第492話温泉さーくる?川治温泉編ファイナル!『ちーちゃい秋みーつけた☆』赤タオル伝説のほんとの意味&秋への道しるべ? [温泉さーくる?]
『結構・・・本降りになってきたわね』
皆が差す傘に、はじける雨粒の音が非常に激しい音をたてるようになってきましたですぅ・・・。
『じゃあ、ちょっと小走りに薬師の湯へと向おうかみんな^^;』
菅原先輩の音頭に皆少し早や歩きで急ぎますです。
秋雨の中の温泉物語、最終回。
いざスタートです~^^
川の対岸から足湯。そして、おなで石とぐるりと巡ってきた私たちは、一路『混浴露天のある薬師の湯』へと向いましたです。
『なんか・・・どう考えても営業してなさそうね^^;』と、首塚先輩が川向のホテルを見ながら呟いたです。
『ここもかつては宿場町としても、湯治場としても、そして近隣の日光・鬼怒川の影響もあって、地味ではあるけど結構賑やかな時もあったらしいんだけどね。
今のご時世、難しいところなのかもしれないね^^;』
廃墟も好きだけれど、温泉もかなり好きと公言する菅原先輩が、少し切ない目で温泉街を見ていたのには、少し私、キュンとしちゃいましたです・・・(キュンとか古いと思うけどー^^;
ところどころ男鹿川に流れ込む、湯気の立つ温泉水の小さな滝を間近に見つつ、
私たちはじめっとした川沿いの細道を黙々と歩くのですぅーーー
---そして
『ようやく到着だね^^ ま、とりあえず無難に男女別々の室内風呂に入って温まろうよ。みんな結構雨に当たっちゃって寒かっただろうし、じっくり温まるといいと思うよ^^』
ということで、入湯料500円をみな払いつつ(外履きスリッパを履けば混浴浴場までOK)
暫くの間、男女別行動となったのですぅ~^^
40分後ーーー
私たち女性チームが休憩所まで行くと・・・
そこには既に菅原先輩とくまっちが、のんびりとお酒をぐびぐびしていましたです^^;
『あら?随分と早く温泉からあがっちゃったのね』
男の人はカラスの行水ね~と言わんばかりに首塚先輩が菅原先輩に話しかけたのですが
『いや・・・くまっちがねえ・・・早く混浴入りたいっす!菅原先輩と二人きりの室内風呂じゃキツイっす!キリッ☆って言うもんだから^^;』
『じゃあ~先に混浴はいってくればいいんじゃね?お兄ちゃん』と、
琴音っちに突っ込まれて更に困惑気味な先輩。
『ま、まあまあ~、とりあえず皆でどう?缶チューハイなら奢るよ^^ 先週、競馬でちょろっと儲かっちゃったから☆』
『『『いただきま~す♪』』』
私たちはせっかくですので、ご相伴にあずかりましたです☆
(お前は未成年だからジュースな!と、琴音っちは渋々お茶のペットボトルをもらってましたが、
リンダちゃんが『まあまあまあ~、こっそり一杯デース☆』と、琴音っちのペットボトルにチューハイの半分を注ぎ込んでブレンドしてましたけど^^;)
第491話温泉さーくる?川治温泉編☆『やっぱりあなたも赤いのね☆』おなで石とか足湯とか♪ [温泉さーくる?]
『ホットスプリングなのに水着もってこなかったデスカ?』
---これは少し前の電車内での会話ですぅ^^
首をブンブン振る私たちにハテナマークを頭に一杯浮かべるリンダちゃん。
『温泉に水着なんて邪道っす!キリッ☆』と、くまっちが掴みかからんばかりにリンダちゃんに突っ込みを入れる。
そしてさらに力説、持論をつらら~と述べ始めたのですよ~^^
『いいですか? 本来手ぬぐいも湯船につけること自体日本ではマナー違反っす!
ましてや水着という布生地も同類も同然!
・・・いやそれはそれで嬉しいですが・・・嬉しいなあ~^^』
どっちだよ!と、みんなに突っ込まれていましたです^^
『ではー、ミナサンは~ヌーディスト?』
『オウイエー!皆ジャパニーズ、すっぽんぽーん^^』
と、琴音ちゃんがリンダちゃんに笑いながら返すのです。
『なるほど。スパとは違うデース^^
・・・じゃあ今日は男性陣と一緒にスッポンポーンなんですNE☆』
リンダちゃんの言葉に皆ちょっと押し黙る。
アレ?
アレレレレ?みんなドウシタデスカ?と言う感じでリンダちゃんがまたもや困惑な表情を浮かべる。
よくよく考えたらーーー
このメンバーですっぽんぽーん?
し・か・もォ~
みんな赤いタオル伝説で勢い余って来てみたのはいいのだけれどォ・・・
そもそも赤いタオルで誰をさそうのですか?
みんながみんな赤いタオル持って一緒に混浴って意味があるのでしょうか^^;
---ここで皆自分を取り戻したみたいですうw
冷静に考えたらおかしいおかしいw
それがこのしばらくの沈黙だったのかも^^;
『ボクはOKです!キリリ☆』と言い放つくまっちだったのですが、
みんな(女性陣は)華麗にスルー♪
なんだか首に掛けてる赤いタオルが物悲しいですぅ^^;
ではでは起承転転結の『転、その1』スタートですよー、わきゃ☆
『薬師の湯は朝10時からなんだけど、まだあと一時間あるから散歩しようか^^』
時計を見ると、まだまだ9時前でしたです。
ということで、色とりどりの傘をさした団体が、この川治温泉をゾロゾロと練り歩くことになったですよ~^^
『薬師の湯男女別日帰り入浴施設』から数十メートル離れたところに『薬師の湯混浴施設』がありまして、
そのすぐ横から川向こうへと橋が架かっていましたです。
どうやら先導しながらバスガイドさんばりに後ろを振り返って説明する菅原先輩の話によると、ここから川治温泉のメインストリート街へと行けるようですう^^
『ちょ、ちょちょちょちょ!? ねえねえ!菅原君!?』
橋の途中で首塚先輩が、後ろを振り向きながら菅原先輩にビックリしたように声を掛けたのです。
『どうしたの?首塚さん^^』
『えっと・・・あのさ、混浴風呂ってアソコよね?』
首塚先輩が指した方向に皆思わず顔を向ける
『そうだよ^^ あそこが混浴の薬師の湯だよ^^』
---ここで私も含めて菅原先輩以外の声がシンクロする。
ハーモニーを奏でたのです。
『『『おもいっきり丸見えじゃん』』』
えっと・・・ぶっちゃけますと橋からも向い側の遊歩道からも、
そしてあまつさえ川の向こう側に立ち並ぶ旅館の窓窓からも
バッチリ見えちゃうですよっ!w
『だいじょぶだいじょぶ^^ どうせ誰も気にしないから☆』
実にあっけらかんと返す菅原先輩ですがあ・・・
まるで舞台のように見てください!って言わんばかりな立地の温泉に皆固まってしまいましたです^^;
『けっこー・・・レベル高い混浴ですな^^;』
くまっちの声に皆ウンウンと頷く。
薬師の湯に辿り着くまでは皆意気揚々と饒舌合戦、騒音レベルで和気藹々だったのですが、
あの混浴温泉を目の当たりにしてからは、皆無言で菅原先輩の後を黙々と着いていくことに^^;
するとーーー
川沿いの遊歩道も半ばというところで
『じゃあ、手始めにここでちょっとのんびり温泉してこーか^^』と、
菅原先輩が、ちょっとした公園っぽい施設に向って手を広げる。
『かわじいの湯? ここで温泉に入るデス? スッポンポーン???』
『いやいやいや・・・、ここは“足湯”だよ^^ まずはここで歩きの疲れをちょっと癒してみようじゃないか☆』
ちょっと前まで無口な団体だった私たち。
でも今はシューズにヒールにミュールを脱ぎ捨て、腰場に座って湯船に足を投げ出していましたです^^
『ふええーーーー・・・』
『んああーーー・・・・』
みな、思い思いに口から疲れを吐き出し気持ちよさ気な声をだす。
『フットスパも中々いいもんデース^^』
『そういえば最近は足湯って増えたよね?お兄ちゃん^^』
確かに足湯って昔に比べたら増えたような気がしますですね。
『気軽に浸かれるしね^^ 服も脱がなくていいしさ~。
あと胸や肩までどっぷり浸かるより心臓に負担かからないそうだよ^^
かつ、足周りにはツボやら太い血管もあったりして、程よい温浴効果だったりもするし。
ポケット温泉ではあるけれど、これも立派な温泉なんだとボクは思うんだよね~^^』
私たちはこの足湯でしばらく過ごし、
『あと15分くらいだね^^ じゃあ~もうちょっと散歩して薬師の湯に帰ろうか』という菅原先輩の合図と共に、かわじいの湯を後にしたです。
するとーーー
菅原先輩が『ある場所』で立ち止まったのです
それは・・・
小さな祠みたいなとこ。
ん?
