でもあります^^
沖縄最古!? へえ~
正確に言えば那覇空港の北側にある交通管制部の敷地内にある『先原埼灯台跡』が15日差で沖縄最古の煉瓦燈台跡なんですがーーー
あっちは入れないので『直に見れる沖縄最古の煉瓦燈台跡』ってことでw
15日の建造差なら誤差だよねw
しかも自分の目で見れる分だけこちらの方が優しいねw
そう言っていただけると助かりますw
でもあれだね・・・
赤煉瓦の灯台ってのも珍しいし、なんでこんなボロボロなのかね^^;
いえ、この旧津堅島燈台は元々、白い漆喰塗りの灯台だったそうですよ^^
え!?そうなの?^^;
目の前に見える赤煉瓦は灯台の内部構造です^^
風害塩害防水の為に煉瓦の外身は漆喰で保護されていたんです。
そして『なぜこんなにボロボロか』と言うとーーー
沖縄戦の空襲により機能不能になったので日本軍が爆破破壊したとも言われています。
なんでわざわざ自分ちの灯台を壊さなきゃならんのよ???
それは恐らく・・・敵に奪われるくらいなら爆破してしまおうってことなんだと思いますよ。
沖縄戦最終局、劣戦なのは誰の目にも明らか。
米軍の沖縄本島上陸も、その後の占領も軍部はわかっていたんじゃないでしょうか。
再利用されるくらいなら壊してしまえ・・・だと思います。悲しいけど。
言葉にできない・・・ぞい。
ちなみに当時の写真の代わりと言ってはなんですが、これを見てください^^
なにこれ? 当時の図面とか???
これは灯台のペーパークラフトの図面です^^
灯台のペーパークラフト?紙で作る模型みたいなやつ???
公益社団法人『橙光会』さんのホームページには日本の歴史的灯台を紹介するページ以外に、
こういう資料に基づいてペーパークラフトを製作できる図面の公開なんかもあるんですよw
マニアックだぞい・・・^^;
ちょっとわかりずらいですが、図面を見るからに目の前の煉瓦たちは灯台の土台部位だったと思います^^
石材などもふんだんに使われていたのですが、それは終戦後に持ち出されているようですね。
へえ~そうなのね^^ んじゃーこの煉瓦ってどこで焼かれたものなのとか分かってるの???
ある程度は調べましたよ^^
抜かりないね。まあ君のことだから当然かw
この灯台の煉瓦は沖縄刑務所の前身である『沖縄県監獄所』で焼かれたものなんだそうです(明治12年設置)
その沖縄監獄では煉瓦も焼きましたし、沖縄特有の『赤瓦(屋根瓦)』も焼いていたと聞いています^^
そしてこれこそが今日の本題なんですよ^^
どういうこと???
沖縄監獄で焼かれた屋根瓦は『監獄所の刻印付き』が沖縄本島や属島で見つかっているのですが、
煉瓦にも刻印が打たれていたのかは確かじゃないのです。
津堅島灯台の煉瓦の出どころは資料にて沖縄監獄製って確定してるってことは、
もしここで刻印らしきものを見つければ、それは沖縄監獄の煉瓦刻印ってことなんですよ^^
なるほどね! つまりはここで刻印見つかればーーー
君の言う『沖縄の煉瓦にも刻印がある証明』にもなるわけね^^
常々沖縄県産の煉瓦には刻印があるのか疑問符があったんですが、
出どころもしっかりした探し甲斐のある場所に来ちゃったよってことなんですよw
と言うことでーーー
坊勢さんが嫌がろうがお付き合い願いますよ?
はいはい。わかったぞい^^;
ではではレッツ煉瓦刻印探しといきますか菅原君^^
お願いします(*´д`*)
と言うことで煉瓦の刻印とやらを私も探すことになったぞい^^
私が先に見つければ菅原君へのアピールになるかも(*´д`*)
なあ~菅原君。煉瓦の表面が白くキラキラしてるんだけど気のせいかね?
モルタルとか目地の部分ですね。もしかしたら・・・
海砂、それもサンゴの砂が混じってるかもしれませんね^^
煉瓦の表面が見えるところが多いのに中々刻印は見つからないぞい^^;
戦後に持ち出されたって言う割に、灯台の石の部分も残ってるぞい?
たぶん、めんどくさかったんだと思いますw
なんじゃそりゃw
この中心にある円筒状の煉瓦によじ登れれば・・・もっと刻印発見の可能性があるのに。
肩車しよっか?
女性を土台にするわけには・・・^^;
じゃあ~私が・・・と思ったけどやっぱやめとくぞい。
パンツ見えちゃうし☆
珍しくスカート履いてる坊勢さんにガッカリです。
あんたねえ・・・^^;
さて、隣に生えてる木によじ登ったりジャンプしたりして必死こいて探す菅原君だったのだが、
結局それらしい成果も見いだせないようだった。
私も良いところを見せてアッピールしようと思ったんだが、ハブがいるんじゃないかと思って怖くて遠巻きに見ていたのだw
ちなみにだけど、津堅島にハブって居るのかい?
居ないですよ^^
なんだよ先にそれ言ってくれよお姉さんに^^;
夢中で忘れてました。すみません^^;
まあ・・・いないならいいんだけどね^^;
その後は海辺の方にも煉瓦の残骸があるかもと彼が言い出したので海辺へ!
あったのはきれいな海だけだったぞい^^;
流石に気落ちしてる彼に、私ももうひと踏ん張りすることにしたのだ。
するとーーー
なあ!菅原君よ、何か煉瓦に刻まれてるのを見っけたぞい(*´д`*)
ええっと・・・落書きでしょうね。なんてひどいことするんだ・・・
(増々ガッカリさせちゃったみたい^^;)
ならばと周りを注意深く探す私。リベンジするしかないのである。
森の奥に怪しい物件が見えるぞい!
お、何でしょうかねアレ(*´д`*)
ちょっと行ってみましょうか☆
なんだこれは・・・
少なくとも灯台関係・・・じゃなさそうですね^^;
(※ 周囲の草むらには楚石の残骸や煉瓦片は散らばってるけれど・・・)
空回りの煉瓦刻印探しに、しょげる私たち(とほほ・・・^^;
さて、船が出るまで1時間半は残ってる訳だが菅原君。
こうなったらターミナルまで戻って待ち時間の間やけ酒しましょうw
気分転換に観光でもしようぞ菅原君^^;
観光か・・・そうですよね!
煉瓦だけに気を取られてたら島旅好きの名が廃りますしね^^
じゃあ~行きましょうか☆
お、ちょっとテンション戻ってきたみたいだ☆
---ということで、次回はーーー
津堅島観光へと突入するぞい(*´д`*)ラブラブツアーや♪
☆お知らせ☆
ここまで読んでくださりありがとうございました。
正直、上野恩賜公園の桜のせいで・・・
お店が超絶くそ忙しいですw
桜が嫌いになりそうですよお・・・OTL
お返事はそのうちに・・・^^;
第898話 関門海峡回動編☆ファイナル!act巌流島『ザ・ブック・オブ・ファイブ・リングスの島へ』五輪書・宮本武蔵ほか [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『最後くらいは島旅させてくれよw』
二日目の夜に菅原先輩が琴音っちに懇願したのです。
琴音っちはと言うと『山口県にはまだまだ煉瓦建築あるじゃん!』と最終日も煉瓦建築や構造物を見に行こうと主張したのですが、
離島マニアの先輩はそれを譲らなかったわけですう^^;
中々折れない両者。
そこに思わずボソリと不満げに呟いた先輩の『ある嘆き』にリンダちゃんが反応したのです。
『巌流島に行きたいのになあ・・・』
『ホワッツ!?ガンリュウジマ!!?? もしかしてムサシデスカ???』
『ん?どうしたよリンダ^^ そうだよ宮本武蔵の巌流島だよ☆』
『ムサシの五輪書(ごりんのしょ)はミーも読みましたデース(*´д`*) ガンリュウジマに行きたいデース(*´д`*)』
五輪書?え?はい? なんですかそれ?
固まる私と琴音っちに先輩が説明してくれたのです。
『五輪書ってのは宮本武蔵が書いたとされる兵法の書なんだ^^ これは日本人には案外馴染みがないのだけれど、
昔、海外やアメリカでベストセラーになったとか(ザ・ブック・オブ・ファイブ・リングス)
そんなの知ってるなんてリンダは渋いなあ~w』
あまりにもリンダちゃんが興味津々に『ガンリュウジマ!ガンリュウジマ!(*´д`*)』と言うものだからか
『んじゃー・・・巌流島に行くっすか^^;』と琴音っちが折れることになったとですw
---ということで~
第893話関門海峡回動編☆ファイナル!最後はやっぱり島旅ですう(*´д`*)
---最終日早朝ーーー
なあ~お兄ちゃん。巌流島ってどこから行くのよ?
一応地図を見ながら説明するとだなあ
唐戸の港から巌流島経由~門司港の船が出てるんだ^^
唐戸って昨日行った関門トンネルの手前の町ですよね^^
そうだよ夕実ちゃん正解だ^^ 今日は巌流島に一旦上陸してから門司港へと渡り、北九州空港へと帰る予定だよ^^
3泊だったら・・・本当はもうひとつの関門海峡の島(だった)彦島も行きたかったんだがな。
彦島???
うん、今じゃ陸続きだがこれも元々立派な離島だったんだぜ^^
この地図は???
関門海峡日本最古の海図(1886年・明治19年)だ^^
超絶分かりずれーw
でも地図見た限りじゃ彦島でかそう^^;
ここにも下関要塞がワンサカだったが、まあしょうがない。今度機会があったら行ってみようかな^^
さて朝食をとって昨日と同じルートで歩きました。
するとやっぱり見えてくるのが唐戸の近代遺構建築ですう☆
わきゃー!立派な石の建物ですう^^
ここは『やまぎん旧本店(山口銀行旧本店)』
大正9年竣工の山口県指定有形文化財だ^^
うっは!煉瓦&鉄筋コンクリって書いてありゅう(*´д`*)
ワッツ!? でもデース。パッと見、外観は石ですよ???
『見えない煉瓦』かあ~。
見えない煉瓦???
今ボクたちが目にしてる外観は立派な御影石だから石っぽいってのは正解☆
見えない煉瓦ってのは内部構造に煉瓦やコンクリが使われてるってことなんすよ^^
この場合・・・煉瓦が見れる可能性は・・・ほぼゼロなんで私的にはガッカシw
日本全国、けっこー煉瓦造りだけど見えない煉瓦建築多いんすよね~^^
とは言え素敵な建物だよね^^ ここに銀行の本店があったこと、領事館があったこと。
そう考えると如何にこの唐戸の街がかつての山口県の中心だったかが分かるよね^^
さあ~歩いて唐戸の港までやってきた私達。
桟橋の前にあるチケット売り場で巌流島へのチケットを購入。
次の船まで20分くらい時間があったので周辺をブラブラして暇つぶしすることにしましたです^^
市立しものせき水族館『海響館』がすぐ傍に隣接。
残念ながら朝早くて開館してませんでしたが行ってみたかったですう(*´д`*)
なんと世界各地のフグが100種類以上いるとか☆
ちなみにフグは120種くらい存在するぞ^^
んじゃー!ほとんどここで見れんのかよ!w
食べてみたいですネ~(*´д`*)
とまあ・・・そんなこんなであっという間に出航のお時間ですう。
やってきたのはその名も『がんりう』
ベタな名前やねえ~
そう言うこと言わないの!^^;^^;
さて我がメンバーが陣取ったのは当然デッキ席☆
やっぱり潮風最高っす☆
オレはこれが好きだから船旅するのだ!(*´д`*)
本当に好きなんですネ~(*´д`*)
天気はイマイチでしたがそれでもデッキはいいですね^^
海のある街で育った私たちには最高の特等席でしたですう~(*´д`*)
ちなみに唐戸からでも門司港からでも約10分で眼前に巌流島が出迎えてくれるのです☆
ウエルカムトゥようこそ巌流島! そして出迎えご苦労ポケモンたち(*´д`*)
絶対ポケモンGOするんだと思ってたよw
こんなとこに来てまでもポキモンするデスカ?
決まってんじゃ~んリンダ。だってジムがあったらそこに置いておけば~、
離島だしそうそう頻繁に手元に帰ってこない可能性あるんだもん!
ええ~っと・・・琴音っちが何を言ってるのか意味不だと思う方もいらっしゃるので軽く私が説明しますです^^;
ポケモンGOの世界には『ポケコイン』と言う仮想通貨が存在します。
ポケコインはゲームを進める上での便利なアイテムを買ったりが可能なのです。
それは課金と言う手段で得ることも出来ますが、
リアルなお金なんかゲームごときに使いたくない!って人にも得られるチャンスが他にあるんです。
それが『ジム』と言う手持ちのポケモンを戦わせたりトレーニングするスポット。
そこにポケモンを配置すればポケコイン10枚(約10円)が無課金でゲット可能なんですがーーー
ジムにポケモンを配置して21時間負けて帰ってこなければ再びポケコインゲットできるシステムってことだよね夕実ちゃん^^
そう、そうなのですう^^
だからこそ人があまり来ない山とか、離島で人が訪れる可能性が限定的な場所はうまくいけばポケコインが継続的に貰えるチャンスが大きいってことなんですう。
だから当初島旅に渋々だった琴音っちが今はウハハ♪なのですう~^^;
巌流島に到着しましたけどどうしますか先輩^^
そうだな^^ まずは桟橋にある案内図を見てから行動しようとしますかね^^
ガンリュウジマ!(*´д`*)
巌流島とは言ってるがここに記されているように正式名は『舟島』だ^^
戦前まで人が住んでいたのかは定かじゃないが、かつて1973年頃までは移住者が居たそうだが今は無人島なんだよ。
第二次世界大戦の時代は関門海峡周辺は軍部にとって非常に重要度の高い機密保持の一体だったこともあって、カメラを向けることも憚られた島でもある。
私達が行った広島県の大久野島とか金輪島とかも同じような島だったよね。
元々はもっと小さな無人島だったんだが、大正期に三菱重工によって近郊の岩礁と共に埋め立てられて今現在の大きさになったんだよ^^
軍と三菱重工の結びつきは割愛するけれど、ここは今でも島の半分以上が三菱重工の敷地。
お気軽離島旅行だと思ってましたが立ち入り禁止区域なんてあるんですね^^;
ちなみに上から巌流島を見るとこんな感じ。
半分以上入れないんだ^^;
・・・つーか、
むしろ潜入したいなあw
犯罪だからやめようね!
ミー的には元々あった巌流島を歩けるなら本望デース(*´д`*)
さっそく歩き出した私達の目の前には立て札がその都度お出迎え。
巌流島に坂本龍馬夫妻が???
坂本龍馬は京都で亡くなるんだが、その前は約六か月ほど下関に居を構えていたそうだ。
その際にこっそりとここに上陸して二人で花火を楽しんだーーーなんて話があるんだよ^^
離島で二人きりの花火ですか。素敵です!
リョウマもミーは大好きデース(*´д`*)
花火ってなんだろ?ロケット花火?
全然ロマンチックじゃないしロケット花火なんて無いでしょ^^;
そこは線香花火って思いたいよな^^
だがまあ~花火の歴史はオレも分からないw
江戸時代から花火はあったけど、玩具花火の始まりって昭和とかじゃないのかな?
ロケット花火ってほんとは笛ロケットって名前じゃなかったっけ?
そうだな。
たぶんリョウマならそんな小さいのじゃなくビックな花火を打ち上げたノデハ?
こっそり上陸したのにそれは無いんじゃ・・・
・・・と言うことで話も尽きないので先へと進みますw
巌流島奉行下関市長の『六か条のおふれがき』
皆さんこれを良く読んで巌流島を楽しみましょうね(*´д`*)
(※ これは余談ですがーーー、島内は禁煙です。禁煙ですが・・・実は桟橋の近くの小屋に灰皿が設置してあったりします)
さて最初にやって来たのは桟橋からほど近い『舟島神社』と言うとこです。
初詣してないし、ここで初詣してこーよお兄ちゃん^^
山口県屈指の参拝スポット赤間神宮の目の前を二日間スルーし続けて、あえてこの離島の小さな神社で参拝しようとするお前の心意気や良し!
いやただ単に赤間神宮がとんでもない人混みだったからめんどくさかっただけっす^^
そう言うこと言わないのおー!^^;
でもでも小さな小さな神社だからと言って侮るなかれですう。
勿論、観光島と言うこともありますが多くのお賽銭がありましたです^^
みんな、お賽銭箱があるのにソッチには入れないんだなw
じゃ~ご利益ってことで奮発して~
たくさん願い事聞いてもらうぞい!
(それ絶対、小銭の処理をしてるだけなんじゃ・・・)
どうかレアポケモンゲットできますように!
じゃあ~競馬が当たりますように(*´д`*)
菅原兄妹にはたぶんご利益は無いんじゃないかなあ~と思いました^^;
さて先を行くことにしましょうね!
くうー!立ち入り禁止エリアきになりゅ~
行ってみたいが・・・ダメだぞ絶対w
さて舟島神社の裏手にはこんもりとした岩があるのですが、その岩を背にして裏側にも何かありましたよ^^
佐々木巌流の碑???
巌流って誰でしょうか?小次郎さんの子孫か何か???
巌流こそ佐々木小次郎の事なんだよ^^
だからガンリュウジマ!なのデスネ(*´д`*)
ちなみにあの有名な巌流島の決闘は、宮本武蔵が20代で佐々木巌流が50代後半だったらしい・・・
年齢差あり過ぎ!w
てっきり同い年くらいだと思ってましたデース^^;
こっちもお賽銭箱じゃなく碑の前にお賽銭いっぱいですう^^
んじゃ~こっちもお賽銭して願掛けしとこうっす^^
いやむしろ、武蔵に待たされた挙句に年齢のハンデもあって負けちゃった巌流さんをねぎらう意味で☆
あー、でもさっき小銭処理しちゃったから7円しかないやw
この人、小銭処理とか言っちゃったよw
何とも罰当たりな・・・
するとビックリです。
昼過ぎまで天気が持つと言われていたのですが、ココに来て雨がポツリポツリと降ってきたのですう^^;
お前のせいだなw
隠してた100円追加するので許してください巌流様^^;
結局追加のお賽銭も虚しくこの後は雨に降られることとなったですう^^;
おかげでこの後の予定はこの巌流島以降中止となっちゃったので、琴音っちはずっと皆からいびられることになったのですw
火気厳禁だと思ってたけどバーベキューも出来るんやね^^
(チッ!今どき煉瓦ちゃんかーw)
さてこの後はーーー
島内に4つある東屋で雨露をしのぎながらも一通り見て回ることに。
碑とか看板ばっかりで何もねーしw
まあ~こういうもんだよここはw 晴れてれば対岸の門司や下関を見渡せて絶景ビュースポットなんだがな^^
あ!でもでもいい場所見っけたっす(*´д`*)
武蔵対小次郎像が?
いやいや、そこじゃなくって~
この銅像がジムとポケストップでポケモンがいっぱい(*´д`*)
そこか!^^;
さて残る巌流島スポットと言えばーーー
武蔵の船(伝馬船)デース(*´д`*)
まあレプリカなんだけどねw
それを言っちゃ~おしまいだよお兄ちゃんw
島内散策時間約20分でしょうか。あっという間でしたね^^;
コンビニ限定氷結果汁ショート缶(250ml)を皆でグビグビしつつも門司港へ。
そしてそこから小倉駅へと戻ってきましたです^^
さて先輩曰く『雨さえ降らなければもう一個戦跡遺構を見る予定だったが・・・』との事でしたが夢かなわずと言ったところ(結構な雨です^^;)
と言うことで時間も余り気味。
とりあえずランチしてゆっくり空港へと帰ることになりました^^
くうー!島旅の後の酒は最高だな(*´д`*)
あんまし島旅した感じしねーっすw
頂いたのは海鮮丼☆ お味噌汁は海老の有頭。海老のお味噌が溶けだしてて美味しかったですう(*´д`*)
さてさてこのままJR日豊本線で空港の最寄り駅まで向かうか高速バスに乗ればいいのですが、
私のワガママを聞いてもらいました(*´д`*)
それはーーー
モノレールに乗ってみたいですう(*´д`*)
いいよ~夕実ちゃん^^時間もあるし、城野駅までなら日豊本線に近いし構わないよ☆
オレ的には小倉競馬場まで行きたいけどやめておこうw
(※ 小倉競馬場はモノレールで城野駅の次の駅下車すぐ近く!)
と言うことで念願のモノレールに乗車できました(*´д`*)
そこから歩いてJRの城野駅へ。
そして駅のホームに降り立った時、琴音っちが対岸のホームの下を指さして発狂。
むひょー!この城野駅のホーム下って煉瓦ちゃんじゃーん(*´д`*)
へえ~煉瓦のホームがここにあるとはなあ^^
近代的な駅舎に騙されがちだが、この城野駅ってのは歴史あるんだぜ!
開業は明治28年。元々は初代九州鉄道の駅だ☆
たぶんその当時の名残なんじゃないかな^^
思わぬ偶然に喜ぶ琴音っち。たまたまだけどモノレールに乗ろう!って言ってよかったのかもしれませんですね^^
(※ ここは下調べもしてなかったので本当の偶然の出会い)
---日豊本線乗車ーーー
なあ~お兄ちゃん。朽網駅まで来ちゃったけど空港までのバスまで30分以上あるっすよ?
うーん・・・時間もあるしここら辺でも散歩すっか?
カブトガニ!
取り敢えず時間つぶしに駅の周辺案内板を覗き込むと、この朽網駅からほど近い曽根干潟は絶滅危惧種のカブトガニさんの生息地みたいです。
琴音っちはーーー
カブトプス見てー!(ポケモンGOに似たようなポケモンがいるのです)
と言うのですが、ここから本気の土砂降りにあって断念ですw
お前が巌流島で不逞をしたから旅の後半滅茶滅茶じゃねーかよw
私のせーかよ!
空港に到着した私たちは、
なんか腹減ったしラーメン食べたいっす!
と言う彼女に付き合って空港内のラーメン屋さんでラーメンを所望。
ですがこれが『仇となりました』
空港では珍しい展望デッキに足湯があると言う看板を目にした私達は、搭乗時間までまだまだある!と言うことで全会一致で足湯へ向かうことに^^
現在時刻15:10。
さて如何に???
ぐぞおおおおォォ!間に合わなかったかw
残念デースw
飯食わないで先に足湯に行けばよかったんじゃ・・・
ですよねーw
そんなこんなでどったんばったんグダグダの旅行最終日でしたw
ですが最終日こそ雨に祟られたとは言え楽しいお正月旅行でしたですう~(*´д`*)
さて関門海峡回動編☆いかがだったでしょうか?
最後は今流行の『けものフレンズのエンディングの歌詞から引用』してお別れです☆
『綺麗な物を探しに行こう! 美味しいものもたくさん食べよう! つまりはこれからもどうかよろしくね☆』
次回からは新シリーズ『琉球の煉瓦遺構編☆』ですう^^
第884話 お兄ちゃんの今治・小島リベンジ編ファイナル『トップオブザ芸予要塞で乾杯を!』 [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『女木島よりは標高差無いから心配しないでね夕実ちゃん(それは先輩の優しい嘘)』
先輩はそう言うけど~、
なんだかんだで結構登らされた気がしますです(今となっては)
(※ 香川の女木島の方が標高あります)
さて、今回も芸予要塞の続きですう^^
第三第四の煉瓦の四天王とは???
第884話、ここからは私こと石廊崎夕実視点でハジマリです(*´д`*)
弾薬庫跡から先へと進む道中、
『一応この後はどんな感じでルートを辿るのかってことだけ説明しておこうね^^』って、先輩がスマフォの地図で教えてくれました^^
『この後は兵舎跡を過ぎて中部砲台跡へと行くんだ^^
そして帰りは海岸線を辿って桟橋へ帰ることにしようね☆』だって。
『わきゃ?それって結構のぼるですか??? この地図だとどのくらいの標高差があるかわからないですう^^;』と質問をすると、
先輩はまた別の画像を見せてくれた。
結構登るじゃんw
さっきの弾薬庫跡なんて集落に近い低地じゃないですかあー^^;
でもまあしょうがないですね。私だけ桟橋で待ってますなんて出来ません。
ふと先頭を行く琴音っちを見やると
『グフフフフ・・・待っててね煉瓦ちゃーん(*´д`*)』と、だらしなーい顔をしていた・・・
女を忘れ趣味に没頭する21歳ってどうなんだろうかあ・・・^^;
ーーー上がったり下がったりつづら折りしながらも約20分くらいでしょうか?
