第505話 八ッ場ダム・吾妻渓谷編☆vol③『ダメな男と頑張る女のラブゲーム』 [廃村さーくる]
『トン・・・テン・・・カン・・・』
青空と紅葉たちのグラデーションの中を私たちは『川原湯温泉駅』を目指して歩を進めていた。
頭上の方から時折響く金属音。
その音を私は西日を手の平で避けつつ見上げたのです。
そこにあったのはーーー
・・・どうしよう。
ここまでのラブラブ大作戦は全部『失敗』だ^^;
確かにどれもこれもが、ちょっとしたことに頼るという実に情けなくて頼りがいの無い心理作戦ばっかり。
急がば周れと言うけれど、恋にソレは通用しないと痛感した私です(相手が悪いと言うのもあるけれど^^;)
仕方ない・・・
勇気の無い私がいけないのだから。
でもここで出しちゃうよ?
48の必殺ラブラブ大作戦のうちの究極奥義。むしろ御法度的技を☆
そうそう。確かここ川原湯温泉には『あの温泉』があったはず。
究極奥義が出せるか私!
ファイトっすよ自分!
羞恥心などかなぐり捨てろ!
えっと・・・でもなあ・・・
などと、自分の中で究極奥義を本当に繰り出せるか頭の中でぐるんぐるんさせつつも、川原湯温泉へと確実に近づいて行ってたわけなんですーーー
(↑対岸から見た見晴台のズームアップ画像です)
『ほら、見てみてよ首塚さん。さっきの見晴台ってあんなとこだったんだよ^^』
散策道をUターンして再び国道145号へと降り立った私たちは、緩い上り坂を登っていた。
川向こうに見える岩肌露わな高台を指差して、菅原クンが私に話をふってきた。
えっと・・・あんなとこまで行ってたのね^^;
道理で疲れたもんです。
途中、八ッ場ダムが完成したならば今居る場所ってどうなの?って看板に出くわすことに。
『ええっと・・・おもいっきしこの吾妻渓谷って水の底になっちゃうのね^^;』
『そうだね。正直言うと、渓谷の4分の1が沈むんだけれど、一番キレイな場所がなくなってしまうって感じ・・・かな^^;』
そう言いながら、ちょっと先の吾妻川に突き出た明らかに自然物じゃない白いコンクリを指差す菅原クン。
『ここが恐らくダムの最前線になる場所なのかもね』
『そうなのね・・・』
何ともいえない言葉を返し、私たちは少し無言で先へと歩いたのです。
もう一つ、吾妻渓谷に架かる橋『滝見橋』の欄干から今来た道、そして向こうに見える、この先川をせき止めるであろうダムの舳先を遠くに見つめる私たち。
関東圏のみんなの生活の為とは言え、この景色を見てきた後ではなんともやるせないキモチが沸き起こったのはイケナイことなんですかね?
ここでちょっと私たち二人とも言葉数が減っていた。そんな風に思います。
それでも近づく川原湯温泉☆
感傷に浸ってばかりいられません!
人間、直接自分にかかわることのほうが大問題。
それがつまりは人間の本質だったりですからね!
(時に悲しいことではあるけれど、しょうがない^^;)
とうとう到着、川原湯温泉☆
緩い上り坂を元気振り絞って、
んでもって今までの感傷に耽ってた沈黙の道中を挽回するべく明るい感じで菅原クンに話しかけながら進んでいくのでした^^
『嘉納じごろー? なんか子供の頃に読んだ漫画のYAWARAに出てくるおじいちゃんみたいなネーミングね^^』
『日本の柔道家であり、柔道の父って呼ばれてる存在だよね^^ 漫画もそれをモチーフにしたんだと思うよ^^ ボクも子供の頃アニメでは見てたよ~^^』
そのじごろーさんの別荘が矢印の先に?と、
私は目を泳がせたのです。
その先にはーーーー
『えっと・・・これが別荘宅跡ォ???』
『いやいやいや・・・^^; それは防火曹だと思うよw』
ぱっと見たところ、それらしい跡が無かった。
だから目の前にある、なんかコンクリに目がいっちゃったのです^^;
そんなこんなで、ようやく他愛の無い話題や景色の話などをしつつも先に進めることが出来た。
そしていよいよ近づいてくる私の気合の場所。
『こ、こ、ここって、無料の混浴、ろ、露天風呂なのよね^^; え、ええ~っと・・・・どう?菅原クン。
結構歩いちゃったし・・・入ってみても・・・いいかな?なんて^^;』
今、心臓がバクバクドキドキ言っている。
照れながらも勇気を出して言ったんだよ?私。
コートのポッケに突っ込んでいた左手の拳の中はぐっしょりの汗。
露天風呂に二人で。
男女で二人で。
つまりはーーー言わせないでよ私の本気^^;
言葉を発してからの時間なんてもう朦朧としちゃって分からなかった。
ただただとても長く感じたような気もするし
溶けちゃいそうなほど体中が熱を帯びてた気がしてた。
するとーーー
『そうだね^^ 温泉で疲れをとってからこの先を巡るのもいいかもだね^^
ひさしぶりだなあ~ここは^^ じゃあ~行こうか?』と、
私より先に温泉への道へ足を向けるのでした。
---私は小さく『うん』と頷き、彼の後へと続く。
そして話も次回に続く☆
ふざけんなよオッサンよおおおおおおおおおおおおおおおッ!