『ほほ~実にりっぱな~☆ニヤリ☆』
と、くまっちは菅原先輩に目配せをしている。
『OH!ジャパニーズ殿方祭りデースw』
なぜか嬉しそうなリンダちゃん。
『あの・・・えっと・・・ええっ!?』と、なにかに気づいた首塚先輩。
カアーーーーー
ここってもしかして・・・
『ここは“おなで石”って言ってね、このなんでもない石をなでなですることによって、子宝に恵まれるって霊験あらたかなところなんだよ~^^』
と、菅原先輩が皆に説明をする。
そして特に女性陣を見回して
『じゃあー、みんなさすさすでもすりすりでもして行こうね☆』
と、さらに続けたのでした。
『お兄ちゃんエロイよw』
琴音っちがすかさずそのセクハラも同然のイジワルに突っ込みをいれるのだけれどもお・・・
『だってさあ~、訳も分からず温泉行こう!温泉行こう!って言われてこき使われたから、その仕☆返☆し☆
なんちゃって~^^』
先輩さいてーですぅ^^;
『ま、このくらいいいじゃないか^^ さってっと、あと5分で入浴タイムだから急ぎ足で行こう行こう!
たぶんボク達が一番風呂だよ☆』
私たちは雨にもセクハラにも負けずに菅原先輩の後を追ったのです☆
ここまで読んでいただきありがとうございました^^
これが起承転結の転?
起承転転結って書いただろ?
詐欺じゃねーかよそれw
次回は本当に温泉回(サービス回)ですっw
第490話 温泉さーくる?川治温泉編☆『週の真ん中水曜日。真ん中モッコリ定休日???』 [温泉さーくる?]
『赤いタオル・・・赤いタオル・・・』
胸にいちもつ手に荷物・・・
みんなバックや手提げに忍ばせてるのなんてミエミエなんだからね!
くま君なんて(首塚さんは、くまっちのことを”くまくん”と呼んでるらしい)
もう既にあからさまに首に掛けてるじゃないのよもー^^;
無理矢理決まった親睦旅行。
なぜか行き先は菅原クンにまかせちゃった^^
だって彼のほうが温泉場とか知ってるんだもの^^;
『ねーねー兄貴・・・いや部チョー? どっかみんなで今週に温泉旅したいんだけど~、探せ!命令だから☆』
『はあ? って・・・ええ!? なんでまた急に^^;』
こちらの事情などつゆ知らず、菅原クンの妹さまの琴音ちゃんが有無を言わさず菅原クンに調べさせて決定させたのです。
『近くて』『安くて』『混浴で☆』と、
琴音ちゃんの後ろからくま君の援護射撃!
『ええ~・・・、だったらここいら辺くらいかも^^;』
そんなわけで私たちの温泉旅行は決まったのですーーーー
どこまで行っても逃げ切れない。そんな雨の中を私たちを乗せた電車は山へ山へと進みます。
本来なら旅路の日が雨天だなんて・・・となるところですが、
大人数での旅路、
あと、やっぱり旅への高揚感とでも言うんでしょうかね?
私たちはお酒飲んだりゲームしたりととても楽しく目的地への時間を過ごしていました^^
----が!
『なんでみんな寝てるんだよw』
『いやいや部長殿!部長がいちばんソッコー寝てましたから。キリッ☆』
『お酒が・・・お酒のせいデース☆』
私も人の事言えないのですが・・・
早起きとアルコールの所為と子守唄のような眠気を誘う枕木をリズミカルに叩く音に、
ひとり・・・またひとりと目を瞑っていつのまにか全員が爆睡していたようです^^;
本当ならば『下今市駅』で、ホーム向かいの野岩鉄道(やがんてつどう)接続の列車に乗り換えなければいけなかったのに華麗にスルー♪
見事に『日光へと』私たちは旅立っていたようですw
『とりあえず戻るよ!みんな^^;』
慌てた様子の菅原クンなんだけど皆は
『まあ~急ぐたびでもないですし~♪』って感じでのほほんです^^;
訳も分からず温泉場を決めさせられて、その上一応部長という立場で責任も負わされて無理矢理頑張ってる菅原クンかわいそう^^;
だから私はそっと声を掛けようとした。
『気にしないでね^^;』って。
でも、インターセプトです。割り込みです。ライバルがあー
『わきゃー☆ でもでもでも~日光も見れて万歳ですうー^^ ちょっとお徳かも☆』
『まあ・・・駅しか見れてないけど、そう言っていただけると慰めになるかも^^;ありがと夕実ちゃん』
私たちは再びUターンして乗り直し、ようやく目的の駅に到着することになりました。
今回の温泉場は『川治温泉』です☆
『わきゃー☆ なんだかこっちに来るのは久しぶりですね^^』
駅に降り立った夕実ちゃんが私と菅原クンに向って話しかけてきた。
そう。かつて、私と夕実ちゃんと菅原クンの三人で、
この隣駅の湯西川温泉へと訪れたことがあったから^^
『あの時は雪の季節だったわよね^^』
『そういえばそうだね。なんか懐かしいよね^^』
恋のライバルと共に初めて向った温泉郷の思い出が蘇がえります^^
---あそこも混浴だったわねw
『じゃ、行こうか^^ 生憎の天気だけど、ここも中々あなどれないよ~』
菅原クンの音頭でみな『は~い♪』と、ゾロゾロと高架ホームから階下へと降り出します。
『今回・・・なんだか無理矢理にみんなにせがまれた結果、この川治温泉の薬師の湯ってことにしたんだけど・・・^^;』
『『『ありがとうございます部長♪』』』
申し訳無さそうに後ろの傘をさした軍団に声を掛ける菅原クンだったのだけれども、
みんなが心からお礼を大合唱してくれたと思ってくれたのか、菅原クンも少し安堵の表情をしてみせる。
・・・えっと、皆が本当は別の目的があって感謝しまくりだなんてーーー言えないなあ^^;
ふと、道すがらに目的の混浴可能温泉の看板が目に付いたところでリンダが『ウェイト!』と大きな声で皆の脚を止める。
『ウェンズデーが休日!ってなってるデース!』
『マジかよ兄貴!つかえねー』『わきゃ・・・』『なんでこんなのもリサーチできないんですかねブツブツ・・・(-_-)ニヤリ』と、
ブーイングの大合唱がそこからスタートォ!