どうやら目的地へとやってきたようですう^^;
出迎えてくれたそれは今まで先輩と連れだって見てきた戦跡遺構と同様、石積みの壁が続く擁壁。
・・・かと思ってたですが、
その石積みの天辺は煉瓦でしたです(@_@;)
『ここが中部砲台跡だ^^ 芸予要塞小島の専守の要だね☆
ここにも書いてあるように実戦じゃ一度も使われることが無かった主砲たちの台座跡や井戸の浄化装置・兵舎・司令部跡なんかが残ってるんだ^^
そしてそれには石造りもそうだが多くの煉瓦も使われている☆』と先輩。
見れば向こうまでずーっと続いてるです。
『全部見るのは厳しいが、とりあえず手前から見てみようか^^』という先輩。
地下室跡らしいけれどどこらへんが地下室なのか意味不^^;
次にやってきたのは、さっきの解説版にも載っていた28センチ榴弾砲の台座跡パート①ですう^^
さてここまで石積みばかりで
『なんだよー。煉瓦ちゃんすくねーしっ!(-_-メ)』って不貞腐れていた琴音っちがここで走り出したのです(@_@;)
『どうしたですか???』
『いやだって、台座跡んとこに煉瓦の欠片がいっぱいあったっすからついついw』
・・・ああそういうことね^^;
---と言うことで、
ここでいつものヤツがスタートです。
勿論、刻印探しですう^^;
するとーーー
『うひょー!耐火煉瓦刻印ちゃん発見っすう(*´д`*)』とヨダレを飛ばす琴音っち。
『NGKってどんな会社の煉瓦さんなんでしょ?先輩^^』
『う~ん・・・オレも白煉瓦は専門外なんだけど・・・、NGKは1944年創業の富士窯業㈱さん・・・かな?
今ではNGKアドレック。岐阜県にあるセラミックや高級耐火物などを扱う企業グループだね^^』
へえ~そうなんだーーー
って、アレ?
なにかそれっておかしくないですか???
『ねえねえ先輩。芸予要塞って明治の頃の建物ですよね? 昭和の耐火煉瓦が砲台跡にあるのっておかしくないでしょうか^^;』
『ぐう・・・そうだよね夕実ちゃん。おかしいよなw だからこれが後年に持ち込まれたのかもしれないし、もしくは別の耐火煉瓦会社なのかもしれないな。まあ・・・この懸案は保留だね^^;』
そんな私と先輩の考察にも聞く耳持たず、せっせと煉瓦刻印探しに没頭する琴音っちは、今度は別の煉瓦刻印を数点見つけ出してた^^;
『これとーーー
こっちは赤煉瓦ちゃんの刻印っすよ!うひょー(*´д`*)』
今度は赤煉瓦刻印みたい。
『先輩、菱形のマークってことは発電所跡で見かけた刻印と同じですう^^』
『だね^^ 恐らく同種じゃないかな☆
と言ってもこれも造った会社は分からないよね^^;
観音寺や別子で見た讃岐煉瓦にも似てるけど・・・これも保留事項だなw』
保留保留後で調べる・・・
こればかりはしょうがないですよね^^;
ただの趣味人が少ない資料や歴史を辿って答えを求めるのはとっても大変。
それでも先輩は『その答えが見つかった時が楽しいんだよ(*´д`*)』って笑ってましたです^^
『先輩この穴は?』
『伝声管かな。昔は各部隊へ伝令するときにこの穴を使って伝えてたんだって^^ ラピュタでも金属製だけど同じような物が使われてるシーンがあるよ夕実ちゃん^^』
ああ~そういえばありましたねそんなのが^^
さて台座跡パート②までやってきましたです^^
2門に各3つの砲台跡。全部で6つ。つまり残り3つの砲台跡ですう。
こっちは『うがー!刻印ねー(ノД`)・゜・。』と琴音っちが泣いてるように(泣くほど?)
刻印らしきものは発見できなかったとです。
先輩は『石積みの天辺の煉瓦面を見れたらありそうだけど・・・』とは言うけれど、脚立でもない限り無理そう。いや行きたくないですw
さて丁度真ん中あたりまで来ましたです。
ココから向こうは煉瓦造りの兵舎跡なんだって^^
司令塔跡と言う山頂に続く道もあったのですが、
『そこは後回しにして兵舎跡を覗いて行こうか^^』という先輩について行くことになったとですう^^
『『『ぎやあああああ(;´д`(;´д`);´д`)』
早速ジョロウグモさんの通せん坊^^;
蜘蛛が居ない入り口を目指すことに。
ここは平気そうです。
見れば漆喰が剥がれ落ちたところに赤々とした煉瓦面が。
うーんそれにしても狭い空間。
昔は何人の兵士さんがここに待機してたんだろ???
お次は将校地下室跡へとやってきましたです^^
『うっは!なんか広くね?お兄ちゃん^^』
『階級で兵舎スペースも違ってたそうだ。ここは蜘蛛も居なそうだし中も見学してみよう^^』
ということで皆で中へ突入ですう^^
さすが将校さんのお部屋ですね。奥の方では隣の部屋部屋に繋がってます。
漆喰のおかげか差し込む光が部屋中に反射してとっても明るい。
さて琴音っちはどうしているかというとーーー
『煉瓦は煉瓦なんすけど、基本こういう兵舎は刻印見れる部分が少ないんだよね・・・(;一_一)』とご不満の様子^^;
『まあそう言うなよ琴音^^; 崩れてたり綻んでるならそこに刻印も見つけられたかもしれないが、
せっかく100年を超えてもこんなに保存状態がいいとこは中々無いんだからじっくり目に焼き付けようぜ^^』
ほんと先輩の言う通りです。
これからもずっとこのままでいて欲しいですね☆
ーーーさて、中も一通り見たからと充足した気分で外に出ようとしたら
『『『うぎゃあああああΣ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)』』』
入り口裏の漆喰の壁に大きな蜘蛛さんが居て思わず飛び出しちゃった私と琴音っち^^;
『アシダカグモだし向こうから逃げてくから大丈夫だよ(*´д`*)』と、のんびり後から先輩が出てきたです。
ゴキちゃん追っ払ってくれる益虫だってことは知ってるけど(家にアシダカが3匹いればゴキちゃんはいなくなる)
どうしても見た目がねえ・・・^^;
---さて、最後に残るはーーー
『さあ!何で司令塔が山の上にあるのか行けば一目で分かるよ(*´д`*)』と、さあ登れ!さっさと登れ!と言わんばかりに
先輩は私たちの背中やお尻をグイグイと押すのです(セクハラですう><;)
『うは!めっちゃ急っす・・・。ここ登るんかよお兄ちゃん^^;』
『当たり前やん(*´д`*)』
煉瓦と石積みに囲われた司令塔への階段を見上げてビックリ!
とってもとっても急な階段なんですけど・・・^^;
手摺があるけれど昔は無かったんですよね!?
昔の兵士さんはよくこんなとこ登ったもんですう^^;
先輩はサクサク先を行くけれど、
私と琴音っちは階段に背を向け一個一個階段に尻もちをつきつつお尻を引きずるように先へと進むことになったです・・・^^;
煉瓦と石積みの階段を抜けると少しだけ踊り場的スペースがありました。
その高さに振り返るのもおぞましいですが・・・
先輩が『少し振り返ってみなよ^^』と言うもんだから、なるべく足元を見ずに遠くを見たのです。
すると木々の向こうに海が見えたんです!
んんんっ!?
あれ?
ちょっと素敵な眺め???
『どうだい?夕実ちゃん^^ ここからでもちょっと大パノラマを予感させる風景だろ?』
『わきゃーですう!何か少しワクワクしてきましたです^^』
『あとちょっとだから頑張ろうね^^ そこは約束された絶景だから☆』
そう言われたら行くしかないですよね!^^
さっきまで泣き虫女の子だった自分が嘘みたいに階段を進む私がそこに居たのです。
やっと頂上らしき所が見えるところまで来ましたです。
そこは再び石積みの世界。
階段脇に幾つかの小部屋がありました(電話室なんだそうですう。伝声管はここにもありましたよ^^)
狭くてちっちゃいけれど、それはどれもとても堅牢で強固な造りに見えましたよ^^
そして登頂ですう。
『うひょー!なんか煉瓦ちゃんありゅう(*´д`*)』と琴音っちが大喜び。
登った先は半円の石の丸壁に囲まれた小さな小さな場所でした。
先輩曰く『ここから来島海峡を航行する船を監視して下部の施設に伝令していたらしいよ^^』とのこと(ただし煉瓦の台座っぽいところはよく分からないとも言ってました)
さてこの後は戦跡を忘れて景色を堪能することに(*´д`*)ワクワク
だけど・・・案外木々が邪魔して絶景とは言えません(ここまで期待させてなんでだあーw)
とは言っても木々の合間から見渡す360度のパノラマは好天に恵まれたこともあって素敵なグルグルの世界でしたよ(*´д`*)
ここがトップオブザ芸予要塞であり、その司令塔の重要さが分かる場所であり立地なんだね~ってのを改めて理解しましたです^^
さてっと、このトップオブザ芸予要塞には小さな腰掛が幾つかありました。
ここに至る観光客さんへの、ほんの労いと言ったとこですかね?
無理に公園化せず、あくまで脇役的にあったです^^
そこに休憩を兼ねて皆で座ってまったりしていると、
『プシュっ』と聞きなれた音が聞こえてきたですよお~w
『じゃあ~これで司令塔も陥落っす!攻め落とした記念にグビっと行くっす(*´д`*)』と、
琴音っちが缶チューハイを私たちに配りだしたw
『うはー!ちょっと温くなってるっすねw』とお道化る彼女。
確かに受け取ったそれは温かった。
のどごしも・・・う~ん・・・だった。
でも!美味しかったですよ^^
さてその後は少し下って北部砲台跡へとやってきたです^^
『ここも同じような造りなんだけどね夕実ちゃん、ここのメインの目的は砲座跡よりも奥にある施設かな^^』
先輩はそう言いながら擦れた地図の上の方を指さすのです。
いったいどんなとこなんだろ。
『石造りばっかやん^^;』
『こらこらこらw 琴音・・・自分の趣味に合わないからっておざなり見学はどうかと思うぞ兄貴として^^;』
『ええーだってさー^^;』
確かに今まで見てきた戦跡遺構のそれと似通ってるものばかり。
しかも彼女の好きな煉瓦さんは一つもないと来たもんですう^^;
すると向こうの茂みを指さしつつ先輩が言う。
『心配すんな琴音よw お前が好きなやつも向こうにあるから^^ んじゃそろそろそっちへと行くとすっか^^』
『マジ!? それって当然煉瓦ちゃんだよねえ~(*´д`*)』
と言うことでニコニコしながら先頭に立った琴音っちと共にそこへと向かいましたですよ^^;
前日の雨の影響でしょうか?
それともあまり日が当たらない立地のせいでしょうか?
ぬかるんだ道を行くと向こうに煉瓦の建物たちが見えて来たのです^^
『うひょーん!(*´д`*)煉瓦キターーーーーーー! ・・・んでここは何なん?お兄ちゃん』
『ここもまた発電所跡だ^^』
発電所二個もあったですか!? この小島って余程優遇されてたですね~。
(※ 正確に言えば? 電力をまかなう範囲が広すぎだし、発電所自体が小規模だったからってのもあると思います。
同じ芸予要塞である大久野島はどでかい発電所一個で全部まかなってたしね^^)
さて発電所の前に横にある兵舎跡を覗き込むと・・・
水没してて中には入れませんでしたです^^;
さっさと諦めていよいよ発電所内部へ!
『わきゃあ・・・すんごく大きな蜘蛛の巣ですう・・・^^;』
『どうする琴音?』
『むう・・・やめときます^^;』
ビックリするぐらい入り口と言う入り口にはジョロウグモさんの巨大な巣が通せん坊ですう^^;
中へ入るのは諦めることにしました。
---その代わり
みっちりと建物の外観を探索しましたです。
こちらも先の発電所同様、超焼き締め煉瓦+釉薬煉瓦みたいでした^^
煉瓦刻印はと言うとーーー
『うがー・・・苔とスパイダーばっかでまともに探せにゃいい・・・^^;』と言う琴音っちのセリフから察してくださいですw
まだまだ幾つかの戦跡遺構が存在するらしいのですが、
『船の時間とフライト時間考えるともうギリだし桟橋に戻ろうね皆^^』と言う先輩の号令により泣く泣く撤退。
下山すると穏やかな瀬戸内海が待っていましたよ^^
『ぐおお・・・藪がせり出しててまともに歩けないじゃんお兄ちゃん^^;』
『気を付けて歩かないと海にドボンだなこりゃw』
帰りの周遊道には倒木や藪が進出していてあんまり整備はされてない感じでしたですう^^;
でもでもでもですう。
綺麗で小さな浜辺がいくつもある小島の南側。
せっかくだからと浜辺にチョットダケ降りてみました(*´д`*)
でも・・・なんか落書きしてあって残念でした^^;
『いつも見かけんなこの落書き・・・。今度見かけることがあったら問い詰めてやろう!』
『そうだ!文句言ったれお兄ちゃん(*´д`*)』
いつかこの落書きの主と出会えるのでしょうか?
出来れば会いたくありませんですうw
桟橋で船を待つと定刻通り船が到着。
相変わらずちょっと強面のオジサマにペコリとお辞儀して乗船です(良い人なんだけどぶっきらぼうで怖いんだもんw)
さて、このまま駅に向かう予定でしたがーーー
『なあなあ!お兄ちゃーん・・・。お腹空きまくりんぐなんですけど・・・^^;』と
空腹宣言を高らかに謳う琴音っちが子供の様に先輩の服の裾を引っ張って甘える(なぜかムカつく私)
ううう・・・でも確かに全然ご飯口にしてないですう・・・(朝の電車で竹輪食べただけじゃん!そう言えばw)
『う~ん・・・食堂でごはんとか食ってる時間的余裕はねーぞ? と言うか飲食店自体この付近にほとんど見当たらないけどなw
とは言えオレも流石に腹減ったよ^^;
お?
あそこにスーパーが見えるからそこで買い出ししてこうじゃないか^^』
駅周りにも港周りにもほとんど飲食店が無いのですが、
港と駅の間を通る県道沿いにスーパーがあるのが見えたんですう。
と言うことで駆け足でランチを購入しましたよ(*´д`*)ヤットゴハンダアー
『スマナイ!お兄ちゃん夕実っち!後生です。もう耐えられないから食うよん(*´д`*)』と、
琴音っちが電車を待つ間にさっそく買いだしたものをホームのベンチに広げて食べ始めちゃったのです^^;
『じゃあ~オレも食べる~(*´д`*)』と先輩も割り箸を口に咥えてパキンっと二つに割る。
おお~い!あんたもかい(^_^;)
ここで良い子ぶって『私は・・・いいです』って波に乗らないのは損だと言うのは彼らに付き合ってきて散々習ったこと。
諦めてご相伴にあずかることにしたですよw
琴音っち曰く『一応、四国っぽい惣菜買ってきたんだけどね^^』と、ご飯粒をほっぺに付けながら掻き込んでた。
鯛めしにザンギ。ほんとはお店で食べたかったけど、
無人駅のホームのベンチでのんびりむしゃむしゃと、地元スーパーの総菜を食べるのもそれはそれで乙でしたです^^
---さあ、
やってきた電車に乗り込んで、ついでに買ったお酒をチビチビ飲んでランチ二次会ですう(*´д`*)
そしてたどり着いたのは、
愛媛県松山☆
四国北岸瀬戸の花嫁物語、次回いよいよ最終回なのですう^^
メリークリスマス!
いやちょっと待ってよw まだ前前前夜だからw
相変わらずまともな飯を食わない旅っすねw
ランチに時間はあんまり割けないしな。
趣味優先。とりあえずお酒があれば楽しい旅なのであるw
さてっと、いかがでしたでしょうか小島編☆
小島と書いて『おしま』と言うんだが、
小さな島だけど魅力がたくさん詰まった離島だったとボクは思うんですよね^^
今治に訪れることがあったならば寄り道してはどうでしょうか。
損なんて一つもない島ですよ^^
そう言えばご主人様。この記事をもって、とうとう2000記事到達ですな^^
歴史感じちゃうな。最初の記事書いてた頃は32歳だぜ!?びっくらだw
今やオッサンもオッサンっすもんねw
最近は仕事に忙殺されて思うように更新できてないのが歯がゆいよ^^;
時間があれば字も絵も毎日何かしら書き綴りたいとは思ってるのだが・・・
まあ~でもゆっくり更新になっちゃったとは言え、それでも3000、4000、5000記事と、
自分歴史・自分日記であるブログは続けていこうと思ってます^^
そんなボクでよければこれからもお付き合いのほど(*´д`*)
さていよいよ次回はサンライズ瀬戸から始まった四国の旅路の最終章。
その舞台は人生二度目の松山市。
気になる方は是非どうぞ^^
頑張って年内には更新したいと思われます(他人事w)
第883話 お兄ちゃんの今治・小島リベンジ編Vol②『離島に残る最強の赤煉瓦!』発電所跡ほか [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『わきゃあ・・・蜘蛛苦手ですう^^;』
行く先々で通せんぼする蜘蛛の巣に、夕実っちは私やお兄ちゃんの背中に隠れちゃうのだ^^;
私だって大嫌いっすよ蜘蛛なんてマジでw
お兄ちゃんだってーーー
『オレもさあ・・・蜘蛛もそうだけど蜘蛛の巣が苦手なんだよね^^;』と嘆く。
ああ・・・それ分かる、わかるかも^^;
だって蜘蛛の巣って引っかかると中々取れないしね^^;
服に付いても最悪。頭髪に付いたらもっとサイアク。
つまみあげても中々取れないし、つまんだ指先に今度は絡みつくしー(ほっぺたに付いた時とか取れてもまだ付いてるような感覚にとらわれるんだなーこれが^^;)
蜘蛛の糸ってのは粘性は勿論のこと『弾性』が凄いんす。
『強固で伸びる』
ナイロンほどではないけれど強靭で(それでも半分くらいだよ?)
ゴムのように弾力があるんっすよマジほんと^^;
かつては蚕のように蜘蛛糸を工業として利用しようと思わせたくらい蜘蛛の糸ってのは自然界最強部類の天然素材候補だったそうっす。
(残念ながら蜘蛛は蚕のように優しい性格じゃなく、大量に集めると縄張り争いで殺し合っちゃうのだ。工場的大量生産には非常に不向き・・・^^;)
漫画で例えるならワンピースのルフィがゴムゴムの能力と武装色の覇気を一緒に使ったようなハイスペックが蜘蛛の糸なんすよね^^
折しも時期的にも蜘蛛、特に巣作り大好きジョロウグモ先輩が大活躍?の9月に訪れてしまった私とお兄ちゃんと夕実っちの小島巡り奮闘記。
第883話、私こと菅原琴音視点ですたーとっす(*´д`*)
さてっと、小島の西端までやってきた私たちはここでUターンっす^^
途中『この茂みは怪しいな!』と言うお兄ちゃんに付き合うが・・・ただの藪でしたw
とりあえず素直に島の北側にある周遊道を歩くことに。
するとーーー
小さな浜辺に怪しい物件を発見っす。
『ん~使われなくなった海の家かな?^^』とお兄ちゃん。
防犯カメラっぽいの付いてるけれどダミーのような気が・・・^^;
特段覗きたい衝動も無いのでスルーすることにしたっす。
昔ならお兄ちゃんは躍起になって貪ったと思うけど、今はそこまで廃墟に興味ないらしい。
『ねえ何で?』と聞けば、
『廃墟か・・・人口が減るこれからの日本じゃ幾らでも出てくると思うしなあ・・・^^; 余程歴史や価値が無きゃ無闇に廃墟探索は控えることにしたんだよ^^』だってさ^^;
まあ~なんとなく分かるな~ソレ。
しかもお母さんに『危ないとこ行くのはもうやめて><』って言われちゃったしね私たち兄妹w
さてこのままでは島の中央部に多く存在する煉瓦の戦争遺構から離れてしまうので、再び海岸線を離れて山の方へ突入っす^^
住んでるのかな? 少し微妙なライン。
ちょっとこの小島に住んでる人たちのことも気になったのでお兄ちゃんにそれとなく聞いてみた^^
『なあ~お兄ちゃん。この小島って小さいけれど、どんのくらい人が住んでんの?』
『ああそうだな^^ せっかくだし簡単にこの小島のスペックを説明するとするか^^
来島海峡に浮かぶ小島、
大きさ的には周囲3キロのとっても小さな離島。
住んでる人数はーーー
これは去年のデータだけれど世帯数10で人口は僅か14名だ^^』
14人!? すんごい少ないっすねマジで^^;
私たちの地元・伊豆半島の沖に浮かぶ初島なんて同じくらいの大きさなのに(熱海市・周囲約4キロ)
人口は200人前後はあるんだけどなあ・・・
そしてお兄ちゃんが付け加えで語る。
『住まれてる方々は歴史を辿れば村上水軍の末裔と言われている。昔はもっと住んでたと言われているが100を越えることは無かったように思うよ^^
明治に芸予要塞として防備されたこの小島、
戦後は使い道の無くなった関連遺構は荒れ果て、一部は取り壊して畑なんかにとってかわった。
遺構として残そうと気運が高まったのもだいぶ後の話だそうだ。
とは言えそれでも戦禍を免れた100年を超える貴重な煉瓦の戦争遺構がいくつか残ってるんだよ^^
それを見れるなんて楽しみだよな琴音(*´д`*)』
なんだよー、そんな嬉しい顔すんなよお兄ちゃん(*´д`*)
思わず『そうっすよねマジでー(*´д`*)』とニヤケちゃったじゃないかー
さて桟橋と関連遺構への分岐へと戻ってきた私たち。ここを下れば再び船着き場のある小さな集落。
ここから真っすぐ伸びる上り道を進めば戦争遺構ちゃんが待っている。
私はてっきりこのままお兄ちゃんが進むのかと思ってたら、
『ちょっと・・・う〇こしたくなったから船着き場まで戻っていいかな^^;』と言いやがったのよ^^;
外でやられるのも嫌だし仕方がなく承諾。
ここで一旦集落へと戻ることになっちゃったっすw
(※ 前記事の榴弾砲が展示されている場所の脇には待合所&トイレットがあります。島で唯一の自販機もあります。小島巡りするならば要チェックポイントです!)
ああ・・・すぐ目の前に昔つくられたっぽい水路があるっちゅーのになあ・・・^^;
『いやー危なかったw』と、トイレから股間のジッパーを引き上げながら私たちの元へ帰ってくるお兄ちゃん。
思わず夕実っちも『わきゃ・・・先輩ちょっとオッサンぽいです・・・』と嘆いてたw
さて、『このまま戻るよりも集落経由で戦争遺構へと行こうぜ^^』とお兄ちゃんが提案してきたの。
別に煉瓦ちゃんが見れるならどんなルートでも構わないから素直に快諾。
いざ、集落を抜けて戦争遺構へ!
すると何と! 煉瓦ちゃんを早速発見です(*´д`*)
残念ながら(?)刻印は無かったけれど古めの煉瓦ちゃんに出会えてワクワク☆
『わきゃ? おうちの庭先にも煉瓦さんありますです^^』と夕実っちがご近所の家先に煉瓦を発見。
ええっと・・・
どちらかと言うと煉瓦よりもガーデニングに使われている石の方が気になるんですけど^^;
『おい琴音!このガーデニングの囲いに転用されている石・・・^^;』
『やっぱどう考えてもそこだよね? つっこみどころはお兄ちゃんw 明治三十二年七月とか刻まれてるんすけど^^;』
もしかしたらば新しいかもだし、わざわざ明治って彫りこんであるだけなのかもだけど、
普通に考えたら明治期の何かしらの構造物を指し示す為に造られた歴史ある標石とかっすよ^^;
『でもまあ・・・壊されて無くなってしまうより庭石としてでも残ってるなら御の字ってことにするかw』と笑うお兄ちゃん。
人によって価値観はまるで違うぜ!って思わされた出会いでしたw
興味が無ければどんな立派な遺構も、たまたま使い勝手の良い『ただの石ころ』なんすよねーーー。
さて杵築神社ってところに差し掛かったところでお兄ちゃんが私と夕実っちを引き留めた。
『この神社の脇から上がっていく道こそが、小島に残る四天王のうち二つ目の煉瓦遺構へのルートだ^^
しかもメインルートへ戻る道でもあるから行くぞ☆』だってさ。
道を登り切ると先ほどの道らしき所と合流。
そしてその一画にーーー
『わきゃー♪ 煉瓦の建物ですう^^』
『お兄ちゃんここは?』
『旧発電所跡だ^^ 恐らく・・・日本にある要塞の遺構で完全に当時の姿を残してる建物はここが一番だと思うんだ(*´д`*)』
当時ほぼそのまんま!?
