第604話 わたらせ・ひので小学校跡編vol①『カメラ少女琴音?』 [廃村さーくる]
『シトシトシト・・・』
雨がそぼ降る早朝、私は駅前に一人たたずんでいた。
目の前に立てかけられた民族資料館の看板をずっと見つめる私。
この民族資料館、ある夏の日に私はお兄ちゃんと訪れたことがあったのだが、
思わずボソリと口をついた。
『大川勇・・・か』と。
・・・別に彼氏とかそーいうんじゃないよ?言っておくけどー
大川勇というのは、地元草加市の小学校を出た昔の設計士さん。
前回訪れた民族資料館。つまり旧草加小学校西校舎を設計・改修したのが彼である(って書いてあったw)
そこに訪れた時は覚えてはいたのだけれど、いつのまにかその名前を忘れていた私(そりゃそうです^^;)
ふとしたことで、その名前をまた思い出すことになるのでした。
9月も入った頃、お兄ちゃんがせっせせっせとパソコンでの廃墟検索をしていた。私はたまたま覗き込んでいたのだがーーー
ある物件の説明書きに『大川勇』という文字を目にしたのです。
お兄ちゃんはサラッとスルーしていましたが、私は家に帰ってからもう一度そのことを調べなおした。
どうやらこの人は生涯に58棟もの木造校舎を設計したようだ。
その中に『廃墟物件』が含まれていたと・・・。
話は少し逸れるのですが、私は最近おニューのカメラをゲットしたのである。
とは言っても、廃村サークルの撮影用と言うことで、みんなからの融資の上に購入したカメラなんすけどねw
ま、実質カメラ担当である私のもの同様です!
---うずうずしていた(いやらしい意味ではなく)
そのカメラを試し、練習したいなあ~と思っていたわけですよ。
そこで前述の『廃墟物件』と『カメラのプラクティス』が重なる。
大川勇の造った建物を新しいカメラを携えて私は山向こうへと、ひとりの旅路に出たのですーーーーーー
途中までは意識があった。
電車を乗り継ぐこと2時間というところで、バッサリと意識を断たれる。
確か最後の目的の乗換駅まであと少しというところで・・・
駅員さんにトントンと肩を叩かれて眠りから覚めた私は、終点の赤城駅に漂着していたw
ここじゃねーっすよお・・・^^;
とりあえずUターンを決め込もうと一旦改札を出てみることに。
---すると、
『大間々駅はこちらです』と言う看板が出ていた。
その大間々駅と言うのは、私が乗り換えようとしていた『わたらせ渓谷鉄道』の途中駅。
ここで私は思考する思案する。
お兄ちゃんなら歩くだろう・・・と。
私は思い切って徒歩で行くことにした。
歩くこと2~30分。大間々駅の近隣マップを見つけて少しホッとする。
・・・とは言ったものの、実は曲がらなければいけなかった道をやり過ごしていたようで大幅に行き過ぎていたのです^^;
あわてて戻ることにした私。
ふと、線路向こうに白い物体を見つける。
むむむむむ・・・気になる気になる^^;
少し寄り道していこー♪
おおー!すげー♪
そこは『はねたき橋』と言う高津戸峡に掛かる橋でした^^
この地域のシンボル的存在らしい。
ここでしばらく見晴らしを楽しんだ後、次へと向おうとしたのだがーーー
ご近所にあったお寺で手をあわせることにした。
旅の無事でも祈りつつ。
途中、わたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車とすれ違う。
駅はもうすぐのところだった。
なんとか辿り着いた大間々駅。
私はさっそく時刻表へと目を通すのだった。
『なぬっ!?ちょちょちょちょ!次の列車まで一時間後!?』
どうやら寄り道しなければ先ほどすれ違った列車で先へとスムースに行けたらしい・・・うは^^;
ま、しょうがないのでここでいつもの
宴です☆
でも今回は一人旅だったので、あまり時間を潰せなかったように思う。
だっていつもは仲間とお喋りしていれば、あっという間だったしね^^
一時間後にやってきた列車に乗り込んだ私は、
『小中』という駅に降り立った。まわりを見回しても何も無い誰も居ない無人駅だ。
ふとここで私の頬にしずくが落ちる。
見上げた空からはポツポツと雨粒が降ってきた。
私は傘を広げようと傘を捜すのだがーーー
どうやらお酒飲んでる場所に立てかけたまま忘れてきてしまったみたい。
ああ~ん神様ヒドス^^;
でもご安心あそばせ^^
なんと駅に備え付けの置き傘があったのですぜ☆
私はそれをお借りして、目的の場所へと歩き出した。
途中、どんどんと雨足がひどくなってくる。
早く目的地に着いて欲しい!そう思った頃、あっさりとその場所への道らしきものが登場した。
藪の中へと向う小道。
横を見やればスクールゾーンだったのだろう、錆びた道路標識。
私は左手をグッと胸にあてて、覚悟して降りていくことにした。
見えてくる建物。
そして迎え入れてくれる校門。
そこにはーーー
『ひので小学校』と言う文字が。
そう、今回私が訪れたのは、大川勇の設計でもある
『旧ひので小学校跡』だったと言う訳です^^
ここまで読んでいただきありがとうございました☆
次回は学校編です^^
渡良瀬渓谷は一度行きたいところなんですが古い小学校があるんですね。
そんなに有名な建築物なんですか?