・・・勝手に旅行先を菅原クンに頼んでおいてブーブーとブーたれる皆。
---でも、菅原クンはそんな彼ら彼女らのブーブーを別に気に留めてなかった。
『まあ~平気平気♪ 行けば分かるから着いてきなよ^^』
ほんとかよー!って感じで半信半疑についていくご一行。
高所のある駅から下ること10分ちょっと。
私たちは川治温泉『薬師の湯』という日帰り温泉の前に辿り着いたのです。
『あれ?電気付いてるってことはやっているってことでありますかね部長どの!キリリ☆』
くま君が温泉施設を指向こうに菅原クンに問いかける。
『まあ~、ボクも一か八かだったんだけどたぶん・・・って感じでここを選んだ。
ま、とりあえず施設の張り紙を見てみるといいよ^^』
そう言われて、くま君が玄関先に張り出されている張り紙を覗き込む。
するとーーーー
『なんだ~、やってんじゃん今日。もったいぶらずにさっさと言えばいいじゃんかよお兄ちゃん^^;』
くま君の後ろから覗き込んで張り紙を見た琴音ちゃんが菅原クンにつっかかってみせるのです。
『まあまあそういうなよ^^ なんか訳も分からず温泉を選べって言われたからさ~
ちょっとイジワルしてお返しというか仕返しだよw
一応、ネットじゃ今日が休みかどうだとかは分からないんだよね~
直接電話で問い合わせた人だけが分かるという微妙に“穴場な日”だったりするのさ^^
だから、今日は雨天ということもあるし、且つインターネットでしか探せない人も諦めてしまう日取りだったりするから、
恐らくボク達だけの貸切混浴風呂かもしれないよ~^^』
『『『すみませんでした!さすが部長様です☆』』』
先ほどまでの悪態がなんだったのかというくらいの手の平返しなメンバーです^^;
かく言う私も半分疑ってましたけど^^;
『さあ~ここ薬師の湯は新しく出来た男女別の温泉の他に、川沿いにある昔からの混浴温泉があるんだけどみんなどうする?
ここの券売機で500円のチケット買えばどちらも行き来自由で入れるんだけど~
女性陣は恥ずかしいし女性風呂?男性陣は男子風呂&混浴???』
菅原クンの声に皆それぞれ『うーん・・・』とその場に考え込むw
各人のドロドロとした思惑が交差し漂うこの展開。
次回、川治温泉薬師の湯編~川治温泉街編。そして山道散歩?編へと続きます☆
ここまで読んでいただきありがとうございます^^
相変わらずすすまね~話だなおいw
伏線回収回でもあるし起承転結の『承』のお話だからねえ^^
お話のセオリーから言うと結構重要なんだけどね(割と考えてお話を作ってるんだけど、誰も気づいてくれないとは思いますw でも実際にあった話でもある^^)
ただ、次の『転』では文字どおり動き出すよ~^^
混浴・えっちいお話・散策・食事、そして小さい秋。
色々ご紹介できるかと思ってますよ~^^
第489話 温泉さーくる!〇〇温泉編☆『えっちな赤いタオル?』 [温泉さーくる?]
『赤いタオルとか持っていくと”OKサイン”らしいデース^^』
ええっ!? どゆことー???
相変わらず廃村さーくるの部室に入り浸る首塚先輩とリンダちゃん。
・・・リンダちゃんは、どちらかと言えば心霊研究部部長の首塚さんを連れ戻そうとして、いつの間にか馴染んじゃってるんですが・・・
さっさと邪魔者を連れて帰っていただきたいのに、二人ともうちの部員のようになってますです、わきゃ・・・^^;
まあ・・・邪魔者二人組みがいなくなったとしても、菅原先輩と二人きりってわけにはいかなくなっちゃいましたけどね。
菅原先輩の妹である琴音っちと、くまっち(本名はわかりませーん^^)の新入部員さんがいるし。
『赤いタオルがどういう風にOKサインなわけ?』
首塚先輩が、あんまり興味なさそーに、
菅原先輩がいつも使ってる部室のPCでカタカタ検索しているリンダちゃんに問いかける。
・・・もう、あんたらはなんでそこまで馴染んでるのよ^^;
(ちなみに菅原先輩は、所用でまだいませんですう)
『混浴とかありますYONE?』
『まあ~ありますね』
なぜか私が答えます。
すると、首塚先輩から私の方に椅子ごとくるりと向きを変えてリンダちゃんが続ける。
『これは都市伝説なんですがーーー、赤いタオルを用いて混浴風呂に入浴していると、
それは異性問わず“今日はあなたとお付き合いしてもいいですよ~”って言うOKサインアイテムだそーデス☆
ホントは・・・もっとエッチっぽい感じまでOKって意味なんデースけどね☆』
『あっ、ああ・・・そ、そうなんだ。ふ~ん・・・へえ~』と、あんまり興味がなさそうに呟く首塚先輩。
ちょちょちょちょ?
首塚先輩???
爪きりの後ろで切った爪をなめしてた指先からなんか血が出てるんですけど!?
皮膚までいっちゃってます先輩!
そこへーーー
『赤いタオルねえ~、へえ~』と、気にせずゴシゴシ続ける首塚先輩の手を止め掴み、
ある人物が拳を握って狭い部室に轟くような声をあげるのです。
---それは『くまっち』でした。
『じゃあ~、みんなで赤いタオル持って温泉とかに行きませんか!キリッ!』
その目元から流れる涙は『これまたいいこと聞いちゃいました!』と誰もが分かるほどの感涙の表情w
『くまっち・・・エロイね~w』
私の後ろで最近スマフォに変えて、画面をオーケストラのように上に下に横に縦に、つまんで広げて遊んでた琴音っちが突っ込みを入れる。
でもそんな突っ込みなど意にも介せず、くまっちは続ける。
しかも冷静を装い。
『まあ~赤いタオルどうのこうのは冗談でしょ。でもここいらでひとつ、たまには温泉親睦旅行なんてのもいいんじゃないでしょうか。
廃墟や心霊なんての忘れて、みんなで温泉なんていいんじゃないかなあ~なんて、ここにわたくし提案してみるっす!キリリッ☆』
『『『おおー!!!』』』
誰それとなく湧き上がる拍手の数々。
そしてなぜか私も思わずパチパチと手を叩いていたのですう。
・・・首塚先輩は手の平がうっ血しそうなくらいに手をバシバシ叩いてる気がしたんだけどお^^;
と、いうことで~
遅れて『いや~ゴメンゴメン^^;』とやってきた菅原先輩に有無を言わさず『日帰り温泉親睦旅行』が決定と相成りましたw
それぞれの私惑を胸に、この初秋の温泉さーくるのハジマリハジマリ~です。わきゃー☆
9月某日、水曜日(←伏線です)
部長である菅原先輩のおうちに皆あつまって、始発で『ある温泉場』へと向うことに^^
信号の明かりも道路に乱反射するほどの雨降りの朝方でした。
普通ならみんなちょっと億劫な天気だなあ~って思うところなのですがーーー
なぜか皆、それほど気にしていない?