正直わたしは、この建物を見た時『見た目が整い過ぎてるし煉瓦も綺麗過ぎて近年に再建されたやつじゃね?』って疑ってしまった^^;
だって綺麗過ぎない???
そんな私の穿った見識も見ていくと次々とぶっ壊されることとなるっすーーー
『じゃあーさっそく中も外もたっぷり見学しようぜ(*´д`*)』とお兄ちゃんは揚々に発電所跡に吸い込まれて行く。
私はそんな兄ちゃんみたいに浮かれずのぼせずついて行くことにする。
門柱の煉瓦の目地は、ほんのりぷっくりと山型の目地。
覆輪・・・とまでは言わないけれど、べったべったと煉瓦と煉瓦の間を塗りたくった目地でもなく非常に綺麗なもの。
『わきゃー♪イギリス積みですう^^』と、発電所壁面を指さす夕実っち。
明治32年以降の建物だからイギリス積みが主流の時代。むう、時代と煉瓦積みはとりあえずあってるっすね^^
だけど私は積み方よりも煉瓦の『色』が少し気に掛かっていた。
『んじゃー早速中だ(*´д`*) 中を見るぞ!(*´д`*)』とはしゃぐお兄ちゃんについて行く私たち(はしゃぎすぎだぜおにいちゃーん^^;)
当然機械類なんかは無いっす。
だけど・・・煉瓦面の廃れはあるけれどもほぼ壊れてるようなとこも無い。
壁もそうだけど床面も煉瓦ちゃん!
思わず刻印を探してみたりしちゃってアハハw
さてこの床面の煉瓦ちゃんも微妙に色合いが違ったりすることに気づいた。
『なあ~お兄ちゃん。煉瓦の表面が普通の赤煉瓦っぽくねーんすけど、どーゆーことっすか?^^』
『気づいたか琴音^^ 実はこの発電所跡に使われていた煉瓦はーーー
超高温焼成+釉薬煉瓦なんだ^^
土とか粘土って高温で焼けば焼くほどガラス質に近いものになる。
それは常滑に行った時に勉強したよな?^^
しかも煉瓦の質としてより硬い煉瓦にも変わるんだ。
そして更に釉薬煉瓦だ。
お前たちは確か会津喜多方で釉薬煉瓦を見てきたんだろ?
煉瓦に釉薬(ゆうやく・うわぐすり)を塗り焼き込むとそれがコーティングになり、煉瓦に空いた小さな気泡の穴もカバーし、雨や風、そして雪にも強い煉瓦に変化を遂げる。
ある意味最強の組み合わせの煉瓦なんだよ^^
だからこそ100年をも越える月日が流れても雨風に対して堅牢。そのままの姿で残ってるってわけさ(*´д`*)』
くわー!なるほどっす(*´д`*)
やっと謎がとけたかも。
どんな煉瓦も風雨に100年も晒されれば丸みを帯びたり削られたり劣化していくけれど、
焼き締めと釉薬のコーティングでそれを防いでいたからこそこんなに完全に残ってるんだ~(*´д`*)
恐らく発電所なんて島にとったら防衛するにも生活するにもとっても重要な最大の心臓だし要。
だからこそガチで最強の煉瓦を使ってて結果としてこんなに綺麗に残っちゃったんすねw
さ~てどんだけ堅強だったのは理解したっす^^
その他の内部もガンガン巡りましょうず☆
時折煉瓦と共に使われている石も気になる。
お兄ちゃん曰く『御影石だね^^』だってさ。
御影石? そして手の込んだ煉瓦も使ってるの???
たぶんだけど、ここにはすっごいお金がかかったんじゃないかと思ったっす^^;
なんかあったけどこれはお兄ちゃんも『なんだろな?』だった。
恐らく3区切りになってる発電所跡の隣の区画へ突入。
これって何?
お兄ちゃんはここは『火力発電所だった』って言ってた。
火力ってことは水を使うだろうしその類に使われた跡とかなのかなあ?
さて三つ目の区画へとやってきたっすよ^^
見た感じとっても狭いし建物内の端っこも端っこ。
タービンとか機械がある部屋と言うよりも作業部屋って感じに見えたっす。
『わきゃー、水道っぽいのもあるし流し台っぽいのもあるです^^』
『ここで飯でもつくってたのかね夕実ちゃん^^』と、呑気に会話するお兄ちゃんと夕実っち。
むしろここまでどうやって明治中期の離島に水を引っ張ってきてたのか?のほうが気になるんだけど^^;
料理・・・それはないんじゃないかなあ^^;
火力で燃やしていたものはわかんないけど作業員さんが煤けた作業道具とか洗ってたんじゃね?
案外・・・本当にご飯焚いてたかもしんないけどね。『飯も炊ける火力発電所やけん(*´д`*)』ってな感じでねw
そんな感じでこの区画に入ってからは和んでたんすがーーー
夕実っちが流し台?の横にあった煉瓦を指さしてアワワと私たちに振り向いた。
『わきゃ!? れ・・煉瓦の刻印あるですう(゚д゚)!』と。
『うっは!マジッスカw』
『菱形にZN??? これは初めて見たなあ~どこの工場のだろう^^』
他にも探したら同じような菱形に何かの刻印が数個あったとです^^
『なあ~おにいちゃん、菱形ってところが別子や観音寺で見た讃岐煉瓦さんの刻印っぽいよね^^』
『うーん・・・似てるっちゃ似てるが・・・ZNだろ?^^; でも時代的にもそうだし四国の煉瓦工場ってことで否定はできないな^^』
今回の旅でお世話になってる讃岐煉瓦の刻印にも似てたことで兄妹で意見の言い合いになった。
そこに夕実っちが小さな声で参戦っす。
『えっと・・・Zに見えるですけど、崩れたSにも見えなくもないですう^^;』と申し訳なさそうに。
・・・え?
ああ~!
確かにもしZがSだったなら『SNでサ・ヌ・キ』とも解釈できそう!
残念ながらその後色々調べたんすがどこ製の刻印かはわからずでした^^;
さて外に出てきたよ^^
門柱の下に転がってる煉瓦ちゃんをよく見ればーーー
こちらも菱形に何かの刻印でしたっす(*´д`*)
3区画だと思い込んでたけれど、建物の左手にも小さな小部屋が。
でも特に何もないっすね^^;
外に出てきたからには一応、いつものやつをやりやしょう^^
そう。屋根の軒下の煉瓦刻印探し~(*´д`*)
ここは皆で手分けして探すことになった。
立派な煙突だなあ~と思って見上げていると、お兄ちゃんが声を掛けてきた。
『煉瓦煙突って酒蔵とか工場跡に結構残ってたりするじゃん琴音^^ でも関東地方の煉瓦の煙突は関東大震災の影響で軒並み崩れたりしたんだ。
だから帯鉄補強で保存されているものが多かったりするんだが(簡単に言うと鉄のブレードで亀甲縛りして崩れないように補強するヤツ)
ここの煙突部は煉瓦の角がピンと立ってて素敵だよな!(*´д`*)
四国は地震少ないけど、たぶんここの煉瓦なら余程じゃない限りへっちゃらだと思うぞ^^』
煉瓦は脆いと震災後に淘汰されたっすけど、ガチで造った煉瓦建造はやっぱり強いっす^^
それを証明してくれるのがこの発電所跡なのかもしれないっすね☆
兄妹でにんまりと煙突部を眺めていると
建物の反対側に居た夕実っちが『わきゃあああああああああああああ!』と悲鳴を上げた。
『『どうした!?』』と駆けつけると・・・
ジョロウグモさんのお家に突っ込んでいたらしいw
これはちなみに別のジョロウグモさんの画像。
建物の裏手はスパイダーネットがわんさか。
彼女の髪の毛に付いちゃった蜘蛛の巣を皆で取ってあげることになる^^;
(※ ・・・と言うかビックリして払った際に、ジョロウグモさんを潰してしまった・・・。申し訳ない^^;)
皆で探したけれど、結局刻印らしいものは無かったっす^^;
さて次は小島の戦争遺構のメインストリートを少し駆け上がるっす^^
地元のネコちゃんが私たちを先導してくれたよ☆
やってきたのは弾薬庫跡はコチラの看板。
石積みの真っすぐな道を進むとーーー
弾薬庫跡に到着っす^^
ここはお兄ちゃんの説明を聞かずとも普通に弾薬が貯蔵されていた場所っすね。
『うはー!こっちも綺麗な煉瓦ちゃん(*´д`*)』
『わきゃ? 床下も素敵なアーチの煉瓦さんですう^^』
こっちも色違いっぽい。発電所の煉瓦ちゃんと一緒なのかな?
お兄ちゃんが『中にも入れるぞ^^』と言うので早速中へと突入っす(*´д`*)
『あれ? 内壁は普通の赤煉瓦っぽいっすけど何で???』
『オレも分からないな^^; 外面だけ良い煉瓦なのは軍部の見栄とかそんなとこじゃないか?w』
そして内部を振り返ってマジマジと見る。
『わきゃー♪ なんか向こうの壁がようこそ!って言ってるように見えるですうw』
確かに何か顔みたいw
ヘーベルハウスのヘーベル君みたいっすw
とは言え家屋に付き物の屋根が全くない。どうして?
すると見えない屋根部分を見上げていた私に気づいたのかお兄ちゃんが話しかけてきた。
『昔の弾薬庫とか爆発物をしまっておく貯蔵施設ってのは、万が一爆発した際に爆風が上に逃げるように屋根は外壁よりも脆い建材で造られたとも言うね^^
屋根ぐらいなら造り直しもそれほど大したことはないけれど、外壁まで吹っ飛んじゃったら完全に造り直しだしな^^;
とは言え琴音、夕実ちゃん?』
『『はい??』』
『昔はボクとさんざん廃墟巡りしたよな? 廃になった建物ってさ、窓→屋根→内部床下って感じで廃墟化が進んだとこばかりだったでしょ?』
ああそうだ。確かにそうだったっす。
なぜか窓ガラスが最初に朽ち、屋根が崩れ落ちて中が腐食だった気がするかも。
『ここは最後まで戦争では使われなかった場所だ^^ 発電所の様に残っててもおかしくないはずなのにこうも違うんだから不思議と言うか面白いと思わない?^^』
面白いかはどうかとして、廃墟化の行程ってのは考えさせられたかもしんないっす。
屋根が発電所のように煉瓦ちゃんで堅固だったら目の前の世界は別物だったのかもね^^
昔は床面だったろうとこに煉瓦ちゃん発見!
っつーか煉瓦ばっかし(*´д`*)
多分、床を支えていた基礎部分だったんすね。
しかも刻印がありそうな煉瓦の平面ばっかっすよ!(煉瓦で一番面積の大きい面)
これは!と思い、皆でローラー作戦で刻印探しに興じます(*´д`*)
そしたら何も見つからないままヘーベル君の口の部分まで来ちゃったよお(ガッカリ^^;)
ヘーベル君の口の中はどうなってるのかと覗いてみると、
何か井戸っぽいのがあっただけだったっすw
さて中身をじっくり堪能したので再び外面の観察をじっくりっす^^
ちょっとだけ見せる軒下煉瓦ちゃんに刻印発見を恋慕するけどおー・・・
それらしいのはいなかったっす(残念)
もう見学も充分っしょと、お兄ちゃんと共に次へと歩き出すと、
なぜか夕実っちが『この床下の穴ぽこは覗いていかないですかぁ?^^』と動かない。
渋々みんなで一緒に床下の煉瓦アーチを覗いてみることになったっす。
『『『ぎゃああああ!』』』
画像には写ってないけどスパイダーマンだらけw
我一番に皆逃げ出すw
で、結局床下に何も見ずに
次の四天王でもありラスボスの『兵舎跡』へと向かった。
その道中ーーー
スパイダーマンに慌ててまともに床下アーチ煉瓦ちゃんの写真を撮れなかったけれど、撮った写真を見返してた私。
それを覗き込んできたお兄ちゃんが呟く。
『ほほ~。こうやってじっくり見ると煉瓦の刻印が発見できそうなとこだったかもな^^ 刻印のある煉瓦の表面なんて、基本みえない床下部分へと積み重ねるもんだ^^
どうする琴音?
戻って探しに行くか?w』
『絶対お断りっすw』
あんなスパイダーネットのコロニーを掻い潜ってまで刻印探しはしたくないっすマジでw
とは言えこの後もまた、
スパイダーマンとの格闘記になるとは、この時の私たちはまだ誰も知らないーーー
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
さてやってきたのは小島に残る第二第三の刺客『発電所跡』『弾薬庫跡』
そこに残るは100年を超えてもビクともしない最強煉瓦のおでましでした^^
常滑市や会津喜多方で学んだ煉瓦の知識がここに繋がったのは自分でも驚いたかな^^
色んなとこに旅して知識を蓄えるってのは面白いっすね。
旅に損なんてひとつも無いよ^^
勉強嫌いな男の子だったボクだけれども『知る』って今楽しいんだ(*´д`*)
オッサンになってくると変わるもんすねマジでw
さあ~次回も続きます。
正直言うと年内に四国シリーズの後に出向いた北海道シリーズも書き上げようと思ってたけど、日数的にも年末の忙しさも含めてこりゃ無理そうだねw
年を跨いででものんびりと更新したいと思いますよ^^(正月旅行記は春じゃないかなw)
ではとっぴんぱらりのぷーってことで☆
第882話 お兄ちゃんの今治・小島リベンジ編!Vol①『超時空?芸予要塞マクロスフロンティア!』 [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『今思えば、あの時行けなくて正解だったのかもしれないな^^』
真っ暗な煉瓦造りの探照灯跡に入った時、ふとお兄ちゃんが呟いた。
そして続けてお兄ちゃんは言う。
『煉瓦や煉瓦の刻印に当時は興味があんまり無かった。だからもしあの時に行けていたならば、普通の観光に近いものだったのかもしれないよ^^;
そして色々と見落としていたと今は思うんだ^^』
そう言ってお兄ちゃんは壁に手を這わせ、足元を探り、指でひとつひとつ吟味して戦争遺構の煉瓦をなぞる。
どうやらお兄ちゃんにとって本当に特別なリベンジ戦なのかもしれない。
第882話、私こと菅原琴音視点で小さな小さな離島のリベンジ物語スタートっす^^
新居浜市を飛び出した私たち。予讃線・特急いしづちで次の目的地『今治』へと向かいます^^
『わきゃー♪ せっかくなので新居浜市っぽいお土産買ったですう(*´д`*)』と夕実っちが別子飴を見せびらかしたw
『一個舐めたいっす(*´д`*)』
『ダメですう!地元に帰ってからならあげますです(*´з`)』
なんすかそれ^^; 別にお土産を今食べたっていいじゃんかw
私と言えばご覧のラインナップ!
今治まで約40分。ちょっと微妙にのんびり電車旅って感じじゃないけれど、さっそく朝からアルコール☆
『朝からいいね♪ 最高だね我が妹よ(*´д`*)』と、お兄ちゃんは快く私の用意した機内食に手を出した。
夕実っちはと言えば『こんな朝から・・・』と体裁を気にしたフリをしつつも結局飲むんだからほんと嫌らしいよね!こんの小娘がw
ちなみに竹輪は新居浜の特産でもあるっす^^
蟹に鯛風味の竹輪ちゃん。ガジガジ食べながらまったり車窓を眺めましょう☆
のんびりとした風景をお酒と共に満喫していたわたしっち。
隣の西条市『伊予西条駅』に列車が滑り込んだところで
『ぶはあー!¨∴∵(°ε ゜)!?』と思わず吹き出してしまった。
『なんだよ汚ったねーな琴音^^; どうしたよ?』
『お、おに、おに、お兄ちゃん! 煉瓦がいっぱいありゅううううう!』
そう。実はこの伊予西条駅には煉瓦ちゃんがいっぱいだったのであるーーー
『お、おに、おに、お兄ちゃんアレ何よ???』
『ああ。アレは煉瓦の給水塔の名残だな^^ 昔の蒸気機関車は水を必要としてたから、あの手の給水塔から水を補給してたんだよ^^』
『こ、こここここっちの建物は!(?_?)』
『今じゃ珍しいランプ小屋(危険品庫)だな^^ 昔は車内の照明とか保線の明かりに灯油の明かりが使われてたんだけど、それをしまっておく倉庫だね。
この西条市の危険品庫は灯油じゃなくカーバイドを用いたカーバイド庫とも言われてるんだ^^
カーバイドってのはこの場合特に炭化カルシウムのことなんだけど、
昔はこれに水を加えることによって発生したアセチレンガスを燃やして灯をとってたんだよ^^
灯油もカーバイドもその後に電灯にとって代わった。仕方がないがこれも時代だね』
うほー!ランプ小屋って何度か見かけたけど、ここはカーバイドの煉瓦危険品庫なんだ(*´д`*)
愛知の半田駅とか群馬の新町とかで見かけたけど(あと相生駅とか)
どうせなら間近で見てみたい!って思っちゃった私。
『お兄ちゃん・・・途中下車してじっくり・・・見たい・・・っす(懇願)』と、
うるうる目で上目目線でこれ以上ないくらいにお兄ちゃんに瞳と表情で訴えた。
でも
『たぶんここで下車しても目の前で見れないと思うし時間ももったいないから却下(*´з`)』と、
あっさり断られたw
・・・仕方ないので望遠で窓から覗くだけで我慢することにする(ケチんぼだね!兄ちゃんは)
火気厳禁って扉の横に注水厳禁って看板が。さっきお兄ちゃんが言ってた水を加えるとガスが発生してしまうって言ってたよね。
だからこの看板も昔の名残なんじゃないかなあ^^
(大正10年以降建造)
大正期だけあって素直にイギリス積み。
刻印とかあったかもしんない。
それってどこで造った煉瓦なんだろ?
頭の中は煉瓦への興味や疑問でいっぱいに膨れ上がる。
でもああ無情。
特急は颯爽と今治へと走り出しちゃったっすw
『わきゃあ・・・竹輪にガブッと行ったら芯があったですう。前歯痛い・・・^^;』
夕実っちが竹輪を頬張ったらプラの芯をガジッと噛んじゃったみたい^^;
この特急の嬉しいところは充電が可能なところ(*´д`*)
私はポケモンGOでスマフォの電池消費量が激しいからめっちゃ重宝したっすよマジでw
『懐かしいな・・・今治駅(感動)』
所要時間約36分で今治駅に到着。
お兄ちゃんは久しぶりの今治駅に思いを馳せていたけれど、私と夕実っちはお初。
ーーーさてここから隣駅の『波止浜駅』が今日の目的地。
けれどもそこは特急が止まらない駅なので今治駅にて下車。
ここから鈍行で隣駅へ!
『お兄ちゃんがなぜ昔、隣駅の波止浜駅へと辿りつけなかったのか?』はコチラをどうぞ。
『わきゃ・・・たったの4分の乗車時間で波止浜駅ですう^^;』
夕実っちはお兄ちゃんに怪訝な顔を見せつけた。
だってそりゃそうっすよ!
かつて電車でたったの4分の隣駅までお兄ちゃんは辿りつけなかったんだからw
『ええ・・・それは反省してます。だから責めないで~~~^^;』と苦笑いするお兄ちゃんがそこに居た。
(かと言って今治駅から歩いたら・・・約一時間。意外と駅間あるし遠かったりするw)
『えっと・・・コホン。まずは帰りのフライトまでの時間を考慮して時刻表チェック・・・だな^^;
ええっと~・・・今は8時だから夕刻の松山空港のフライトまでかなり余裕だね^^;』
時刻表を指さして過去の失態を取り繕うお兄ちゃん。
とは言えこのチェックはマジ大事!
一時間に1~2本のローカル路線は時間が限られた旅行で気にしないのは死活問題だもん(大袈裟だけど大袈裟じゃない)
さてここからは徒歩で離島ターミナルへと向かうっす^^
駅から歩いて5~6分。波止浜港はコチラの看板が見えて来た^^
何だか神社も見えて来たけど、この時点じゃさほど気にしてなかったっす^^
汐の香りが少しばかり鼻をくすぐってきた。
もうすぐ海が近いんだと風が知らせてくれるっす^^
ちょっと古めな家屋がお出迎え。
その屋根瓦の向こうにはニョキニョキと異様なクレーンが家に生えた角の様にいくつも連なってるのが見えてくる。
『わきゃ!? すんごく大きい船がいっぱいあるですうう(゚д゚)!』
古めかしい家々の群れを抜けて急に開けたそこは一種異様な風景。
その全てが見上げるほどの大きさの船たちが寄り添うように海辺に鎮座していたの!
『さすが造船の街・今治だな・・・^^;』
『わきゃ・・・古い感じの家並みのコチラとムコウでギャップが凄いですねココ^^;』
下田や伊東や稲取で見慣れた漁村風景とはかけ離れた海辺の風景にただただ圧倒される私たちだったっす(ほんとにマジで^^;とんでもなく船がでけーw)
さてやってきたのは波止浜から来島~小島~馬島の近隣3島への船が出る旅客ターミナルっす^^
そこに隣接する燈明台もキッチリポケモンGOのポケストップ。
『船を待ってる間にアイテムもらえるから嬉しいね(*´д`*)』と呟いたら
お兄ちゃんも『便利な暇つぶしアイテムだよなポケモンGOってさw』と笑ってたw
ここはどうやら対人のチケット売り場じゃないみたい。
乗船券は販売機。
『とりあえず時刻表を確認しよう^^』とお兄ちゃんが券売機横の時刻表を指さした。
覗き込むとーーー
『えっと・・・お兄ちゃん? 今8時40分なんだけど^^;』
『そーだね~w』
『わきゃあ・・・次の船(10時10分)まで1時間半もあるですよ!(半切れ)』
今や前もってネットとかで乗船時間も楽々検索できる世の中っすよ?
な・の・に・!
この男はそーいうとこを全ッ然!調べないし無頓着なんだわさ^^;
『お兄ちゃんのそういうとこが嫌いなんだよ私はw』
『私も言わせて欲しいですう。この後どーするんですか!?(-_-メ)』
どんなことがあっても大体はお兄ちゃんに味方する夕実っちでさえお兄ちゃんの体たらくに追求っす^^;
するとお兄ちゃんは
『別にいいじゃん(*´д`*) この波止浜港の周りをブラブラして時間つぶししよーぜ☆』と、のんべんくらりとのたまった。のたまいやがった・・・^^;
どうにかなるさケセラセラが、お兄ちゃんの性格なのは重々承知だけど、
それに付き合う身にもなってくれよお兄ちゃーーんw
とは言え・・・結局はお兄ちゃんの言う通りにするしかないのである^^;
私たちはプラプラと周辺巡りをすることにした。
対岸の今治造船所などの造船所エリアとの間には波止浜水門と言う水門橋があったっす^^
渡し場(旅客ターミナル)からも近いしとさっそく寄ってみると、
細い道幅の水門橋をひっきりなしに行き交う車たち。
造船所関係者さんたちなんでしょうね。
せっかくだから造船所エリアにも行こうよとお兄ちゃんに進言したんだけど、あえなく却下^^;
向こう側へ渡れなかったけれど、水門橋の途中に見えた黄色と黒の踏切跡みたいなのがめっちゃ気になったっす(これって何なの!? 昔は検問所とかだったとか???)