by 馬爺 (2013-09-05 18:10)
とりあえず、小学校までたどり着いてよかったですね。
可愛いトロッコ電車乗ってみたいですw
by 美美 (2013-09-05 18:46)
この辺りは全く未知のエリアですなぁ。。。。
一度探索してみたいけどどこを目標にすれば
いいのやら~(汗)
by 獏 (2013-09-05 19:09)
田舎はいいですね。
いつか住みたいです。
by yukio (2013-09-05 19:55)
これって オート撮り?
綺麗ですね@@
by サンダーソニア (2013-09-05 21:47)
日の下に木で「ひので」と読むんですねΦ(..)
渡良瀬方面は1度しか行ってないからなぁ…色々と廃物件もあるようで…^^;
by 下総弾正くま (2013-09-05 21:55)
うーむ建築家、大川栄作じゃなかった勇ですか(^^;)
ワタクシの知ってる木造校舎をまさか・・・
by momiji (2013-09-05 22:48)
渡良瀬渓谷 一度行ってみたいんですよね~
なんか ここなら俺でも行けそうな気がします
どうも 電車って乗りなれなくて(^^;
by (。・_・。)2k (2013-09-06 01:47)
新しいカメラ、良い感じですね。
特に最後から2枚目と3枚目、ボケの具合がGoodです(笑)
by johncomeback (2013-09-06 04:01)
おはようございます。
やはり乗り過ごし・・・気持ち良いでよね。
大間々と大間姉妹都市ですね・・・続きが楽しみ。
連休天気如何ですか。
by YUTAじい (2013-09-06 07:25)
ありがとうございます。
雨に日などは、☂を被って撮ることもあります。
たまたま撮り置きのある時は使ったりしますが~
ほとんど、毎日被写体を探して撮ってます。
by ryuyokaonhachioj (2013-09-06 09:50)
電車に揺られるとなぜか眠くなってしまいますよね^^
私もよく乗り過ごす事ありました(-_-;)
次回も楽しみにしています♪
by リラクシード (2013-09-06 11:20)
さすがですね、乗り過ごし♪
木造校舎って味があっていいですよね。
母校も一部木造でしたがもう改装しちゃったと思います。
# ローチェア、わからんかったですか。いかん、知ってると
# 思って書いちゃった・・・
by まめ (2013-09-06 12:02)
お約束の乗り過ごし、お待ちしておりましたw
渡瀬渓谷行ってみたいです^^
行くならやっぱりトロッコにも乗りたいし・・・だと車は無理だよねぇ(-_-;)
で、今のところ実現してません(^^;)
by ニッキー (2013-09-06 15:12)
銀座ライオンの缶ビール!!
我が家の冷蔵庫でスタンバってますw
by DEBDYLAN (2013-09-06 21:46)
「れんこん」を食べに行けばよかったって
気がついたのは,御徒町でJR山手線に乗った後でした(悲)
方向音痴の私は御徒町と上野が隣駅だとは知らなくて・・・(汗)
次回,東京出張の際は寄らせていただくつもりです.
by 唐津っ子 (2013-09-06 22:26)
渡らせ渓谷鉄道の どこかの駅に温泉があるのをTVで観た事があります。
のどかな路線で旅感ありありですね。
by ちゃめこ (2013-09-06 22:34)
次の電車1時間待ちはツライですね。
錆びた通学路標識がなんか怖いです^^;
by みずき (2013-09-06 23:50)
傘のパーツをちょこっと入れてのお写真。
なかなかニクイ演出ですね^^
by orange (2013-09-07 01:26)
おはようございます。
黒染め・・・酸性の液で腐食させます、材質で液の成分違いますが。
by YUTAじい (2013-09-07 04:12)
この駅は、素通りしますね。
高津戸峡の端の近くには、たしか舞台の民芸館があったような気もしますが、けっこう「これは」という渓谷ですよね。
山の中の廃校は、悲しいです。
by 足立sunny (2013-09-08 10:08)
電車の待ち時間が1時間とかいうのも、こういう場所へ
旅すると、ごく普通のコトなんだなぁ、と普通に受け入れ
られる気分になってきました^^。
by sakamono (2013-09-08 13:29)