むしろ意気揚々としていたように思うんですう^^;
くまっちとか、おもいっきし首に赤いタオルを昔の仮面ライダーみたいに巻きつけてるしいー!
首塚先輩!肩掛けから赤い布みたいの出てる!出てるう!
リンダちゃんは・・・あんまり変わったとこないなあ。
ん?あれ?琴音っち???
よくよく彼女を見てみると、
『結構涼しくなってきたけど、まだまだムシムシするっすね^^;』って、首塚先輩やリンダちゃんに向きつつ赤いハンカチで首元拭ってるじゃないですかあー!
あんたもかw
『あれ~?なんか皆こんな温泉日和でもない悪天候だっていうのに、楽しそうだね^^; 』
何も知らない菅原先輩がいぶかしげな表情でみんなを見回して語りかける。
『お、大勢で温泉ってのもいいじゃないのよ菅原君。しゅ、修学旅行みたいでえ~^^』
首塚先輩が菅原先輩の方を見ずに、えへへと言う感じでいかにもありきたりな文句を言ってのけてますです^^;
プシューーーーー
始発の電車が到着し、私たち総勢6名は東武伊勢崎線へと乗り込んだ。
今回は、特別、サークル活動どうのこうのではない『お気楽な旅』
みな、思い思いの電車旅。
プシューと二十歳越えてるチームは缶ビール開けーの、
携帯いじり~の、
おにぎりパクついたり~のと、色々としながら電車はガコンガコンと関東平野から山々へと走り出すのです。
ふと、琴音っちがコンビニの袋から雑誌を取り出した
今日、水曜日発売の少年サンデー(←伏線です)
『お、サンデーか^^ ちょっと前まで読んでたんだけどなあ』
『兄貴が読んでたから影響されて私っちも読んでるんだぞー』
菅原先輩と琴音っちが、ちょっと兄弟っぽい会話をしていると、首塚先輩やリンダちゃん、くまっちも乱入してきたのです。
『私はあんまり漫画雑誌とか読まないなあ^^;』
『ジャパニーズのマンガは読み漁ってますデース☆ やっぱりジャパニーズのマンガは面白いデース!』
と、しばらくマンガ談義に花が咲くことに^^
ガコンガコン~ガコンガコン~
車窓に雨を吹きつけながらも私たちの乗った電車は『ある温泉場』へと向ったのですう~^^
ちなみに私は赤いタオルやハンカチを持ってきたかって?
それは内緒です。わきゃー☆
ここまで読んでいただきありがとうございます^^
温泉場に辿り着いてもいねーじゃんかw
お約束だ☆ 記事を引き伸ばし引き伸ばしw
赤いタオルってのがなんかキニナリマスが・・・
ああ~赤いタオルってか。まあ~これは冒頭にも書いたとおり、
混浴とかそういう場所でさ、赤いタオルを持ってたらとか目に見えるとこに置いていたら『誘ってるんです☆』なんていう
昔からある伝説だよw
実際、ほんとかどうかは分からないのよね
ま、そうだな。
まあ~そういう温泉マニアの伝説とちょっと今回の温泉さーくるシリーズを絡めてみようかなと思ったわけですよ^^
そーいえば、今回、ブログタイトルの温泉場を伏せ字にしてるのはなんででしょーか?
タイトルで分かっちゃうより、想像させたほうが面白いかと思って^^
ま、ここまでじゃどこの温泉場に出向いたのかは分からないと思います。ヒントとなる文章も無いしね。
いずれ話が進んだらタイトルを書き換えようと思ってますよ^^
(ただし、次の記事の伏線となるワードはあえて注意書きしました。ま、大したことじゃないのもすぐ分かるんだけど)
ではではほんの出だしのお話でしたけれど、次回を気にしてくれる方は楽しみに待っていてくださいね☆
温泉さーくる?寸又峡温泉編vol③『進め!美人量産☆ホットスプリング?』 [温泉さーくる?]
ガタンゴトン・・ガタンゴトン・・・
使い古された表現だけど、列車が枕木を叩く小気味良いリズムに私と夕実ちゃんは、すっかり眠らされてしまいました。
そりゃ、最初のうちは起きてましたよ?
大井川を取り囲む木々、山々の壮大さに見ほれてましたもの^^
それが・・・酔いとメトロノームみたいな揺れでねえ・・・。
でもなんであんなに心地よいんですかね、あのリズム♪
---私たちが気づいたのは終点の「千頭駅」です。
正確にいいますと自分達で起きたのではなく、
「おじょうちゃん達、もう着いたよ~^^」と、背中越しの席に座っていたおばあちゃん達に起こされたんですけどね。
中々起きない夕実ちゃんをなんとか引っ張り上げ、私たちは千頭駅を降りたのでしたーーー
--それから遅れること1時間半後ーー
『夕実ちゃん達はSL乗れたのかな・・・』
ボクは今、SLではなく普通車輌で彼女たちを追いかけていた。
・・・といっても、この車輌が普通なのかと言われたらそうじゃない。
実に味わいのある列車だ。
この大井川鉄道にあるSL以外の電車だってかなりの年代物。
昭和20~40年代に別の路線で実際に乗られていた『昭和レトロ』な乗り物です^^
ま、列車の中に自販機があったかどうかは分からないけどね^^;
ボクは飲みかけの缶チューハイを窓のサンに置いて、たった二両編成だというのに、あっちへブラブラこっちへブラブラと車内探検に夢中になっていました。
--- 一時間を過ぎた頃
いよいよ千頭駅に到着です。
周りには
SLなんかも止まっていて、写真をトリマクリ。
いつのまにやらもう誰もホームにいない状態でした。
あ、いっけない!
・・・列車の中で彼女たちにメールをしようと思っていたのにすっかり周りに気を取られていて忘れてたw
---どうもこういうところが、ボクのいけないところなんだろうなあ・・・。
反省です☆ しませんけどねw
ようやく改札を抜けた時に、まず上を見上げて確認した。
せめて帰りくらいはSLに乗りたい。
その時刻表はあまりにも残酷でした。
『いまからバスで寸又峡行って帰ってきても間に合わなそうだ^^;』
まあ~また今度来ますかね。
その時は、今回は行かないけれども、
ここ千頭駅から出ているアプト式電車の井川線でもっと奥地を目指してもいいかな^^
(アプトっていうのは簡単に言うと、険しい急勾配を上れるために通常の車輪以外にもう一つ、凸凹したギアの車輪がついてるヤツです。同じく敷設されたギア用のレールと噛み合ってパワフルに移動するって感じですかね^^)
えっと・・・そういえば彼女たちはどうしているんだろう?