さて、水門橋くらいじゃ1時間半はやり過ごせないっすw
水門橋から更に内湾。つまりは波止浜港(湾)のもっと内側まで歩いてるとーーー
『わきゃ!? 防波堤の向こうに鳥居の頭が見えるですう(゚д゚)!』と夕実っちが大きな声をあげたんすよ。
・・・あらやだほんとーに鳥居っぽいのがありゅう(◎_◎;)
そこは湾に流れ込む小さな小さな川。
『なんだありゃ!?』と、お兄ちゃんも私も夕実っちも思わず駆け出しちゃった。
そして防波堤のへりまで来てビックリ!
川ん中に鳥居が突っ立ってたのでありやすw
『わきゃ・・・川の中の鳥居ってどういうことですかね???』とお兄ちゃんを見る夕実っち。
とは言えさすがのお兄ちゃんも『これはさすがにわかんないやw』と笑う。
っつーことで私が検索。
するとどうやら先ほど見かけた神社の一の鳥居のよう。
この鳥居から真っすぐ後ろには先ほどの神社『龍神社』が見える。
かつてこの波止浜は県内屈指の塩浜(塩田)だったんだって!
それは徳川綱吉の時代からなんと昭和20年代後期まであったってんだからマジ驚きの歴史の長さ。
元々はこんな堤防も無くだだっ広い干潟の上に立つ鳥居。
今でこそ地堀川と言う小さな河川にうずくまってるけど、
神社の参拝者はこの干潟(塩田)の上に立つ鳥居を潜って本殿へお参りするのが一種のステータスだったみたいね^^
『プチ厳島神社発見ですう(*´д`*)』と夕実っちが言った。
この偶然の出会いに感謝して本殿にて拝みましたよ^^
さて、それでも結局時間が余ったので、
海辺を眺めながら一杯やってましたw
お酒と景色は時間を忘れるね(*´д`*)
さあやっと時間が来たとです^^
往復で380円のプチ島旅。
いったいどんなとこなんだろ?小島ってね☆
ちなみに地図だとこんな感じ↓
定刻前、桟橋に向かうと小さな船が^^
ちょっと怖そうなオジサマにチケットを見せて乗り込む私たち。
当然、船内を目指さずに~
やっぱりデッキ席っすよね!
悪天候じゃない限り、潮風を浴び、窓越しじゃない自分の目で海原のパノラマを見てみたい(*´д`*)
『『『かんぱーい(*´д`*(*´д`*)*´д`*)』』』
第三くるしま丸の出航と共にプシュッと空ける私ども☆
あっという間に最初の経由地『来島』に到着w
6分くらいだからお酒ものんびり飲めないっすよw
来島を離れるとーーー
もう目の前が小島でしたっす^^;
所要時間約十数分ってとこっすかね。あっちゅーまに小島に到着です^^
お兄ちゃんが下船時にまとめて乗船券を渡そうとしたら、
『ああいい。あんたらの顔は覚えてっから券とかいらんよ。帰りはこの桟橋で待ってればええ』とオジサマ^^;
わざわざ券をもぎる必要もないらしい。
さて桟橋の袂に小島観光案内地図があったとです^^
お兄ちゃんに『ねえねえ兄ちゃん、どんな感じで小島を巡るの?』と早速スケジュールを聞いてみた。
するとーーー
『ぐるっと一周も出来るんだが、見たい物件は概ね小島の山の峰伝いなんだよ^^
海沿いは今回時間的にパスして島の左手から右手までプチ山登りかなw』
ぐはー・・・マジかー。
登るんかい^^;
苦笑いをしているとお兄ちゃんが一言付け加えてきた。
『ただしそのどれもが煉瓦造りの遺構だから期待しておけよな!琴音(*´ω`)』だって。
それならば仕方がない(*´д`*)
急に行く気が沸いてきた現金な私w
さああー!待ってろ煉瓦ちゃん(*´д`*)
さてまずはお兄ちゃんが言うところの小島の西側へと向かうことになったんすが、
『わきゃー!何か機関車みたいなのが展示されてるですよ(*´д`*)』と夕実っちが指を差す。
むむむ? 確かに転車台に乗った機関車にも見えるけど離島に機関車???
『アハハw 夕実ちゃんこれはね? 28センチ榴弾砲って言う大砲の一種だよ^^
さてなんでこんな物騒なものがここにあるかと言うとだけれど、
それこそがこの小島の歴史そのものなんだ^^
簡単に説明すると、この小島は海上要塞の島だったんだよ』
『わきゃ!? 海上要塞・・・ですか?』
『日本は明治ともなると列強各国からの侵略侵攻に備えるようになったんだ^^
一番恐れたのはやっぱり近隣国のロシアだよね。
万が一を考えて日本は海上交通の要所要所に要塞を造っていくんだけど、
東京湾なら猿島・夏島・浦賀・横須賀・富津・館山や海堡などの東京湾の入り口に東京湾要塞を築いたし、
大阪湾なら淡島や友ヶ島などに由良要塞、
そして瀬戸内海への侵攻を防ぐべき為に造られたのが芸予要塞と言うここ小島なんだ(他に大久野島や呉)
そしてポイントなのが、そのどれもが時代的に煉瓦が多く使われた戦争遺構として残ってるわけだよ夕実ちゃん^^』
なるほど。
夕実っちとお兄ちゃんのやりとりで、やっとわかってきたっすよん^^
ここ小島は芸予要塞と言う煉瓦の戦争遺構がたくさん残る島だってことが(*´д`*)
さてサクサク行きやしょうず(*´д`*)
周遊の道を行くとフナムシ先輩がワンサカとお出迎え(いや逃げてくけど)
途中、お兄ちゃんが『一段上の道にここから上がるぞ^^』と階段を示唆。
登っていくと海岸線と並行してもう一本の道があったとです。
そこを進むとキャンプ場の看板と共に『探照灯跡』と言う解説版がありました。
簡単に言うならサーチライト跡っすよね^^
その解説版から更に先へ進むとーーー
急に道がせり上がり、その脇は窪んでた。
怪しい匂いがプンプンしてきたっすね(*´д`*)
『わきゃー♪ なんだかそれっぽいとこ発見ですう^^』
『なあーお兄ちゃん、総煉瓦造りじゃないじゃん^^;』
『煉瓦ばっかりじゃ砲弾数発でぶっ壊れるだろうよ^^; ここは来島海峡を往来する敵船の索敵に非常に重要な場所。堅牢な石造りで守備固めしたわけ。
ただ、結局一度も使われないまま役目を終えただけあって綺麗に残ってるな~ここは(*´д`*)』
確かに超保存状態がいい。
『じゃあ~みんな。せっかくだからこの中にも入ってみようぜ!(*´д`*)』とお兄ちゃん。
『わきゃ・・・入ってみたい気もしますが・・・
入り口がスパイダーマンに占領されてるです^^;』
そうなんす。
ジョロウグモが綺麗に道をふさいでたのよ^^;
お兄ちゃんは『すまん!』と言いつつ蜘蛛の巣を枯れ枝で綿あめのように巻き取ってたけれど、
実はこの後の小島探訪は蜘蛛の巣に徹底してイジメぬかれることになるーーー
『わきゃ・・・中は真っ暗です^^;』
『琴音いつものよろしく^^』
『あいあいさー(*´д`*)』と、リュックから取り出したのはヘッドランプ。
こいつに何度助けられたことか^^
その100ルーメンの明るさが照らし出した内部はーーー
小さな小さな煉瓦の小部屋2室でした。
煉瓦壁面はどこからか溶け出した石灰分なのかな? 幽霊のように所々覆われてた。
暗がりで見たらちょっと不気味な姿っすねw
煉瓦の積み方や地面・天井をチェックした私とお兄ちゃんは、奥のもう一つの部屋へと突入する。
『こっちはちょっと明るいねお兄ちゃん^^』
『この上が探照灯が設置されていた跡なんだが、この煉瓦の小部屋は恐らくランプ小屋と同じように灯油なんかをしまっておく場所で、そこが上と繋がっていたか、
もしくはここにサーチライトの機材があって上まで繋がってたかだ^^』
なるほど。
要するに地中に埋まった煉瓦の灯台のようなもんすね。脇には燃料倉庫付きって感じかな^^
綺麗に残ってるせいか綻びも無く煉瓦の刻印探しも無理ゲーのよう。
足元に何個か煉瓦片はあったすけどね^^
ここまで来たなら上を目指しましょうっす^^
石階段を登っていけば探照灯跡なんだけど、
手摺も無いし幅も狭いし意外と高い^^;
慎重にのぼることにしたっすよ。
登った先には、先ほどの採光部分(?)をぐるりと石積みが囲ったスペースが。
下からは明り採りにも見えた構造だけど、滑落防止用で鉄柵を後年に被せたのがそう見せていただけなんじゃないっすかね^^
さて探照灯跡もじっくり堪能っす。するとお兄ちゃんがーーー
『よーし!こんなのまだまだ序の口だぜ^^ ここは四天王でも最弱だw のんびりしてる時間も無いし行くぜ^^』と先を促した。
私たちの旅はまだ始まったばかりなのだ(ちょいのりの次回作にご期待ください)
まだまだ続くっす(*´д`*)
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
さてやってきたのは今治市の沖に浮かぶ小島。
数年前に手違いで行けなかった離島のリベンジ戦です^^
いや~ボクにとってご馳走でしたよここは。
なんてったって『島旅+廃墟+煉瓦』のトリプルコンボなのだから(*´д`*)
ぶっちゃけ別子より楽しかったっすw
次回はその続きをば。
そこには当然煉瓦刻印もありましたよ(ジョロウグモも^^;)
気になる方は是非どうぞ。ではではとっぴんぱらりのぷうってことでまたね☆
第873話 四国北岸瀬戸の花嫁編☆女木島後編『鬼って何だっちゃ?』鬼ヶ島大洞窟・亀の甲天井ほか [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『わきゃ?そもそも鬼って何ですかね?』
ふと私が呟いた言葉に菅原兄妹はピクリと反応した。
『鬼?うーん・・・なんすかね。わたしっち的には~、むかーしむかし、あるところにーーーって感じの昔話の敵役って感じっすかね^^』
『鬼かあ。昔話もあるが色々と説があるね^^ 鬼のモチーフになったのは古い時代に敵対した相手の村や国の人々を怖い形相で表現したものとか、
漂流してたどり着いた異国人が日本人とは似つかわしくない体躯・顔立ちだから恐れたものを表しただとか、
まあ諸説あるんだよ^^』
へえ~そうなんですね。
空想の中のキャラクターだとばかり思ってたけれど、もしかしたら元になったキッカケや人や物事があったのかもですね。
火の無いところから煙は出ないと言うけれど、
やっぱり鬼さんのモデルはあったのでしょうか^^
さてOKタワーを後にした私たちは島の中心部であり、女木島で一番高い山の中腹を目指すのです。
第873話。私こと石廊崎夕実視点で鬼の棲み処を家庭訪問してきますですう(*´д`*)
『うはw やっぱりイノシシいるんすね^^;』
琴音っちが道脇にイノシシ注意の看板を見つけて指を差す。
先輩曰く『元々この島に居たイノシシじゃ無さそうだな。恐らく泳いできたんじゃないかと思う^^』だそう。
子供の頃にこの三人でイノシシに遭遇した私たち。
正直足がすくんだし、ちびってしまいましたですw
牙や突進も怖いけれど、イノシシさんは噛む噛む攻撃も怖いですう^^;
出来れば会いたくない・・・w
さて洞窟まであと少しと言うところに辿りついたのですが、残念ながら自転車では不可な遊歩道でしたです^^;
と言うことで迂回路で洞窟入口へ向かいます。
随分と山腹をぐるりとしつつも洞窟までのバスの発着場へと到達ですう^^;
(奥の林が先ほどの遊歩道へと続く階段)
『ねえ~お兄ちゃん・・・。自転車担いで遊歩道登った方が早かったんじゃね?』
『むう・・そう言われればそうだな^^; でも電動アシスト自転車は結構重いぞ?』
琴音っちと先輩がここでちょっとした言い合いになるんだけど、私はちょっとしたことに気づく。
『わきゃー。もしかしたら自転車に鍵をかけて歩いて遊歩道登ってくればもっと楽だったんじゃないでしょうか^^』と。
すると、
『頭いいね夕実っち(◎_◎;)』
『夕実ちゃん流石だな!(*´д`*)』
いやアンタらもうちょっと考えればわかるでしょうよw
・・・あんまり褒められても嬉しくないし、
結果として随分と時間をロスしてしまった私たちでした・・・^^;
さあ気を取り直して進むことになりましたですよ^^
階段を登っていくと、これまたいやらしいくらいに鬼さんのオブジェが登場です。
トイレには何故か鬼さんが忘れて行った?金棒が何本もありましたですw
やってきたのは鬼ヶ島観光協会大洞窟入口ですう^^
『どうやらここでチケットを購入して内部に入れるようだね^^ うーん・・・でもチケット買って勝手に見てくれってことなのか?』
先輩がキョロキョロと周りを見渡すのですが、チケットを受け取る人も誰もいない様子。
『じゃあ買わなくてもバレなくね?w』って琴音っちが悪い発言したところに、
『ようこそいらっしゃいました(*´д`*)』とオジサマがドアを開けて颯爽と登場ですう。
『あ、え・・・と、洞窟みに来ましたっす(*´д`*) チケットこれでいいでしょうか!』と先輩から3人分のチケットをふんだくって彼女は引きつった笑顔でオジサマに見せたw
(焦って取り繕ってる琴音っち可笑しいw)
『はい!ありがとうございます(*´д`*) 中は一応順路順になっております! いくつかポイントがございますので是非ともチェックしつつ見ていってくださいね(*´д`*)
ゆっくり巡れば3~40分でしょうか。
なお天井が低いところもございますのでお気をつけて!
では入り口にご案内いたします(*´д`*)』
・・・すんごく丁寧にご親切に応対してくれるオジサマに、ますます不敵発言した琴音っちは『ど、どうもっす^^;』と恐縮w
『悪いこと言えないですねw』と小声で彼女を小突くと、
『やめてよ夕実っち^^;』と、普段滅多に見れない彼女のオロオロ姿に私はいやらしくニンマリと満足顔をしたのですw
さて、オジサマに入口へと案内される途中に先輩が傍にあったものに気づいて質問をする。
『あのお、このヘルメットは被らなくてもいいのですかね?』
そこにはかごに詰まったヘルメットたち。
これをかぶらなくていいですか?
『ああ~いいんですよ^^ 貴方達のような若い方たちには特に必要ないでしょw おじいちゃんおばあちゃんには頭をぶつけてしまう方もいらっしゃるのでお勧めしてはいますがw』
随分とアバウトな感じに田舎特有の緩さを感じてしまったですw
でもどうやらちょっと気を付ければそこまで危険なものでもないみたいですね^^
『ここが入り口です(*´д`*) 洞窟内部は結構気温が低いのでお気をつけて!
ではいってらっしゃいませ(*´д`*)』
と、オジサマに見送られていざ入洞ですう。
『・・・寒いからお気をつけてって言われても用意もなんもしてないっすよね^^;』
オジサマが見えなくなったところで琴音っちがぼそりと言うのです。
『こらこら琴音w 気を使ってくれたのにその言いぐさはないだろうよw』
『わきゃあ。そうですよ琴音っち^^;』
『ううー・・・そうっすよねw わたしが悪るうございやしたw』
そう言って彼女は反省してるのか分からない感じでベロをちょっぴり出すのです。
悪い子だー彼女はw
さて、入り口からちょっと進んだだけでオジサマの言う通りだと体感。
『うは!? なにこれ? 寒い^^;』
『ほんとだったなオジサマ情報^^;』
ここに訪れたのは夏もまだ現役バリバリの気だるい暑さの残る9月初旬。
中に入ってビックリですう!
まるで冷やしたゼリーの中へと飛び込んだような冷やかさだったのですうーーー
つかつかと洞窟内へと進んでいく私たちの目の前に随分と低い天井がお出迎え(天井が低い部分はこの一箇所のみですw)
そこに琴音っちが何かを見つけるのです。
『ねえねえお兄ちゃん! この天井からぶら下がってる水玉が付いた糸みたいなヤツって何さ? ちょっとキモイんですけどマジで^^;』
言われて先輩と共に私も天井を見る。
すると『タラーー・・・』って感じで何本か、水滴の付いた蜘蛛の糸みたいなのがぶら下がっていたのですう^^;
やだ・・・言われるまで気づかなかったですが、確かによく見ればブラブラしてますです^^;
『ああ~たぶんだけどこれはーーーグロウワームの粘糸じゃないかな? へえーこんなとこにいるんだな(*´д`*)』
『『グロウワーム(゜o゜;(゜o゜;)??』』
『グロウワームってのは光る虫(発光機関をもつ虫)の総称。ホタルなんかも入る。
これはたぶん日本名ツチボタル。別名ヒカリキノコバエって言うんだけど、
その幼虫は洞窟内の天井から粘糸を垂らして洞窟内を彷徨う飛んでる虫を粘糸に絡めて養分にするらしい^^』
『『え!?ハエ?Σ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)』』
『まあ・・・ハエって言うとどうしても毛嫌いしちゃうかもだが、花が好きなハエもいるし別に汚いとこばかりに沸く虫じゃないんだぞ?
お前らは勝手にうんことか死肉やキッチンの料理にたかってるハエを想像してるようだが、
中には人の生活圏に関係なく存在するハエもいるんだ^^
中には益虫とされるハエだっているんだから。
このツチボタルと言われてるヒカリキノコバエの幼虫は発光して垂らした粘糸へと餌となる虫をおびき寄せるそうなんだが
その量が膨大なれば洞窟内を飾る星空の様相なんだそうだよ?^^』
わあー!
ハエって聞いてちょっと気持ち悪いですうーと思っちゃったけれど、
ちょっとばかり洞窟内の星空ってのも見てみたいとも思いましたです^^
でも琴音っちは
『いやでもさ、見た目は綺麗な瞬間があっても、やっぱりキモイよー^^;』
ロマンも何もない発言だけれども、私もやっぱり虫とか苦手ですう^^;
さあ~洞窟を進むと洞窟内の小さなスペースにモニターが設置されていました。
どうやらこの大洞窟のあらましを解説するビデオが映し出されてる模様。
遭難編・・・
なんだかタイミング悪く不吉な時に訪れちゃったようですが・・・
何も無ければいいのですが・・・^^;
さて玄関口となる場所の案内板に、いきなりネタバレ解説がありましたですw
『なあ~兄ちゃん。女木島って鬼ヶ島のモデルじゃないか?ってさんざんここまでアピールしてきたり謳ってきたのにさー
ここは人の手で造られた洞窟って書いてあるんすけど^^;』
『そこは・・・察しろw
ここは神話やおとぎ話のだいぶ後年。近年に掘られた石切り場(採石場)の跡地なんでは?とも言われているんだ(恐らくそれが本筋)
だがその話もはっきりしないのも事実。
瀬戸内海の島々には海賊や水軍の拠点だったという謂れも多い。
桃太郎伝説とは言わないが、何かしらかなり昔の人たちの残した遺構であるのは間違いがないとあえてフォローをしとくぞい^^;』
ええー!?
鬼が住んでた伝説の島じゃないの!?
後年、観光と無理やりコラボレーションしちゃいましたってことなのかなあ?
さてその後はサクサクと順路を巡りましたですw
『ねえお兄ちゃん・・・。私さー、昔の金山や銀山銅山の観光名所に設置してあるお人形がどうも好かないんだけど・・・^^;』
『でも・・・無いとただの穴倉を見るだけのつまらない観光だぞ^^;』
坑内の至る所に鬼さんの人形が展示されてましたです。
確かに琴音っちが言うのも分かる。
そして先輩が言うことも分かるです^^;
洞窟を観光名所にする(見てもらう)って結構難しいんだと実感しました^^;
(※ 余程神秘的とか珍しいもの・歴史的バックボーンが存在しなければ観光客を呼び込むには厳しいものがあるとお客の一人として痛感)
そんなガチな歴史の証明が、せめて観光として欲っしていた菅原兄妹も、
この『亀の甲天井』と言うスポットに至ったところで何故か笑顔が戻る。
『亀の甲天井とかいやらしいよな(*´д`*)』
『それ妹に聞く?普通^^; でも確かにエッチな感じっすw』
菅原兄妹が言ってる意味が私にはさっぱりわからないんですが^^;
どこがエッチっぽいのよこの岩の亀裂!ムキー(^_^;)
人の感性って不思議・・・^^;
そんなこんなで所要時間約30分でしょうか?
鬼ヶ島大洞窟のゴールですう^^
外に出て外気との寒暖差に改めて驚く私たち。
『わきゃー!外は暑いですね^^;』
『だよね夕実ちゃん^^; 中は肌寒かったけど、今時期なら洞窟内の方がまだいいなコレw』
『鬼ってパンツ一丁っすよね? だったら洞窟内寒いんじゃね?マジでw』
・・・言われてみれば確かに鬼さんは半裸同然^^;
水着であそこに生活しなさいって言われたら私は絶対嫌ですうw
ーーーさてここで鬼ヶ島大洞窟の門番であるオジサマに『もう一つ言われていたこと』を琴音っちが思い出したのです。
『あれ?そう言えばさー。オジサマは出口の上の部分も注目です!って言ってたっすよね^^』
そう。実はオジサマに念入りに言われていたのがこの『鬼ヶ島大洞窟の出口部分』なのですう^^
えっと・・・すっかりカメラレンズも冷えてしまって寒暖差に靄ってしまいましたが・・・
しばらくするとカメラの向こうにハッキリと見えてきましたよ(*´д`*)
『女木島の柱状節理』
近くに解説版もあった珍しい岩肌に驚く私たち。
『ねえ琴音っち。あの六角形とか四角とか面白い形の岩肌はどうやって出来るの?』と聞くと、
『ブラタモリで先々週やってたから、それ見て勉強してよ夕実っち^^』と投げっぱなし発言の彼女^^;
じゃあ~先輩ならちゃんと教えてくれるだろうと聞けば・・・
『ガチ説明はボクにも厳しいかな^^; 簡単に言えば裂けるチーズみたいな感じかな?』
裂けるチーズ???
何それもっと意味わかんない^^;
『岩ってのは溶岩が冷え固まることによって形成されるんだけど、それには年月をかけて風化したり裂けたり割れたりする際に、ある一定の方向性に裂けるものがあるんだよ^^
それが避けるチーズのように綺麗に柱状に割れて剝きだしたのがこの柱状節理。
そしてこの一方性を無視して割れる(裂ける)ことがあるなら、
それは断層とも言える(地層としてみた場合ですが)^^』
先輩が四苦八苦しながらも私に分かりやすいように何かに例えて説明してくれるんだけど、
なるほどさっぱり意味がわかりませんw
ここに居る誰もが地学に学があるわけじゃなかったようですう^^;
むしろ誰か教えてください偉い人!ってところでしょうかですーw
自転車置き場に戻る際に見つけた鬼瓦のミニチュアさん達^^
実はこれも瀬戸内国際芸術祭の作品のよう(洞窟内にもありましたです)
この島のメインでもある大洞窟も無事に見学し終え、レンタルした電動アシスト自転車を返却しに鬼の館に帰ってきた私たちは、
館内の展示物をちょっと見学(撮影は・・・不可^^;)
後は本土に戻るだけなのですがーーー
『まだまだ船が来るまで時間もあるし、ターミナル周辺でもブラついてようか^^』との先輩の提案で港周りを探索することになりましたですうー^^
まずはーーー
『せっかくだし堤防の先にあった鬼のオブジェでも見に行こうか^^』と言う先輩について行くことに。
なお、琴音っちはポケモンGOをしたい模様で乗り気じゃないみたいでありますですw
(※ ちなみにこのカモメさんも瀬戸内国際芸術祭の作品関連ですう)
船上から見かけた鬼さんは小さかったけれど、近づいてみたら結構大きいオブジェ。
台座の東西南北にはそれぞれ可愛らしい『小鬼さん』がいましたよ(*´д`*)
ちなみに鬼のオブジェまでは随分と細い堤防な上に、
フナムシさんがうじゃうじゃ!
苦手な方は要注意ですうw
(私たちは、むしろフナムシのつぶらな瞳が愛くるしく感じるほどの愛玩生物。・・・嘘です苦手ですw 早くてキモくて怖いw)
それでも時間が余ってしまった私たちは鬼の館併設のレストランで軽食でも取ろうとしましたが、
敢え無く休業日^^;
『うがあ・・・ダメ元でもアルコールくらいはお願いしようよお兄ちゃん^^; 私、もう我慢できない!』と、
アル中の琴音っちがレストランにたまたま居たおばさまに懇願すると、
なんと!