いいとこで話ぶった切るなよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!
こらぎゃる魅。お前は何を期待しているんだ・・・^^;
しょうがねーじゃねーか。眠たくなってきたんだからw
もうすぐ朝なんだもーんw
ちょっと閑話休題といいますか、首塚さんの心理描写に尺をとり過ぎて記事が増長しすぎちゃったのでここらへんで☆
言っちゃった!首塚さん。。。というか菅原君。。。どう思ってんだ?!^m^
by リン (2012-11-15 05:48)
ええええぇぇぇぇぇええぇぇぇ~!!
しかし・・・どんなオチなんだろう(^w^)
by rtfk (2012-11-15 05:54)
家族風呂はあれども今まで混浴は一度もないなぁ。。。
露天風呂、入りたい~
by まめ (2012-11-15 06:52)
おはようおざいます。
大昔この辺の土地買うと儲かると・・・今思えば納得出来ます。
by YUTAじい (2012-11-15 07:05)
あの悪路(前記事)に手を引いてくれない。
アカンと思ったけどねぇい。
by サンダーソニア (2012-11-15 08:22)
赤タオル着用ですか(*/o\*)
最近温泉に入ってないなぁ…(´σ`)
あっ、先月入った…^^;
by 下総弾正くま (2012-11-15 08:50)
露天風呂は行きたいけど、混浴はイヤw
by しきみ (2012-11-15 08:52)
おおっと、連載ものの性か、一番盛り上げといて、「つづく」この言葉に子供の頃から何度泣かされたことか
by 駅員3 (2012-11-15 13:49)
ちょいのりさん、
うーん、いいところで。
首塚さんは、イケテいるようで、奥手だから、
最後の切り出しができなそうですね。
もっと、ハッキリした正確ならば、
「私を貰って」と最終兵器を持ち出すでしょうがね。
そこは、巫女さんの家系として、難しいでしょうね。
by kiyo (2012-11-15 14:21)
八ッ場ダム周辺道路は草津温泉に行く時に通ったんですが、新バイパスが出来たりして車での通行が走りやすく楽になりました!
カ-ナビは、山の中を走っていましたけどね(笑)
JRの線路も水の中なんですね!
by ちゃめこ (2012-11-15 14:26)
ここで「続く」ですか(>_<)
いや、もちろん話の流れからいって当然の続くなんですけど・・・(-_-)
でも、でも、出来れば今すぐ続きが読みたいです(^O^)
by ニッキー (2012-11-15 14:40)
ダムが出来ると村や周辺の観光地なども水の底なんですね、私の里でも同じ運命をたどったところが結構ありますね、自然を壊してまで本当に必要なのかよく考えて工事をしてもらいたいですね、人気取りや電力会社の言いなりにならないでほしいものですね。
静岡県でも佐久間などが同じ運命でしたね。
by 馬爺 (2012-11-15 19:48)
お色気作戦は次回ですか?
一昔前のドラマかアニメみたいですね(笑)
でも,ちょっとだけ期待してますよ.
by 唐津っ子 (2012-11-15 21:24)
露天風呂って気持ち良くていいんですが、
寒い時は入るときと出る時がツライです^^;
by みずき (2012-11-15 23:12)
うぉ~!
次回更新はいつですかぁぁぁ?(爆)
by 銀狼 (2012-11-15 23:57)
ごめんなさーい^^;
最近ちょっと暇だったから連続更新してたけど、
今日は無理みたいw
17日の明け方更新になるかと思われ~
by ちょいのり (2012-11-16 05:23)
禁無理ですw
by サンダーソニア (2012-11-16 08:49)
あれ?コメ入ってない。。。
八ッ場ダムはなし崩しに建設続行ですもんね。。。
コレだけの自然を破壊してしまうのはどうかと・・・
現在は何処で地震が起きるかわからない状態だからダムはいざという時に危険ですね。
東日本大震災でも小さなため池が決壊しただけで大変だった様子です。
更新は無理せず、マイペースで行きましょう!
by 風太郎 (2012-11-16 08:53)
もう~
じらすんだから~(*´∇`*)
ちょっとドキドキしちゃったよ~あは!
by 美美 (2012-11-16 17:37)
48とか奥義とか・・・
期待しちゃうじゃんw
(ただのエロ親父^^;)
by DEBDYLAN (2012-11-16 22:13)
48の、、、(-_-)ニヤリ
全部思い出せないわ^^;
How to本押し入れに(-_-)ニヤリ
by 吟遊詩人41 (2012-11-18 21:09)