今は車内じゃないので電話をしてみることにした。
『トゥルルルル・・・トゥルルルル・・・はい、あ、先輩ですかァ?』
『今、どこにいるの夕実ちゃん?』
『いいから走ってください!先輩!!!』
え!? え!? え!?
どうゆこと!?
ふと周りを見回すと、動き出したバスの窓から手を振る夕実ちゃんと首塚さんの姿がっ!!!
いいいーーー!?
これはヤバイと走り出す!
そこにーーー
『カン!カン!カン!カン!』と、バスの目の前の踏切が降りてきた。
先ほど言っていた井川線の線路らしい。
運転席のドアごしまで辿り着いたボクは拝むように訴え、扉が開いた。
『白沢温泉経由の寸又峡行きですけどよろしいですか?』
バスガイドさんに言われ、ボクはこくりと頷いた。
『もおおうっ!なにのんびりしてるんですか先輩ィィッ!』
『ゴメンゴメン^^; バスの接続時間とかすっかり忘れてSL撮ってたよ』
後ろの席までふんずかまえられたボクはしばらく二人にお小言をくらう羽目に^^;
『ああ、でも二人はSLに乗れたの?なんか気になっちゃっててさ~あはは~^^』
ーーーいい加減、お小言を回避したいかなあ~と思ったボクは、話題を変えようとSLの話をしてみたのだったが・・・
どうやら火にガソリンをぶっこんでしまったようだ。
もうそこからは、今日のこととはまったく関係の無いことまで引っ張り出されて言葉責めです^^;
よし、今度こそ別の話題でうまく逸らしてさしあげましょう。
『・・・そういえば、2時間もこの千頭駅でボクを待っていてくれたんだね。ありがとう。そしてごめんなさい』
『ま、まあ・・・しょうがないわね。もういい加減に許してあげるから』
『私は全然へいきでしたよおお~う^^ わきゃー☆』
ああ・・・なんとか助かったみたい。
『でも・・・』
え? まだ何かいい足りないことでもありたげな首塚さんが口をつく。
『ランチは菅原君のゴチだからね☆』
『わきゃー☆だいさんせー!』
・・・だと思いました^^;
『さ、ここからは外を楽しもう☆』
『『はーい☆』
それからボク達は窓辺に張り付き
約1時間ほどの渓谷の旅を楽しんだのでした☆
バスの中にはそれほどお客さんもいなくて、いったい大丈夫なのか?と少し不安にさせられましたが、
なんてことはない。
終点のバス停を降りるとかなりの観光客を目にしたのでした。
『じゃ~どうしよっか、みんな』
『『ランチー!ランチー!』』
ああそうですか。さっそくお食事と参りましょうね^^;
どこのお店がいいとかさっぱりなので、とりあえず一番近いお土産やさんが併設されてる食堂に向うことに。
そこでボク達が頼んだのは
定番の山菜そば^^
首塚さんは岩魚の骨酒も頼もうとしていたけど速攻却下!
これからまだまだ歩くことになるんだからここで酔っぱらわれてはかなわないしね^^;
『先輩、バイクが結構止まってるですねえ』
『ううん、なんでもここはバイクツーリングでも人気の場所らしいんだよ』
『あ、菅原君!露天風呂あるわよ露天風呂!!』
『うん、実はボクはね~、ここに二人を連れてきたかったんだ。ここは「美人づくりの湯」って言ってね、お肌がすべすべになるんだよ^^』
『『び、美人!?』
おおー中々良い反応ですね。つれて来た甲斐がありました。
『ではさっそく行きましょうか^^』
『『はーい☆ すっべすべ!すっべすべ!』
ボクの後ろじゃ、すっかり機嫌をなおした二人が変な掛け声とともに着いて来る。
『ここがそうなんだ』
『“本日は”入浴できますって、普段やってないこと多いのかしら?』
『じゃ、ここで一旦お別れだね。また後ほど^^』
そういって殿方ののれんをくぐろうとしたときに夕実ちゃんに声を掛けられた。
『先輩・・・ノゾキはいけませんよ、わきゃー☆』
他のお客さんに聞こえるからそういう冗談はやめてください!^^;
---30分後ーーー
お風呂のお約束、『絶対、男の人が先に上がっていて女の人を待つ』をブチ破りたいと思ったボクは、いつもより長湯してみたのだが・・・
やっぱりボクが先だったようです。休憩のベンチに腰をかけ、彼女たちを待つことに。
『おまたせ^^ いいお湯だったね~夕実ちゃん』と、首塚さんがのれんをくぐってくる。
おお、それはつれて来た甲斐が益々あったと、少しホッとしたのだが、 後から出てきた夕実ちゃんの顔はいくらかプンスカしてました。
『ん?どうしたの夕実ちゃん?温泉あんまりよくなかったのかい?』
『聞いてくださいよ先輩! 首塚先輩ったら「うわーこのお湯ほんとにすべすべー♪」って言いながら、私の体に触ってくるんですよー!? もおー全然ゆっくりできなかったですよー!プンプン』
---それは是非とも拝んでみたい、漫画のようなシチュエーションですねえ。見れないのがとても残念でしかたありませんね^^
『菅原君、鼻血拭いてさっさと次いこう』
『え?』
思わず鼻下を指でぬぐうが何も付いてない。
だまされた。。
きょとんとしている夕実ちゃんを連れてボク達は次へと向うことにした。
『ここからは山に登るコースと、山沿いをぐるっとまわってくるコースがあるんだけど、二人ともどっちがいい?』
『もー山に登るのはやですうー^^;』
だよねー。じゃ、ぐるっと紅葉狩りしてこようか^^
『ここは散策コースと言っても、ゆっくり歩いて1時間40分はかかるみたいなんだ。多少ぬかるんでるところとかあるから気をつけてあるこう。
かといって、下ばっかり見てないように!』
『『了解です!隊長殿☆』』
みんなノリがいいね^^ ではさっそく参りましょう!
『菅原君?』
『はいなんでしょう?』
『あんまり紅葉してないような気がするんですが』
確かにそうだ。時期的にはもう紅葉まっさかりでもおかしくないはず。
だが、よくよく考えてみると、スゴイ高地だというのにまったく肌寒くない。むしろシャツ一枚でも平気なくらいだ。
『たぶん、意外と暖かい日が続いていたからなんじゃないかな。ま、でももう少し奥に行けば違ってくると思うよ』
かろうじて緑から赤へとグラデーションしている山道をボク達はさらに奥へと進んだーーー
『石も紅葉してますです^^』
『それは目印です^^;』
『ら、落石注意ってレベルじゃない気がするんだけど菅原君^^;』
『立派な落石ですねえ・・・』
『やっほーーッ♪ わっきゃーーーッ♪』
『夕実ちゃん・・・トンネルでやまびこはやめてください』
『やっぱりあんまり紅葉って感じじゃないわよね^^;』
『ですねー^^;』
期待したほどの紅葉を得られていないと、少しため息をもらすボクと首塚さん。
が、夕実ちゃんはそれでもおおはしゃぎです。
『先輩!先輩!アレ見てください!アレアレですう!』
『『つり橋だ』』
『アレ乗りたいです!行きましょ行きましょ、わきゃー☆』
そんな興奮した人が乗ったら余計に危ないから!