『お酒飲みたいの?いいよ~(*´д`*) 何飲みたいの? 缶ビールくらいしかないけどいい?(*´д`*)』
って、缶ビール売ってくださいましたですw
『言ってみるもんだな・・・。琴音のクソ根性に乾杯w』
『『カンパーイ(*´д`*(*´д`*)』』
なんだかんだでお疲れビアーを皆でゴクゴク出来ましたよ(*´д`*)オイシーデスウ!
その後は高松行きのフェリーが来るまで皆でポケモンGOのジムバトルで遊んでましたです^^
昔は『アプリゲームなんて絶対やらない!』って言ってた琴音っちや先輩も、そして私も、
こんなに最高の暇つぶしツールは無い!って思っちゃいましたですねw
(※ ちなみにこの時占拠したジムは1日半だけ持ち堪えましたw 離島とは言え同じように観光客の皆さんがやっていくのでしょうね^^)
鬼退治は出来たのでしょうか?
それは分かりませんが女木島巡りはとても楽しかったです(*´д`*)
時間にして約3時間半の私たちの桃太郎伝説も終了です。
高松港に着くなり先輩がにやけた顔で私たちに振り返り、高らかに宣言する。
『じゃあ~行くぜ!石垣刻印とポケモン狩りへ!(*´д`*)』
『『サー!イエッサー!!(*´д`*)*´д`*)』』
かくして私たちは香川県の石垣刻印とポケモンをゲットすると言う、
かなりマイナーな一挙両得のセカンドステージへと突入するのでありましたですーーー
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
手短ですが次回は高松市内編☆ってところです。
気になる方は待っててね~♪
第872話 四国北岸瀬戸の花嫁編☆Vol②女木島前編『OKの島へようこそ!』女木島一周サイクリング・海の上のモグラちゃん?ほか [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『ふわああ・・・ちょー眠いっすマジで^^;』
『いや・・・お前が寝ないでポケモンGOしてただけじゃねーかよw』
ほんとにほんとにそうだよ琴音っち^^;
寝台列車の感動台無しですうー。
・・・かく言う私もワクワクし過ぎちゃって寝てないけどねw
さて、無事に香川県は高松駅へとやってきた私たち。
ここから歩いたり走ったり笑ったり感動したりの四国北岸瀬戸の花嫁編の本当の始まりですう^^
第872話、引き続き私こと石廊崎夕実視点で二日目の物語が始まるです☆
改札を出る前に早速わたし達を出迎えてくれたのは讃岐うどんさん(*´д`*)(連絡船うどんさん)
『なあーお兄ちゃん!さっそく讃岐食べちゃおうっす(*´д`*)』と琴音っちは先輩に絡むのだけれども(私も眠たいので熱いお汁を啜りたい気持ちがあったから賛成!)
『あのなあ・・・さっきも言ったとおり船が出るまで時間が無いんだよ^^;
はいはいみんな早く改札通って通って!』と、先輩は腕をバッテンにクロスしてダメ出しをする^^;
まあしょうがないですよねえw
改札を抜けて周りを見てビックリしたのは私だけじゃなかった。
『ぐは!? なにこれ?高松駅前めっちゃ都会じゃん!マジでさ(゚д゚)!』
『まあ香川県の県庁所在地だしな。とは言えオレもちょっと驚いてたりしてw』
正直、駅前は結構素朴な感じなんだろうな~と思っていた私たちはゴメンナサイしなきゃですねw
私と先輩は『へえ~!こんななんだー』と辺りを見渡していると琴音っちが突然大きな声を上げる。
『やべ!そーいや高松駅前はポケモンGOのモンスターがいっぱい沸くとこだったはずっすw
んじゃーさっそくスマフォ開いてみるっすかねー(*´д`*)』とアプリを起動させるのです^^;
なんだよー。こんな時もポケモンGOかよーと思ったけれど、
ライトユーザー(軽い愛好者)である私と、
何気にポケゴーガチでやってる先輩も思わず琴音っちの画面を覗き込んだ。
『ブー!ブー!ブー!』と言うスマフォのバイブ音が何度も鳴り、
いきなり4匹のポケットモンスター達が同時出現!
『うっは!ポケモンいっぱいだすー(*´д`*)』
『やばいな高松駅前w 噂に違わずってとこだな^^』
あらら。
なんかポケットモンスターだらけですよここw
みんな早速自前のスマフォを取り出すのだけれども、
血の涙を流しつつも先輩が言う。
『正直言うとオレもしばらく高松駅前でポケモンGOをしたい!
・・・だが、血の涙も鼻血も啜って飲み込んで我慢して先に行くことにすんぞ(T_T)
その代わりと言っちゃなんだがーーー
ちょっと予定を組みなおして午後の時間に少しだけポケモンGOの機会を与えようと思う!^^
そこは石垣刻印とポケモンの巣だ☆』
え!? 予定を少し変更?
そしてポケモンの巣???
しかも・・・石垣刻印もあるの???
この言葉に俄然心躍らせたのはやっぱり彼女でした。
『ぐはー!マジっすかお兄ちゃん!そんな一挙両得な場所があるの!?
だったらその島旅さっさと終わらせてー、さっさとそれしようよ(*´д`*)』
『さっさと島旅終わらせようとはなんだよ琴音^^;
島旅はオレの最大にして最高の趣味だ。
ポケモンGOはオレにとって優先順位はあくまでも下位。
だが・・・2島巡りをしようと思ってたお兄ちゃんが1島見送ってでもお前に喜んでもらおうと時間をつくる計画に感謝もへったくれもないようなら、
この提案引き下げるぞ?(ちょっと怒り気味)』
わきゃあ・・・普段滅多に本気で怒らない先輩だけれども、流石にその言葉は竜の逆鱗に触れてしまったようですう^^;
いつもならそれでも突っかかる琴音っちも流石に委縮。
『ごめん・・・お兄ちゃん。さっさと終わらせようとか言ってゴメンナサイ^^;』
『分かってくれりゃーいいよ^^; 人の趣味を無下にする言葉ってのは、その人そのものを否定し、傷つけると理解してくれるならOKだ。
ん?
あれ?
ちょっと待ってろ琴音。
コイルがいるじゃーん(*´д`*)ゲットー!』
そう言って先輩は自分のスマフォで懇意のポケモンをゲットしてニンマリ顔。
『くっはー!お兄ちゃん全然説得力ねーよマジでw』
・・・いやほんと。
せっかく良いこと言った(?)のに正直台無しですw
本当は私も画面に出現したコイルと言うポケモンをゲットしたかったですが、この流れ的にスマフォの画面を閉じました^^;
さてーーー
駅前の周辺地図を眺めて今一度高松港の確認をすることに。
案外高松駅と高松港は近いみたい^^
見た感じだと徒歩5~6分ってとこですう(そこまで駆け足必要なさそう)
とは言え『行き先』は幾つかあったのです。
だから先輩に『ねえ先輩、今日はどの島へと渡るのですかあ???』と尋ねたのですよ。
すると先輩は地図に指を這わせながらーーー
『ここだよ夕実ちゃん^^ 今日はこの第一浮桟橋から出ているフェリーに乗って、
女木島って島へと行こうかと思ってるんだ^^』と教えてくれたのです^^
『なあ~お兄ちゃん。その女木島ってどんなとこっすか?』
私も琴音っち同様にそこが気になった。
先輩はにこやかにそれに答える。
『そうだな。桃太郎伝説の島・・・かも?と謳われている離島ってとこかな^^』
『『かも?』』
思わず琴音っちと二人してそこに突っ込む。
その私たちの表情を見てか先輩は
『オレもよくわかってないんだw だから見に行くんだよ^^
なんでもそこには鬼が住んでいたと言われる広大な洞窟があって見学出来るらしい!
ならば行ってみようじゃないか☆』
どうやら桃太郎のお話に出てくる鬼ヶ島の元になったんじゃないか?と言うことらしいのです。
一体どんな島なんだろ?
イメージ的にゴツゴツとした鬼の頭のような岩が剥き出しの離島なのかな?
ちょっとワクワクしてきたです(*´д`*)
今回は迷うことなくフェリーターミナルへ向かうことができましたです。
なんせ駅前に連絡通路がありますしねw
そこをサクサク進んでいくとーーー
すぐ高松港でした(*´д`*)
ただし、ちょっと迷ったのが乗船券売り場でしょうか。
それぞれの行き先・桟橋によって売り場が別々なので要注意ですうー^^;
無事にチケットげっとだぜー!をした私たちは、既に待ち構えていたフェリーへと足早に突入ですう。
ふと、フェリーに書かれている行き先に目を止めた私。
高松→女木島→男木島って書いてますですね。
『ねえ先輩。ひょっとして今回泣く泣く取りやめた島旅って男木島のことですか???』
『そうなんだよ夕実ちゃん^^ 本当はそこも行くつもりだったんだ。女木島に行くなら、そのすぐ沖にある男木島はワンセットで行かないとなあーって思ってたんだよ。
ただ、正直一日目の予定としては男木島を組み込むと結構スケジュール的にカツカツだったんだ。
ある意味ポケモンGOで踏ん切り付いたよw
男木島には申し訳ないが今回はパスってことで許してもらおうかな^^』
離島旅行が大好きな先輩なのに、それをポケモンのせいにして諦めるなんてね。
と言いますか、それほど女木島の方に特に魅力ありってことなのかしら?
地図見ると女木島の方がおっきいし、やっぱり先輩は女の子の方がいいのかな?(素敵な勘違い)
階段を上がって船内をチョットダケ見て見ると乗客もパラパラ。
そこまで観光では賑わう航路ではないのかなあ。
そして当然私たちは船室ではなくデッキ席へと向かいますですよん(*´д`*)
やっぱり船旅は風を受け間近に海を見届けるデッキが好きなんですう♪
デッキ席に落ち着いた私たちは高松港を見渡すのです。
港の造りもやっぱり都会っぽい^^
でも先輩はそこにあるモノを見つけた。
『あれ!? 港を歩いてた時は分からなかったけれど、よく見ると高松港の岸壁って煉瓦だな!^^』
あ、ほんとだー!
確かに歩いてたら分かるわけ無いんだけど、こうやって船から見ると煉瓦さんじゃないですか!
思わず琴音っちに『ねえねえ!琴音っち!高松港って煉瓦だよ!?』って振り返ると、
『うっは!ゴースもいるしギャロップもいりゅう(*´д`*)』と、
ポケモンGOに夢中になってましたです^^;
この娘の趣味の優先順位が怪しくなってきたんじゃないか・・・と、私は少し心配になったとですw
まあそんなことは思い過ごしだったんだと後でたっぷり思わされるのだけれども、この時の私は知らないのである。
(※ 恐らく元々あった港の堤防・護岸壁の上に、イマドキ煉瓦などを港湾施設のイメージに合わせて嵩上げしただけなんだと思います。ある意味琴音が興味持たなかった?のも古い煉瓦じゃ無いから正解かな?)
さあ!出発ですう(*´д`*)
一応、海の子の私ですけどー
やっぱり船旅はワクワクしちゃいますですね♪
フェリーが海を搔き立てる白波に心躍り、鼻腔をくすぐる潮風の香りに癒される(*´д`*)
先輩と私はデッキの手すりに頬杖ついて『わー!』とか『おおー!』とか『ほわ~お(*´д`*)』とか言いつつ海原の景色に一喜一憂してたのですが、
相変わらず琴音っちはデッキのベンチでポケモンGO^^;
『なんだよあいつはこんな時まで^^;』
『ですよね・・・先輩^^;』と二人して彼女の姿に嘆いていると、
突然彼女がゲラゲラと笑いだす。
ええっ!?(゚д゚(゚д゚)!?
どうしたのかな???と思わず先輩と二人で彼女の目線の先に目を配せばそこにはーーー
海の上なのにモグラが居ましたですw
『こりゃやべーな琴音w』
『だしょ?お兄ちゃんwww』
これには流石に私と先輩もふきだしたw
だってモグラが海に顔を出してるんだもん(*´д`*)チョットカワイイ
ゲラゲラとあんまりにも笑っていると先輩が一言注釈を入れる。
『おかしな映像だけど、実はモグラって泳げるんだよね^^』
『『ええっ!?ほんと!?Σ(゚д゚(゚д゚ll)』』
むしろそっちが驚いた^^;
なんでも先輩が言うには『哺乳類はほとんどが泳げる』とのこと。
ポケモンGOのおかげか船旅もちょっとしたいつもと違う賑わい☆
高松港から15分くらいでしょうか?
あっという間に女木島が眼前に迫ってきましたですう^^
ーーー港に入りかけたところで私たち三人は同時にあるモノを指さす。
『『『うはw 堤防に鬼が居るw』』』
そうなんです^^ 女木島に来る観光客を一番最初に迎え入れてくれるのが、
この堤防先に鎮座する鬼のモニュメントなんですう^^
どうやら鬼ヶ島に入港のようですよ?
ではでは私たちと一緒に鬼退治に出かけましょうです(*´д`*)
『おー!離島だし、なんも無いかと思ってたんすが、港にはジムとポケストップが一個づつあるんすねえ(*´д`*)』
さっそく鬼ヶ島に足を踏み入れようとしてるのに相変わらず琴音っちはポケモンGO^^;
ですがーーー
田舎はアイテムもらえるポケストップと言う場所も、ポケモンを戦わせるジムもかなり少ないって聞いてたので、
離島(女木島)にも一応あるんだーとか思っちゃいました^^
島の子供たちもポケモンGOで遊んでたりするのかな?
高松港はポケモンもワンサカ出てました。
同じ高松市だと言うのに海をちょっと隔てるだけでこの格差^^;
せめてゲームの世界では平等であって欲しいなあ~と思った次第ですう^^
さて私たちは女木港に降り立ったのですが、
目の前には何だか怪しい建物が!?
その施設前の観光周辺案内板の地図を指さしつつ先輩が私たちに振り返る。
『どうやらここから鬼ヶ島大洞窟ってとこへと定期バスが出てるみたいだね^^』
今回の島旅の最終目的地は先輩の言う鬼ヶ島大洞窟と言うところらしい。
だけど島旅好きの先輩が普通にバスに乗っていきなりメインの目的地に行くのかなあ?^^;
琴音っちもそこに気づいたようで
『なあお兄ちゃん。どうせバスなんて絶対乗らないんだろ?^^;』と突っ込むのです。
すると先輩は少し嬉しそうな顔? をしつつ私と琴音っちに言い放つのでした。
『当たり前だろw 島旅ってのはグルッとじっくりじんわり一周回って海と山をひたすら愛でるのがいいのだ(*´д`*)
そんなストレートに観光バスでショートカットする観光なんて島に対する侮辱でしかならない!
そこに本当の愛など無い!(すごく熱く語る先輩)
だからオレは君たちに素敵な移動手段を用意したぞ(*´д`*)
その移動手段はこの目の前の施設。
その名も鬼の館の中にあるのだ!
と言うことで行ってみようじゃないかー!』
島旅のことになると急に熱く、まくし立てる先輩^^;
よっぽど好きなんですね。離島旅行♪
先輩に案内されつつ鬼の館に続いた私と琴音っち。
そして受付のお姉さまと先輩の会話の後、お姉さま先導で移動した目の前には
レンタル自転車が。
それを見て琴音っちが『つーことはーーーチャリンコ島めぐりってことっすよね^^;』
『そう。今回はチャリンコツーリズムだ^^ でもまあ安心しろ夕実ちゃん・琴音よ。
まだ旅の序盤でもあるし、島特有の起伏の差も考慮してーーー
電動アシスト付き自転車だ^^』
正直ホッとした私&琴音っち。
島自体はそこまで大きく無さそうだし、海岸線をぐるりと巡るだけなら普通のチャリンコでもいいけどお、
大洞窟ってさっきの地図見た限りじゃ山の天辺ですもんね!^^;
さてチャリンコツーリズムすたーとですう。
いったいどんな島なんでしょうか?女木島(*´д`*)
ターミナルから5秒と経たないうちに琴音っちが急ブレーキ^^;
『この女木島の石垣ってなんか変わってるっすよね^^』と指を差すのです。
あらほんと。随分と細かい石を積み上げた随分と高い石垣ですう。
『あれはオーテって言うこの島独特の石垣なんだってさ^^
パンフレットを見る限りだと、冬場は季節風が山頂にあたって海岸沿いの民家に吹きおろしの風が吹き付けるそうなんだが・・・
その際に海水や波しぶきなどと相混じって家の中まで侵入してきてしまうらしい^^;
それを防ぐために家の高さほどある石垣を築くようになったんだってさ^^』
へえ~。自然と闘い、そこから得た共存するための知恵がこのオーテなんですね^^
自然も凄いけど人も凄いなあ~。
さて、ちょっとその先へと進んだ私たちは、再び足を止めることになる。
『うは!なにあれw 船が石垣の上にあるっすw』
『先輩!あれも・・・この女木島独特の文化・・・とかですか?^^;』
『いや。あれはたぶん・・・オブジェじゃないかな^^
瀬戸内海の島々は3年に一度行われる瀬戸内国際芸術祭の舞台になってるところが多い。
だから女木島にも多くの作品が点在するってパンフレットに書いてあるな^^』
瀬戸内国際芸術祭?
なんでも先輩の話の続きを聞けば、離島をアトリエ(舞台)として作品を展示し、国内外の来訪者を呼び込んで地元の人・もの・文化を知ってもらおう!って言うイベントらしい(おおざっぱだけど)
そして、その芸術祭の作品が私たちの行く先々で迎えてくれることになるのです^^(↑この鬼さんは違います)
ではそれらの作品を幾つか見ていきましょうですう^^
『わきゃ?このモアイさんも芸術祭の作品ですかね^^』
『それは違うらしい^^ 高松市の大手クレーンメーカーさんがイースター島の倒れてるモアイ像を立ち上げるプロジェクトがあったそうなんだけど、
その練習用のモアイ像らしいw』
練習用?
すっごいリアルな気がするですが(本物見たことありません)
本物そっくりさん作って練習するだなんて妥協を許さない素敵なメーカーさんですね(*´д`*)
(株式会社タダノさんのことです)
『うはw あれは絶対オブジェだよねお兄ちゃんw』
『20世紀の回想と言う作品らしいぞ^^ ちなみに音も出るそうだ』
海にピアノ。とってもインパクトありましたですねコレはw
さてとここで神社を見つけた私たちは旅の安全を祈願しにお参りすることにしましたです(離島に行ったら神様に手を合わせるのは恒例行事ですね、わたしたち^^)
ボンサイプロジェクト???
ここもまた芸術祭と関係あるのかしら?
『『『うーん・・・』』』と首をひねる私たち三人衆。
どうやらまだまだボンサイの良さは私たちには分からないみたいですうw
神社でパンパンと手を打ち安全祈願を済ませた私たちは再び自転車に跨りました。
琴音っちだけは『どうかプテラと出会えますように!』と不敬な願い事をしていましたが・・・^^;
そんな彼女ではありますが、
『古そうな煉瓦ちゃんはっけーん(*´д`*)』と、民家の煉瓦塀をさりげなくチェック。
なんだかんだでアンテナはちゃんと張ってるのね^^;
眠そうな猫ちゃんに手を振りつつ
子供の頃憧れだった木の上のお家に足を止めつつも
砂浜へと辿りついた私たち^^
『これから島の反対側へと登る道になるから、この砂浜で一旦休憩を取ろうか^^』と先輩
どうやら女木島はぐるりと周遊道路があるわけでは無いみたいですう。
と言うことで砂浜にて休憩となりました^^
『じゃ~砂浜に女木島に来た記念で何か書いちゃろーかぬわー(*´д`*)』と、琴音っちが適当な枝を拾って浜辺に悪戯書きを開始しようとしたところ、
『ぐは!なんだよー。誰かがもう先に悪戯書きしてるっす^^;』と嘆く。
思わず彼女が嘆いたその先を見やるとーーー
砂浜を穢す不逞な文字が^^;
ん?でも前にも同じような悪戯書き見た気がするんだけど、まあいっかw
(確か、ある意味世界で一番有名な煉瓦・広島シリーズの似島編かな?)
ふと私は足元の漂流物に目が行った。
『ねえねえ先輩。このワニの口みたいなハサミは何ですかね???』
『うーん・・・たぶん、魚バサミだと思うんだけどなあ。オレは釣りとかしないから良くわかんないやw ごめんね夕実ちゃん^^』
見ればまだまだ使えそう。
何か家で使えないかな?って思いましたがまったく思いつかなかったのでそのままにしておきましたですw
さあ!
ここから暫く山道ですう(T_T)
『ぐは・・・電動アシストマックスパワーなのにキツイっすマジで^^;』
『最近デスクワークばっかだからしんどい^^;』
菅原兄妹の嘆き節が前から延々聞こえてくる^^;
かく言う私もバテバテです^^;
さて随分とスローリーに登っていた私たちの目線に『俵石』と言う案内板が目に映ったのです。
『せっかくだから行くか?ゼエゼエ・・・^^;』と先輩が寄って行こうと進言。
休憩にもなるだろうし・・・と言うことになり、俵石へとレッツゴーになりました^^
『石っすね!』
『石だな』
『蚊がいっぱいですう^^;』
本当はこの石にまつわる謂れとかあるのですが、私たちは蚊の軍団に悪戦苦闘^^;
そそくさと退散しちゃったw
ようやく峠を越えて島の反対側へとゆっくりと下りはじめた私たち。
ふと道路下に檻を見つける。
『『『イノシシの檻だよね』』』と皆同時にハミング。
私たち3人は静岡の伊豆っ子。
イノシシにも縁がかなりある土地なのです。
知らない檻じゃなかったわけですね。
さてと、ちょうど女木港の裏側までやってきましたです。
ふと瀬戸内海を見渡せば、外周道路の下に小さな港が見えたのです^^
『な~お兄ちゃん。港にも寄ってくんかい?^^;』
『当たり前だろ? 女木島には集落と呼べるものは女木港とこの目の前にある西浦漁港しかないんだからな^^
見れるものはなるべく全部見ておきたい☆』
そう言って先輩は漁港へと続く真っすぐな坂道を下りていく。
それにしぶしぶとついて行きかけた琴音っちだったのですがーーー
『ちょ!ちょちょちょ!お兄ちゃん待ってよ^^;
この坂道めちゃくちゃ急なんすけど!!!』
とピタッと立ち止まるのです。
確かに私も見た目結構急だなあと思いましたよ?
でもそんなに驚くほどじゃないんじゃないの?怖がりサンだね~琴音っち(*´д`*)と半分小ばかにしていましたが・・・
『わきゃあああ・・・!ブレーキ握りっぱなしじゃないと無理です無理ゲー!(>_<)』といつの間にか喚いてましたw
立ち止まっても自転車ごと前へとつんのめりそうなくらいでしたよお・・・^^;
集落の街並みを堪能とか海が迫ってくる!とかそんな感動してる暇も無いほど緊張しながら港までようやく降りてきた私たち。
そこで私たちは港にあった物体に仰天するのでした。
(;゚Д゚)(;゚Д゚)(;゚Д゚)ナニコレー!!!???