ま、でも興味深いです。ぜひ行きましょう^^
『わあああ~・・・ながーーーい・・・。ちょ、ちょっと怖いかも^^;』
うん、実に首塚さんは女の子らしい反応で合格点ですね^^
かたやーーー
『100人乗ってもだいじょうぶーです、わきゃー☆』
いいえ乗れません。
『さ、いよいよですが、みんな心の準備はOK? 橋板を踏み外さないように注意深く、そして手すりもあるからしっかり捕まって進もうね^^』
『はあ・・・い』という首塚さん。
『わきゃー☆』と返事す・・・もう先に行っちゃってるよあの子!
『わーい揺れる揺れる~☆ はやくこっち来てくださいよせんぱーい^^』
こらこら!揺らすな揺らすな^^;
『ああーもーー!下をしっかり見てって言われたけど、絶対、見ーーーれーーーなーーーいーーー^^;』
じゃあしょうがないと首塚さんに手を貸す。
『ありがとう。少し落ち着いた^^;』
そうは言っても握った手は、すごく汗ばんでいる。
本当に怖かったんだな。
『あーーーずるいです!わたしもわたしもォ!』と、向こうから戻ってくる夕実ちゃん。
それに伴って揺れるつり橋。
こらこら!廊下とつり橋は走らない!
丁度つり橋の真ん中辺りに来て、ボク達はしばらく渓谷を眺めた。
実に雄大で爽快。
橋を渡りきったところ、次にこの散策コースで最も過酷?なものが待ち構えていた。
それはーーー
長い長い階段。
『ええっ!? こ、こんなとこ上るの?菅原君』
『つり橋の前に下りてきちゃったから、まあ・・・また上らないといけないよね^^; この上に、先ほどのつり橋の入り口方面までぐるっと周れる道路があるから頑張ろうか』
『こっちこっちー!わきゃー☆』
あなた・・・いつのまに。
『うう・・・さすがにハードです・・・』
さすがに飛ばしていた夕実ちゃんも、途中の休憩所でばてていた。
そのくらいの急勾配の階段なのだ。
ボク達は休み休みにようやくその難所を抜けることが出来たんだ。
『まだまだ紅葉は先だったみたいだけど、いい景色よね』
『空気もおいしいですゥ☆』
・・・良かった。少し心の荷が下りた。そんな感じがした。
『さ、次のバスを逃すとまた一時間後だ。いくらかペースをあげて帰ろう』
『『はーい☆』』
バスで再び千頭駅に戻ってきたボク達を迎えてくれたのは行きとは違う色の電車でした(夕実ちゃんちは知らないけど)
帰りの電車は勿論オツカレサマの乾杯です。
疲れのせいか、みんな酔いも早い。
夕実ちゃんは半分船をこいでる状態だし^^;
『あの・・・いいかなあ?』
首塚さんが突然挙手をして何かを言わんとしている。
『はい。首塚君。せんせーに何か質問かな?ふぉっふぉっふぉ』
『美人づくりの湯は、散策コースの後に入った方がよかったんじゃ・・・』
【ここまで読んでくださりありがとうございました^^
またいつか廃村さーくるか温泉さーくる?でお話が作れたらなあ~なんて思います^^】
温泉さーくる?寸又峡温泉編vol②『紅葉畑でつかまえて!?』 [温泉さーくる?]
『ワタシね、処女なの』
----ッ!?
先ほどのラブホテルの一件で、ちょっとばかし顔が火照っていました。
いえ、どちらかといいますと全身です。
でもそれも、この季節の山道。ヒンヤリとした空気が心地よいのです。
ワタシの、しゅ、羞恥心? 自分でも分かってる歳相応じゃ無い性に対してへの気恥ずかしさで、勝手に熱暴走していた体もいつのまにか冷めていたのです。
ーーふと、先ほどの交差点まで下りて来たところで、首塚先輩が2~3歩前に出て立ち止まり振り返ったのです。
そこで突然言われた言葉に、
私は先ほどとは比べられないほどの、体の奥底からこみ上げてくる熱に、驚きの言葉すら溶かされてしまったのですーーー
『ここじゃないのかな・・・』
夕実ちゃんと首塚さんから別れること数分。
再び建物らしい建物もなくなり、不安がそのまま口をついてしまった^^;
・・・やっぱり追いかければよかったのだろうか。
だが、次のガードレールの切れ目まで、何かの標識があるまでは歩いてみようと、重たくなってきた足を前にだしました。
すると再び民家と段々畑がカーブを抜けたところで見えてきた。
ようしっ!大丈夫っぽいぞ^^
そしてさらに地図通りに歩んできたことを確信させる標識も
横断歩道の横にスクールゾーンと白線が横たわっていた。
これでほぼ間違いない。
地図に出ている学校もこの付近にあるってことだ^^
がぜんやる気が出てきましたよ~ボクは☆
確かに彼女たちとは同じ列車は無理そうだが、それでも早く駅を見つけて会いたい。
だってここまで来たのだし。
ボクは少しペースをあげて上ることにした。
---すると今までには無かったものが顔を見せてくれるようになってきた。
諏訪原城跡ですか・・・非常に興味深い。
ああでもダメダメ!急ごう。
みかんの無人販売か。これをみんなでつまみながらSLもおつかもなあ。
・・・ああそうか。彼女たちがサプライズで待っていてくれない限り、次に彼女たちと会うのは千頭駅からのバス旅か。
あそこからはみかんを食べるより彼女たちに是非とも『景色』を見てもらいたい。・・・荷物になるからやめておこう^^;
---そんなこんなで峠らしいところまでやってきた。
ここからは下りのようだ。早く行こう!
ガードレールを左に見やると相変わらずの段々畑。
その向こうには緩い峡谷になっていて川がありそうだ。
川沿いに大井川鉄道が走っていたイメージをボクは思い出し、
茶畑を下る道へと進むことにしたんだーーー
トクン・・トクン・・トクン・・
こ、こんなに『人の言葉で』自分の心臓がバクバクしたのは、いつ、いついついつ・・・いついらいだろう。
手を胸に置いても止まってくれません。
むしろ手が波打ちますですハイ^^;
鏡があったら私って多分まっかか?
絶対そうですそうにちがいありません!
そんな私を見て、首塚先輩は少しにやりとして(なんか一瞬そうみえました)
『うっそよーん^^ 何々?夕実ちゃ~ん、まさか本気にしちゃったのおー?』と、
実にいやらしい感じの笑みを浮かべて私の顔を覗こうとする。
---うう・・・ひどいです。
悪女です悪女!ここに悪女いますよみんなあ!