『えっと・・・これは何かなお兄ちゃん^^;』
『知るかっw オレもこんな情報は持ち合わせてねー^^;』
目の前にドーン!と聳え立つ何とも言えないハイカラでハイセンスな建物に一同、口をあんぐりですう^^;
でもこれはもうそこに行くしかありませんよねw
まるで猛獣にでも近づくかのようにその塔?へと近づいた。
『わきゃ!? OKタワーへようこそ! って書いてあるです^^;』
『何そのOKタワーってマジで^^;』
『う~ん・・・案内板読んでみる感じだとーーー
これはタイの現代アーティストが製作した作品みたいだな^^
そのアーティスト”ナウィンさん”が西浦地区の人々ひとりひとりを訪ね、語らい、そしてヒントを得て出来上がった作品て書いてある。
了解って意味だけじゃなく満足、もしくはそれでいいじゃん!と、色々な意味合いにとれる言葉OK。
OKとは何?をテーマに住民と共に作り上げたからOKタワーと言う作品名のようだね^^』
へえ~。何となく経緯は分かったです。
でも、
随分と離島の港にはハイカラ過ぎな建物には変わりないですよねw
西浦地区の人々が古い時代の映画看板風に描かれているこのOKタワー。
『わきゃ・・・どうしますですか? このOKタワーは登れるみたいですけど登りますか???』
『『もちろんOK(*´д`*(*´д`*)』』
あらやだ皆ノリが良いこと^^;
と言うことで高さ10mのOKタワーへと登頂開始ですう(*´д`*)
ーーー港に降り立ってから大きな人の声がするなあと思っていた私たちだったのですが、
どうやら集落の人たちへのインタビューが、このOKタワーから流されていたようですう^^
騒がしいとか思っててまずは最初のゴメンナサイ。
そしてもうひとつのゴメンナサイをしないといけません。
正直琴音っちも先輩も私も日本の小さな漁港には随分と不釣り合いな建物だなあと思ってました。
『うは・・・周りの景色からさ、ちょっと浮いてるっすよね^^;』って。
でもOKタワーを登れば登るほどその考えが料簡が狭いんだな私と思わされるのでした。
このOKタワーの階段の壁には所狭しとぺたぺたと紙が貼ってあったのです。
それは
『あなたにとってのOKって何ですか?』と自由に書いて貼り付けるものだったのです。
その一字一句を皆でなぞりつつ上へと向かうんだけど、
『うは・・・良いこといっぱい書いてあるっすね。私ちょっと感動っす^^』
『この゛なんでもです”ってオレは好きだね^^』と、いつの間にかこのOKタワーが好きになってたこと。
だから最初は『ええ~^^;』って思ってたことをゴメンナサイですう。
そして私が一番気に入った『あなたにとってのOKって何ですか?』は、
『一日が楽しくすごせること』です^^
シンプルだけれどもコレが一番共感した私のOKです♪
『お!結構いい眺めじゃないか^^』
『うはー、10mだからと侮ってたっすけど意外と遠くが見渡せるんすね(*´д`*)』
木造の螺旋階段をぐるぐる登っていくと、思ったよりも景色の良いOKタワーでしたです^^
登ってくる時は壁で外が見えなかったけれど、
天辺から見下ろすと私たちの自転車が随分と小さく見えたのです・・・(◎_◎;)コ、コワイ
頂上にはスタンプ台なんかもありました^^
それを見て琴音っちが
『せっかくだしー、うちらもあなたにとってのOKってヤツ書いて貼って帰ろうっす(*´д`*)』と提案してきた。
『『いいねえ~(*´д`*)(*´д`*)』
ということでー、さっそく私たちも自分のOKとは?を書くことになったのです。
ところがーーー
『『『紙が無いΣ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)゚д゚ll)』』』
なんと残念なことに紙切れでしたです^^;
タワーを下りた私たちは今一度、そのOKタワーを見上げるのですう。
最初に見上げた時と全然印象が違うものに見えたのは私だけじゃなく皆もそうだったようで、
『このタワーって芸術祭が終わったら撤去なのかなお兄ちゃん^^;』
『いや・・・どうなのかな。わからないけど、このままとっておきたいな^^』と、
このOKタワーの今後の行く末を心配するくらいになってましたです^^
『じゃあ~そろそろ行くぞみんな^^ 目指すは鬼退治だ!』
先輩の号令にそれぞれ自転車に跨る私たち。
あなたにとってのOKは何ですか?
鬼ヶ島編後編へと続きますですう^^
ここまで読んでくださりありがとうございました。
いや~OKタワーには度肝を抜かれましたよw
正直言いますと瀬戸内海の島々のオブジェってそんなに好きじゃないんです。
犬島も豊島も小豆島にもあるんだけれど、島の素敵な景観にはちょっと似合わないと思ってたし。
まあその気持ちは変わりませんが、このOKタワーに貼り付けてある『あなたにとってのOKは何ですか?』は感動したね(*´д`*)
神社の絵馬とはまた違った思い。
何かしら高松への用事がありましたら寄ってみてはいかがでしょうか女木島(高松港から4キロ。乗船時間は20分くらい。駅からも近いよ)
さて次回は勿論、鬼退治。そして書ければ高松市内編まで行きたいけどたぶん無理だなw
ではではまたいつかの更新まで御機嫌よう!
第871話 四国北岸瀬戸の花嫁編Vol①サンライズ瀬戸道中『わきゃー♪寝台列車なのに眠れないw』サンライズ瀬戸シングルデラックス・日比谷公園ポケモンGOほか [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『わたし、お父さんの運転するトラックの就寝スペースからお父さんに話しかけたり前の景色を眺めたりするのが大好きでしたです^^』
長距離トラックドライバーだった私のお父さん。
全然帰ってこないからいっつもお母さんは不機嫌でした。
でもたまに帰ってくる日は焼肉です☆
焼肉って言っても野菜はキャベツやもやしばっかりだし、
お肉は当然、豚肉さんですう^^
いつもは私に厳しいお母さんも、この日ばかりはキッチンでルンルンです。だって見てて分かるもの^^
お父さんもまた普段は私には不愛想・・・。
でも久しぶりに帰って来た時だけはお土産買ってきてくれたり話しかけてくれました☆
3人が集まる日こそ一番幸せなひと時だったと思います^^
普段は娘に対してつっけんどんなお父さん。
私なんてお母さんに任せて置きゃいいだろう的な扱いだったけど、
ある時『なあ夕実。お父さんの仕事とか・・・見て見るか?』と誘われたのですう。
正直・・・そんなこと言ってくれて嬉しかった。
お父さんがどんな仕事してるのかってやっぱり興味あるですよね!^^
二つ返事で『う、うん!見て見たいよお父さんの仕事!』と返したのです。
---そんな約束を交わしてから半年後^^;
やっとお父さんのお仕事を見れる機会がやってきたのですう。
『今日は大阪の郵便局まで行くんだぞ夕実。お前は席の後ろのスペースで大人しくしてるんだぞ。わかったな?』
そう言って赤塗の大きなトラックの助手席に手を引っ張って引き上げてくれたのは今でも忘れませんです。
見た目はどう考えても大きな郵便車なんだけどなあ。
たまに郵便車乗ってるお父さんを見かけるのに郵便局員さんでは無いって子供の頃は不思議に思ってましたよ^^
(※ 恐らく主に郵便局の請負委託会社だったんだと思います。 会社名は伏せますが伊豆地域の運送・学校給食配送・バス等々に携わっていた会社です)
走り出したトラックはグングンと見知らぬ土地を駆け巡る!
『お父さんお父さん!あそこ何かな!』
『お父さんの運転してるところにある円盤みたいなのは何?ねえねえ!』
お父さんが招待してくれた初めての世界にワクワクドキドキで、気になることや物にはとことん質問しちゃう私だったのですう^^
『あ? この丸い紙のことか? これはーーー
タコメーター紙って言ってな? 運行距離とかお父さんの仕事ぶりが分かっちゃう紙だよ^^;』
『お父さん!海が見えて来たよ!駿河湾???』
『そうだぞ。駿河湾だ^^ なあ・・・でも夕実。結構遅い時間だ。眠くなったらお父さんの後ろの席の布団で寝なさい。分かったな?』
いつのまにか普段ならとっくに寝てる時間なのに、
はじめてのお父さんとのお仕事旅行に時間も忘れていた私だったのです。
『そろそろ本当に寝ないと拳骨だぞ』
そう言ってお父さんは『ハー・・・ハー・・・』と拳を温めるしぐさを私に見せる。
でも一度も拳骨を食らったことなんて無かった私^^
『はーい☆ おやすみお父さん^^』と運転席の後ろの ベッドみたいなとこに横になる『フリ』をする私だった。
そのトラックのベッドも秘密基地みたいでとってもワクワク☆
そして私はこっそりお父さんの後ろから夜の景色を眺めてたんだあ。
まあ・・・それは当然お父さんにバレていた訳でw
それでも現地に着くまでは怒られなかったですう^^
それからも何度か私を仕事場に連れてってくれたお父さん。
昼間の旅行とはまるで違うドキドキワクワクに私は魅了されたものですう(*´д`*)
そんな幼少期のワクワクも忘れかけていた私でしたが、
先輩の『寝台列車で旅行するんだあ(*´д`*)』って言葉に私のハートに火が付いちゃった。
正直お値段結構お高目ですう。
でもやっぱり乗ってみたい!
無理言って同行をお願いしたのが今回の私たちの旅路のはじまり物語ですう(*´д`*)
第871話。前フリ長かったけれど、夜の旅行に思い入れのある私こと石廊崎夕実視点でスタートですう!
旅行前日に先輩から今回の旅行の日程を告げられた私と琴音っち。
『まずは夜10時ジャストのサンライズ瀬戸号で四国は香川県に上陸するよ^^ その後は島を巡ってうどんでも食おう。
そして次の日の目的地別子銅山のある新居浜市まで行って宿泊だ^^
まあ~その後の日程は現地に着いてから教えちゃるから今はナイショだがw』
わきゃ!? と言うことは讃岐うどんさん食べるですね! それも楽しみです☆
---そして当日。
先輩の仕事が終わってから東京駅で合流することになったんですが、
琴音っちが『夜10時まで暇じゃね?夕実っち。ならば東京駅から近い日比谷公園でポケモンGOするっす(*´д`*)』と誘われたのです。
何でも日比谷公園はポケモンの巣と呼ばれる特定のポケットモンスターが多く出現する公園とのこと。
私も琴音っちにつられてポケモンGOを始めたので『わきゃー♪それもいいですね^^』と2つ返事。
いざ、寝台列車の出発までの暇つぶしに日比谷公園へ向かうことになったのですう^^
夜8時過ぎに日比谷公園へと到着した私たち。
スマフォの画面にはルアーモジュールと言うポケモンをおびき寄せるアイテムの花びらがたくさん舞っていたですう^^
早速公園へと駆け出す私たち。
でも私はあんまりポケモンGOを理解してなかったりw(ライトユーザーなので^^;)
だから琴音っちに聞いてみたの。
『ねえねえ琴音っちい。この日比谷公園にはどんなポケモンがいっぱい居るですか?』と。
すると彼女はスマフォをピッピとタップして私に画面を見せながら説明してくれたんですう。
『この子っすよ^^ ディグダグって言うんすよ。可愛くね?(*´д`*)』
わふー!なんかカワイイモグラさん(*´д`*)
『この子をいっぱい日比谷公園でゲットして、ダグトリオってモンスターに進化させるっす(*´д`*)』
なるほどー。ポケモンのモンスターには数を多く集めることによって規定数に達したら『進化ポケモン』に成長するのもいるようですう^^
ならば私も時間の許す限りモグラさんゲットしまくりましょう(*´д`*)
そんなこんなで日比谷公園に突入したら、これまた人の多さにビックリでしたw
周りのビル群を見やれば日本の中枢を担う官公庁のビルも立ち並び、
大企業のビルもオフィスもいっぱいあります。
公園に居るのはほとんどが『ビシッとスーツを着こなす仕事帰りのサラリーマンさんやOLさんの群衆』
全部が全部、官公庁勤めの人たちじゃないと思いますが、
その公園内の人だかりを見て私と琴音っちはクスリと笑ってしまいました。
『日本って平和だね☆』と(割と良い意味合いで)
さてさて、私たちもスマフォ片手に意外に広い公園内を西に東に奔走!
そして無事に目的数のモグラちゃんを確保ですう^^
その後は二人同時に『せ~のっ!』とディグダちゃんを進化させた。
わきゃー!カワイイ(*´д`*)
でも・・・でもでも・・・
モグラが3匹に増えただけじゃん!
進化って言うより家族が出来たってだけじゃないw
ふふふ。でもお父さんはどれでお母さんはどれかな?なんてニッコリしちゃいましたです^^
スマフォの画面にニンマリしていると、
『ヤバいっす夕実っち。気づいたらもう9時半っすw 早く行かないと乗り遅れちゃうっすよ寝台列車w』と琴音っちが私の肩をグイッと掴んだ。
・・・ここからは本当に走りまくりました^^;
(※ 正確に言うと最寄りの山手線までロケットダッシュして東京駅へ^^;)
『こらあ!お前ら約束の時間めちゃくちゃオーバーしてるじゃないか^^;』
『わきゃー・・・先輩ごめんなさいですう^^;』
『だってダグトリオ欲しかったんすもん。しょうがないだろお兄ちゃん!』
『はあー!?なんだその理由^^;』
なぜか琴音っちはポケモンGOのせいにして逆切れ^^;
とは言え出発ギリギリに待ち合わせの東京駅丸の内口で落ち合うことが出来ましたです。
東海道本線のホームに駆け上がると、もう私たちの乗車するソレは待ち構えていたのです。
寝台特急サンライズ瀬戸!
ふわ~お(*´д`*)
これが寝台列車さんですか。随分でぶっちょですうw
先輩が言うには『岡山駅でサンライズ出雲と分離する』とのこと。
へえ~。出雲にも行けるですね(*´д`*)
『わきゃー!先輩ベッドです!ベッド見えますです!』
『そりゃそうだよ寝台特急だもの夕実ちゃん^^;』
電車にベッドの組み合わせを初めて目の当たりにして思わずとんちんかんなことを言ってしまった^^;
でもそんのくらい既に私はチョーワクワク(*´д`*)
うわーすごいすごい!と眺めていると、どうも琴音っちが大人しい。
むしろこの手の乗り物には『ぐは!マジすげー!』って食いつくはずなのに。
どうしたのかな?と彼女を探したら向こうからコンビニ袋を抱えてこっちにやってくる最中だったのです。
『おー琴音ご苦労!ご苦労^^ 無事に食料とお酒確保できたようだな^^ なんせサンライズ瀬戸には売店が無い。自分らで持ち込むしかないからねえ^^』
『ぐは!ちきしょー^^;お兄ちゃんに寝台特急代金ゴチしてもらったからってパシリはひでーっす^^;私もせめて一番前から撮影させて!』
なるほど食料調達に駆り出されてたのですね^^;
『じゃあー!さっそくサンライズ瀬戸ちゃんの外観をパチリ・・・』そう言ってカメラを身構えようとするも悲しいかな、
『---ご乗車になってお待ちください』のアナウンス。
『ぐおおお・・・私の寝台特急サンライズ瀬戸ちゃーーーん・・・^^;』
『いいからさっさと乗れ琴音^^』
・・・と言うことでちょっと彼女が可哀想だけど、さっそくサンライズ瀬戸号に乗車開始ですう(*´д`*)ワクワク
私たちの部屋はシングルデラックスと言う一人用の結構良い部屋。
と言うことで今回は各人バラバラになっちゃいます(ちょっと悲しー^^;)
でもほぼ隣同士だったのでOKかな(琴音っちは私の隣。先輩は私の下の部屋)
身支度整えたら窮屈だけど一旦琴音っちの部屋に集合することになりましたです(なんで私の部屋なんすか・・・^^;って言ってたけどw)
上と下に個室があったんですが、やっぱり上がいいですよね^^
先輩曰く『上の部屋の方が窓が大きくて寝ながら星が見えちゃうよ!^^』だって(*´д`*)
わきゃー!もうそれ聞いただけで楽しみ倍増ですね☆
さてとですう。部屋の前までたどり着いたのはいいのですが、
『えっと・・・4けたの暗証番号??? そんな番号知らされてないですう^^;』とドアロックの開錠の方法に四苦八苦する私。
すると隣の部屋の琴音っちがドアを開けて顔を出した。
『ちょちょちょちょ!まだ入ってないんすかw あ~えっと暗証番号は自分の任意の番号でいいんすよ夕実っち。
例えば9999って最初に打ち込んで開錠したら高松に着くまでその番号で開け閉めっす^^
オートロックじゃないから外出するときは番号打ち込んで鍵かけてね^^』
な~んだ、そんな単純な事なのね^^;失礼いたしましたですw
さて鍵も明けたしいざ入室ですう(*´д`*)
なぜかパッパと身支度整えた琴音っちも一緒についてきたけれど^^;
わきゃー!丸見えw
帰宅ラッシュの東海道本線が同じホームなのでバリバリ他のお客さんと目が会っちゃうw
『グラインドあるから下げた方がいいっすよ夕実っち。ストリップ劇場したいなら構わないけどw』
『いや・・・下げますです^^;』
琴音っち曰く『静岡を通過する頃には終電も終わって駅のホームに誰もいないらしいから、それまではグラインド下ろしておいた方がいいっすよ^^』とのこと。
荷物を適当なところにヨッコラショと下ろした私は、初めての寝台列車の部屋をグルグルと捜査にかかりました!
わふー(*´д`*)
なんかベッドの上にはパジャマとスリッパと・・・なにこれ?
なんか袋がありましたです^^
『洗面台もあるですか!』
『そりゃそうっすよ。個室だもん^^;』
そーいうこと言わないの!琴音っち^^;
だってベッドに洗面台だよ?電車にさあ~(*´д`*)
『コップもあるですよ?』
『これはお酒を飲むのに重宝するっすね(*´д`*)』
いやアナタ・・・これは恐らくうがい用とかでしょーよ^^;
『わきゃー!コンセントあるのはありがたいですね琴音っち^^』
『そうっすよね☆ これでポケモンGOでバッテリーが減ったスマフォを充電できりゅ(*´д`*)』
いや・・・まあ・・・そうだけどさあ・・・
とは言え今の時代の旅行には充電ポイントはとっても有難いですよね^^
惜しむらくはこの一箇所のみというところでしょうか?ですう^^;
残念ながら今回は喫煙ルームしか空いていなかったので、煙草を吸わない私たちには要らない灰皿も常備されていましたよ^^;
どうやらこのサンライズ瀬戸号。喫煙可の車両と禁煙車両があるみたいです。
(※ 切符を購入する際にも『喫煙可のお部屋しか空いていませんが・・・いかがいたしましょうか?』って申し訳ない感じで言われてしまいました。
ボク的には願ったり叶ったりでしたが・・・肩身が狭いねえw)
せっかくなので『わきゃー♪』とベッドにダイビングした私。
ちょっとお布団固め。
でもうつ伏せからグルリと仰向けになったら、
ホームの屋根下が目の前!
『寝ころびながら電車で星空を見れるとか最高ですう(*´д`*)』
『まあ~でも台風の真っ最中で星なんか見えないっすけどね^^』
それを言っちゃいけないよおーう琴音さん^^;
とは言え事実、私たちの旅行当日は台風の影響で東京地方は曇りがち。
むしろこれから台風の影響下に飛び込むような日程だったのです^^;
天気予報じゃ四国地方は旅行中最後の日まで雨!雨!雨!の予報でした・・・
でもまさかの奇跡が起こるとは、まだこの時の私たちは誰も知らないのでしたーーー
ふと、ここで琴音っちが財布から取り出したチケットを見てため息をついた。
それを私ものぞき込む。
『お兄ちゃんのオゴリって言ってたけど・・・(ボーナス)
やっぱり高いっすね^^; こうやって改めて金額見ると^^;』
『わきゃー・・・ですよね^^; えっちなこと以外は、なるべく先輩にサービスしようかなあって思ってるですよ^^』
二人して改めて先輩から手渡されたチケットの金額をマジマジと見つめた。
(※ シングルデラックスだからしょうがないw ノビノビ座席と言うやつならコレのほぼ半額です。約15000円)
さて、身支度を整えた私。
先ほどのベッドに置いてある謎の袋が気になったのでさっそく開封してみることにしたのですう^^
封を開いて中身をバラバラとベッドに広げてみると、
それはただのアメニティーグッズだったんですがーーー
『わきゃ?このカードみたいなのは何なんですかね???』
『それはシャワーカードっす^^ 各車両一か所にシャワールームがあるんすけど、
このカードを差し込むことで6分間シャワーが使えんのよ^^』
『ううう・・・6分間って短くないですか?』
『それはしょうがないっすよ夕実っち^^ 電車とか列車ってのは水の確保って大変だし貴重なんだから。
無制限に使われたら洗面台も使えなくなっちゃうしー
うん〇も流せなくなっちゃうでしょ?』
『うん〇言うなー^^;一応・・・乙女なんだから私たちw』
『他には6分間と言う制限付きってことで、同車両内のお客さんにもシャワー時間を有効に割り振るってこともあるんすよ^^
じゃないと一人がめちゃくちゃ長くシャワー使ってたら、シャワー使って汗を流したいのに目的地に到着しちゃう・・・なんてことも出てきちゃうっすからね^^』
ああ~なるほどお。
水の節約もそうだけれども、お客さん各人に行きわたるようにってことなのね?納得ですう^^
さてとシャワーカードについて分かったところで、その他のアメニティーグッズも見て見ましょうですう☆
洗顔フォームに歯ブラシに、コームに化粧水にトリートメントとかetc。
男女問どちらでもOKな感じでワンサカとグッズが入っていましたですよ(これは便利。東〇インより多いじゃんw)
そのなかでも一番、お気に入りになっちゃったのはコレ
JRのロゴケースに入った石鹸さんです(*´д`*)
特段、可愛いものでは無いけれど、妙にこれが気に入ってしまいましたです。
すると、
『そのアメニティーグッズは持ち帰りOKなんすよ夕実っち^^ 記念にみんな持ち帰る人多いんだってさ^^』と琴音っち。
タダ!?タダなら当然いただきますですよ~!
『でもどうせならこの石鹸はシャワールームで使わないで記念にとっておきたかったですね・・・^^;』と嘆いたところ、
『これはお兄ちゃんに聞いたんだけど、シャワールームにはボディーソープもシャンプーも常備されてるんだって^^
だからこれらのアメニティーグッズは、サンライズ瀬戸号に乗ってくれた人たちへのアリガトウゴザイマス的な、ほとんど贈答品みたいなもんすよ^^
まあ、個室利用者様にはって感じっすけどw』
うきゃー!・・・と言うことはです。
こんな個室を取ってくれた菅原先輩にやっぱり感謝しなきゃだわですね^^
これは・・・より一層えっちなこと以外でとことんサービスして恩返ししなきゃですね(*´д`*)
さあ~個室の見学はこれくらいにして琴音っちの部屋へ集合ですう^^
部屋に着くなりテーブルにはさっそく充電中の彼女の携帯が^^;
『おーい。いいかー琴音ー』程なくして先輩もやってきた。
と言うことで就寝前の軽いプチ宴会スタートですう(*´д`*)
『マジ時間なくってさー、これくらいしか買えなかったっす^^;』
『いや充分だよ琴音。この後は明日に備えて寝るだけだからな^^』
そうですよね。寝台列車は宴会列車じゃありませんですう。寝てる間に目的地が本分ですから充分だと思うです^^
エンガワ寿司や茹でピーナツを頬張り、お酒を飲んで和気あいあい。
明日の日程をちょこっと話した後は琴音っちの『高松にもポケモンの巣があるんすよね~(*´д`*)』って言うポケモンGOの話ばっかりでしたがw
ーーー軽く酔いが回った頃でしょうか、先輩がベッドでゴソゴソしはじめた。
『ちょ!ここわたしの部屋っすよお兄ちゃん^^;』
『まあまあ気にするな(*´д`*) ほらいいもの見せてあげよう~ヒック!』と先輩がくるりと私たちに振り返る。
『どうだー。巨乳だろーわはは(*´д`*)』
うわー・・・おやじだー^^;
『つまんねーよお兄ちゃんw いいからその胸に入れた枕返して!あんたの匂い付きで寝たくないよ私っ(-_-メ)』
『さあ~綺麗に締めくくったところでそろそろお開きとしようか(*´д`*)』
『『いや全然締まってないから^^;^^;』』
『明日は7時半に高松到着だから寝坊するなよみんな。ではオレは先に寝に帰りますよ、おやすみー(*´д`*)』
なんだかいつもより陽気な先輩だった。
元々は先輩が企画した一人旅のはずだったし、やっぱり旅行に来て嬉しいんでしょうね☆
さて自分も『明日に備えるです^^ おやすみです~♪』と自分の部屋へと帰ることにしましたです^^
部屋に戻ったのが0時過ぎ。シャワーを浴びて寝ても5時間は眠れるですう。
そう踏んでいた私だったのですが・・・
まずタイミングが悪いのかシャワー室が空いてない^^;
一旦部屋に戻って出直すと、またもや別の人が!
シャワー室の前で待ってればすぐさま入れそうだけれども、お風呂を外で待つのもなあー^^;
そんなこんなで気づいたら2時過ぎになってたです^^;
さすがに寝なきゃなあと思い始めたのですが、お風呂を待っている間に部屋から眺める流れる夜景が気持ちよく、
いつの間にかワクワクで止まらなくなり、
気づいたらーーー
あれ?
もう岡山駅でしたですw
ううう・・・これはさすがにもう寝る暇がないですう^^;
あ、でもこの時間ならさすがにシャワールームも空いてますよね?
せめて汚れと疲れだけは取らないとと、シャワーカードとタオルを持って再々再々挑戦です!
やっぱり空いてて一安心(*´д`*)
わきゃー・・・ボタンや文字がいっぱいでメンドクサイですね(読まないタイプ)
早速シャワーカードを挿入しようとすると前客の使い切ったシャワーカードが刺さりぱなし^^;
こらー!ちゃんともちかえれー(-_-メ)
(ちなみに停止ボタンを使えば次回も残った分数分使用できます)
気を取り直してカードをガチャ☆
うおおー!シャワーでるうー(*´д`*)
電車なのに私シャワー浴びちゃってるんだー(*´д`*)
・・・っと、大興奮w
ふう、極楽♪と思ったのもつかの間。
シャワー室に聞こえてくるアナウンスに急かされることに。
『みなさまおはようございます。間もなく当電車は瀬戸大橋を通過いたします。橋の上から見る瀬戸内海の景色をお楽しみください^^』
え!?瀬戸大橋!?
瀬戸内海の景色!?
これはのんびりシャワー浴びてる場合じゃないですうw
慌てて身支度整えて、エチケットでシャワールーム洗浄ボタンを押して部屋へと舞い戻ることにしました。
(この洗浄ボタンがすんごい音と風でびっくりしたw)
部屋に戻るともう瀬戸大橋の中盤戦。
それでもこんなに大きな窓で景色を見れるなんて最高ですう(*´д`*)
はじめて見る景色と初めての経験に心が躍りっぱなしでした♪
7時30分ごろ、無事にJR高松駅に到着。
寝台特急サンライズ瀬戸を降りたホームでみんなと待ち合わせ。
『おーおはよう夕実ちゃん^^ 昨日はよく眠れたかい?』
『あ、はい。バッチリですう^^』と私は噓をつく。
だって余計な心配させてくないし、今は興奮で眠気も無いしね^^
そしてしばらくの後、ようやく琴音っちがやってきた。
『おはようさん琴音。よく寝・・・ってお前、顔げっそりしてんぞ!?』
『ああ、お兄ちゃん夕実っちおはようっす、ふわわ・・・。実は、、、
サンライズ瀬戸の停車駅にあるポケストップを全部回していたら(ポケモンGOのアイテム回収してたら)
高松駅にいつのまにか着いてたw』
あんた徹夜でポケモンGOやってたのかいw
まあ・・・私も人の事言えた義理じゃないですが^^;
『じゃあそろそろ行くぞみんな^^ 次の島旅まで30分も無いから駆け足でターミナルに向かうぞ(*´д`*)』
『『えええっΣ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)』』
そんなに時間無いの!?
走るの!?
私たちの前途多難な四国北岸瀬戸の花嫁物語がここから始まるのですーーー
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
いや~興奮して寝れませんでしたね~w
そりゃポケモンGOもやってはいましたが、大きな子供でも寝台列車に興奮しないわけがない!
ずっとずっと流れゆく夜景を眺めてましたよ(あの夜明け辺りからの景色が最高なんだよね~♪)
さて次回はいよいよ高松市編。その沖合に浮かぶ離島での物語です。
良かったら次回もお付き合いあそばせ。
今シリーズはちょいちょいポケモンGOも絡んでくるのでそこも見ていただければなあと思います^^
えっとあと、これも報告しておかねば。
今日はオイラの誕生日!
そしてこのままなんと!寝ないで北海道旅行に行ってきやすのでしばらくブログはお休みなのをご理解くださいw
では行ってまいります(*´д`*)
第832話 廃墟・島旅・煉瓦の聖域(サンクチュアリ)へ!ファイナル☆『軍艦島の煉瓦の刻印!』 [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『出来ることならば一日中・・・いえ、二日三日軍艦島を闊歩したい!』と、どんなに思ったことだろうか。
整備された遊歩道を越え、有りのままの軍艦島を感じたい!と、どれだけ思ったことだろうか。
正直・・・
満足なんてとても出来ないっす!
でもまあ仕方が無いっすよね^^
長崎市の条例で軍艦島の滞在時間は『上限一時間』
昔は漁船のオジサマに頼んでこっそり上陸も~なんて裏技もあったのかもしれないけど、
今は長崎市指定のツアー会社4社の主宰する船での上陸のみでございやす^^;
さて、常盤ターミナルまでやってきた私達。
ふとお兄ちゃんを覗き込む私。
『な、なんだよ琴音^^;』と訝るけれど、その顔はとても嬉しそうだったよっ!
だってそりゃそうだよね?
お兄ちゃんにとっては趣味的に集大成の場所へといよいよやってきたんだからーーー
第832話☆ 長崎県リベンジ編ファイナル!
いよいよ聖地『軍艦島』へ突入っす♪
最後は私っちこと菅原琴音視点で〆たいと思います(*´д`*)
今回お兄ちゃんが選んだツアー会社は軍艦島コンシェルジュさん。
何でもお兄ちゃんは知り合いに色々と聞き込みしたところ、ここが一番良かったみたいっす^^
さっそく受け付け時間なので皆で行くと、もう既に並んでたw
『ライバル多いデース^^』
『まあそうだよなリンダ^^; 受付をさっさと済ませて船着場に早く並べば並ぶほど船上でのベストビュースポット(甲板座席)に座れるチャンスがあるしなw 早いもん勝ちだよ^^;』
『お兄ちゃん!デッキの席は右と左、どっち側に座るのがベストなん?』
『このツアー会社の航路的には最初に左側の座席に座るのがベストだ^^
軍艦島手前で右旋回して説明を色々としてくれるらしいので、左側の席なら一番最初に軍艦島をじっくり拝める☆
とは言っても、それじゃ右側の席の人に不公平だから、
右旋回して軍艦島を舐めるように見て行き過ぎてからUターンして、今度は右側の席の人たちもじっくり見られる仕様だ^^
・・・でも、やっぱり最初にじっくりみたいよなw』
そりゃそうっすよ!
どうせ見るならばやっぱり一番最初がいいもん(*´д`*)
と言うことで廃村さーくる会議で『乗船したらデッキの左側の席を目指す!』と言うことになったす^^
手続き終えて、じゃあ~さっさと並ぶぜ!ってところで夕実っちが
『おトイレ行きたいですう・・・^^;』と急ブレーキ発言^^;
だからって我慢しろとも言えません^^;
そしたらお兄ちゃんが、
『今のうちに済ませておいたほうがいいよ夕実ちゃん^^ 船にはトイレあるけど軍艦島にはトイレ無いからね^^
全部出し切っておいで☆』と、トイレ推奨・・・
ああーん・・・こうしてる間にもベストビュースポットが遠のくじゃんかおー^^;
『じゃあ出し切ってくるですう~(*´д`*)』
『ミイも出し切ってきますデース(*´д`*)』
もうやだこの子たちw 発言に恥じらいってもんがまるでねーー!w
・・・でも実は私もオシッコしたくなっちゃったw
っつーことで女子一同、事務所のトイレに駆け込み寺です(*´д`*)
・・・ふいー(*´д`*)
すっかり出し切った私は万全の体制を整えた。
後はいち早く並び、最高の席を確保するのみ!
でも事務所のトイレまでの壁に軍艦島に関するパネルが掲げられていたのを見つけてしまい、
思わず見入ってしまった・・・
Q&A方式で軍艦島の当時を説明するパネル。
電話はあったのか?
その答えは、島内とご近所の島の高島には内線があったけれど、家庭用電話は無かったらしい。
島外へは唯一の郵便局の公衆電話のみだったんすね^^;
アダルトな娯楽はあったのか(*´д`*)
パチンコ麻雀ビリヤード。それだけでも凄いけど、
私が知りたいのはもっとディープな部分なんですけどねw
火葬場や墓地はあったのか?
答えはNO。
当時はご近所の島『中ノ島』に亡き骸を移動し、そこで供養していたんだとか。
その中ノ島。
火葬場跡の煉瓦が船上から見えるらしいので私的にチェックっすね^^
パネル以外にはこんなものも。
軍艦島。所謂『端島炭鉱』で採掘された石炭なんかも展示してあったっすよ^^
さあ!いよいよ並びましょう(*´д`*)
受付でいただいた見学者証を首に掛けて
波止場にダッシュっす(もうあんなに並んどる^^;)
並んでる間はパンフレットで軍艦島の予習!予習!っす^^
(今回、あまりにも有名どころなのでそれほど詳しくは詳細を書きませんので、気になる方は自分で調べてね☆)
そしてお待ちかねの乗船開始!
かといって列を飛び越えることも出来ないので順繰りに船に乗り込む私達w
ただーーーデッキに着いてからは早かった☆
『わきゃー♪ なんとか左側の席をキープできたですう~(*´д`*)』
そう、後方ではありますが、
きっちり左側の席をゲットっす(*´д`*)
ヘタしたらデッキ後方で正解だったかも。
前部だと横並びの席で外側の人しか満足に外を望めないしね~^^;
その点、後部座席は座席の向きが外を向いているんすよ。
もし乗ることがあるのなら、デッキ後方の席をお薦めしやす(*´д`*)
さあ!いよいよ離岸です^^
居残りのスタッフさんに見送られつつも長崎港へ。そして外海へと邁進です☆
(スタッフさんの中には韓国?中国?の方もいらっしゃるようですね^^ 遺産登録でひともんちゃくあっただけに、何故かこういう方達も働かれていることに少し安堵した)
『お兄ちゃん! あのでっけー施設何よ?』
『お前なあ・・・さっきツアーの方が説明してくれただろ^^;』
実を言うと私は全然ツアーの方の説明を聞かずに周りの景色をフワフワとした気分で見回してたのだ^^;
ちなみにあのとてつもなく大きい物体は
『ジャイアント・カンチレバークレーン』
高さ約62メートルの、明治42年から今も尚現役で稼動を続ける巨大クレーンっす^^ (文化遺産構成施設のひとつ)
『わきゃ!? もう軍艦島に着いたですか???』
『夕実ちゃんも話を全然聞いてないようだね^^;』
『わふう・・・すみません・・・^^;』
『目の前の島は伊王島だよ^^ ここからこの船に乗船する人達もいるからこの島に立ち寄るんだよ^^』
そうなんです。この軍艦島コンシェルジュさんのツアーは長崎市内の常盤ターミナルと伊王島からの乗船客を乗せてから軍艦島へと向うんす^^
『あの島にも立派な教会見えるデース(*´д`*)』
『あれは馬込教会だね^^ 島民の6割近くがカトリック信者と言う日本屈指の密度を誇る島でもある。その方達のシンボルの白亜の教会。美しいよねリンダ^^』
『見れて良かったデース(*´д`*) いつか近くで見たいデス☆』
さて伊王島からのお客さんを迎え入れた船は再び海上を舐めるように進みます。
天候は薄曇。でも風も波も無い絶好のコンディションでしたっすよ(*´д`*)
ここからは暫くデッキに備え付けられたモニターで、軍艦島のおさらいをビデオ鑑賞っす^^
そして次に見えてきたのがーーー
軍艦島のご近所の島『中ノ島』っす(*´д`*)
元々はコチラも炭鉱の島だったんだけど、坑内の湧水に悩まされて10年弱で閉山の憂き目にあってしまった島っす。
ちなみに軍艦島(端島)よりもお兄ちゃんの炭鉱島でもありやすよ~^^
---ここでお兄ちゃんが私の肩を『トントン』と叩く。
『琴音。望遠鏡貸すから中ノ島の海岸線をよーく見てみろよ^^』と、望遠鏡を手渡された。
覗き込めばーーー
『うっは!煉瓦ちゃんがいっぱい(*´д`*)』
『琴音。あれは火葬場跡の煉瓦らしい^^ くうー!是非とも島に渡ってみたいものだな(*´д`*)』
『行きたい行きたい(*´д`*)』
なんでもこの島への航路は無いそう・・・。
漁船のオジサマとかにチャーター料金払ってお願いするしか方法が無いみたい。
なんでも超ふるーい古煉瓦『こんにゃく煉瓦』が眠っているとのこと。
いつか絶対上陸しようっす!とお兄ちゃんと誓うのであった。
そしてツアーのオジサマの声に一同、唾を飲み込む。
『見えてきましたよ軍艦島^^』
『わきゃー!来ましたですう!』
『ワオ!オウ・・・凄い景色・・・デスネΣ(゚д゚;)』
『まだだ。まだ遠い。うう・・・でもオレ超感動だぜ(感涙)』
目の前に現れたテレビでしか写真でしか見ることの叶わなかった軍艦島が目の前に!
さっきオシッコ出し切ったのにワタシってばチビリそうっす!w
わあ・・・わあ・・・わあ・・・ただただ口が開いてしまう。
そこからは船はグングンと軍艦島へと近づいて行きます!
てっきりコンクリートの廃墟の島だとばかり思っていたら、それは間違いだったことに気づく。
船上から見えるそれは煉瓦の遺構も存在したのです。
コレにはワタシ発狂w
『みんな琴音を抑えるんだ!じゃないと海に落ちちまうw』とお兄ちゃんの声が少し遠くに聞こえる。
どうやら私はいつのまにやらデッキの柵から身を乗り出して軍艦島の煉瓦ちゃんを眺めていたようです(*´д`*)
(乗り合わせていた白人さんもOH~!と身を乗り出して撮影しまくってましたけどね!w)
ここからは島を右手に周回する船。
左側の席を確保した私達に約束された一番のベストビュータイムが訪れました(*´д`*)
軍艦島には別のツアーの船が横付けしてたっす。
ここで夕実っちが言ってきた。
『廃墟と言うかディズニィーランドのアトラクションみたいですう』
確かに超リアルなテーマパークみたいだ。
ランドと言うよりシーって感じっすかね^^
んで、ここからはデッキ席に座っていた皆さんも身を乗り出して撮影しまくりでしたw
(端島神社の祠。現在はこれだけしか神社の名残りは無い)
あんまり望遠で撮影し過ぎると、なんだか窓から何かが見えてしまいそうで怖い^^;
『はい。ではココからはUターンして右側の席の方達にもサービスですよ^^』とツアーのオジサマ。
ゆっくりと船体は左旋回して戻ります^^
もう夕実っちもリンダもワーワーとしか言わないw
それだけココは日常とはまるで別の異空間なのだ(*´д`*)
ーーーそんな折
お兄ちゃんが私に声を掛けてきた。
『おい琴音。あそこをよ~く見て見ろよ^^』
言われて指差すその場所を見上げた私。
『煉瓦の・・・えっとお・・・何あれ!!??』
見上げた場所は軍艦島で恐らく一番の高台。
そこには石垣(石積み)と煉瓦の高い高い壁!
『お兄ちゃんアレなんすかマジで!』
『オレにもさっぱりワカランw でもあそこの煉瓦量はかなりのもんだよな・・・^^ 軍艦島にこんなにも煉瓦が存在するだなんて知らなかったよ^^;』
ほんとにそうだった。私もお兄ちゃんと同意見。
私はてっきり軍艦島はコンクリートの森だとばかり思っていたからーーー
隣ではしゃぐリンダや夕実っちを他所に、私とお兄ちゃんは軍艦島の煉瓦をチェックしていた。
そして最初の場所に戻ってきた船体は、
ゆっくりゆっくりと軍艦島へと近づいていく。
そしていよいよ接岸の時を迎えた!
『さあみんな^^ いよいよ下船だ。準備は良いか?
悪いけどボクは少々感動で足がプルプルしてる^^;
はしけの手すりにしっかり手を添えて軍艦島を踏みしめよう^^』
『『『ハ~イ(*´д(*´д`*)´д`*)』』』
でも実はお兄ちゃんの忠告もどこへやら。
みんな軍艦島へと渡る時は『ヨイッショ!ヤッター(*´д`*)』と小さくジャンプして着地し、手をYの字に広げて喜ぶのでした。
(これはしょうがないよね^^ だって滅多に来れない場所なんだから♪)
さてここからは今から断っておきますがーーー
『煉瓦視点の軍艦島』をお送りいたしやす^^
ツアーのオジサマのお話に目もくれず耳も貸さずに煉瓦を探しまくった、お兄ちゃんと私だけの物語です^^
夕実っちとリンダはただの観光客と化してましたので省略っすw
ドルフィン桟橋と言う桟橋に降り立った私達は、右手に連なるコンクリートの支柱を目にすることとなります^^
まるでコンクリートの千本鳥居のような佇まいに言葉を発することすら忘れてしまうのです。
ここはお兄ちゃん曰く(ツアーの人の話を聞いてないのでw)
『貯炭ベルトコンベアー跡。精選された石炭を石炭貯炭場へと運び込むベルトコンベアーの名残りだな^^』だそう。
そして私達は最初の見学ポイントに進むことになります。
長崎市に許された見学ポイントは、
軍艦島の2割にも満たない小さな小さな見学広場『三箇所』と、
そこへと通じる通路のみなんす^^;
まあ・・・なにぶん風化の一途を辿る物件だし、危険極まりないのは分かるんですけどね。
仮に、見学しやすいように廃墟を安全に補強して残すには・・・
とんでもない額の費用が必要になる。
例え国や長崎市が維持費を捻出したとしても、
このままの景観を維持しつつ残すのは物理的に無理でもあるんす^^;
ここは、いつの日か崩れ行く世界文化遺産でもあるわけっすーーー
最初の見学広場へ行く道中に見えた石積み。
まるで有田で見た『トンバイ塀』のソレにも見えた(色々な石を積んでるんでしょうね)
さて、まずは第一見学広場に到着したツアーの御一行。そして私たち。
ツアーのオジサマの拡声器による説明を聞くことも疎かに、
私とお兄ちゃんは通路や広場から見える範囲で煉瓦探しに没頭開始でやすw
残念ながらこの時点では煉瓦の刻印的なものは見つけられなかったっす。
・・・っと言うかねえ~
ぶっちゃけ、驚くほどの煉瓦瓦礫が存在するっすよ^^
短いツアー時間。
そして今や世界遺産に登録されて軍艦島に行くことすら中々厳しい現状(人気だしねw)
時間的にも日取り的にも制約の掛かる中、
見学ポイントの第一広場の見学を終えて次の第二広場へと、ゾロゾロと団体が移動を開始する。
そこで私達をお出迎えしてくれたものもまた煉瓦の遺構だったのです。
『軍艦島総合事務所跡・浴場煉瓦壁』
お兄ちゃん曰く『炭鉱でお仕事してきた鉱員さんたちの憩いの場でもあった』そう。
粉塵・泥炭にまみれて帰って来た鉱員さんたちが、その汚れと疲れを癒す最初の浴場跡。
炭鉱内の気温は常に30度以上!
湿度95パーセントの悪辣な環境下でお仕事した人たちにとって、
お風呂がどんなに癒されたか!
ちなみに、とてもじゃないけどひとつの浴槽だけでは汚れが落ちず、何槽もあったそうです。
その鉱員さん達が浸かった後は泥水のように真っ黒。
しかも水の確保がすこぶる厳しい離島と言うことで海水を沸かした風呂でした(傷でもあったらイタそー^^;)
でも最後の上がり湯だけは真水だったそうです^^
『高給取りだったとは言え死と隣り合わせの職場だぜ?琴音。オレには絶対できないな^^;』とお兄ちゃんがつぶやいた。
私も無理っす無理ゲーっす^^;
でも本人たちは自覚も無いでしょうが、日本の発展に絶対寄与してた仕事であるのは間違いが無いと思います。
先人達に感謝したいですね^^
さて、当時にしては煉瓦造りの超ハイセンス公衆浴場。
刻印探しをしないわけがないっすw
っつーことでいそいそとこの周辺の煉瓦瓦礫を漁りやす(戦闘開始!)
うーん・・・でも中々それらしいものは・・・^^;
最初の見学広場と今居る第二広場では一応怪しい傷らしきものは多く見かけるんです。
写真をよく見ると分かると思いますが、横棒一本の線が多く存在します。
でも刻印と呼べるものでは無いので次のステージへと向うことに。
次はいよいよ最後の見学広場です。
遊歩道を歩いていると・鍛冶工場や製缶場と言う、炭鉱以外でこの島を支えてきた工場群の成れの果てが近づいてきます。
そしてこの辺りでお兄ちゃんが遊歩道脇に急にしゃがみこんだ。
『どうしたのさお兄ちゃん?』と聞くと、
『琴音コレを見ろ!たぶん刻印だ』と、指を差すのです!
思わず駆け寄る私!
そこにあったのはーーー
『〇に・・・なんだろ?』
でも間違いなく煉瓦の刻印だったのです(*´д`*)
そしてその近くで同じようなものが!
『お兄ちゃん!〇に多分Mだよね?』
『そうだな^^ 恐らく広島の松本煉瓦さんの刻印じゃないかな^^』
うひょー!軍艦島で煉瓦刻印に出会えるなんてー(*´д`*)
さて、喜ぶのはいいんだけどお~
なんで広島の松本煉瓦さんの刻印が軍艦島に???
『オレもさっぱりワカラン・・・^^; 松本さんは昭和13年操業の比較的新しい方の煉瓦工場なんだが、
結構、広島県以外にもその煉瓦が使われている痕跡があるから、この長崎の軍艦島にもあってもおかしくないとは思うけど謎だな^^;』
確かに不可解。
地元長崎県にも煉瓦工場があったんじゃないのかな?
でもなぜか松本さん。
調べてみる価値大きそうっすね(*´д`*)
さて、キューブリックな感じの製缶場建物跡を過ぎると、いよいよ最後の見学広場『第三見学広場』へと辿り着きます^^
そこから真正面に見えるのは『30号アパート跡』
1916年、大正5年に建てられた日本最古の7階建て鉄筋コンクリート造の高層アパートっす^^
流石にここで最後の見学と言うことで、私もお兄ちゃんも一旦、煉瓦刻印探しを中断してツアーガイドさんのお話を聞くことにしたのです。
うん。聞くことにしたんだよ^^
で・も・さ!
『オイ・・・琴音?』
『ん?なんすかお兄ちゃん^^;』
『あの30号アパートの内壁・・・煉瓦じゃないか?』
そう言われてよくよく見ればーーー
煉瓦じゃねえかw
おーい、日本最古の7階建て鉄筋コンクリートってのはどーゆーことだー^^;
まさかの内壁には赤煉瓦。
でも説明に寄ると色々な素材が使われたそうです^^
なんせ当時は試行錯誤の連続だったそう。
コンクリアパートを初めて建てたはいいけれど、雨水の抜ける雨どいを屋上部に造らなかったから室内が水浸しとかあったそうっす^^;
なるほどね。
でも失敗があったからこそ、この後に軍艦島に造られる別のアパート群や小中学校(端島小中学校)は改善されてより住みやすく機能的に建てられていくことになるーーー
さて、ある程度軍艦島の歴史をツアーガイドさんから聞いたところで刻印煉瓦探しスタートっす^^
なんせここもまた、歩道や広場の鉄柵の向こう側には煉瓦瓦礫がゴロゴロしてたっすからね(*´д`*)
もう、軍艦島そのものより
軍艦島に存在する煉瓦に興味が移行してた。
そして見つける。
私が先?お兄ちゃんが先?
そんなのもう忘れた。
でも二人してほぼ同時にそれを見つけたのだった。
『え!? ・・・お、お兄ちゃん!あの刻印!?』
『まさかこんなとこでお目に掛かるとはな・・・
五つの放線、大阪の堺煉瓦製造㈱の刻印か!』
お兄ちゃんと二人して何で驚いたかと言うと、
大阪の煉瓦工場製の煉瓦が軍艦島にあったからっす^^;
堺煉瓦製造㈱と言うのは明治26年~大正9年まであった、
明治期の大阪府で5本の指に入る屈指の有名な煉瓦会社なんす(*´д`*)
その刻印は煉瓦刻印マニアなら誰でも知る存在でもあるっす(世間的にはちょーマイナーっすけどw)
ここでふと疑問が沸く。
それを素直にお兄ちゃんに聞いてみた。
『ねえねえお兄ちゃん。広島どころか大阪の煉瓦まで軍艦島に出てきちゃったけどさあ、
軍艦島に建ってる建物って昭和ばかりだよね???