『お姉さんは百戦錬磨さんでちゅよー☆ 夕実ちゃんとは違いまちゅよ~♪ うふふ~^^』
そ、そんなことを言いながらも更にいやらしく私の顔を覗き込もうとするので、私はぷぃっと後ろ向きになり、抵抗してやりたくなっちゃいました。
『そ、そうは言いますですけどォ、そ、その百戦錬磨さんの首塚先輩だって、さ、さっきはあんなに顔まっかっかで慌ててたじゃないですか。ふーんだ』
『菅原君に言われちゃったからね^^』
・・・しれっと言いましたね先輩。
これは宣戦布告なんでしょうかね?と、しばらく考えてしまいましたーーー
『えっと・・・あれが国道一号線ぽいから・・・』
頭上を大きな道路が横たわり、そこをビュンビュンと車が行き交う。
この交通量のある道路はおそらく国道一号線に間違いないと、
ボクはさらに下へとくだる。
すると、菊川坂石畳という看板と共に、下へとつづく無骨な石畳が広がっていた。
・・・ん~
・・・ん~
・・・・・・・・・あれ?
菊川?
看板の地図はどう考えてもここいらへんを表した地図だ。
そこに載る川は『菊川』という川。大井川じゃない。
おそるおそる石畳を下りていくとーーー
日坂宿?金谷宿ううっ!? しかもご丁寧にもといた金谷まで『あと何キロ』と書いてある看板を見つけてしまった。
どうやら『一山間違えた』
ーーー思わず笑ってしまいました。
そうは言ってもとにかく彼女たちと合流したい。
なぜか胸騒ぎがする。男の感ってやつですかね。
・・・ま、今はずれたばかりの頼りない感ですけどね^^;
もう一度地図を広げて確認する。
どうやら一番最初の信号から『間違っていた』ようだ^^;
それをボクは彼女たちに付き合ってもらってしまったのか。
なんて申し訳ないことをしたんだボクは・・・
早く戻って合流しよう。
早く戻って謝ろう。
ボクは今来た道を行き以上に駆けていくのでしたーーー
『夕実ちゃん見えてきたよ^^ あれ?まだプンプンしてるの~?そんなんじゃ菅原君に嫌われちゃうよ~^^』
それとこれとは別ですってば、ぶー!
今それどころじゃないんですう!
私は今、先ほどの首塚先輩の発言が頭の中をぐるんぐるんとまわっていたんです。
わたし・・・幼いのかな。
経験は・・・ありません。正直。
かといって百戦錬磨さんがいいってわけじゃないけれど、
確かに周りの友達は・・・うん。・・・ハア。
なにか取り残されてるみたいなキモチにさせられてしまった。
も、もしかしたらす、す、菅原先輩も実は!?
ああ・・でも・・・うーん・・・
私の頭の中の脳味噌を手づかみでかき回されてるようなそんな気分ですう。
『ねー夕実ちゃん。もう着いたよ?金谷駅。 またここかっ!って感じよね^^;』
そういって、駅舎に入った首塚先輩は切符を二枚私に手渡した。
『おごりですか。先輩の』
『ええっ!? あ、うーん・・・いいけど』
『じゃあ、缶チューハイもお願いしますです☆』
『ええっ!? じゃあーしょうがないか。イジワルしちゃったからってことで奮発しちゃおー。おねーさんだしw』
そう言って缶チューハイを手渡される。
とてもヒンヤリいい気持ち。思わず私はおでこに当てて、ふうーとため息をついた。
『お酒でも飲んで忘れちゃおうね☆夕実ちゃん^^』
えっと、それはアンタのせいですから^^;
ようやくあの交差点まで戻ってきたボクは、道も緩やかになったことでスピードをあげる。
しばらくすると大井川が見え、
大井川鉄道の線路のたもとまで辿り着くことが出来た。
携帯の時刻を見ると、ゆうに2時間は迷子になってしまったようだ。
非常にロスタイム☆
とりあえず最初に駅舎が見えたらそこでいいと思い、見つけた駅は『五和(ごか)』でした。
『千頭駅』までは、ここからだと1590円か。
少しでも安くなんて考えて駅を飛ばして歩いたけど、缶チューハイを二人におごっちゃったから全然浮いてないね(あし出てます☆)
いいね。渋い駅舎にぽつんと島ひとつのホーム。
ボクは彼女たちに温泉と紅葉ってことで連れてきたのだけれど、どちらかというと寂れた感じの駅舎が見たかった。
廃村さーくるの血なのだろうか。
駅舎の裏にはトイレもあったのだが・・・おもいっきり丸見えだね^^;
しかもすぐ隣の家の軒先から普通に見えてしまう^^;
ーーーそういえば、
午前中には3本のSLの運行があったはずだけれど、夕実ちゃん達は無事に乗れたのだろうか。
ボクも乗ろうと思えば乗れるけど、さすがに待っていられない。
普通のやつでおいかけよう。
そうは言っても、それでもまだまだ時間があって手持ち無沙汰。
しかもここまで歩き通しで喉もカラカラ^^;
ということで、近場のお店で水分をと、補給しに探検です。
ありました^^ やっぱこういうときはビールですね☆
ん? 100円!?
これからまだまだ彼女たちにおごる羽目になりそうですし、せっかくですからこれを買っちゃいましょう。
ボクはホームのベンチに腰掛け、先ほどの
自販機で買ったお酒を飲みつつ列車を待った。
(ちなみに100円のは韓国のお酒でした)
ふとベンチよこの機材?を見上げると『2R取り消し』
なんか・・・競馬を思い出してしまいますね^^;
待つこと40分。ようやくお目見えです。
・・・彼女たちは今どこにいるのだろう。
仲良くやっているのだろうかーーー
※ここまで長々と読んでいただきありがとうございました^^
次回は寸又峡温泉編最終回の予定です☆
温泉さーくる?寸又峡温泉編vol①『ちょ!?先輩ってばいやらしいです!』 [温泉さーくる?]
『わきゃー☆ とうとう来ちゃいましたね!』
夕実ちゃんは、まだまだ目的の場所に、まったく辿り着いても居ない途中駅に、
電車が止まるたびにおおはしゃぎ・・・^^;
その隣じゃ、もう首塚さんが缶チューハイ片手に酔っ払ってらっしゃる^^;
ま、ボクもなんですけどねw
11月の連休を利用して、ボク達いつもの三人は『あるところ』にやってきた。
それは一応名目上・・・夕実ちゃん達を夏休みに海に行く約束をほったらかしてしまった『罰ゲーム旅行』『罪滅ぼし旅行』だったりする。
ま、そんなの忘れて皆楽しそう^^
---晩秋の旅路。
果たしてどんな旅になるんだろうかと、ボクはブラブラ揺れているつり革をぼんやりと見ていたんだーーー
『さあ皆、ここで乗り換えるよ☆』
東京から東海道本線の快速や鈍行を乗り継いで、
ボク達は静岡県は金谷という駅に降り立った。
そこの改札を出てすぐ横に『大井川鐵道』の始発駅『金谷』の駅舎があった。
『ここが、あのちょっぴしSL列車で有名な大井川鐵道なのね』
首塚さんは、ふむふむほむほむと、下唇に人差し指を当てつつ駅舎の周りを観察している。
『こ、こここここここからSLなんですか!? わきゃー☆ スーパーレールに乗れるんですね!』
これこれ・・・違う!違う!^^; なんだそのSLの訳し方^^;
『夕実ちゃん? SLってーのはね?steam locomotiveの略で、つまり蒸気機関車の意味なんだよ^^;
けっしてスーパーレールでもスーパーレディーでも無いから』
『夢が無いですね・・・先輩』
うぐ・・・なんだそりゃ?