松本さんのように昭和13年なら分かるけど、
堺煉瓦製造㈱さんは明治大正だよ???』と。
するとお兄ちゃんは軍艦島コンシェルジュの受付で貰ったパンフレットを指差して『コレを見てみろよ^^』と言う。
そこにはーーー
なんか色分けされた軍艦島の見取り図があったんだけど・・・よくわからん。
『だからコレが何さ?お兄ちゃん^^;』
『それは、この軍艦島の遍歴だ^^
良く見れば分かると思うけど、実はこの軍艦島、
6回の拡張工事で今現在の大きさの島になってるんだ^^
元々は今より小さな島だったんだけど、
炭鉱の拡張に合わせて、そこで従事する生活者(炭鉱夫やその家族たちや三菱の職員さん)の生活の為に島も拡大して行ったんだ^^
今居る琴音とオレの居るこの地域は明治32年頃に拡張工事で広がった場所なんだ。
軍艦島=大正昭和のコンクリの廃墟群って幻想に惑わされてしまいそうだが
それ以前には煉瓦構造物も存在していたわけなんだ^^
明治期発足の堺煉瓦製造㈱さんの赤煉瓦の残骸がここに転がっていても、そこまで驚くことは無いと思うぞ^^』
なるほどね。イメージに囚われてたけど、この軍艦島は明治初期から昭和の49年までという長い歴史があるし
建物だって時代に合わせて変遷してきたわけっすよね^^
でもまあこれは面白い発見だったのは間違いが無いと思うっすマジで^^
『軍艦島には色々な地域の煉瓦が使われていた』ってことっすね^^
いつの日か、軍艦島と煉瓦。そしてその流入ルートや歴史背景なんてのが分かれば面白いんじゃないかな?
ーーーさてここで、どうやら見学時間がタイムリミットを迎えたようです。
その帰りがけに、一番鮮明な煉瓦の刻印を見つけることが出来たのが嬉しいですね^^
(〇にMで松本煉瓦さん、ほぼ確定(*´д`*))
ゾロゾロと船に帰ってくるツアーの皆さん。
その顔はどれも満足げ^^
夕実っちやリンダは各々のカメラで撮影した画像を見返しては興奮気味☆
でも、
私とお兄ちゃんには短過ぎた・・・w
『お兄ちゃん、また来たいよ軍艦島。これじゃ足りないよお^^;』
『ああそうだな^^ でもオレは一人で勝手に再訪するつもりだけどな^^』
お兄ちゃん私も連れてってよw
帰りの船内から煉瓦の構造物を発見!
あれはなんだろ?
まだまだ長崎は興味が尽きないね(*´д`*)
港に到着した私達はフライトまでの時間も迫っていたので、
空港行きのバスの車中でコッソリ打ち上げをした^^
『わきゃ・・・いつもいつもいつも思うですけど、帰りのフライトは切ないですう^^;』
夕実っちがバスの窓越しの夕日を見つつ呟く。
それを聞いた私達もウンウンと頷くのだった。
そうだよね。旅の終わりはいつも胸の辺りがキュウーっとする。
でもだからこそまた行きたくなっちゃうんだよね~^^
軍艦島ツアーにすっかり興奮して忘れていたけれど、
そう言えば今日は何も食べてないことに気づいて、
空港内のレストランで今日一日分の食事をハイスピードで食べましたよw
帰りの飛行機はみんな爆睡。
地元の駅で解散となった時、リンダが私たちに言った。
『またいつかミナサンと旅行したいデス^^ だって楽しくて仕方が無いのデス^^
グンカンジマも絶対絶対また見てみたいデス^^』と。
私も同意見だよリンダ^^
文化遺産的には歴史が浅い近代構造物かもしれない。
明治期とはいえ世界のどの文化遺産と比べても、若い遺構だってのは分かってる。
でも、ここには人が織り成す近代の英知が集約された場所な気がしてならないよ^^
小さな島をあそこまで作り上げた昔の人たちにアリガトウゴザイマス、ですね^^
私達はいつかの再訪を約束し、それぞれの帰路へとつくのでした。
ここまで読んでくださりありがとうございました^^
今回は端折りに端折ってこの長さです。泣く泣く削ったエピソードもあったけれどもねw
さていかがでしたでしょうか?
煉瓦視点の『軍艦島』
こんなにも煉瓦が存在するとは予習の時点でも思ってなかったです。
そこに広がる煉瓦の瓦礫と刻印と、それから見える軍艦島の歴史。
でもこれはほんのちょっとの情報でしかありません。
ここは是非ともリターントゥ軍艦島してもっともっと調べたいですね^^
さて、
次回からは以前宣言したように『ひこにゃんに会いに行きます』
タイトル的には競艇場の近くには煉瓦がいっぱい?ってとこでしょうかw
滋賀県どころか別の県まで渡り歩く珍道中。
城・煉瓦、そしてまたもや様々な刻印たちの登場です^^
気になる方は見ていただけたら幸いです☆
サブも更新です→『10万円貯まる貯金箱ってほんとに10万円?』
第809話 十字を切って駆け抜けろ!五島列島・中通島ファイナル!『ナンデスカ?このコンクリートの物体は?』 [廃村さーくる2(島旅煉瓦遺構編)]
『あそこに変な山があるですう!』
夕実サンが民家と民家の間に実に怪しい物体を見つけたのデース。
思わずその指摘に注目するワタシタチ。
・・・ワオ!
ナンデスカネ?アレ。
ワタシはスガワラサン(兄の方)に、早速聞いてみたのだケレドー・・・
第809話、ミイことリンダ・ルンバ視点でお送りするデース☆
『スガワラサン、ナンデスカネアレ???』
『パッと見た感じコンクリだよなあ。掩体壕(えんたいごう)とか戦争遺構にも見えるなリンダ^^;』
エンタイゴウとは簡単に説明すると、ジャパンの戦時中に多く築かれた『軍機や人員を守る為の防空施設』デース。
確かにエンタイゴウっぽい。
多くはコンクリによって造られたと聞いてイマース^^
近くまで寄ってみるとーーー
オジゾウサン(お地蔵さん)がトップにズララララ・・・
琴音サンは
『ただの供養塔とかじゃね?お兄ちゃん^^;』とスガワラサンに語りかけるのですが、
『う~ん・・・でもさあ~コンクリの山の上にお地蔵さんって何か変じゃないか?
いや・・・変でもないかもだが・・・
どうもしっくりこないなあ^^;』
博識なスガワラサンでも答えに窮する怪しい物件。
私たちはもう少し見て周ることにしたのデース^^
『コンクリで塗り固められてる気がするっすけれど、元々あった巨石な感じもするよねお兄ちゃん^^;』
琴音サンが言うようにコンクリのように見えたけれども、大きな石をナメした(成形した)ようにも見えますデス。
『わきゃ!? 先輩!先輩! 一番高い所の横にはブロックを積み上げたようなヘンテコリンな部分もあるですねえ^^;』
『そうだよなあ~・・・ボクの推測だと、監視塔とかそんな名残りにも見えるんだけど^^;』
スガワラサン的には戦争遺構の名残りを疑っている様子デース。
ワタシもそれに同意。
夕実サンは・・・ハテナマークw
琴音サンに至ってはーーー
『もうこんなんどおでもいいから、早く宿にチェックインしようっすマジで^^;
飯の方が重要っす!』と、
得体の知れない物件よりはディナーのヨウデスw
マアソウデスヨネw
何せワタシタチはブレックファーストから一食も取っていないのデシタカラ・・・。
『確かにここでずっと見てても答えは分からなそうだ^^;
とりあえず今日の宿屋にチェックインしてご飯食おう!
実を言うとオイラももうお腹ぺこぺこだよおう^^;』
さすがのスガワラサンもお腹の虫には勝てないヨウデスw
その号令に『『『ご飯!ご飯☆』』』と皆で大合唱☆
かくしてワタシタチはこのヘンテコリンな物件を後にして本日予約した宿屋へと向ったのデース^^
---そこから歩いて約1分か2分w
居酒屋さんも営んでいる『和風ペンション し喜』さんに到着デース♪
受付はどうやら居酒屋さんの脇を上った2階のようデス。
でも2階に上がったところ誰もイマセンデシタ。
すると夕実サンが受付カウンターにあったお知らせに気づいたのデース。
『わきゃ!? ここに無人の場合はこの番号に電話掛けてください☆って書いてあるですよ^^』と。
『んじゃさっそく~^^』と、琴音さんがピッポッパ。
暫くするとーーー
居酒屋さんの割烹着を来たオニイサンが内階段を急いで駆け上がって対応してくれたのデス^^
(※ 居酒屋の仕込みもしつつ旅館業も対応しなきゃいけない苦肉の策。
客対応悪いよと感じる方も居ると当然思いますが、
ボクとしては離島での旅館業などの経営の辛辣さを今までずっと見てきただけに、
これも致し方ないと言うかアリと思うのです^^)
ルームの鍵を頂いて、さっそく移動開始デース^^
どうやら別館のようデス。
別館と言っても路地を挟んで目の前の建物デス^^
玄関を潜ると少し温泉の匂い。
スガワラサン曰く『ここは(この宿は)温泉施設は無いはずなのに、何で硫黄臭っぽいの感じるんだろうな?』と呟いていました。
『ビール全部売り切れじゃん^^;』と、琴音サンが二階踊り場付近の自動販売機に手を当てて項垂れてマシタw
確かにこれは酒飲みには
ユユシキジタイデスヨネw
『外で買って来ようぜ^^』とスガワラサンが琴音サンにフォローはしてましたが^^;
さて、今回もスガワラブラザーズとワタシと夕実サンとの二部屋へ分かれましたデース^^
身支度を整えてディナーを一緒にとるべく、スガワラブラザーズの部屋へ『オマタセシマシター^^』と合流。
ワタシと夕実サンの部屋と同じような部屋の作り。
ちょっと昔のビジネスホテルと言った感じでショウカネ^^
部屋に入るなり琴音サンが奥の書斎のようなスペースでPCをカタカタカタ・・・・と一生懸命見つめていたノデス。
そしてワタシタチの入室を気にすることもなく兄であるスガワラサンに話しかけていた。
『ねえねえお兄ちゃん。さっきのとこの情報はネットだとほとんど情報ないよ・・・^^;』
『そうなんか~^^; くーーー!でも気になるなアソコ^^;』
・・・どうやらスガワラ兄妹は、先ほどの民家の中に存在する怪しい巨石の情報収集に没頭してたみたいデース^^;
確かにとても怪しい物件デシタ。
正直ワタシも気になりますデース。
と、言うことで!
ディナーを予約した6時半まで15分あるからと、
ワタシタチは再び現地へとお散歩に情報収集に行ってきたのデースw
『地元の人に聞ければ一番いいんじゃね?』と琴音サン。
『まあそれが一番だけどさあ・・・^^;』とスガワラサンが周囲を見回しても誰も歩いてない感じデース^^;
するとーーー
丁度このヘンテコリンな物体の脇道から歩いてくるオカアサンがいらっしゃったのデース!
(※ 写真の奥に小さく映ってるお母さんです^^)
すかさずスガワラサンが『すみません^^ この目の前にドーン!とある不思議な岩が気になって見ていたのですが、
この岩って何なのか分かりますでしょうか???』と、道行くオカアサンに質問したのデス^^
するとーーー
『え?あ~この岩?昔からあるけれど仏様の岩よ~^^ お地蔵さんあるでしょ?』と答えてくれたのデース。
ですが、
詳細はあまり分からなかったのデース。
『戦争遺構の名残りとかでは無いのですかね?』とスガワラサンが聞くも、
『私も詳しくは分からないわねえ・・・^^; でも昔からあった気がするし^^;』と、少し困り顔。
流石にこれ以上は迷惑だろうと思ったんでしょう。
『いやあ~ありがとうございます^^』とスガワラサンはオカアサンをこれ以上引き止めることもなくサラリとお辞儀して見送ったのデス。
私たちも一緒に『『『お話ありがとうございました^^』』』とペコリ。
・・・さて、
結局地元の人でも曖昧な感じなこの物件デース^^;
すると琴音サンが
『私なりの考察なんだけれどもちょっと見てくんない?』と、
スマフォの画面をワタシタチの前に見せるのデシターーー
『コレがこの有川地区の昔の写真(↑)なんすけどーーー』と古地図(恐らく戦後間近の航空写真?)を見せてくれたのですう。
そして続け様にーーー
『コレが今現在の中通島・有川地区って感じっす^^
で、見比べて違いが分からない?』
と、ワタシタチに質問をしてきたのデース。
じっくりその画像を見るワタシタチ。
『わきゃ? すんごく埋め立てられてるですね~^^』
『これを見るとさっきまで川だと思ってたところは昔は海だったんだな^^』
確かにこの有川地区はだいぶ埋め立てられて出来た土地みたいデスネ。
---そして琴音サンがスマフォの画面を更に大きくして見せながら言うノデス。
『私が見た感じぃ、この巨石は元々海に突き出ていた突端だったんじゃね?って思うんすよホラ^^』
『お~琴音!よく見つけたなw だいたい同じ場所っぽいな^^
そうだなあ~もしかしたらばここは埋立地の名残りなのかもしれないな^^
元々存在した地形だったのかも。
海に面していたのなら防波堤の先っちょみたいなとこだったのかもしれないね^^』
はっきりした答えは出なかったけれども、これでだいぶスッキリしたワタシタチ☆
海を鎮守したオジゾウサマだったのかもしれないし、
ブロックの建物は港の監視とかに使用された名残りなのかもシレマセンネ☆
(※ この記事をいつか見つけてくれた地元の人が居たら真相を教えて欲しいです^^
全然当たってない推察かもしれないけれど、本当のこと知りたいですね~^^)
さて!ディナーのお時間デース☆
もうなんせ腹ペコデース^^
キンキンに冷えたビヤーで乾杯!
体の中に今、ビールがどこに居るのか分かるくらいデースw
コレには流石にミナサン『くはあ~(*´д`*)』と幸せの溜息を吐き出していましたデス^^
『わきゃー!でっかいつみれめちゃ美味しいですう~(*´д`*)』と夕実サン。
ごろんとした餡掛けのつみれが絶品デース(*´д`*)
まるで先ほどの街中の巨石を思い出しますデスネw
地魚のお刺身と五島うどん☆
どれもオイシカッタデス♪
琴音サンは『私は酒が飲みたいっすからおかずだけで充分っすw お兄ちゃん私の分のご飯食べてよ!』と、スガワラサンに白飯を渡してましたが・・・^^;
『ええ・・・オレだってご飯ばっか食えねーよ^^;』と言いながらも渋々平らげるスガワラサン。
なんだかんだで兄妹愛デスネw
そのまま晩酌に突入しても良かったのデスガ(居酒屋だし)
宿屋の夕食のみでお暇をしましたデス^^
どうやらミンナデ『部屋呑み』しようってことらしいデス^^
宿の一階部分に中通島から出る船の時刻表が飾ってあったのデスガ、
スガワラサンがこの時刻表を指差して
『実は明日、11時の船で長崎本土へ帰ろうと思ってたんだけれども、8時の船に変更しようと思うんだ^^
見ておきたい場所がたくさんあるから早めの行動をって思うんだがみんなどうかな?』とワタシタチニ告げたのデス。
『いいんじゃね?お兄ちゃんの好きにしたらいいと思うぞ^^』
『私も異論なしですう~^^』
結局、満場一致で明日の午前8時の船で長崎本土へ帰る事になったデス^^
ーーースガワラ兄妹のルームにミンナデ突入しようとした時、
『ああー!ちょっと待って待って!』と琴音サンが階段脇の冷蔵庫にタッタッターと駆け寄ったのデス。
冷蔵庫を開けるなり、
『じゃじゃーん☆ 実はこの宿屋共有の冷蔵庫でおつまみとお酒を冷やしておいたのだw
むしろお酒の本数減って無いか心配だったけど全部あったっすw』と、冷蔵庫からガサゴソ取り出す琴音サンが居た^^
・・・いつの間に購入したのでショウカ^^;
彼女はたまにオソロシイデス。
部屋に着くなりテレビをつけて、先ほどのおつまみとお酒を皆の前に広げる琴音サン。
タコキムチに・・・(私はタコ苦手デース^^;)
手羽塩焼き。(ワタシはお肉大好きデース☆)
そしてーーー
連日連夜の塩茹で落花生デシタw
『わきゃー☆私大好きですう~(*´д`*)』
『私の中では最強のつまみっす!』
『最近、関東じゃニチレイの塩茹で落花生がスーパーで売ってないんだよなあ・・・』と、喜ぶスガワラ兄妹と夕実サン。
あんたらどんだけ塩茹で落花生が好きナンデスカw
まあでもワタシも好きデスからイイノデスガ。
ワタシの実家は煮豆料理も結構多いデスシネ^^
その後はU・T・A・GE(宴)デース(*´д`*)
結局お酒も足りなくなり、ジャンケンで負けたスガワラサンが追加で購入しに行きましたデスw
この有川地区にも遅くまでやってるスーパーがあるので便利デシタネ♪
その後も楽しいウタゲは続きましたデース(*´д`*)
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『チュンチュンチュン』とスズメが泣いたかは定かではアリマセンが、
結局自分の部屋に戻ることなくミンナで『ううう・・・イテテテテ・・・^^;』と頭をグリグリしながら起きたのデスw
するとスガワラサンが血相を変えて
『あああ!今7時ジャストだぞ皆^^; 船に間に合わなくなるから急げw』とワタシタチを煽りダシタノデス。
・・・今日乗る予定の鯛ノ浦港の高速船乗り場まで近いとは言え
歩いて間に合う時間と距離では無いのデース^^;
ここからはもうミンナ大慌て!
流石にタクシーのお世話になることにナリマシタデスw
(むしろ普通に起きた場合、タクシーにお世話にならないでどうやってスガワラサンは出向こうとしてたのかが疑問デスガ・・・)
タクシー会社のオジサマに待ってる間に色々お世話になりましたが割愛しますデース^^ いいひとデシタ☆
無事に15分前に到着。チケットもバッチリデス☆
今回乗船する『びっくあーす号』
平仮名表記だとファンシーデスネ^^
琴音サンは『平仮名表記だとなんだか気が抜けちゃうっすねえ・・・^^;』とは言ってマシタが^^;
もう後は乗船を待つのみデス。
ターミナル内の有名人のサイン色紙でも眺めながら待ってれば、いずれ時間となるハズ。
ーーーデスガここで琴音サンが突然スガワラサンに向って喚くのでした。
『ねえねえお兄ちゃん!今日はもうレンタルバイクとか乗らないよね!?
だったらお酒買ってきても平気だよね?ね?ね?ねえー?』と。
アンタどんだけ酒飲みたいンダヨw
『ああ・・・^^; 今日はもうレンタルバイク乗んないしお酒OKだけど・・・もうお酒買ってる時間無くないか?^^;
そもそもこのターミナルにはお酒売ってないぞ???』と、もう時間的にも諦めろよと琴音サンに諭すスガワラサンだったのだが、
『昨日、移動図書館をこのターミナルの前で見かけたじゃん?』
『ああ、あったなあ~そんなこと^^ で、それがどうした琴音?』
『私は見たんすよ。その移動図書館の後ろにあった看板をさ^^
そこには酒屋はコチラです⇒って書いてあったんすよマジで!
だから私、ちょっと走ってくる☆』
えええええええっΣ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)゚д゚ll)
乗船時間まで残り10分といったところで琴音サンが駆け出してしまいましたデス^^;
『マジかよアイツw』とスガワラサンも後を追って走り出す!
結局、一人を置いて帰るわけにもいかず、
私たちは彼女を追いかけることになったのですーーー
『うはっ!マジで琴音の言ったとおり酒屋はコッチだよって矢印でてんぞw』
彼女を追いかけると随分と細い道・・・
『と言うか先輩!おもいっきり民家の庭先を通ってるですう^^;』
・・・夕実サンがツッコむのも当たり前。
だって、ほんとに民家の庭先・路地裏だったのデスカラw
路地を抜けたところには本当に酒屋さんが!
そこには琴音サンが居ましたデース^^;
私たちを見つけるなり彼女は言う。
『この酒屋さんマジスゲーよ! だってお酒の自販機のとこにお土産袋がぶら下がってるんすモンw
まるで船に乗るなら酒はここで買え!って導いてくれてる気がしてならないっすw』
・・・なんとまあw
どうもご親切に^^;
とは言えもう本当に時間が無い!
『ロケットダッシュだ!』とスガワラサンの号令に、私たちは超高速路地裏ロケットダッシュ!
なんとか無事に乗船できましたデス^^;
(※ 物語っぽく書いてるけれど、これは本当の話ですwww)
『ほら~!やっぱり船の自販機にお酒売ってなかったっしょ?お兄ちゃん。買いに言って正解だったじゃん^^』
『うるせーよw』と琴音サンの頭を軽くポカリと殴るスガワラサンw
『まあでもお前の努力を認めてやらんでもないかな!』と、着席するなり琴音サンが配ったお酒をプシュッとするスガワラサン。
・・・兄デレってやつデスカネ^^;
ワタシタチモ美味しく頂くことにした(モーニングアルコールデース☆)
『さよならですう!とっても楽しかったですよ五島列島さーん!』と、少し涙を滲ませながら窓越しに港に手を振る夕実サンが居た(夕実サンはピュアハートデスネ☆(*´д`*))
高い波に船窓をひたすら洗われつつも高速船はグングンとスピードを増して行きますデス。
『あっちの方角が軍艦島っすかね・・・。いつかマジで行きたいっす^^;』と船窓越しに海の景色にかぶりつく琴音サン。
すると、ここでスガワラサンがにこやかに言うのデース。
『ああ、軍艦島だろ? お正月休みに予約しておいたから^^ また皆で長崎行こうぜ^^』と。
・・・
・・・
・・・ホワッツ?
ええええええええええええええええええええええええええええええええっ!? Σ(゚д゚(゚д゚)゚д゚;)
随分と軽い感じで言うもんだからミナサン(ワタシも含めて)ビックリデース^^;
なんでも本当は今回の旅行に組み入れたかったけれども都合が付かなかったとのこと。
文化遺産登録されたことでだいぶ先まで軍艦島の乗船予約が満員だったとのこと(三が日は空いていた)
そういうワケダッタソウデス。
『もう私をどんなことでもいいから好きにしていいよお兄ちゃん(*´д`*)』と、
なぜか服を脱ぎ脱ぎする仕草をし始める琴音サンにスガワラサンは再びおでこにチョップ!
『オレも行きたかったんだからいいんだよ^^ いつか行かなきゃいけない聖地だしな^^
廃村さーくるとしてはーーー
廃墟も煉瓦も島旅も全部詰まってる日本屈指の究極の島だもんね^^』
『私も絶対行きたいですう!』
『ワタシもいいデスか?』
『勿論さ^^ 皆で行こうぜ!』
と言うことで、来年のお正月は軍艦島旅行決定デス☆
それからの船中は、まだ見ぬ軍艦島の話題で盛り上がるワタシタチ^^
船はやがて長崎港の入り口へと差し掛かったのですーーー
(※ 文中にもあるように、来年のお正月旅行は軍艦島を含むリターン長崎旅行記が正式決定です^^
既に飛行機も宿も軍艦島も押さえていたりします^^
今からとても楽しみですね☆)
長崎港入り口の目印となる女神大橋を潜ったところで、再びスガワラブラザーズが騒ぎ出したノデス。
『ねえねえお兄ちゃん!アソコだよね?アソコだよね?』
『ああ間違いないな^^ アソコにも当然行くから心配すんなw』
『やったあ!マジかよちょー嬉しいんですけど☆』
船窓から向うを指差してスガワラブラザーズがおおはしゃぎするものだから、
ワタシと夕実サンも『えっ!? 何があるの?』と見てみるのだけれど・・・
いまいちそれがワカラナイ・・・^^;
見えるのは小さな浦?
漁港のようななんでもないトコデシタ^^;
---鯛ノ浦港から約1時間半くらい。
ワタシタチハ三日ぶりの長崎本土を踏みしめるノデシタ^^
見上げれば素敵なブルースカイ。
この後ワタシタチは、
『日本最初の赤レンガ』と『大きな茶碗蒸し』に出会うことになるのデース☆
ここまで読んで下さりありがとうございました^^
次回は琴音にとって、とっても重要な聖地へと向います☆