夢が無いとかそういうんじゃないんだけど、まあいいか。いつものことだし^^;
駅舎に入ったボク達。駅弁やら、ここ大井川鉄道のグッズなんかを見て周る。
隣じゃ『わーきゃー☆』と、夕実ちゃんが色々手にとっては、売店のおばさんに質問攻め。
それほど他のお客はいないのに随分とここは賑やかだ^^;
『あれ? 菅原君?』
『なんでしょう?』
首塚さんは、時刻表を見て何かに気づいたようだ。
『もしかして・・・ここの駅からはSLって出ないんじゃないかしら?』
『正解☆ 実はここからはSLは出ないんだ。隣の新金谷駅に一旦行ってから、そこでSLに乗り換えるってことなんだよね^^』
『『ええーーーーーっ!』』
と、二人の大合唱。
普段は全然列車なんかに興味がなさそうなのに、なぜかこういうときだけは不満気なのねえ^^;
ま、わからないでもない。
どうせ乗るならSL列車に乗りたいよね☆
『ん?でも先輩ァ~い!次の列車まで、1時間もあるですよォ・・・』
時刻表を見上げると確かにそうみたい。
SLじゃなかったら、あと20分ほどで来るのだが、
SLとの接続がすんなり行く列車は、一時間をここで過ごさなくてはいけないようだった。
『じゃあ皆、その辺でもお散歩しましょ^^ ここだって空気いいし、のんびりお散歩もいいでしょ^^』
『うう・・・賛成ですゥ。ここにずーっといたら、駅弁パクパクしすぎてお腹ぶよぶよーかもですう^^;』
・・・そんなに駅弁食うつもりですか。
まあ、せっかくですし、首塚さんの提案を受け入れるのも一番いいのかもですね。
----が、ボクはここで思いついた。
『どうせ1時間もあるなら、隣かその隣駅まで歩いてみるのも面白くない?』
『『えええーーーっ!?』』
なんか皆えらく渋りますねえ^^;
しょうがないので『餌』で釣りますか。
ハイ!
『缶チューハイ奢るから行こうか^^』
『『ハーイ♪ どこまでもついていきますご主人様☆』』
実に安いメイドさんですね^^
ここから道なりに登っていけば、新金谷どころか隣の駅まで行けるでしょう^^
---この時はそんな安易に考えてました。
そしてこれが後ほどこの旅にかなりの影響を及ぼすとは・・・
『わきゃー☆乾杯!乾杯ですゥ!』
この子はそんなに乾杯して飽きないのだろうかと、一口飲んでは、ボクや首塚さんの缶にコツン☆と当ててくる^^;
さすがに嫌がってるだろうなと首塚さんのほうを見ると・・・
『かんぱーーーい^^ 楽しいねえ♪ たのすいーーー♪』
ーーーもう酔っ払いですね^^;
夕実ちゃんとつばぜり合いのようにカツンカツンと祝杯あげてました^^;
そんなこんなで数分歩いたところで信号のある分かれ道に到着するボク達。
『菅原君? 二手に別れてるけど、どっちー?』
首塚さんの指摘を受けてボクは地図を広げてみる。
『右手に行けば隣の隣駅までいけるかな。で左手に山をぐるっと周るともう少し先の駅まで行けるかも』
『『じゃ、ワープワープー☆ 左ぃーれっつごー^^』』
・・・さっきまであんなに渋ってたのになあ・・・
女の子二人の思考がまるでわからないよ^^;
---そういうことで、ボク達は左側の道を選択したのだった。
『わきゃー☆ おちゃっぱですう、段々畑です☆』
もう時期的にはとっくに終ってるだろう、刈り込まれた茶畑がキレイに段々を重ねる山間をボク達はどんどんと登っていく。
---が、なにかおかしい。
いつまで経っても地図に載ってるポイント的建物(学校とか)が見えてくる気配が無い。
数十分を歩いた頃ーーー
『ねえねえ菅原君。・・・なんかこの道じゃ無い気がするんだけど^^;』
確かにそんな感じがしてきた。
しかも時計を見ると、そろそろSLに接続する電車すら発車しかねない時刻だ。
『あ!なんか見えてきましたです☆ 菅原先輩!たぶんこの道であってますよ行きましょ行きましょ!わきゃーです☆』
そういって小走りに曲がりくねった山道のカーブにポツンと。いや結構大き目の建物に、酔った首塚さんの手をひっぱりつつも駆けていく夕実ちゃん。
もう・・・しょうがないな^^;と、ボクも彼女たち二人を追いかけた。
---ふと、建物を前にした二人が急に立ち止まる。
しかもどちらかというと・・・
『もじもじ』と、恥ずかしそうにその建物の壁に掲げてあった看板を見ている。
『ん?どうしたの二人とも?』
そう声を掛けるのだが・・・
返事が返ってこない・・・?
---はて? なんでよ?と、その二人が見やる看板をボクも覗いてみた。
『ご・・・ご休憩ですか^^;』
コクコクと頷く二人。
まあーあるでしょうね。ラブホテルとかも普通に。
『どうです?せっかくだし入ります^^』
ここまで結構歩いた。二人も、そしてボクもいくらか疲れてることには違いない。
かるーいジョークのつもりで言ってみたのだが・・・
『先輩・・・いやらしっ!』
『これが最初から目的だったのね・・・菅原君』
彼女らがボクを見る目は・・・なんかマジ!?
ジョークが通用しませんか!
『ちょちょちょ!? 冗談ですってば^^; みんな疲れてるだろうと思って軽いジョークですよ。いやだなあー^^;』
と、ことの説明をしてみせるのだが・・・
彼女たちはまるで漫画のように、自分の手をクロスして自分の胸をかばってみせるポーズをとった。
『夕実ちゃん!菅原君はほっておいて、さっきの道まで戻ろうね^^』
『ハイですう。ちょー不潔です☆ 先輩あっかんべー』と、
二人は再び山を下りだした。
・・・なんでですか^^;
イマドキの女の子達にしちゃジョークも通じないのかい^^;
もしくはボクがデリカシーがなかったのかね。トホホ・・・
ま、いいか。ボクはせっかくここまで来たのだからあえて進んでみましょうかね^^
そうは言ってもいつかは彼女たちと待ち合わせくらいはしないとと思い、声を大きくして掛ける。
『ねー! じゃあ、とりあえず「千頭駅」で待ち合わせしようよー!』
だが、まったくお返事ありません^^;
---しょうがない。また後で落ち着いた頃にでもメールしますかね^^;
勿論、丁寧に言い訳して・・・。
そうしてボク達は、一人と二人の別物語をここからはじめることになってしまったのです・・・
※ここまで読んでいただきありがとうございました^^
次回からは視点がぐるぐると入れ替わります。
分かりにくいと思いますので一応こんなのを用意しました。
次回からは『菅原君視点』『夕実ちゃん視点』で交錯する物語をお送りします^^
もし興味がおありなら、見てみてやってくださいな^^